ガンダムビルドブレイカーズforWAR   作:Wandarel

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皆さんお待ちかねぇ!!
作者のワンダレルです。
さて前回、EXAMとABYSSの衝突による激闘、イチカの壮絶な過去をお話しました。
今回は、そのイチカが……いえ、ここからは事実を見てもらった方が早いでしょう。
私の口では説明することはできませんからね。
それでは!ガンプラファイト!レディーゴー!


第十七話~危険とザクと執念~

イチカは墓参りを終えて帰路についていた。

(……私の夢はシグちゃんのような被害者を生まないために成し遂げなきゃならない。絶対に。)

イチカはその事を常に頭に入れていた。

だが、ふとした時に声をかけられた。

「あ、イチカお姉ちゃん。」

「んお?その声はアイちゃん!」

「お久しぶりです。」

「おぉ!大きくなったねぇ!」

「イチカお姉ちゃんが縮んだんですよー!」

「辛辣!この姉妹辛辣!お姉ちゃんアイちゃんをそんな子に育てた覚えありませんよ!!」

「いやいや、育てられてませんから……ふふ。」

「あはははは!」

久しぶりにこのやり取りをした気がする。

あの件のことは触れられないようにしている。

出来ることなら言いたくもないしアイナに聞かせて悲しい気持ちにさせたくもないから。

「イチカお姉ちゃん、元気なさそうだけどどうしたの?」

「ん?大切な人のお墓参り行ってきたから、ちょっとね。」

「そっか……。」

思わず口を滑らせたことを少しだけ後悔した。

イチカとアイナはそこからは他愛もない話をし始めた。

エタと共に世界制覇目指していること、そのためのガンプラ部の事も。

「学校だけじゃなくて地域でチーム作ってアイナちゃんも仲間に入れたいなぁ。」

「おぉー!私も鍛えなくちゃ!」

「だぁね!」

「「あはははは!!」」

「あ、そうだブラックサンダー食べる?」

「食べるー♪」

「おーよしよし、可愛いなぁアイちゃんは。エタっちとは大違いだよぉ……。」

「あ、それ以上触るとお姉ちゃんに言いつけますよ。」

「ダメだ!この姉妹やっぱドSだ!!」

二人して暗くなった道を歩いていた。

……二人の道を邪魔する一人の男が現れるまでは。

突然アイナが立ち止まった。

「ん?どしたのアイちゃん?」

「………逃げなきゃ……、イチカお姉ちゃん、今すぐ逃げないと……。」

「え?」

見ると目の前の男は鉄パイプを持って充血した目でこちらを睨んでこう言っていた。

「……こんな所にいたとはなぁ……ようやく見つけたぜぇ……心配してたんだぞぉアイナァ………。」

そして、イチカは本能的に悟った。

二人同時では逃げれないと。だから

「アイちゃん!早く逃げて!この近くならヒビキん家が近いよ!」

「え?!イチカお姉ちゃんこそ逃げて!」

「大丈夫大丈夫、お姉ちゃんがここ何とか切り抜けるよ。別にあれをシバキ倒してもいいんでしょ?なら問題ないよ!早く!」

イチカはアイナに逃げるよう促し、逃がした。

無論追うつもりだった男を通せんぼしながら私はモデルガンを引き抜いた。

「どけよクソガキ!」

「動くなァァァ!動いたら撃つ!」

イチカが気迫を込めて叫んだ。

不運なことに山の近く故に人がそんなに通らない場所にある。

イチカが叫んでも大人が来ることはそうそうには無い。

「テメェ……よく見たらあのクソ野郎のおもちゃのガキじゃねぇか。可哀想だなぁお前も。」

「私は誰のおもちゃでもないよ。」

「ふっ、お前もクソ市長殿に心酔してて見えてない感じか……。」

「は?」

「あのクソ野郎はなぁ、真っ当なことが出来ない裏社会の人間を叩き潰したんだぜ?一人の人間を見捨てて追い込むようなことをしてる善人のふりをしているクズだってことだよ……けけけ……。」

「ソウちゃんはそんな事しない!」

「なら俺の住処である養王田組を潰したのもアイツだよなぁ?」

「それはアンタ達が………」

「関係の無いクソ野郎に邪魔されて職を無くした俺は父親としてあのバカ女が連れてきたクソガキのエタとアイナを売って遊ぶつもりだったのにそのクソガキ二人には逃げられるわ、あのクソ市長が親でもねぇのに匿ってやがるから近づけねぇ……ならどっちかが一人になった時狙えばいいと思ってたんだが……そこでもテメェのような偽善の塊の馬鹿が邪魔しやがんだよォ!!」

「お前……人として最低だ!アンタみたいな奴こそクズだ!生きていちゃいけない奴なんだ!それ以上喋るんじゃねえ!!」

「ふっ、逆ギレかよぉ?お前もあのクソ野郎も関係ねぇ、家庭間での話だって言ってんだろうが!偽善の雑魚がよぉ!!」

「………許さない。私がバカにされるのはいいけど、私の友達を金としか思ってないことと、私の大好きな人の事をバカにしてるテメェは絶対許さねぇぇぇぇ!!!」

イチカは躊躇せずモデルガンを撃った。

が、男はそれを避けた。

「くぐり抜けてきた修羅場の数が違ぇんだよボケがァ!」

「ぐっ!!」

避けられ、すかさず男が持っていた鉄パイプが腹へとヒットする。そしてその衝撃で背負っていたカバンからダブルオーザクが転がり落ちる。

「あぁん、こりゃ………ちっ、あのクズが研究に使ってる……ふっ……。」

男は邪悪な笑みを浮かべ、ダブルオーザクIIを持った。

「がっ……触んな……私のダブルオーザクに触るな!!」

「こいつが無けりゃお前も用済みになってあのクズに見捨てられるだろうなぁ!!」

「やめろぉぉぉ!!」

イチカのその声虚しく、ダブルオーザクIIは叩きつけられた。

叩きつけられた衝撃でホルスタービットが壊れる。

「おらよぉ!!」

そこから何度も何度も鉄パイプでダブルオーザクIIは殴られた。

叩かれる度に、ツインドライヴが曲がり、脚は砕け、最後にはアンテナが折られ、そのまま踏み潰され修復不可能なレベルでバラバラにされた。

「お前………お前えええぇ!!」

「こんなおもちゃでキレることはねぇだろう?なぁ?」

男はヘラヘラとしながら鉄パイプでイチカの頭を殴った。

「がぁっ!!?」

あまりの衝撃に倒れ込んだイチカに馬乗りになって男は顔を殴り始めた。

「お前みたいな!バカに!俺たち大人の!仕事が!分からねぇくせに!しゃしゃりでてんじゃねぇよクズが!」

そしてひとしきり殴るとイチカの髪を掴んで持ち上げた。

「躾のなってねぇガキにゃ躾がいるよなぁ!!」

「ごぶっ!!」

そして、そのままイチカの腹を殴り始めた。

殴られる度に痛みが広がり、二十発を迎えた時に血反吐を吐いたが、それでも男はやめなかった。

そして、手を離すとイチカは倒れた。

「ふん、俺の邪魔をすんじゃねぇよ……。さて、逃げたクソガキ見つけねぇとな……。」

そういった男は違和感を感じた。

「……行かさないぞ………。」

イチカはボロボロになっても手で男の脚を掴んでいた。

それに気づいた男はイチカを足蹴にし始めた。

「いい加減に、しやがれクソガキがぁ!どいつもこいつも俺の邪魔ばっかしやがってよぉ!!」

そして、イチカは意識が朦朧とするレベルまで痛めつけられた。

「ちっ………ん?そういやこいつぁガンプラファイターとか言うやつだったな………。」

男がニヤリと笑い、近くにあった空き地にあるコンクリートブロックを持った。

そして、それをイチカの利き腕の右腕に振り下ろした。

ゴキィ

「がア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」

何度も何度も振り下ろした。指の骨が砕け、イチカの腕の骨が砕けていく。

その度にイチカが泣き叫ぶ。

「あ………あ……」

男はイチカが瀕死の重体になった所で最後にイチカの頭を蹴り飛ばした。

「ちっ、もう時間がねぇ。また来るか……ガキのくせに俺の邪魔するからだクソが。」

男は足早に湯ノ森を去っていった。


イチカが倒れてから三十分後、イチカは少しだけ意識が戻った。

右腕の感覚がない。だが、全身が痛い……。

イチカは誰かにおんぶされていた。

「………誰……?」

朦朧とした意識に見えたのはレイトのような男だった。

「レイト……さん……?」

「喋んな、あと少しで着く。……クッソ、あと少し早く着いてりゃこんな事したやつ半殺しにしてやるとこなのによ……。」

「……………んん………。」

イチカはそこから先は出血の影響で気を失い、記憶が無い……。

ダブルオーザクは完全破壊され、どうしようも無いレベル、そしてイチカ自身も右腕が複雑骨折、その他打撲系統の大怪我。

最高峰の病院、湯ノ森総合病院の技術を持ってしても

イチカは約一ヶ月、学校に通うことも出来ず、最低でも一週間はガンプラに触れることすら出来ない状態となり、戦線離脱を余儀なくされた。

 

 




「………。」
「それでいいの?」
「私、何も出来なかったし……。」
「……じゃ、私は託す物を託すよ。きっとワンちゃんなら作ってくれるって信じてるから。」
次回
ガンダムビルドブレイカーズforWAR
第十八話
一輪の華が開花する時
次回も!
ガンプラファイト!レディーゴー!
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