好きには不祥がつきまとう   作:庭顔宅

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2/20壊死からの地生 主side

GUURUUUUUUUUUUURAAAAAAッ!!!

 

地面の底のさらに奥。深淵の底からこの世の者とは思えない異形の者の咆哮がその地にひびをこじ開けた。

 

すぐさまシュヴェルは状況把握をするために辺りにアーツをばらまく。

 

そして驚くことになる。シュヴェルは上半身しか無い状態で落下していたのだ。下半身は少し上を落下している。さらにさっきまで居たところには触手のような突起物があった。

 

痛覚が無い障害がもろに出とるやんけ。こんちくしょうめ。

 

シュヴェルは目を地面の底に向ける。そのひびからは二本触手のような突起物が蠢いていた。その触手のような細い突起物はさらに一本触手のような細い突起物が追加でひびから出てきた。そして三本はシュヴェルに向かって突撃をしていた。(触手のような細い突起物 以下 触手)

 

シュヴェルは慌てること無く素早く行動する。

 

離れている下半身を源石で接近。そして上半身と下半身を接着。さらに源石を勢いよく横に吹き飛ばしその反動で回避!そのままグラップルを作って地上に撤退。

 

あばよぉ~~とっつぁ~~~ん。化け物ごときが変態に勝てると思っていたのか?甘い。甘いぞ化け物。砂糖水より苦くて、シュガースティックより甘いぞ。

 

シュヴェルは半身で穴を覗き込む。意外なことに触手はひびの中に戻っていった。

 

俺の記憶にあるFS映画ではこれで一度撤退してくれるんだけどなぁ……被害を受けたな人がいないからそれはないね。この場合は

 

GEEEEEEEGUUUUUUUッ!

 

演出付きで再登場ですね。

 

怪物は土を吹き飛ばし、一気に飛び上がる。そしてその全貌を表した。

 

赤い石のような物質で形成された犬。ただし尻尾が五本ある。これで十分だろう。大体5m……でかいのか?知らね。今日からお前はポチだ。

 

俺は姿をじっくり(0,1秒)確認した後、アーツでポチの上に大きなハンマーを作る。そして叩き落とす。ポチは抵抗すること無く、落ちていった。しょせん重力にはあらがえない犬。雑魚犬だ。かわいくないし、もふもふつやつやじゃないし。存在価値を見いだせない。

 

ッ!?

 

あの雑魚犬!傷一つ付くところか受け身とってこっちに向かって飛んできたんだが?学習力が無い。その身体能力だけ寄越して消えろ。また同じようにハンマーを作り振り下ろす。

だが今度はポチはハンマーが当たるまえに触手を伸ばし攻撃してきた。

 

その攻撃に反応仕切れなかったシュヴェルは腕を切り飛ばされた。

 

俺には学習能力以前に知能がなかったわ。くそ。お前がそんなこざかしい攻撃をしなければ俺はそんな事実を確認しなくて良かったんだ!!消えろ。

 

ハンマーを今度こそ振り下ろす。ポチにまた当たった。そして受け身をとる。外見に損傷は見当たらない。なのにポチは何故か突撃をせず、その場で威嚇をしていた。

 

腕を修復する。ははぁ~~ん賢い。ポチはこのままだと話が進まないことがわかったみただね。よい。ならば俺も礼儀で対応しようではないか。

 

まずはホシグマさんとスワイヤーさんをできるだけ優しく吹き飛ばす。さすがにあの触手の攻撃を受けたらやばそう。もし俺が腕がないホシグマさんをみたら吐くぞ?これは脅しでは無い。吐血するぞ?唇噛みちぎっても吐血してやる。

 

そしてまたまた紅蓮の絶対障壁!(黒色)

 

目の前の大きな穴を中心として扇型で障壁を出す。ちゃんと宇宙方面に薄い源石をばらまく。天災のことだ。流星群とか言いながら隕石の山を降らしてくるかもしれない。その場合はこの龍門を吹き飛ばして遠くまで運ぶ。というか全力で浮かせる。絶対に推しが先に死ぬという状態は作らない。

 

さらに岩山破竹!

 

穴に長方形が突き刺さる方式で作る。イメージは棘が内側にあるドリアンだ。うわ…ポチが目だけをギロギロ動かして状況把握してる。キモい。やっぱりキモい。そこで頭をグルグルだったらかわいかったのに、、

 

背中に円を作る。円の中に六角形を作り六角形の角を伸ばす。

素材を薄い源石で作ることにより物質を貫通させる効果があります。おまけに頭に堕天使の輪っかを作る。第二形態……ついに俺はやったっぞぉぉぉぉ。

 

そしてあいきゃんふらーいぃ!

 

ポチが居る穴に飛び込む。ポチは触手で対応する。触手が俺にぶつかるかという瞬間。背中の伸ばした六角形の角をさらに伸ばし実体化。前方右にある長方形のアーツに引っかける。

効果。体ごと右に移動。触手を回避。

 

やりました。想像通りです。これぞ立体起動装置!さすがにワイヤー飛ばして、ひいてをやってたら間に合わないね。

 

俺はニヤリと笑い。この移動方法なら手を使わずに縦横無尽に駆け回れるだろうと見越して、手を箱形の源石にする。

 

これはさっきの何故背中に薄い源石を作ったの?の疑問と同じ答えになるが。触媒があった方が源石は早く生成出来るんだよ?これだけで生成速度倍増だよ?できればショットガンとか銃の形にしたかったけど、あれは長くて事故りそうだし、銃口が一個しか無いじゃん。せっかく銃の形なのに銃口以外から玉出したくないじゃん。

 

だから効率を考えてただの箱なのだ。最悪ロケットパンチできるし。

 

シュヴェルは巧みに触手を躱しポチに近づく。そして秒速三連射(一射につき百発)をたたき込む。

 

BBOOOOOOORUURAAAAAッ!

 

ポチはノックバックし壁に激突する。そして体勢を立て直し走り出す。ここからは高速FPSの時間だ。

 

凸砂の精密射撃とCOD特有のふわふわした動きでポチを翻弄していく。

 

俺はプロゲーマー以外には勝つ自身があるぞ?いざ。参る。

 

 

~  ~  ~  ~  ~

 

無理だわ。

 

ポチの攻撃は絶対に当たらない。が俺がポチにダメージを与えることもない。

 

まずこの雑魚(手に付けた箱)。攻撃力皆無。ポチにかすり傷一つつけれない。というか未だに傷一つつけれてない。ノックバックだけすごい。それ以外だめ。もう要らない。存在ごと消えろ。お蔵入りです。

 

つぎ、ポチは学習能力すごい。最初とは比べものにならない程良くなっている。一体誰がこうなるまで続けたんですかね??(怒り)

 

なのでフィールドを変えます。最後に雑魚(手に付けた箱)をもう一度だけ生成してノックバックさせる。そしてこの大きな穴に源石を下から敷き詰める。ポチは下から源石が迫っているとわかった時点で地上に上がった。げせぬ。

 

俺も地上に上がり重装備を作り構える。さぁ防御力検査だ!

 

ポチは警戒しながら触手攻撃。

 

ライフで受けるッ!

 

重装備貫通。6000ダメージ。

 

だめじゃん。攻撃力高杉山。ただの触手になぜそこまでの威力が??ほんと嫌になるわ。これでかぎ爪攻撃だったら16000ぐらいなってそう。

 

壊れた重装備を消してす。

 

一体どうしたものか………そう悩み、にらみ合いをしていた。

 

ポチが痺れを切らしたのか突進してくる。

 

構える。すぐに左右に回避できるように。それとは別に背後に長めの針を作る。長さ2m。半径5cmの円柱だ。

それを地面を底辺として三角形になるように置く。

 

勢いは重力に等しい。例えば壁にイノシシの頭の辺りに針を置くと仮定しよう。そしてイノシシが都合良くそこの突撃すると考えよう。するとあらふしぎ。まるで紙を刺すみたいに針はイノシシを刺す。

つまりはそう言うことだ。

 

力が足らないならてこの原理(?)を使えば良いじゃない。

 

最悪肉を切らせて骨を断つ。多分俺は心臓と脳みそで生きていると思う。どっちかあれば生き残れるでしょ。

 

残り距離3m。ポチが突進してくる。これがどれほど犬系美少女なら良かったと思ったことか。

 

残り距離1m。右に飛び込む。

 

ポチは勢いを消し切れていない。これで体のどこかには針が突き刺すことだろう。だが{ただでは死なない}と触手を動かしてくる。

 

甘んじて触手は受けよう。だが代わりにその腹。もらうぞ?

 

ポチが針まで残り10cmだろうか。俺はやっぱり身体能力が足らないみたいだ。左腕がポチの口の目の前にあるわ。つまり針の後ろに俺の左腕があって、その後ろにポチの頭がある。

 

これは取られた。でも代わりにポチの喉が針を直撃する。ははっダメージレースでは勝ったな。

 

ポチが口を閉じようとしていた。

 

だが突如として現れたものによりその全ては崩れ去る。

 

「閃!」

 

一筋の光。酒に酔ったように赤く、色白の幸薄い白い光が現れた次の瞬間にはポチの上半身が内角えぐめのカーブにより消え去る。下半身は触手がすぐさま動き。反対側の障壁際へと向かう。

 

そしてタイトルコールより聞き慣れた声が耳を突き刺してきた。それは環境的にも、そして物理的にも。左耳と左腕の肩より下が消え去っていた。もし頭を10度どちらかに傾けていたら。脳みそか顎も消え去り、惨たらしい情景になっていただろう。

 

うっそだろ。

 

シュヴェルはすぐさま後ろを向く。だがそこには一筋の隙間が出来ている事以外何も変化は無かった。速やかに障壁を治し、障壁の外に薄い源石をばらまく。

そこで見た光景は。ホシグマさんチェンさんスワイヤーさんの団子三姉妹に遠めの場所に障壁を中心的に近衛局の皆様が囲っていた。

いつもお疲れ様です。

 

いやまて。今のはチェンさんのスキル2の赤霄・抜刀だよな?腕消えたんだが?確か物理術攻撃それぞれ500%だ。660攻撃力。術は計算めんどくせぇ。いったいいくつだよ術防御。物理だけで3300。それで俺とポチは消えたって?火力お化け。ふざけてる。

 

左側の耳と腕を作り出す。

 

でも良いこと分ったわ。チェンさんのスキル2ならポチを消し炭に出来る。あと上半身消えても亡くならないならコアがどっかにあるんでしょ。あのスライムの体内をめっちゃ動き回るウザいコアみたいに。

 

外に要るチェンさんはこっちの状況をわかってない。逆に俺はわかっている。

そしてチェンさん達は一度離れる。だが視線はこちらのままだ。しばらくしたらまた接近してスキル2がくるはずだ。

 

勝利の方程式は見えた。

 

これからは高速移動が必要となる。だがこの堕天使コスチュームにそんな機能はない。て、ことで解雇。また採用するかもだけどそれまでバイバイ。

 

目には目を歯には歯を

 

人は知性を得て二足歩行になった。人のもっとも強い攻撃は身体の構造的に投げる行為。つまり遠距離からの陰キャプレイ。仲間と一緒に敵をボコろうぜ!の集団行動が強みの生物だ。

 

つまりソロなら二足歩行である必要は無い。四足歩行。獣の歩行。スピード。攻撃。全てが人以上。つまり俺もポチになるんだよ。

 

ポチと同じ姿のアーマーを着る。命名を{ポチンキ}と名付けよう。大きさもそのままだ。いぇーい!俺も5m!巨人になれたぜぇ。ポチは赤色。俺は黒色。俺も源石をカラーリングできないかな?

 

まっさか。俺とポチが色以外同じだと思ってらっしゃる?今はそうだね。

俺をポチと同じだと思うなよ?尻尾であり触手な尻尾を増やす。ポチは五本に対して俺は九本。我は九尾であるぞ。ふん。劣等種が……………操作むず…動かしづらい。さすがに命と見た目を天秤にかけて見た目を取ったりしなぜ。尻尾を五本………三本。腕が増えただけだと思ったけど違うわ。なんかゲームを九画面。そしてそれぞれ別の場面でゲームをやっている感じ。マルチタスクは得意だけど、レベルが違う。今度練習しよう。そしてドローン部隊作って遠距離から敵をボコすんだ……いま陰キャじゃんって思ったやつ。明日、小石や段差に躓く呪いをかけます。

 

………ポチ?いつの間にかそんなに毛並み良くしちゃって……。外見がフィンリルになったわ。なぜ俺のさらに上に変わるの?これが企業競争?

 

堕天使の輪っか追加で使います。俺の方が外見はいいもんね!

 

負けない……負けない……。市場を相手に握られたらダメだ。私の会社のために犠牲になってくれないか?……なぁポチ?

 

そこで俺が動く。突撃こそ美学である。たった三本だが、それは俺がちゃんと使えると判断した数である。物量こそが全てでは無いということを証明してやる!

 

~  ~  ~  ~  ~

 

逃走中。

 

俺が逃走者であり、ポチがハンターである。物量こそ全てでは無いといったな?あれは物量を補う技術があってこそ言えるのだ。俺は三本使えるがポチは5本。だかそこに技量差はない。つまり単純な物量、すなわち手数の多さが勝敗を穿つのだ。

 

俺は負けてない!!

 

俺は時間を稼げれたら何でも良いんだよ!!

 

感じる……感じるぞぉ……外でチェンさん達が近づいている。さあポジションに着け!!

 

俺はチェンさんに一番近い障壁に行く。その前に一度中央に行くことで今度もチェンさんの赤霄・抜刀をポチに正面からぶつける事が出来る。

 

壁に着く。俺は振り返り構える。ポチは一度触手が止ったがまた動き出す。今度は避けない。

 

ポチの触手がシュヴェルに近づく。

 

ポチの触手がぶつかる前に俺はしゃがみ触手を展開する。そしてどうやら運は俺の味方らしい

 

「斬!」

 

一筋の光。赤と白い光が俺が纏っている{ポチンキ}の背中を消し飛ばす。そしてポチの上半身をまた消し炭にする。

 

その瞬間俺は頭突き!!触手をポチの後ろにから囲い込む。

ポチは逃げる事を諦め、触手で攻撃する。{ポチンキ}胴の部分を貫く。だが俺はパァージッ!!

 

{ポチンキ}の胸の部分を壊し、俺は単身でポチに突撃する。{ポチンキ}を足場にして、位置を固定する。ポチの触手は全部後ろの{ポチンキ}に釘付けだぜ☆{ポチンキ}がタイタンみたいなAIがあればこれは涙の展開ですがただの源石なので我が会社の養分になってもらう。

 

そういえば障壁壊れてるじゃん。治さなきゃ。推しを中に入れてはならぬ。まだ工事が完了していない。

 

両手を前に突き出す。気分は綾波をかえせぇぇぇ。相棒ォォ召喚ッ!

 

”壁掘ろう丸・改2”!!

 

突き出した両手の前にトラバサミが3つほど生成された。

 

改1は存在しない。

 

”壁掘ろう丸”を覚えているだろうか?トラバサミを前方に沢山付けて回転しながら前に進みながら穴を掘る私が作った不良品だ。

 

それを改修してトラバサミだけを残したのが”壁掘ろう丸・改2”だ。前作は簡単な想像で動かすことが出来たが、こいつは無理だ…常にそれなりの想像をしなくては動かない。

 

操作は簡単。トラバサミの刃をポチに付ける。起動。噛み砕く。トラバサミを消す。トラバサミの刃をポチに付ける。の繰り返し。効率最強。想像量に比例する効率を得られる。つまりゴリ押しって事。

 

召喚するのは俺の手の前だけじゃんないぞ?ポチの後ろに囲い込むように置いた触手から”壁掘ろう丸・改2”を召喚。知っているか?触媒があった方が源石は早く生成出来るんだよ?

 

ポチが再生する前に全部削りきる。

 

オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!

 

 

 

 

トラバサミ生成が止まり、黒い犬が消えた。そして一人。体に見合わない大きさの輪っかを持つ堕天使が地に落ちる。

赤い犬が……なまめかしい血から紅色の貝殻のように色が薄く、色が抜けていく。そして淡い赤い色を醸しながら小さく、小さく。そして球体になった。僅か30cm程度の大きさだ。

 

堕天使は立ち上がる。地面に激突した衝撃で根元から角が折れていた。そして左目から血を流していた。

 

ミッションコンプリート。へへ首いてぇ。頭いてぇ。左目が血に染まってやがる。

 

シュヴェルは左手で頭を押さえる。

 

血?アーツの使用は精神力を使うのか?MPはちゃんと表示して欲しい……全然少なくなったとかわからない。

 

シュヴェルは目の前の球体を見る。そこに勝利への喜びはない。蔑みでもない。そこにはようやく終わった。ただそれだけだった。定期的にやっている瞬きはそのまま眠ってしまいそうなほど不定期で長い瞬きだった。

 

ポチ………………お前は好きでも無かったが、嫌いでも無いぜ。思い出すは出会い。ポチが穴から飛び出てきて、二度俺のハンマーに叩き落とされた。そして追いかけっこをして。さらに本格的な逃走中をして。馬鹿みたいに突撃しあった………ろくな思い出ないわ。

 

頭を押さえていた手を下ろす。そこに微かな金属音が耳に届く。

 

なんだ?音の出所は地面からだった。視線を向けるとそこには中央に花が掘られた三角形のブローチがあった。

ブローチを両手で包み込み胸に抱く。そして目を閉じる。

 

つめたい……

 

ひんやりでは無く冷たく感じた。違和感を感じ辺りを見渡す。そこで俺は気づいた俺はまた裸になっていた。これもポチのせいだ。フードを作り着る。安定の源石産。布とは違うんだよ。

 

ぅぅうッ……

 

痛みに耐えられなくなって右手で頭を押さえる。左手はしっかりとブローチを持ったままだ。

 

頭痛い……

 

少し時間が経って痛みが微かに和らいだ。そして目を開ける。

 

ん?……右目も血に染まってやがる。頭皮からバサッといったけ?まあいいや。痛い……やっぱりアーツの限界来たのにアーツ使ったからかな…?

 

祈るようにブローチを胸に抱き、目を閉じる。

和らいだといっても未だにズキズキと痛みが頭を駆け回る。

 

源石消したら…もっと和らぐかな?

 

地面に落ちてる角と辺りを囲う障壁が消える。

 

 

……うん……痛くない。

 

障壁を消した途端頭を駆け回っていたはずの痛みが消えた。

 

辺りを囲っていた障壁が消えた代わりに騒音が耳に届く。ずっと聞いていなかったからだろうか。その騒音は騒がしかった。でも心地良いものだった。

 

「……シュヴェル。」

 

ぁぁ……そうだった。外には彼女たちがいたんだった。何度も聞いた。その美声。忘れる事はない。

 

振り向こうと体を動かす。

 

だが動かない。さっきまで動いていたのに。まるで石になったように動かない。

やっとの思いで頭だけ振り向ける。

 

シュヴェルのだらしなく口が開く。

 

顔の筋肉ってどうやって動かすんだっけな……

 

血にまみれていて良く見えないがその顔は覚えている。緑の長い髪に角のおっぱいのついた男。そして青く長い髪のイケメン。そしてお嬢様。

 

「さあ、帰ろうか…いろいろやらなきゃ行けないことがあるけど、それが終わったら元の生活に………戻れるからさ……」

 

帰ろうか。その言葉を聞いただけで涙が止らなくなった。帰ろうか。それは遠い……遠い……幼い時に聞いたきり、一度だって聞いたことがない。それを最初に思い出したのは一人暮らしを始めたときだったけ……

 

だが無理だ。帰れないわ。

 

シュヴェルは見えていた。顔を向けていなくても、足下から赤い光が淡く輝いたことを。

 

どうする?ここまできて推しを傷を付けることは許されない。聖書にも書いてある。いったいどうしたら?三人を守るだけの源石を生成出来る気がしない。突破されたら終わりだ。いったいどうし……た…………ら…………

 

どうやら答えは最初から足下にあったみたいだ。

 

大きな穴を埋め立てていた源石を消す。

 

俺と赤い球体は落ちていく。どうやら赤い球体の方が重いようで俺より早く落ちている。

 

落ちるているというのに恐怖は無かった。バンジージャンプとかスカイダイビングはやったことが無かったが、ジェットコースターだけはある。ジェットコースターは本当に怖かった。多分自分では無い何かが自分を動かしている事実。そして安全性を感じられなかったことが恐怖につながったと思う。

いま。紐なしバンジーをしているというのに、恐怖は無い。死を認めているのか、諦めているのか。理由はわからない。だが何か一つ。たった一つだけ。何かをこぼれ落としてしまった気がしていた。ただその事実を悔やんでいた。

 

ほんと……爆発落ちなんて…最低ね……………

 

そこで意識はなくなった。




テンションは変えません 誤字脱字、アンチ、応援、ストーリー展開考案何でもござれ

多分かきたいことは全部書けた気がします。
もしも何かあったら密やかに編集するかも……いえ!何でも無いです!!

そんなことよりついに指摘されてしまいました。

→、、、←

塵も積もれば山となる。
急がば回れ。
それらの言葉を痛いほど体験しました。
いやその時は。を変換したら…に出来ることを知らなかったんです。(スマホでは出来ていたのに……
見直していたら意味分らないところで区切っていたりして恥ずかしかったです。
と、とにかく!昨日ぐらいに全部修正したので許してください。お願いします。
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