空白期の事象と変化を、うちはインドラが綴ろう。
ナルハタの肉体を保持している群雲かぐやを自称する本体は、終末の谷の戦いの後から、第三次忍界大戦が起こるまでの間、幻術を抜きに人間関係を構築する技をみっちり訓練していた。
かぐや一族を自称するお姫様ムーブはあくまで訓練期間のみ。扉間の死後、木ノ葉に潜伏する際に用いる予定の名は
詳細はこうだ――戦国時代に千手に滅ぼされた一族の末裔が、千手への復讐のため生み出した改造人間。戦国時代末期にて、マダラと柱間が戦った戦場跡地で両者の細胞を手に入れた忍は、数多くの非戦闘員を拉致し実験に明け暮れた。マダラと柱間の細胞を移植され、拒絶反応や侵食現象により殆どの実験体が死亡する中、唯一生き残った者がこの華道だ――という設定である。
培養槽の中に満ちる、得体の知れない液体に包まれながら眠っていた華道こと幼女ナルハタ。これを木ノ葉の忍が発見し、保護する。研究者の姿はどこにもなく、どこかで復讐を成せず死んだと推測できる材料も用意されていた。研究所には資料が大量に残っており、しかし肝心な部分はない。それは死んだ研究者の頭の中にあるのみだからだ。
資料から判断できる限り、唯一生き残った女はかぐや一族の出身であり、なんと彼女はうちはの写輪眼と木遁忍術に目覚める素養を手に入れていた。この事から彼女は木ノ葉に連れ帰られることになる。――この場で処分されないように、女を発見する忍は人格者でなければならない。その選定も同時進行で行なう必要がある。
準備が出来たら一旦放置だ。
ここまでのお膳立てを終えると、インドラは別の仕事に取り掛かった。
次にやるべきことは、木ノ葉の現状を把握することだ。本当ならマダラの所在を常に把握し、彼がどうしているか見たいところだが、下手に近寄ればインドラの存在が露見することになる。
故にマダラは完全に放置だ。心配することはない、マダラは既に計画の全ての工程を経て、インドラの手から離れている。ここから更に干渉するようでは有終の美を損なうだけだろう。
木ノ葉隠れの里は酷い有様――とは言えないが、本来のものよりパワーバランスが変化していた。
まず千手。盟友だったうずまきが離反し、うちは閥に付いている。他の千手閥も警戒心を千手へ懐いており、一枚岩とは言えない有様だった。それほどにマダラに纏わる悲劇の衝撃は強かった。
そのため柱間に続いて扉間が火影になれる訳もない。二代目火影には猿飛サスケがなった。サスケは忍同盟時代からうちは閥で、うちはと千手の双方から信頼が厚い。しかしとうのサスケは忍としては万能でも、政治にはとんと疎い男で本人もそれは自覚していた。そこでサスケは密かに扉間を相談役として、彼が相談役とは公表しないまま二代目火影としての役目を果たしたようだ。
流石は扉間というべきだろう。彼はうちはと千手の対立を軟化させるため、千手一族を自ら冷遇させたのだ。今後五十年は参政権を得られず、里の運営に一切関われないようにする一方、うちはには里の治安を守る警務部隊を任せたのだ。これによりうちはは溜飲を下ろし、逆に千手から反感を得る。そしてその千手が暴発しないように、逝去した柱間に代わり己にヘイトを向けさせた。お前がマダラを抜け忍にさせたからだ! と。
こうして扉間はうちはから蛇蝎の如く憎まれ、千手からも孤立し、里中から居場所を失くした。完全に自分から孤立したのだ。一方でサスケの相談役を完璧に熟し、政情不安を解消したのである。
次に扉間は『己の始末』を考えたらしい。木ノ葉に自分がいてはならない、自分の存在が再び戦端を開きそうな情勢だと木ノ葉の足枷となり、一致団結が出来ないだろうと判断したようだ。
故に彼はサスケが火影としての責務を果たせるように、火影の相談役の席を用意させ、自身は更に裏へ籠もった。精神的な超人としか言えない見事な鋼の男ぶりである。そうして扉間は数少ない己の支持者の手も借りて、木ノ葉の未来のため柱間が土台を築いたアカデミー制度を完成させ、里の区画整備を行ない、一等地をうちはが自ら望むように仕向けうちは一族を一箇所に集めた。
そこまでが限界だったのだろう。
過労と過度のストレスにより体調を崩した扉間は、最後の仕事を成し遂げて世を去った。
扉間の最期の仕事――それは、『自殺』である。
影分身を死体に見せ掛け己の遺体を孤独な住居に晒し、影分身が土葬されるのを見届けると術を解除。墓荒らしが現れても、既に扉間の遺体は何者かが持ち去ったと判断する状況を作った。
そして彼は己の支持者の一族『志村』に接触して大筒木インドラの信奉者、あるいは対等な盟友がまだ生きている可能性があると伝え、これまで手に入れていた情報を資料に纏めて託した。さらに己の遺体が残らないように、独り森の奥に向かって己に火遁を使って跡形もなく焼滅したのだ。一連の流れを霊化の術で幽体離脱し、精神体で見ていたインドラの情報に誤りはないと断じる。
あの扉間の最期は、真相を知る側からすると天晴見事、完璧な忍とはまさしく彼のことを言うのだと称賛できるものだった。――まあインドラは扉間に別天神を掛けた際、血とか抜いてるのだが。
扉間も晩年は精彩を欠いていた。彼自身が自覚していない所に遺伝子情報の欠片を残してしまっている可能性はある。それを入手した何者か――大蛇丸など――が穢土転生を行使して、扉間を復活させる可能性は充分あった。故にインドラは扉間が死んだ後、彼のチャクラ量を本来の百分の一以下で、かつ自我まで縛った不完全な穢土転生で呼び出し、その状態で特製封印術を用い封印しておいた。
――これでインドラが最も警戒していた男は、永遠に表舞台に上がって来れなくなった。
扉間の死後、サスケは壮絶な最期を遂げた。
雲隠れとの停戦交渉中、雲隠れでクーデターが起こり、九尾のチャクラを得ていない金銀兄弟に襲撃され、サスケは囮となって死んだのだ。元々かなりの高齢で、柱間たちと同年代だった彼は全盛期の半分以下の力しかなく、精鋭の忍部隊に敵わなかったのである。
この後、千手を除きうちはを含めたほぼ全ての一族の信頼が厚かった上に、政治的に見ても適任と言えた猿飛一族のヒルゼンが三代目火影となった。火影になったヒルゼンは初め、里長は世襲制にしてはならない故に、次の火影は猿飛一族以外を指名すると公言、公約を結んだことで更に支持を集めた。火影は停戦交渉を改めて纏め、第一次忍界大戦は終結したのである。
本来の道筋から大幅に乖離し出したのはその直後からだ。
扉間の死と穢土転生防止封印を見計らって、群雲かぐやはその名を捨てる。大筒家からも抜けて当初の計画通り『華道アヤメ』になったのだ。
火影就任直後のヒルゼンが、忍界大戦終結の式典で他里に向かい、式典からの帰り道で『華道アヤメ』を発見したのである。幼い華道を見つけたヒルゼンは彼女を保護し、アヤメの能力を知った彼は動揺する上層部を説得して自らが後見人となり育てることにした。
斯くして木ノ葉への潜入を果たした華道アヤメは、自来也と大蛇丸共々ヒルゼンの弟子となり、過酷な修行の末に写輪眼と木遁忍術に目覚め、元々有していた屍骨脈も併せて駆使する超一流の忍として頭角を現す。そうして成長すると、第二次忍界大戦にて山椒魚の半蔵を
その後。
『根』がアヤメの子供を狙っていることを察知した故に、木ノ葉の闇を担う者達でも手出しが出来ない所で子供を生み、育てないといけなかったのだ。故にアヤメは以前任務にて知己を得た大筒家に事情を説明して懇願すると、大筒家に子供を匿ってもらったのである。
その上で自らの木分身を子供につけ、表裏両面から『根』が手出し出来ないようにした。
――無論アヤメは自来也と一夜の過ちを犯していない。自来也を酔い潰した事を除き嘘だ。
子供が十歳になったら会える。それまで我慢してくれとアヤメは深く頭を下げ自来也に侘び、自来也も不承不承アヤメの謝罪を受け入れた。そうしたゴタゴタの中、またしても戦乱が押し寄せる。
第三次忍界大戦だ。
自来也は調査能力の高さを買われ単独での潜入任務が増え、大蛇丸もまた指導力の高さから一方面軍の指揮官に抜擢されている。必然的に三忍の面々は分けられ、アヤメは『白い牙』と渾名されるはたけサクモと度々ツーマンセルを組むようになった。
サクモとアヤメが組めば達成できない任務はなく、アヤメは赫々たる戦果を上げ名声を高めていった。だが、アヤメは突如として体調を崩してしまう。元が実験体という身の上だ。アヤメは有り余る力の代償として、寿命が短くなっていたのだ。
戦線離脱して病床に伏したアヤメは滅多に人と会わなくなった。彼女が面会するのは、サクモや自来也などであり、特に大蛇丸とは何度も密かに面会していた。
この時アヤメは迫りくる死に錯乱状態に陥っており、大蛇丸に転生忍術『不屍転生』を開発したことを告げている。この不屍転生の術は本来、大蛇丸が人体実験を繰り返した末に開発するはずだった術である。アヤメがまだインドラだった頃、先んじて開発していたものだ。
まだ外道に堕ちていない大蛇丸はこの術に眉を顰めたが、惹かれるものは感じたらしく、アヤメが持ちかけた取引に最終的には応じた。或いはアヤメが暴走するかもと懸念したのかもしれない。
暴走されるよりは、話に乗った方がいい。アヤメを始末した方が良いという発想はあっただろうが、大蛇丸はその選択肢を無視した。
アヤメが持ち掛けた取引はこうだ――アヤメは自らの娘の体を乗っ取るつもりである。娘の肉体を乗っ取った後、アヤメが死んだ後に娘の後見人となり、大蛇丸は四代目火影になるために品行方正になれと告げた。取引に応じたらこの転生忍術を教える、と。
狂気に支配されたアヤメの言葉に、大蛇丸は熟考の末にその手を取った。
幼少の頃からの友である。大蛇丸としても、自らの術の研究を度々助け、深い知見や洞察力で新しい視点を与えてくれるアヤメの存在は惜しかった。こんな所で若くして死なれるより、自分のためにも生きていてもらった方がいいと判断したのだろう。木ノ葉の忍としても、冷徹に判断するならアヤメという戦力が欠けるのは痛い。公私双方の面から見てアヤメを止める理由はなかった。
――客観的な視点から盗み見ているインドラにも、大蛇丸の心境が手に取るように分かる。何をどうすればどんな関係になれるか、どこでどう言えば交渉を成立させ共犯者に仕立て上げられるか、幼い頃から共にいたら尚の事、誘導しやすいだろう。
本来ならあのマダラですらゼツのような雑魚に騙されるのだ。
大蛇丸にも同様のことがないと誰が断言できる?
少なくとも扉間に交渉を持ち掛けるような自殺行為ではない。特に大蛇丸はアヤメを唯一の理解者として見ており、その上でアヤメという存在の価値を木ノ葉の誰よりも理解しているのだから。
流石は
そうしてアヤメは精神の安定を取り戻した。大蛇丸が味方なら木ノ葉の闇も恐ろしくない。大蛇丸は裏で『根』の長である志村ダンゾウに協力し、柱間細胞の研究をする代わりに、自らが火影になれるように協力しろと持ち掛けた。
それから暫くして。最後にアヤメは、里の人間が想像する『華道アヤメ』のイメージ像を強く印象づける行動に出る。敵に仲間を人質に取られ、任務より仲間の命を優先して任務失敗し、帰還するなり里中から非難されていたはたけサクモを庇ってこう言ったのだ。
『確かにルールや掟を守れない者はクズだ。だが仲間を大切にしない者はそれ以上のクズだ! サクモをこれ以上責めるようなら、この私からの侮蔑を免れないと知れ!』
傍から見ていたインドラは苦笑した。アヤメの気持ちが痛いほどよく解る。アヤメはイメージの固定をするついでに、心に残るうちはオビトの名言を言ってみたかったのだろう。
インドラだって同じ立場なら絶対言う。
ともあれ俯瞰しているインドラは、遅れてオリジナルの意図に気づいた。俯瞰している故に緊張感に欠け、舞台の役者に紛れ込んでいるオリジナルの頭の回転について行けていなかったのだろう。大蛇丸を共犯者にしたのなら、しなくてはならないことがあった。
インドラは急遽ナルハタ・クローンを二体製造した。クローンの方には当然自我はない、万が一の可能性や合理性を考慮し、アヤメにはこちらの肉体に魂を移し替えてもらう。なんせアヤメは名目上死ぬのだ、死体を大蛇丸が見る可能性は充分にある。よってクローンの片割れをアヤメの死体に見せ掛け、もう一体をアヤメの娘であるシズメに見立てる必要があった。
危ない危ない……もう少し気づくのに遅れていたら間に合わなくなり、アヤメの苦労を台無しにするところだった。
ともあれアヤメのこの言葉と、サクモを庇い続ける姿勢、名声と実力、後見人のヒルゼンの存在が合わさりサクモへの非難は止まった。結果としてサクモは自殺せず、三忍以上と謳われる実力を遺憾なく発揮したサクモの奮戦もあって、忍界大戦は木ノ葉有利のまま進む。
――なお本来は三忍の一人になるはずだった綱手姫は、猿飛ヒルゼンの弟子になれず、医療忍術の開祖として千手の名誉回復、忍の死亡率の低下を成し遂げていっていた。
サクモの自殺を阻止したアヤメは、まるでサクモの代わりのように病没した――ということになっている。密かに呼び出したクローン(inインドラ霊化の術)を捕食し、肉体を乗っ取った。
アヤメの死に里中が悲しんで惜しむも、アヤメの葬儀を取り仕切った自来也は、彼女の遺言通りに遺体(抜け殻のクローン)を火葬する。ヒルゼンや大蛇丸、サクモ等もアヤメの遺言を知っており、この火葬に反対することはなかった。
こうしてまんまと大蛇丸を共犯者にしたアヤメは、サクモの息子はたけカカシと同世代の娘、華道シズメとして行動するようになる。
最初こそ死への恐怖ゆえに囚われていた狂気から解放され、己の所業に恐れ慄くフリをしていたが、皆に失望されたくないからと以前にも増して模範的な忍になるように心掛けるようになる。
アヤメ――改め華道シズメは、アカデミーを半年で卒業し、それから半年以内に中忍となる。戦時下ゆえの異例の措置だったが、それだけシズメの才能が規格外だったというだけのことだ。物心つく前から母の木分身に英才教育を施され、血継限界を使いこなせる下地が出来ていたというのもある。
大蛇丸は半笑いでその流れを見ていた。
中身はいい歳した大人なのだから、むしろ遅すぎるとすら思っているかもしれない。
シズメは大蛇丸の弟子ということになり、大蛇丸と共に戦場を回る。その過程でシズメは、波風ミナトと同様に飛雷神の術を会得していた。写輪眼、木遁忍術、屍骨脈、それに併せて飛雷神を駆使するシズメは、十代前半にして上忍以上の猛威を振るう天才と評された。母である三忍のアヤメをも超える逸材だ、と。母に恥じない忍になると、シズメもまた奮起していた。
そうして驚異的な天才性を以て、シズメは第三次忍界大戦末期、他里から『木ノ葉の黄色い閃光』と並び称され『飛び華道』の異名を得た。天才とはまさしくシズメのためにある言葉だと。
シズメの活躍とは別に、大蛇丸はダンゾウの協力を得て順調に外堀を埋め、多くの者から次代の火影になることを望まれるようになっていった。この流れを見たヒルゼンもまた、大蛇丸になら任せられると判断したらしく、まだ若すぎる波風ミナトは大蛇丸の次の火影になることを期待して、愛弟子である大蛇丸へ火影の座を譲り渡すことを内々に決定した。
順調である。順調過ぎて逆にインドラの警戒心を呼び起こした。
大蛇丸はいい。まだまだ若いし、外道に落ちる前の彼はそこまで怖くない。以後経験を積めば手強くなるだろうが、敬愛するヒルゼンの後継者になれたことで内心喜んでいる内は障害足り得ない。
だが志村ダンゾウ――まさかあのダンゾウが、すんなり大蛇丸に協力し、彼を火影にしようとするとは予想外だった。扉間の数少ない支持者だった志村家……後継者などいなかった扉間が、ダンゾウにマンツーマンで薫陶を授けていたのは知っているが、よもや真の裏方に目覚めたとでもいうのか? ダンゾウは大筒木という存在にも後に辿り着く。……監視の手を強化しておこう。
――その後。神無毘橋の戦いで、
サクモの存命のお蔭か、まっすぐに育ったはたけカカシと、オビトが片思いしていた野原リン。反目し合うことなくオビトとカカシの二人は親友になっていたが、大変好都合な展開になった。
オビトは調べたところうちはの宗家の人間だった。なんとイズナの子孫である。だがオビトは孤児になっていた。というのも、イズナの息子の息子、つまりイズナの孫は子沢山であり、その末っ子がオビトの父親であったのだ。オビトの父親は素行が悪く、兄弟全員から嫌われており最後には勘当され、宗家を名乗る資格を失くしていたのである。オビトの父と母は共に忍でもあり、戦争で戦死した。故にオビトは孤児なのだ。だが団結力の強いうちは一族らしく、孤児でも生活にはなんの不自由もなく、オビト本人は知らないものの宗家の人間から見守られて成長していた。
インドラはうちはオビトが写輪眼を開眼させ、岩の下敷きになり、カカシに左目の写輪眼を与えたのを見て即座に動いた。まずは死の間際で万華鏡を開眼させたオビトから、あわよくば神威を手に入れてやろうと、地下に落ちていったオビトを襲撃しようとしたのだ。
だが寸前で停止する。インドラは輪廻眼保有者である、
危ないところだった……マダラも老いてなければインドラに気づいただろうに。全盛期ならとっくのとうに感知範囲に入っていたはずである。本当に危なかった。
だがオビトとマダラの邂逅で、インドラはまたしても即応し全ての木分身に命じて、原作をなぞるようにする。なんせ垣間見たマダラのチャクラは、信じられないほど澄んでいた。
まさに仙人、まさに求道者、まさに――己の願望のために生きるエゴの塊。
このマダラが、息子と同じ名前のオビトに……そうでなくてもうちはの少年に非道な真似をするはずがない。故に代わりにインドラがやってあげたのだ。優しい……。
マダラがオビトに治療を施してリハビリをしている内に、大急ぎで三尾を確保する。三尾はあの羽衣天女が人柱力だったこともあり、以後の人柱力は迫害されていたので簡単な仕事だった。
霧隠れは人柱力を手に入れ、木ノ葉を襲わせるために野原リンを捕らえる。野原リンに三尾を封印させ、彼女を生還させるべく奮闘するカカシと霧隠れの部隊の戦いの末に、カカシの雷切に自ら突っ込んだリンが死亡した。これを目撃したオビトはマダラの許に戻る。
カカシは気絶してその場に倒れていたので、万華鏡に開眼した左目の写輪眼を抜き取り別の写輪眼に差し替えておいた。――神威ゲットだぜ! とインドラは無邪気に喜んだものである。
まあ神威なんか持ってても使い途は無い上に、左目の神威は本来の所有者であるオビトと視界が繋がっている。持っていてもいいことはない。要するに神威をカカシが持ってなかったらいいのだ。
さておき、この時にオビトとマダラがどんなやり取りをしていたのかは気になる。調べたところ長門は輪廻眼を持っておらず、自来也は長門を弟子にしていなかったため、そもそも『暁』自体が存在していなかった。これは困ったことになりそうである。
オビトはどうする? マダラはどんな計画を立てた? 今後に不安を覚えたインドラは、押しつけの善意で一計を案じる。ゼツほどの隠密力もなく、暁という行動母体を持たずに動くのが不便そうなのも理由の一つだ。インドラはオビトを手助けすることにした。
インドラの手で『暁』を組織するのである。ナルト育成計画は一体の木分身を補助に付けた、オリジナルである華道に任せてある。故に手が空いているインドラは反対勢力に潜り込むのだ。
その過程でオビトから信頼を得て、彼から計画を聞きたい。聞けなくてもいいけど。
――主人公育成計画は、インドラは華道に任せている。しかし一つだけ着手させられた事もあった。華道の指示で、うずまきクシナの母親と祖母にとある細工を施したのだ。
クシナはミトのひ孫である。ミトと柱間の息子が妻に迎えた女と、その子供が細工の対象だ。
果たしてナルトは生まれた。
後は――カカシと同世代にして木ノ葉最強のくノ一、上忍となった華道の腕の見せ所だろう。
実に……実に楽しみである。
次回から育成計画始動。視点はムラクモ改め華道アヤメ改め華道シズメに戻ります。
※看過できない矛盾を出してしまったので、書き直します。
修正しました。
※修正したと思ったらまだおかしな点が……修正しなききゃ……
修正しました!