ガンダムビルドブレイカーズ:パーフェクトツインズ 作:Wandarel
作者のワンダレルです。
さて前回、アサヅユ・イチカの素性、本名、その目的を知ったミノは地獄姉妹の二人と協力することを約束します!
ミノもまた、湯ノ森が大好きだからこその判断を下し、新たな一手へと進む模様です!
それでは!
ガンプラファイト!
レディー、ご…………。
プログラム、シャットダウン完了……。
翌日。
ミノは自転車に乗って湯ノ森女学園に向かっていた。
ミノ「……ガンプラか。」
思うところは多くあった。でも、私も内心ではガンプラを作るのを楽しんでいたんだと思い知らされた。
そしてその上で、イチカさんに対する上にいる人間の暴虐を許す訳にも行かなかった。
昔から正義感が強かった私は誰彼構わず相手をしていたこともある。
そんなことを考えていると猛スピードで迫ってくる自転車が二台後ろについた。
イチカ「おはよーさん。」
シグレ「やっほーい。」
ミノ「……すんごくスピード出してますね。」
イチカ「そりゃ校門飛び越えるからな。」
シグレ「うんうん。」
ミノ「……はい?」
イチカ「後ろついてこい!ブレーキかけるなよ!!」
シグレ「いぇーい!」
ミノ「え!?ちょ、ちょっと!!」
慌てて追いかけると、少々勾配のある下り坂だった。
そして気づくのが遅かった私は……。
ミノ「嘘でしょぉぉぉぉぉぉォッ!!」
猛スピードで下り坂に入った。
止まる気配も無ければ、逆に止まれば危険な状態でもある。
でもそれ以上に危険なのは……。
校門前の歩行者自転車信号が赤で変わる気配がない事だ。
ミノ「いやぁぁぁ!!こんな所で人生終わらせたくないィィッ!!」
イチカ「飛ぶぞシグちゃん!お荷物!」
シグレ「わーい!」
イチカ「オラァァァァッ!!」
イチカさんがさらにスピードを上げて、ちゃっかりとあったジャンプ台から一気に飛び上がった。
イチカ「いやっほぉぉぉう!!」
そして、空中で自転車ごと一回転して見事に校庭に着地した。
シグレ「よいしょぉっ!!」
シグレさんは飛び上がったあと空中でハンドルをに重心を預けて倒立をして綺麗に着地した。
もう後に引けない。
ミノ「やってやる…やってやるぞぉっ!!」
私はどこぞの島田兵みたいなセリフを吐いて加速した。
ミノ「アイッ!!キャンッ!!フラァァァァァァァァァァァァァイッ!!」
下は無数の往来する車。
落ちればひとたまりもない。
仮面ライダーばりの跳躍アクションをしながら、私は着地した。
なんと自転車も奇跡的に無傷。
そして、イチカさんやシグレさんだけでなく、周りの生徒、教職員達から拍手を貰った。
「すっごぉ!!」
「おぉ、アクション系スタントマン目指せるな!」
イチカ「やるじゃんか。」
シグレ「お見事〜♪」
ミノ「あ、ど、どうも……えへへ……。」
ちなみに三人まとめて生徒指導の萩野先生にめちゃくちゃ怒られた。
ミノ「どうしよう……不良のレッテル貼られちゃったよお……。」
シグレ「ドンマイ☆」
ミノ「誰のせいだと思ってるんですか!」
ギャーギャー騒ぎながらも授業に入った。
不良だと思っていたが、シグレさんとイチカさんは物凄く頭がいい。
イチカ「……ちょろ。」
イチカさんに至っては全て終わらせてだらけていた。
教師に問題を解く事をされる度に全て模範以上の回答を出していた。
シグレさんもイチカさんほどではないがだらけていた。
というよりペン回しで風を起こしていた。
でも、私は両親に告げなくてはならない事がある。
帰り道、それを誓った。
ミノ「ただいま。」
???「おかえり、ミノ。」
スミレ「……?どうしたのミノ?」
ミノ「……父さん、もう帰ってきてる?」
スミレ「帰ってきてるわよ?呼んでくるわね。」
母さんが父さんを呼んできた。
??「どうしたミノ、学校で何か問題があったのか?」
ミノ「あのね……。」
私は包み隠さず事の経緯を全て話した。
イチカさんの事。シグレさんの事。そして、私がその復讐に加担することを。
スミレ「……それはミノが決めたことなの?」
ミノ「……うん。それでお父さんとお母さんに迷惑だろうから、朝露旅館で住み込みでバイトとかしようかなって。もしかしたら、お父さん達も危ないから。」
ジン「……なるほどな。本来ならお父さん許しませんよって言いたいところだ。だがミノ、一応聞いておく。万が一俺達に何かあっても絶対に振り向くな。その覚悟があるなら大丈夫だ。」
ミノ「……うん。私、あの二人は友達だから!」
スミレ「……ちょっと悲しいわね、子供が一人立ちするのは。」
そう言って母さんは頭を撫でてくれた。
ジン「ミノ、ミノが正しいと思ったからそうしようとしたのなら、俺や母さんがそれを否定する理由は無い。胸を張ってめいいっぱい頑張ってくれ!」
父さんもちょっと乱暴ながらわしゃわしゃと頭を撫でてくれた。
ミノ「ありがとう、私強くなるからきっと……!」
いざ覚悟はしてたがこうして面と向かって言うと……泣きそうになった。
そして、私は両親から後押しされ、覚悟を決めて荷物をまとめ、朝露旅館へと向かった。
??「いらっしゃいませ。ようこそ、朝露旅館へ。」
今日は番台の人が違った。
ミノ「ゼルさん、シラナさんは今日居ますか?」
ゼル・クロシェフィールド。日系ハーフのアメリカ人で、日本人の特徴を強く持っているアメリカの人だ。この人は長女で下の妹は三人いるらしく、全員朝露旅館の構成員の一人らしい。
は、いつものお部屋と呼ばれてる一番安っぽい部屋についた。
ミノ「……失礼します。」
シラナ「あら、いらっしゃいミノちゃん。」
シラナさんは相変わらずの様子だった。
ミノ「……あの、私もここに住まわせてくれませんか!」
シラナ「……どうして?貴方には家族がいるはずよ?」
ミノ「……正直に言えば、イチカさんの覚悟に感化されたからです。」
シラナ「感化されたからって自分の身内を捨ててまですることでは無いはずだよね?」
ミノ「………。」
確かにその通りだ。だけど!
ミノ「だけど、私も知りたいんです!今の、私の大好きな湯の森がどうしてこんなことになってるのかを………私もそれを見たいんです!」
シラナ「本当にその覚悟はある?仮に……親が殺されたとしても後悔しない?」
ミノ「………ありません。」
シラナ「……。」
ミノ「住み込みで働いて、学校も行きます!だから!!」
シラナ「………ふふ。いいのよ別に。貴方やあなたのお父さんお母さんは相変わらず正義感が強いんだから。」
シラナさんは、そう言うとひとつの封筒を出した。
ミノ「……これは?」
シラナ「契約金みたいなものよ。あの二人から渡されてね。」
ミノ「父さんと母さんが!?」
シラナ「……でも口下手なところもあるから、こういったのよ。」
スミレ/ジン「娘をどうか頼みます。」
シラナ「……愛されていたのねあなたも。」
私はその場で泣いた。声を抑えながらも……。
シラナ「さ、何はともあれようこそ、朝露家に。郷に入っては郷に従えよ!」
私の返事は決まっている。涙を拭い答えた。
ミノ「はい、よろしくお願いします!」
こうして私は本当の意味でイチカさんやシグレさんと仲間になれた気がした。
その翌日。
ミノ「………。」
周りからはクスクスと笑う声。
私の私物が散らばっていた。
おおよそ、あの地獄姉妹と仲良くしてるのが原因だと思う。
シヤマ「ごめんなさいねミノさん。ちょっと手が滑ってしまいまして〜♪」
どう見てもわざとなのにそんなことを言うシヤマ・メメ。
幼い頃からなんだかんだいって同じ学校に来てまでマウントを取ってくる。
そしてこの人はイチカさんとシグレさんがいない時を見計らってやってくる。
ミノ「………。」
シヤマ(ま、こんな庶民風情が私に楯突くことなんで出来ないでしょうし、小心者ですからね。)
ミノ「……拾え。」
シヤマ「はい?」
ミノ「拾えって言ってんのよ!!」
シヤマ「………は?」
ミノ「聞こえないのかしら、このポンコツお嬢様は。」
シヤマ「な、なんですって!!」
ミノ「私だって……私だって戦えるんだ!」
シヤマ「冗談も休み休み言いなさい!」
シヤマが平手打ちをしようとした時、その手を掴んだ人がいた。
イチカ「へぇ……面白い風を吹かすようになったじゃん。」
ミノ「……!イチカさん!」
シヤマ「くっ、離しなさい!」
イチカ「ほいよ。」
ガッ!
イチカは手を離すと同時にシヤマに拳骨を頬に叩きつけた。
シヤマ「がっ……き、貴様ァァ!!」
イチカ「離せって言ったから離しただけだが文句ある?」
シヤマ「……ちっ!タダで済むと思うなよ!!」
シヤマはそう言っていつの間にか取られていた私のウィンダムを叩きつけようとした。
ミノ「あいつ!!」
イチカ「ちっ!!」
その時だった。綺麗な回転をかけてひょいと私のウィンダムを取り返した人がいた。
???「ほーっほっほっほっ!私のライバルにそのような仕打ちなど断じて許しませんわ~!」
ヤナギバ・ノリコ。れっきとしたお嬢様である。
ノリコ「シヤマさん、貴方は大罪を犯しましたわ。」
シヤマ「何が!!?」
ノリコ「この湯の森での喧嘩事の解決は全てガンプラバトルをもって執り行う。そういうルールですわよ?」
シヤマ「でも地獄姉妹だって手を出した!アンタだってコイツらがいない方がいいでs……」
ノリコ「黙らっしゃい!!!」
その時、ノリコが咆哮した。
ノリコ「貴女方は何も分かっておりません!私は地獄姉妹を疎んでいるのではありません!私は地獄姉妹とのライバルなのです!それを分かりもせずただ排除しようなどという甘ったるい考えをなさっているのですか、シヤマさんは!」
そ、それはといってごもり始めたシヤマ。
ノリコ「恥を知りなさい!今後このようなことがあればその時は私が全てを持って貴女方を排除します!よろしくて!?」
ノリコさんの取り巻きであるキヤマ・ノノさん、アラタ・ヒナネさんもうんうんと頷いていた。
シヤマ「………くそ!!」
シヤマはいてもたっても居られなくなったのかその場を去っていった。
ノリコ「サガラさん、胸を張りなさい。貴方は晴れて地獄姉妹の一員となり、私とノノさん、ヒナネさんのライバルとなったのです。困ったことがあれば何時でも仰ってください。柳葉カンパニーの総力を持ってお助けしますわ!」
イチカ「なんだ、キノコ女王でもいいとこあんじゃねぇか。」
ノリコ「ふん!貴方とはしっかりと決着をつけねばなりませんからね!勘違いなさらないでくださいまし!」
イチカ「はいはいわかったよツンデレキノコ。」
ノリコ「ふん、その吠え面をすぐに泣き面に変えて差し上げますわ、地獄姉妹のイチカ。それではサガラさん、イチカさん、ごきげんよう~!おーっほっほっほっほっ!」
ノリコは扇子で仰ぎながら自分の席に着いた。
私は渾身の叫びをあげた。
ミノ「あれだけカッコつけといて同じ教室なんかいぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
「んぁ、なんだこいつ。」
「んー、私もわかんない。」
「ちょっと調べて見ますか?」
「なんか喋ったんだが。」
「ほぇー。」
「我が名はアプロディア。世界を正しく導く者。」
次回
ガンダムビルドブレイカーズ:パーフェクトツインズ
第五話「アプロディア」
アプロディア「我が世界を正しく導こう……。」
(次回からまえがきが変わります。)