好きには不祥がつきまとう   作:庭顔宅

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5/4 我らのホーム

お!村だな。

 

街を目指して二日ほどたった。そして見つけたのは村だった。家が9つで7世帯が過ごしている。歳的には若き8割老い2割ぐらいの少しだけ大きめの村だった。畑あり、狩人あり。なかなかいいスローライフが過ごせそうな村である。

 

「あの…どのようなご用件でこのような村にいらっしゃたのですか?」

 

妄想にふけていると村の入口から老人が来た。耳あり、角あり、鹿だな。エラフィアですね。その老人はずいぶんと警戒するような、恐れるような口調だった。

 

「ただの旅途中だ。邪魔をしたようだな、すまなかった。それでは。」

 

ここでのスローライフは悪くはないが、俺は街がいい。街に行くんだ。ここでの収穫は畑を見られたことだな。変な畑ではなく普通の四角形の畑で等間隔で作物が植えられている。これなら数試せば拠点でも農業出来そうで良かった。

 

「…もしよろしければ泊まっていきませんか?」

 

「ご心配無用。」

 

「それでしたら…少しお待ちになってください。」

 

そういって老人は村に消えていった……どうしたんだってばよ?

 

しばらくの間ボーっとしていた。すると村の中にある家の壁から半分顔をチラッと出して索敵しているちびっ子三人組がいた。男2女1…これは修羅場になるで~

 

「お待たせしました。これをどうぞ。」

 

老人が小走りで帰ってくる。そして渡されたのは拳4つ分ほどの布袋。中には食料が入っていた。干し肉が4切れ、ジャガイモのふかしたけど時間が経ってカピカピになった芋だ。ぜったいッ口が死ぬ奴。口の中の水分吸い取られて苦しむ奴だ。

親切に見せかけて殺そうとしているのか?こわい。これは真意を聞かなくては。

 

「……どうしてこれを?」

 

「何も持っていませんし苦しい旅になると思いましたので…あと一日もあれば街に着くと思うのでそれまでの足しにでもどうぞ。」

 

老人は笑顔だった。先ほどの怖がっている顔が嘘みたいに思えた。

 

あー…恩売って返して貰おうってことですね。いいでしょう。たっぷり返します……略奪防止?襲われる前に渡して身を守ったりしてるって可能性ある?

 

「私に返せる物などはない。不要である。」

 

布袋を押し返す。毒の可能性まで見えてきた。変に関係を持つくらいなら捨ててやる。善意を踏みにじって逃げてやる。

 

「いえいえぞうぞ。騎士様。」

 

「はぁ……何が必要だ?」

 

老人は・・・と驚いたような様子を見せると笑った。

 

「騎士様はいい人でしょう?身のこなしを見ればわかります。こんな辺境でたった一人、そして何も持たずに……もし必要ないのであれば捨てて貰って結構です。もし返す物がないということであれば遠い未来で今そこにいるの子供達に返してあげてください。」

 

老人は片目の瞳を横にずらした。その先には子供達が壁から頭を出していた。今は半分どころか体の半分すらも壁に隠れていない。

 

……この老人もしかしてスローライフベテラン兵士だったりする?引退したエリートだったりする?なんだよ身のこなしって…怖いな……まあここまで言われたら貰うしかないな。

 

「感謝する。」

 

革袋を背負い、左肩の関節部分に結びつけた。

 

……武器がない?そういえばそうじゃん。武器を持ってなくて防具だけをもった無一文の賞金稼ぎ……雑魚じゃん。いいことを知れた。エリート様、ありがとう。何か感謝の印を…返せる物は…アーツしかないし、源石しかないし………拠点の証を作って渡すのはどうだろうか?いいじゃん源石性の小物。俺しか作れないようにめっちゃ小細工しよう。

 

立体正方形の辺だけ、そして中には球体。どうやっても通り抜けられないように。立体正方形は辺は5cm。球体は直径6cm……球体に細工したら意味なくね?綺麗な球体にこそ価値がある。摩擦すごいけどグルグル回せるからね。でも辺に細工は小さすぎて……ネックレスにするか。角に鎖?チェーン?を生やす。鎖は20cm。よし。こいつにはマークして俺にはわかるようにしよう。偽物を作った場合は処す。具体的には爪を剥がす。これを拠点印の友好の証にする。名前をアマリリスとしよう。

 

……いいじゃん。

 

「これは証だ。受け取れ。」

 

腹の鎧の下に手を持って行き、ポンッとアマリリスを出す。

 

「こ、これは?」

 

「我らの証。もし困ったら売ればいい。それほどの価値があるはずだ。」

 

「これほどの物を受け取るなどと…」

 

「いい。私が認めた。受け取れ。」

 

「しかし…その程度の食料では元が…」

 

「私は言ったぞ?認めたと。それでは私は行かせてもらう。」

 

「ありがとうございます。」

 

俺は村を背景にして去る。いい気分だ。スキップがしたい。あと300mほど離れたら始めよう。

 

「待ってください!騎士様!!」

 

ん?何だ?俺は今すぐにでもスキップがしたいのだ。話の流れて気に呼び止める理由はない。ここは聞こえなかったことにし…

 

「そっちに街はありません!!」

 

レイヴァブンは踏み上げた足を固めた。すぐさま老人は

 

「左のほうです!」

 

たっぷり二秒間固まった。そして振り返り大声で

 

「感謝するッ!」

 

そう叫んだ。老人は一瞬ビクッと反応するがすぐさま笑顔に戻り、

 

「どういたしまして!」

 

と言った。ずいぶんと覇気があって聞きやすい声だった。エリート様。名も知らないエリート様。最初からいい人に出会えたものだ。

 

老人は右腕を上げ軽くフリフリと手を振った。

 

本当にいい人……

 

レイヴァブンも手を上げぶんぶんと振った。しばらく手を振り合った後、さらにレイヴァブンは振り返り街へ歩を進める。その頃には道を間違えた恥ずかしさなどなく、スキップしながら街へ向かったのだった。

 

 

 

 

・・・とある老人の日記

 

X月V日 晴れ

 

今日は村の入口に黒騎士様が現れました。初めはずっと村を見るだけで動きました。そこで動いたのが私です。

 

声をかけにいきました。

 

黒騎士様は不思議と威厳も覇気もなかったですが、透き通るような綺麗な声でした。たたずまい、背筋がピンッと伸びて、規則正しく立ち、歩いていた。恐らく私と同じかと思いましたが、見た感じまだまだ踏み出そうとしているみたいでした。

 

覚悟があり、実力もあり、礼儀もある。是非、黒騎士様は望んだもの?ことを手に入れて欲しいですね。

 

あと街の方向を間違えていました。それを伝えるとバカみたい大きな声で感謝するって言ったんです。びっくりしました。さらに私が手を振っていると黒騎士様も手を振り返してくれて、意味もなくずっと振り合って、おもしろい人でした。もしも一緒に過ごせたらどれだけ充実した日々が過ごせるのかな?と考えましたね  そういえば名前を聞いていませんでした。いえ、それでもいいですね。名もない騎士様。かっこいいです。

 

追伸

 

子供達よ。私は黒騎士様から大変価値がある物をもらいました。

 

それは太陽が消える時、窓から部屋に入る光の先に価値のある物に繋がる手紙があります。(光は全てを透き通ります。)

 

大きさ10cm程の小さな箱です。さあ頑張ってください子供達。

 

もし本当にわからなければ私が入る予定の墓を壊しなさい。そこに答えの場所を書いた手紙があります。

 

 




テンションは変えません 誤字脱字、アンチ、応援、ストーリー展開考案何でもござれ

街に着く予定だったのに村に突入しましたね(終わりましたけど)

これが行き当たりばったりの特権です。

長期休み以外は残念ながら投稿頻度が上がることはありません。最近は回想秘録やプロファイルを見始めました。まだぜんぜん見れていませんがロドス編やキャラ介入のために全力で見る所存です。

ふふ・・200キャラ以上×信頼度×メインストーリー×サイドストーリー×エピソード×イベント×wiki×周回×ピクシブ百科事典×殲滅作戦×昇進×総合戦略×他ゲー(不確定量+固定任務)……いったいいつになったら終わると思いますか?

私は終わる気がしてません


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