目が覚めた。最高の日に暖かい日の出………太陽出てないんだが?ポン助~今なーんじ?
フベッ
痛いよポン助……
ポン助はシュヴェルの枕になっていたがシュヴェルが起きたことを認識した瞬間枕から帽子……冷却シートにジョブチェンジする。
その様子は今までの愛らしい愛玩ペットから一変して苦しゅうないと言わんばかりにシュヴェルの頭の上でのんびりするのだった。
そのポン助に影響されてかシュヴェルものんびりと起き上がりあぐらをかく。ポン助はその動きに対応して頭の上に移動する。ポン助は冷却シートから帽子に進化したのだった。
ふむふむ……2時間寝ていたのか……俺ってショートスリーパー?まあいい。暇。暇で暇だ。暇が暇になって暇で暇だ。もうすること無いわ。深夜ってやることは散歩くらいしかないよね。ポン助のさわり心地を堪能したかったのに枕君は何故が俺が起きた瞬間頭に乗っかるし…………乗っかる?フードは?…ないッ!?
シュヴァルツさんに頂いた布服が布きれになってるのだが??古代ローマ神話に出てくる右肩から左横腹までの一枚の布になってるのだが?下半身は死守されていた。だが半裸でサレとか言ってたの?やばい奴じゃん。黒歴史じゃん。巫山戯るな!海の怪物共……対価は命にしておこう。そして命は頂いた。だから貴様らは許される。だが他の海の怪物共が許されると思うなよ??わかったな?海の怪物特攻Ⅲ取得しておくから。
いつものフード付きパーカーを作ります。着ます。やはり安心信頼の源石。
……暇。散歩するか、行くぞポン助!
ポン助は頭の上から肩に移動する。さながら気分はパチモンッ、ゲットだぜ!
ポン助は今まで以上にわがまま……
街の裏道はダメ、海辺の道路もダメ、登山もダメ、岩場もダメ、ポンペイ宅もダメということで森を歩いています。
一面木。木しかない。動物の鳴き声は聞こえないし、湖や獣道もない。上を見上げると夜空が見えるけどそれ以外何もない。偶に夜空が見えないゾーンに突入するし、ポン助はいったい何がしたいの?無いに無いを重ねてさらに無いで包装して無いでトッピングして無いに飾り付けて盛り付けてラザニアでも作る気なのかな?
確かに海風それなりの頻度で吹くから心地よくは良いが、今は自然を堪能したいわけではない。ポン助~~ポンペイちゃんに会い行こうよーー
幸せはーー歩いてこないーだーから歩いて行くんだよーー一日約42,857歩三日で約128,571歩一年間で15,642,805歩ーー人生はワン・ツー・ジャブッ!?
「やはり貴様だったか。」
月の光が通らない森の奥から一匹の狼が出てくる。だが意外なことに大きい一本の黒い牙を持ちながその目は優しかった。
…シュヴァルツさん……?なぜここに?やはり、ってことは……エッ?嗅覚スゴスゴの民?匂いでサバイバーを認知するタイプの殺人鬼ですか?
「どうしてここに?」
「そう無駄に森を行き来していればな。我々の索敵網をあまり舐めないで頂こう。」
「言い方を変えようか。なぜ会いに来た?」
異世界のSP怖い。やはり平和大国とは違うね。なんで街からとても離れた森まで索敵網があるんですかね??
「ふむ?なにが用があったのでは無いか?」
「ないな。」
ただ散歩していただけだし。なんかごめんね……いやまて用はあるだろお茶会!!…おい貴様?今何だといった?今は何時だと思っているのだ?ただ迷惑なだけだろうが。自重しなさい。
「ふむ……行くのか?」
「……」
?……行く?何処に?エ?
「受け取れ。」
シュヴァルツはそう言って何かを投げる。シュヴェルはそれを受け取る。それは綺麗な楕円系の丸く黒い手の平サイズの石であった。
「これは……」
「何かと思ってな。黒曜石を削って作った。」
「作った?自分でか?」
「ああ。」
自分で?黒曜石を削って?作った?こんな綺麗な楕円型の石を?左右対称で?手触り良きで?美しい黒を?万能過ぎない?SPってそんな事までできるの?エリートの名は伊達では無かったか……
「なぜ作ったのだ?」
なんでこれほどの物をプレゼントしてくれたの?おじさん泣くよ?嬉し泣くよ?そんな好感度なかったでしょ?
「謝礼でもあり、選別だ。もし次にここに来るのならこれを門番に見せろ。私に通すように言っておく。」
「…つまりこの石で私の記憶を引き出そうとでもしているのか?」
また会いたい。つまり海の怪物達の情報寄越せゴラァーーって事ですか?
「そうだ。貴様がこれから旅で見たもの聞いたものを知れたらと思っただけだ。偶然その中に有意義な情報があれば良いと思っただけだ。」
「ふふふ…」
シュヴェルは笑う。それは微笑みと腹を抱えて笑うの中間のような笑いだった。
「そんなに可笑しいことなのか?」
「ああ。これ以上に面白いことはあまりないな。」
猪突猛進。遠回しな言い方では無く、目的への最短ルートを辿るような言動。シュヴァルツにとっては当たり前の事か次への手段への一手。その一手は強引な物では無く。信頼を築くような物で、俺が思っていたよりも信頼を築けていたのが嬉しくて。その一手が贈り物。約束でも契約でも無く贈り物。ただそれが微笑ましく思えた。
シュヴェルはニヤリと明るい笑顔をする。
「そうだな……今度来る時はお茶会にご招待願おうかな?」
「了解した。セイロン様にも伝えておこう。」
……お茶会はセイロンさんがお礼を伝えたいと開かれるお茶会だったな……時間があいて忘れかけた頃にお礼したいと思わないのではないか?迷惑を度重ねて申し上げる。ラザニアを作ろうとしていたのは俺じゃったか……
シュヴェルは右手で楕円形の黒曜石を天高く持ち上げ月明かりに照らす。
「綺麗だな。」
やはり良い。ぱっと見ただ黒い石。じっくりと見たらガラスみたいな石。それが綺麗な形をしている。しかもそれは贈り物という希少価値……そうだ。
「僕も感謝として一つ予言をしようか。」
布石を残されるならば俺も残すべきである。だけど俺には洒落た事は言えない。だから原作の流れを超抽象的に伝えることにする。
「予言?」
「そうだ。貴様らにはとても大きな変化が来る。とても、とても大きな意思を持った変化が来る。それは常識を覆す。だがそれは僕から見たらとても良い変化だ。そしてそれは二人目にもなる者だ。」
「……あまり意味がわからないな……心のにとどめておこう。」
「いや忘れて貰って結構だよ。それではまた会うときまで。」
「ああ。また。」
やっと歩き出す。海へ向かって歩き出す。後ろを振り返る事も無く。約束と思い出を記憶に閉じ込めて新たな記念を見つけ出すために……
……おい待て。なぜ今度来たときにお茶会をしようと言った?おいなぜ別れをしている?ま、まだシエスタでやりたことが……やりたいことが……はぁ………次来たときの為にお楽しみは残して起きましょうか。
森を出たらそこは崖だった。月の影が消えかけて太陽がほんの少しだけ顔を地平線から出していた。最後にもう一度、楕円形の黒曜石を太陽の明かりにかざす。
綺麗だ……綺麗だ。今度こそは失いたくない。大切な物はもう失いたくない。でもどうすれば……良いこと思いついた。
胸の肉をえぐり取る。痛みは感じない。的確に鳩尾と首の中間、鎖骨の少し下辺りにその手に持つ楕円形の黒曜石分の大きさの穴を開ける。それを胸の中にしまい込んで傷を治す。
シュヴェルの胸には綺麗な黒い石が存在する。全体を見ると不自然に見えるが近くで見ると南極大陸のように上部の楕円部分だけが姿を見せ、まるで元々そこに有るかのように思えた。
胸。それは手足で防ぐことが出来る+あらゆる場面でほぼ必ず視界に現れる。この楕円形の黒曜石を取り出すには範囲攻撃、それも超火力でなければならない。手の甲よりも顔の額よりも………おでこの方が安全では?…いや大きすぎる目立つ。なので隠せる胸元が最強。よしQED
そして完成形……黒いモヤ!
源石を楕円形の黒曜石に纏わせる。それだけではただの保護フィルム。それを分解するように消していく+新たに源石を生成。よってインフィニティモヤモヤの完成である。
胸元から黒いモヤが全身を包み込む。最高の演出である。
よしダイビングッ。
シュヴェルは崖から飛び降り前方へ進む。何処につくかはわからない。だがそれでいい。次なる出会いを求めて進む。吹き飛ばされて着地することは無いから歩いて次の場所へ向かえる。つまり選べるシチュエーションが格段に増える。冒険者から商人、誰かの恩人まで増えすぎて悩んじゃうな~~
テンションは変えません 誤字脱字、アンチ、応援、ストーリー展開考案何でもござれ
急いで仕上げたので可笑しい部分があるかもしれません。
これが締め切りの呪いです。