燦々と輝く昼の太陽。その日光を反射して痛いほどに光る砂浜。だがそんなことは気にしないと、ある者は泳ぎ、ある者はパラソルの日陰で休み、ある者は恋人や家族、友達と話す。そしてある者はそれを逆に利用し日焼けをする筋肉マン。
見るだけ陽キャになれそうな陽気なビーチの中でシュヴェルは端の方で日陰に籠もっていた。ちゃんと周りの者と同じように水着を着ていたが、その目は死んでおり、体操座りをしていることも相まってまるで魂が抜けているようだ。背後の岩がまるで墓のようだった。
「終わった……俺の青春…」
青春と呼べるだけの人生やら時間やら友達やらは全く居ないがそれほど悲しいって事だ。何が悲しいか。それは至極簡単。俺は金槌だったの。
金槌。それは工具の名前だが今回は泳ぎのできない人という意味だ。
小学校のころ水泳の授業があったがその時の25mは5~7mという記録だったぜ。高身長だったからプールの底に足が着くから水に浮かぶという行為がいまいちわからない。もがくと足をぶつけて痛いし。なので水泳は出来ません!!
そんなことは差し置いて、原因は単純明快。
重い。以上。
浮力を得られない。海へ向かって歩くと水底に足が吸い付くように歩けるぞ。海中冒険できるぞ!やったね。
でも俺は泳ぎたかったんだよなぁ。ということで、ならばよろしい戦争だ。
前はプロペラ作ったけど今回は人が沢山居るためNG。小さいのを沢山作れば水に浮ける。けど少しでも傾くと近くに居た人が溺れるよ。やったね!証拠が残らないから完全犯罪だよ!これでみんなもウザい大学生にお仕置きをしよう!……次。
それで試したのは潜水艦。浮き袋作って浮こうぜ!作戦。
結果。
論外。
素材は源石ぞ?単純に必要な空気量が多い。浮き袋だけでリアルで潜水艦レベルの大きさが必要。そこに俺が入って見ろ。多分氷山レベルになるぞ。無価値。海に面している国に戦争仕掛けるなら有効じゃない?知らんけど。
という訳で俺の青春は終わった(スイミング)そして現状まとめよう。
所持品。
水着。以上。
俺の青春は(以下略
オニューのいい水着以外何も無い。お金もない。
俺って何のためにここに来たの?リア充を見に来たのか?そもそもビーチって何が良いんだよ。熱いし、ウザいし、人多いし、ウザいし、うるさいし、ウザいし、うざい。
ダメじゃん。オニューの水着が無駄になったんだが?申し訳なさ過ぎる。この布や生地は何のために水着になったんだよ?
「僕ちゃん?今暇?」
ん?
端の日陰の方に居たシュヴェルに近づく二人の女性。それぞれ日焼けして少しだけ灰色によった肌に無数の切り傷などを付け白と赤のビキニにアウターウェアを着ている。すごくエッチです……やっぱり世は大アウターウェア時代に突入してるのでは?
「もしよかったら遊ばない?」
……美少女…二人…両手に花…青春…?…ありでは……??やっと俺にも春が来たか。女遊びなんて初めてだけど頑張っちゃうぞ☆
二人の女性はシュヴェルの左右に移動して横に座り、シュヴェルの顔をのぞきこむ。
おぉ…ッ!なんだこの積極的な行動。なんだ?俺のこと……それは無いな。じゃあなぜだ?……周りを見渡す。誰も居ない。ボッチ。かわいそう。恵まれないボッチに一夏の幸せを…?
普通に考えられるんだけど……思いたくねぇ……次。
自分を見る。子供。日陰。一人。暗い目。迷子のお世話……ありそう。遊ぼも話しかけるための話題。そうだそれだこれだ。よし。幸せ空間に幸せ思考……それは都合が良すぎ?でも勘違いは結構な頻度であるし……客観的に見る。
美少女。切り傷のあるスポーツ系少女。端の岩場。水着を着ている子供。たった一人。警察とか見回りする人はいない。誰も居ない。誘拐。身代金。お姉さんと良いことしようかぐへへへ……貞操概念逆転?なわけないだろう妄想脱線しすぎ。戻ってどうぞ。
結論。良いとこの坊ちゃんが一人で居るぞ。小遣い稼ごうぜ。ヘーイボーイ!遊ばない?もちろんお前の身代金で?
……ありえる。三つの中で一番考えられる。だって左の美少女さんの目がなんか怖い。まっ、とりあえずコミュニケーションズ。
「何をして遊ぶの?」
「そうだね。まずあっちの岩場に行こうか。」
そういって右に居る美少女が俺の後ろの岩場へ指さす。来ました。逃げなきゃ。相手はプロだ。左は下心たっぷりだけど右は純粋無垢な良い笑顔だもん。ありがとうございます。メシウマです。
と、いうことで。一度(心の中で)深呼吸して。
挟まれた!?まずい。逃げるぞ。
シュヴェルは日陰を飛び出す。だが日光に妨害され少しだけめまいを起こす。足の趣が怪しくなり転びそうになる。
こんな時に!?この陰キャボディ!!もっと日光浴びなさいってあれほど……もしかして睡眠不足?くっ、やはり今日はゆっくりおねんねするべきだったか!
だが後悔先に立たず。次の一歩がシュヴェルは出せずに転倒しかける。だがそれを二人の女性がシュヴェルのそれぞれ左右の腕を掴み、阻止した。
「だいじょぶ?」
左のお姉さんの目に下心が消えた!?どういうことだってばよ?お姉さんこわい。もうおうち帰る。
「離してくれない?」
俺は帰るぞ。二度とこんな所くるもんか!……水着はどうしよう……多分、いや絶対ここ以外で使う未来が見えないぞ。買って貰ったのに……これならお高いレストランで晩ご飯を食べた方が良かったんだが?まじで水着どうしよう……
「いや~~そんなこといわずにさ。転びそうな所助けたんだしさーあそこでお茶だけでいいからしない?」
そう言って右のお姉さんはビーチから見える街のおしゃれな喫茶店ぽいところを指さす。
ん………お茶だけなら……おしゃれなカフェ行って見たいし……お金ないし……ただで美少女と会話+おしゃれな飲み物と考えたら……いや待て誰が美少女のおごりだといった?確認しなきゃ!
「お金無いよ。」
「それぐらいこっちが払うよ。付き合って貰うんだし。」
良いじゃん。最高かよ。たまにはこんなご褒美があっても良いよね!それでは改めましてよr
「待て。」
シュヴェルの後ろから人が現れる。その人はシュヴェルの首根っこを掴み持ち上げる。二人の美少女の拘束から解放されると同時にシュヴェルの両足は宙にぶらーんぶらーんした。
「誰だテメェ「待って。」」
左のお姉さんがヤンキーになったがそれを右のお姉さんが止めた。そして
「お邪魔しましたーーー」
「なッッおいまてy……」
右のお姉さんが左のお姉さんの腕を掴みあっという間に人混みに消えていった。
何が起きた……俺はいったい何に背後を取られて確保された……………………エッ?でッ?……いつまでこの状態が続くんですかね……
二人のお姉さんが消えてしばらく経ってもシュヴェルは宙にぶらーんしたままだった。辺りを行く人の反応は人によって違うが大きく分けて二つある。
一つは微笑ましい笑み。まるで兄弟げんかを見るみたいに。
二つは目を背ける。まるで見てはいけない物を見てしまったように。
まーーた俺から話しかけないとダメな奴ですか。コミュ障にそんなことさせるなよ。黒歴史量産しちゃうだろ。だからあらがうで。全力で。
シュヴェルは後ろを振り返ろうとしたが首を掴まれているため身震いをするだけで終わった。
なぜこの状態が続いているの?誘拐なら早く誘拐しろや。残念だったな身代金はない。せいぜい人体実験か売り飛ばすんだな……どっちもだめじゃん。まっ、俺なら目を離した一瞬で逃げきれるけどな。早くしろ。ベシべシ……後ろの人の腕を叩く勇気が無いです。タップアウト出来ないじゃん。しょうがない。イッツコミュニケーション。
「あのーーそろそろ離してくれませんか?」
やったぜ。声が震えなかった。クール系を装うことが出来るぞやったね!
「ああ。すまない。」
特に感情が込められていない謝罪だった。後ろの人はゆっくりとシュヴェルの両足を地面に付けて首を掴んでいた手を引っ込めた。
んんんんn???nんn?なんだこの聞き覚えがありすぎる声は。つい最近聞いたぞ。
急いで振り返る。そこでシュヴェルは言葉を失った。
ばんなそかな。何故ここに居る?
深沈たる眼でシュヴェルを見据えているシュヴァルツがいた。
そんな時にシュヴェルはやっぱり通常衣装って水着なんだって思っていた。つまり俺も水着で日々を過ごしてしていてもこのシエスタなら問題無いのでは?いや待てシュヴァルツはロドスでも水着だよな?つまり日々の生活有りと有らゆる環境で水着で過ごせるという事だな。完全に理解したわ。
露出はお腹と肩と肘の中間から手先までと太股の中央から足先。Uネック。そこにアウターウェアです。もちろん俺のアウターウェアにはフードがあります。(使っていないからただのお飾り状態だけどね)フードがあるのでお腹が露出していることは許しておきます………あれ?いたって普通のスポーツウェアにパーカー着てるだけでは?
テンションは変えません 誤字脱字、アンチ、応援、ストーリー展開考案何でもござれ
他執筆は終わらなかったぜ……前編って感じで良い感じに編集して今週中に出しておこうと思います。
最近スペースキーの偉大さを知った。わざわざ変換、エンターを押さなくても良いということで効率が1.3倍ぐらいになりました。
なのでワープロ一級受けてきます。