好きには不祥がつきまとう   作:庭顔宅

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さて、この状況。どうやって収拾をつけようか。

 

目の前には脳天気にも武器を手放し宙に浮かせ、痛い痛いと痛くもないのにチョップされたおでこを触るヨイチ。背後には、ストーカーされてます宣言された美少女ウルサス3人組。

 

いちおうヨイチのおでこをもう3回ぐらいチョップする。

 

特に意味はないが、チョップする。ヨイチは状況を理解していない。あのまま帰ってもらっていたら、何事も問題無くお話が終わったというのに…もう10回追加だ。しばらくは延長行為を続けよう。どうせヨイチは主は全てを解決するとでも思っているんだろう。なぜ苦労を押しつけてくるのだヨイチ、そのように育てたつもりはないぞお父さんは。

 

「主よ。どうしますか。」

 

無駄にチョップすることで会話と会話の間を引き延ばしていたところ、ヨイチがチョップされながらそう言ってきた。その理由は背後で動きが少しだけ会ったことだろう。

 

3人はコソコソ話を始めていた。さすがに延長しすぎたようだ。

 

彼はこれでいいかと、雑に終わらせようと声をあげた。

 

「ふーむ、帰って良いよ。用はない。」

 

後を向かずに、手だけを振りそう言う。

 

ルルイエにとって彼女達に用は無い。実をいうならば最初からなかったのだが。

 

今の俺では、印象が悪すぎる。ルルイエとしての俺は、このまま管理職として住職してもらおう。このままじゃラブコメすら始められねぇよ。そもそも権力者だと青春みたいなことできない。物理的にも精神的にも距離があるんよ。

可能ならこのまま監視されてる宣言を忘れて頂いて貰えると嬉しいな。

 

「ヨイチ、ニミカ行きね。」

 

ルルイエはそんなことを言いながら大樹の方へ歩く。

 

これ以上会話はやってられないと、無理矢理逃げることにした。ちなみにニミカ行きとは、ニミカに鍛えて貰う以上だ。これでヨイチの3日は消えた。もしかしたら5日ぐらいまでは消えるかもね。

 

「エッ?」

 

悲鳴に近しい戸惑いだ。それに続くように、ズィマーが声が聞こえてきた。

 

「ちょっと待て。」

 

この時、俺は結構驚いていた。得体の知れない存在に声をかける勇気はすごいものだ。さらに権力者の不興を無駄に買う恐れもあると来た。

もしもこのまま彼女達が見逃されて帰れば、みんなハッピー。これ以上事態は面倒くさいことにならない。はぁ…確かにわからないこととかストーカーやらふざけんなって思うことが沢山あるのはわかるよ。

 

だからこそ大人な対応を求む。一方的な対応を。

 

ルルイエは歩みを止めない。彼女達の声を無視して、微動だにせずに一定の速度で歩いている。ズィマーはそんな様子に腹が立ちながらも声をあげる。

 

「お前は治せるのか?」

 

その言葉にルルイエはピクッと反応を示し、立ち止まった。

 

何が、とはいないが治せると言われて思いつくのはたった1つの病。

 

ルルイエは考える間も無く、首だけを反り返し後を見ながら言った。

 

「それが本当だったら、何か問題が?」

 

真顔でそう言い放った。

 

本当は何か問題が、とだけ言おうと思っていたが自然と言葉が付け足された。もし、それが嘘だったら、と言えば悪役確定演出だっただろう。何か問題が、だけであれば煽り文句になっただろう。何気に良い感じにお話が終わりそうだった。このままクールに去れば…

 

「帰れ。」

 

ルルイエは続け様にそう言った。

 

それはウルサス3人組に対する命令のようだが、ルルイエにとって相手が違う。

その目的の相手とは、彼らの周囲に囲むように浮いている彼が作った人々だ。運が良いことに見える範囲にはいないが、その気になればいつでも手が出せる距離にはいる。

 

ウルサス3人組が怒りに身を任せて動きだそうものなら、すぐさま殺す為の攻撃が彼女達に向かって行われていたことだろう。なんでここに大集結してるんですかね?こんなに数いらないだろ。これは説教ですね。

 

周囲にいる人々は静かにそこを去って行った。2人を除いてだが。頼むから何もしないでくれよ。

 

ルルイエは前に向き直し、歩く。少し驚く事にヨイチがずっと何もしなかった。いつもなら会話の隙間を狙って、小言をボソッと何か変なことをつぶやく所なのだが…口の代わりに顔でつぶやいていた。表情筋が豊かだな。変顔大会したらヨイチが優勝しそう。

 

ルルイエはウルサス3人組が見えなくなった所で、浮き大樹の木と葉の隙間へ行く。そこには木で出来た広場があった。ルルイエに続くように、ヨイチとイチカとミニカが広場にたどり着いた。

 

3人だけか。まぁいい。まずは3人だ。

 

「正座。」

 

俺はそう言いながら正座をした。ヨイチもわかっていたようで素早く正座する。イチカとミニカは「私もですか?」や「なんで私まで!?」と言った。連帯責任である。上司としてきっちり責任取ってください。別に無能な部下ではない。ちゃんと寝ずに365日働けて、統率力あり、有能である。ただ個々の意思が強く、よく争うだけだ。上司が上司としての機能を果たしていない。唯一完全的な機能を果たすのは戦闘場面だけだ。

 

「まずヨイチ。なぜ彼女達の前に現れた?」

 

「それは主が「それは俺を理由とした言い訳だ。」ただ、珍しい人が来たので1人の観光ガイドとして、充実した生活「ヨイチの仕事は大樹、もといこの街の守護だ。」この街を守るため、怪しい人物を「それを判断し、最優先で行使するのは俺の役目だ。」ただ…」

 

説教をしている間に、イチカとミニカも正座を始めた。別に正座をする理由はない。雰囲気作りのためだ。まぁ我々に足の痺れなどは感じない。本当に雰囲気のためだけだ。

 

 

ウルサス3人組は何も言うこと無く、そのまま山を越えていった。その後、どうするのかルルイエにとって気になることではあったが、知らないほうが楽しめそうなので無視することにする。もしも暇であったらモニタリングしていた所だっただろう。

 




テンションは変えません 誤字脱字、アンチ、応援、ストーリー展開考案何でもござれ

これで今章は終わりです。
次の章が待ちに待ったお話です。3本の指に入るレベルで書きたかった内容です。
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