………あれから二十年…いや二年…嘘です。約二週間ぐらいです。
結局一回だって勝ったことは……無理ゲーですね。パーフェクトゲームなんて出来るわけ無いだろ。頭沸いてんのか?ハゲ。
二週間毎日懲りずに飽きずに14時間、ジャスミンはこの部屋に来て鬼ごっこしていた。同じ事の繰り返しなのにいっつも楽しそうだ。そして俺は一回だって満足できるゲームが出来なかった。最終的に壁は半円とか「のサイズをバラバラにしたやつになった。俺の操作能力は上がった。だけど毎回ジャスミンに玉を取られる。
一回だけでいい。たった一日でいい。一回も触れられること無く終わる一日が欲しいです。
後2時間。これはジャスミンがこの部屋に来るまでの時間だ。俺はずっと床に寝転がっている。動きたい欲求が無い。運動したいと思わない。これは引きこもり時代の到来か?
施設に変化はない。本当につまらない。何か面白いことやらないのライン生命君?てかやれ毎日毎日暇なんじゃよ。やれ。
………お腹の中にあるはずの異物が消えた。たった一瞬で消えた。その予兆も動きも無かった。その感覚を認識した瞬間にリンクが切れた。全ての源石のリンクが切れた。
いま何がどうなっているかわからない。目の前は変化はない。いつもの、この約一ヶ月の間見続けた風景だ。お腹の違和感が消えて、気持ち悪さも無くなった。だから起き上がろうとした。
だが出来なかった。
最初は動かなすぎてそのやり方を忘れたのかと思った。でもそうじゃなかった。腕が上がらない。足が動かない。声が出せない。瞬きすらも出来なかった。いつもは無意識に行っている心臓の動きがとまり、呼吸をしなくなった。その代わりに頭がズキズキと痛くなった。
まるで寒さで腹がやられた時のような痛みが頭痛に変わったみたいだ。だがどれだけ学生時代に腹痛を起こしたと思っている?この程度問題はない。
痛みに慣れたころ気がついた。耳は聞こえる。全ての感覚が一つに集中されたからだろうか?いつもは聞こえないはずのこの部屋を循環している空気の音が聞こえた。通気口を通り何処かへと消えると同時に新たな空気がこの部屋に入ってくるのがわかる。
どうせ他にできることはない。空気の動きをイメージしていた。そこで気がつく。この痛みはガ○ガリ君を一気に食べた時のように頭の中央部分の頭痛ではない。おでこをトンカチで打たれたような痛みだ。
おでこの痛みがじわじわと水の上で響く波紋のように酷くなる。
どれほどたったか、それはわからない。だが突如として痛みが止まった。その代わりに意識が飛んでいく。最後に聞こえた音は二つ。二つの棒が硬い床に落ちるる音。そしておでこの二カ所から皮を突き破り、硬い棒が皮膚をこじ開け、血肉が飛び散る音だった。
・・・
やっと解禁された。例の47号の採取。ようやく我々にもその番が渡ってきた。と言っても全ても部署から一人ずつだ。
昨日、47号にやっと、そして初めて異変を見せた。いつものように47号は床、部屋中央に寝転がっていた。最初は瞬きをしなくなった。そして腹が上下しなくなった。そしてコロンッとその額にある角がまるでおもちゃの装飾のように落ちた。するとその角があった部分から新たな角が生えてきた。前の角と今の角。いったい何が違うのか?それはわからない。
少なくとも角が一瞬にして生え替わるなど聞いたことが無い。
いまわかっているのは角の根元は傷口のように血が流れ、皮膚があられもない姿だ。
いままで傷一つだって付けられず苦悶していた。だが今回は間違いなく採取出来ることが決まっていた。問題はその採取量。そしてどこまで採取出来るかだ。
あたりには他部署のカスどもがいる。これが今日の敵だ。我れはどの部署より採取し、他部署を蹴落とさなくてはならない。全ては我れの出世のために。
・・
47号採取記録
前提詳細は12487251534595に記録
採取可能領域
額
採取物
血、皮膚(腐敗)、角(二本)
・12487251534595によって造られた傷以上に採取出来る場所はなかった
・新たな角は既に硬く削ることは不可
・瞼は動くが粘膜から採取は不可。注射針が刺さらず。下半身も同様。
・傷を付けることは不可。だが溝を作ることは可能。
この採取は傷口が治ると同時に終了(43分)。そして採取物の分配にて六時間競った。
補足
皮膚 肉体から切り離された瞬間腐敗し、塵クズと化す。
血 取り扱いには注意せよ。普通のケースは溶ける。防護服は溶けない。
皮膚と同じく腐敗する可能性あり。現状確認されてないため空気との接触と仮定する。厳重に管理を。
・・
?????
「おい待て何をしている?」
47号に向かって何処かの部署の者が何かをしていた。
「これは我らの部署の物だ。」
「それは誰が決めた?」
「今決まった。既に証は刻み込まれた。」
47号の肩にはT38M1Aと刻み込まれていた。
「それは認めない。」
そう言った人物は証が刻み込まれているのとは反対の肩に証を刻む。
「おい貴様ら?何をやっている」
「これは我らの物だ。」
「そうだ。しょうが無いがこれは我々のサンプルである。」
「ふん。残念だな。皆同じ事を考えているようだ。」
「どういう!?待てッ」
「……諦めろよ。」
47号は今も新しい証を続々と刻まれていた。
「それでは私も刻もうか。」
「はぁ………」
「結局…無駄になったか。」
採取が終わり、研究員達はそれぞれの部署へ帰っていく。
「なんて面倒事を……はぁ…………傷、ではない?まるで粘土だな……フンッ」
証が刻まれた所を思いっきり殴る。
刻まれた証は変わらずにそこにあった。
「衝撃で消えはしない…では?」
腕に刻まれている証の一つに二重線を引く。今度は消えずに二重は残されていた。」
「ある一定以上のダメージできるのか?ではそのある一定以上を大幅に超える一撃であれば……後日試そうか。」
少し時間がたち、最後の研究員がその部屋を出て行った。その部屋には首から足首にかけて証、が刻まれた47号がいた。
そして最後の研究員がその結果を試せる機会は最後の時まで無かった。
・・・・・
「…47号異変。」
「13号停止。職員に連絡せよ。」
「ッ!?血だ!」
「採取……ここは公平に全ての部署へ。」
「なぜだ?無能に与えるサンプルはない。有望な部署だけでいいだろう。」
「それを認めぬ者がいることぐらいわかるだろう?47号が再生能力を持っていないとは限らない。迅速に採取すべき。」
「……よかろう。我らは納得する。」
「決まりだ。通達。速やかに実行せよ。」
「………」
「……それで13号はどうする?」
「危険消すべき。」
「もはや13号からわかる事はない。47号に集中すべき。」
「危険因子は消すべきだ。せっかくだ。他も一斉に消しておこう。」
「あれが激怒した場合の被害は8513259614だぞ?消すべきだ。」
「あれは47号と関わりすぎた。ここからは13号だけではなく47号にも関係する。」
「あれは本部へ輸送すると記録し秘密裏に消す。本部は例のアレを始めたらしく忙しい。」
「確か…炎の悪」
「…言葉を慎め。秩序を守れ。」
「………」
「そうだな。47号がそれを知り激怒すれば被害は底知れん。」
「決まりだ。」
「だが惜しいな。あれほどの測定不能者なのに。」
「だがそれ以上の測定不能者だ。喜ぶべきだ。」
「ああ喜ぶべきだ。」
「不幸に慈しみを。幸運に祝意を。」
テンションは変えません 誤字脱字、アンチ、応援、ストーリー展開考案何でもござれ
本当は執筆する気があった。だが幻塔をやった。
後悔はしない。