要したその期間、驚愕の3年!!!ウマ娘編1話から数えれば1.5年!!
時間かかり過ぎやろ(真顔)
結局あの日、私は答えを出せなかった。
クロからの誘い。それはほぼ間違いなく前世の記憶、
……そのどれにも踏み切れなかった。
「確保よー!」
「見つけたデース!お縄デース!!」
「どわーっ!?ホいつのまに!」
「マンボの誘導とスペさんからのワンコールで特定しマシタ!観念して下サイ!!」
「もしもしスカイさん、グラスさん。クロさんを確保したわ、スペさんとエルさんも一緒よ。ええ、行末さんとフレアさんにも連絡お願いね」
「くっそーここまでかぁ……」
追い付いてきたキングとエルに取り押さえられるクロ。その光景を前にして、確保を手伝う事も、手を取って走り出す事も。
見ているだけの私に、存在意義などあっただろうか?
共に走り出せてたのなら、そうしていた。気持ちに正直であれば、それ以外の選択肢などあり得ない程に。
クロと元の関係性に戻れる。あの日々に還れる。それがどれほど喜ばしい事か……皆より先に抜け駆けする形にはなってしまうだろうけど、遅かれ早かれ同じようにそれぞれの仲を取り戻していけるだろう。
そしてきっと、私達の営みはクロの背中を押してしまう。
同じ関係に戻るという事は、同じ運命を辿る事を肯定してしまうという事。そんな気がしたから選べなかった。今も判断を間違えたとは思っていない。
でも……だったら、どうすれば良かったの?
「これは
「どういう事?」
「こういうとこあるんだよ、クロ姉はさー」
クロを見失った直後、暫く一緒に探してくれたフレアカルマちゃんの言葉を思い出す。
「周りの感情に敏感なんだー。乗りやすいっていうか流されやすいっていうか……簡単に燃え移っちゃうんだー」
知ってるようで知らなかった側面。それが生来の物で私達が気付けなかっただけなのか、それとも馬ではなくウマ娘として“人間の育ち方”を経てきたから備わった物なのか、私には分からなかったけれど。
いずれにせよ、私達の視点だけでは彼女を捉え切れていなかったという事実。それが僅かに、けれど確かに私の心を削っていた。
(私達、何も分かってないんだ)
クロの事は何もかも知ってるつもりだった。実際、“僕”はクロの事をよく知っている。全部とは言わずともかなり細部まで。
けど──“私”は?
小学校にも上がってない頃、一度会って。少し前に再会できて、でもそれだけだ。長い期間を共に過ごした訳じゃない、まだ込み入った話も出来てないじゃないか。
同期の仲間たちと繋がれた事は良い、けれど今のままじゃ同じところで堂々巡りするだけだ。私達以外の視点から、私達を見た情報を得なければ……どうしようも無い。
けど、誰が?
私達の事情を理解してくれる、クロの事で先入観を持たない第三者。そんなの存在するの?
馬からヒトの姿を経て生まれ直すだなんて、素面の他人に信用してもらえる気がしない。
頼れる人が、いない。
それを自覚すればするほど、意味の無い焦燥が増していく。皆の前では誤魔化せたのかな。眠れないまま迎えた月曜の授業、まるで内容が記憶に無いんだ。
どうすればクロの命を救える?
どうすればグラスの笑顔を守れる?
キングの、スカイの、エルの願いを叶えてあげられるの?
(考えろ)
私達の世代は本格化が早い傾向にあるという。もう来年にはデビューしなきゃいけない、となれば
限られている時間を有効に使うには、考える事をやめない事しか無い。
(考えろ)
でも、その有効な考え方が分からない。
(考えろ!)
それでも諦める訳にはいかない。
どうすれば。
「スぺちゃん」
鈴の音のような声がその時、私の暗鬱を紛らわせてくれた。
「………スズカさん」
「ごめんなさい、なんだか思い詰めてたみたいだったから」
お風呂上がりの消灯間際、ベッドの上で考え込んでいた私の背後へいつの間にやら、回り込んでいた先輩。髪へ優しく櫛を通してくれながら、彼女はこう言う。
「最近、悩んでる事が増えたみたいね」
「……すみません」
「良いのよ。あんな面白い子が入って来たんだもの、悩みの種の一つや二つ増えたって疑問じゃないわ」
そう言いながら痒い所を搔かれ、気持ちよさに顔が緩みそうになる。そんな場合じゃないと、すぐに持ち直しこそしたものの。
そんな私の反応を知ってか知らずか、先輩はこう続けた。
「残念。私には相談してくれないのね」
「スズカさん、それはっ」
「ううん。貴女みたいな良い子が隠すって事はつまり、相応に厄介で難儀な事情があるんでしょう?詮索するつもりも責める意図も無いわよ」
だから、と続いて掛けられた言葉は。
「スぺちゃん。寝ましょう」
「はぃ?」
「夢の世界に助けを求めながら眠りに就くの。きっとなんとかなる……ならなくても、フワフワに包まれて寝れば気がかなり楽になる筈よ」
すみませんスズカさん。端的に言って意味不明です。
「フクキタル先輩に何か吹き込まれました?」
「今回はフクは関係ないわ。でも“フワフワ”はアヤベさんからのアドバイスが元ね」
どうやらとうとう宗教に嵌ったとかではないようで、安心するやら不安になるやら。ただアドマイヤベガ先輩も不安定なところがあると聞いてるのでそれはそれで心配だ。これホントに大丈夫なヤツ?
……と、内心で愚痴っては見るけれど。実の事を言うと、“意味不明”と言ったのは半分嘘だった。
だって私は知っている。夢の中で教え導いてくれた
「……もしかして、覚えてますか」
「何を?」
もしかしなくても察しは付いてる。あの先輩はスズカさんだって。
私達と一緒に有馬記念を奔り切って、エアグルーヴ先輩と結ばれて、天寿を奔り切ったあの馬だって。
けれどカマかけに対する反応は微かな物で、前世の記憶の有無は定かじゃない。クロを初めて見た時もそんなに大きなリアクションを取らなかったから、恐らく忘れてる……と、思う。
そんな彼女から出た、夢の世界の言及。それは充分な信憑性と信頼性を以て、焦りに逸る心を動かした。
「ありがとうございます、スズカさん。早速寝てみます!!」
「はやっ。私が言うのもなんだけど速っ」
「おやすみなさい!」
至って真剣に布団を被り、牧場でグラスから教わった
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「……えっ何これは」
気が付いたら無数の板?というかスクリーン?が浮かんでいる、真っ白い空間に立っていた。スクリーンには奇妙な文字列が浮かんでいて、次々浮かんでは消えていく。
それが無数に広がっていて何が何やら。夢に関しては何が起こっても大概受け入れられると思っていたけど……正直、今までの不思議体験とは方向性の違う異質っぷりで頭が痛くなりそうだ。
「これって、お姉ちゃんが言ってた“ネット掲示板”?喧嘩してたのをお母ちゃんに怒られてたっけ…でも“転生者”って、まさか」
私の脳がインターネットと直結しているとはさすがに考え難いので、無い頭を絞ってその正体を考察していた時。どのスクリーンにも表示されているその三文字に気付いた。
転生。
もしかして。
「私と同じ……!?」
その真偽を確かめようと、スクリーンの群れをかき分けて探し出した一つ。パッと見もっとも穏健そうなそれに触れれば色が変わり、大きく広がってみせてくれた。
| 【祝】魔界王討伐! |
| 1.守護専門イッチ お前らのアドバイスのお陰で、原作の死傷者多数ルートを超えて完全勝利や 感謝しか無い
2.名無しの転生者 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8
3.名無しの転生者 めでてぇなぁ しかし最初の攻撃手段0からようここまで来れたモンだ
4.守護専門イッチ >>3 いやホントに ここで提案してもらった卑劣式無傷自爆作戦が無ければどうなってたか
5.名無しの転生者 何度見ても守護者とは思えない戦法ですね……
6.名無しの転生者 >>4 爆弾魔に名前変えろ定期 ・ ・ ・
|
「………これだ」
誰かの助けなんて得られないと思ってた。5人で頑張るしか無いんだと思ってた。
でもここは、一度死んだ者同士で助け合う場所だ。それを見つけた。
ここなら……ここでなら!
「どうすれば良いの!?あっここにボタン!えっと、“新規スレ作成”?これで良いのかな、ってうわぁなんか出てきた!!」
興奮のあまり、内心が口からダダ漏れている事にも気付かず──いや夢の世界なんだから口も何も無いし、そもそもどうやら思った事がそのまま発露されちゃう世界のようで──目に着いたところから伝えたい事を打ち込んでいった。
自分のこの情動が、どうか、皆の助けになりますように。そう切に願いながら。
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| 親友を助けたいです |
| 1.親友を助けたいです 親友を助けたいです
2.名無しの転生者 急にどうした
3:名無しの転生者 ここは初めてか?力抜けよ
4:名無しの転生者 ヨツンヴァインになるんだよあくしろよ
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・
「おーっすスペぼんオハーッ!……ってなんだその顔」
「ああ……うん……おはようクロ……今日もかっこいいね……」
「いや大丈夫かよお前。昨日が一徹明けだとしたら、今日は続けての二徹目みたいな
「寝た……けど寝た気がしない……」
「…病院行こうぜ」
「だいじょーぶ………」
「えぇ……」
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不安過ぎてフアン・ペロンになったわね(アルゼンチンにわか並のギャグ)