ガンダムビルドブレイカーズforWAR   作:Wandarel

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皆さんお待ちかねぇ!!
作者のワンダレルです。
さて前回、イチカは親友の墓参りを終えて、帰り道に合流したアイナと帰路についていた時、アイナとエタの関係者を名乗る人物に襲撃され、イチカは皆さんの想像を絶する大怪我を負ってしまいます。意識不明の重体な彼女ははてしてどうなるのか……。
それでは!ガンプラファイト!レディーゴー!


~ロストシスター編~
第十八話~一輪の華が開花する時~


今までの思い出がスクロールしていく。

たくさんのガンプラと戦ったあの時を、ツルギに出会ったあの時を、エタとアイナと出会ったあの時を、ヒビキと出会ったあの時を………その全てが遠ざかるような感覚の後、イチカは目を覚ました。

むくりと起き上がるとそこは一面の小さなひまわりの花畑だった。

「どこ………ここ?たしか私……。」

ここで、思い出し気づく。

(あぁ、そっか。私死んだな……さっきの走馬灯だし、ここはあの世に行く前のお花畑だね。………まさか本当に見れるとは。)

そんなことを思いながらイチカは歩みを進める。

すると、藁の絨毯とその上にちゃぶ台というあまりにもミスマッチなものがあった。

「うわぁ………カオス。」

どうせやることも無いしとイチカは絨毯に座る。

「そういえば一回やってみたかったのよね〜。」

イチカはちゃぶ台を掴んだ。

「秘技!大雪山ちゃぶ台返しぃぃぃぃぃぃぃッ!!」

勢いよくちゃぶ台を放り投げた。

そしてちゃぶ台は天空の彼方へと消えていった。

しばしの沈黙。

「………ええええええぇ!!!」

後でめちゃくちゃな勢いで吹っ飛んで行ったちゃぶ台に驚いた。

そして、驚いてる間にものすごい轟音でちゃぶ台が落ちてきた。

なんと、寸分の狂いもなく同じ位置にちゃぶ台が落ちてきていた。

「おぉ!私すごい!天才!」

思わず自画自賛していた。

「そんなのすごい事じゃないってのワンちゃん。」

「えー、そんな事ないよシグちゃん!私天才だもん!」

「天才ならテスト九十点以上取れるでしょー?」

「むむむむ!!」

そこまでのやり取りをした時、イチカは気づいた。

「………シグちゃん?」

「やっほい、ワンちゃん。来るの早すぎだよ。とりあえず座りな。」

「うん。」

イチカが座るとシグレが近くにあった冷蔵庫からブラックサンダーと爽健美茶を出してきた。

「………ワンちゃんも死んじゃったかぁー。」

「でもこれで私達も最強タッグだよ。地獄でもかかってこいだね!」

「あの世にも一応ガンプラファイトあるけどみーんな弱いんだもん。」

「ダブルオーザクがあればなぁ。」

「ん?どしたのワンちゃん?」

「ううん、なんでもないよシグちゃん!」

そこからイチカ達は自由に遊び尽くしたガンプラを作ったり、思い出話をしたり。


「ワンちゃん、楽しいね!」

「うん!これからはシグちゃんとずぅーっと一緒だよ!」

イチカのその言葉にシグレは曇った顔をした。

「ねぇ、ワンちゃん。私が渡したあのキット、まだ作ってないよね?」

「……ごめん、ザクの方が強くてさ。」

「大丈夫、いつかワンちゃんのザクがダメな時は託したあれを使ってよ。」

「でも………。私は何も出来なかったし……。」

「それでいいの?ワンちゃんは?」

「じゃ、私は託す物託しておさらばだね。きっとワンちゃんなら作ってくれるって信じてるから。」

「待って、シグちゃん!行かないで!」

「大丈夫だよワンちゃん。」

シグレは可愛い笑みでこう言った。

「いつも、これからも、ずぅーーっとワンちゃんと一緒だよ?」

イチカは引き戻されるかのような感覚で、過去を遡り……目が覚めた。

「………。」

「イチカ……?」

「……レイカ姉、父さん……母さん……?」

「よかった……よかった……お母さん、イチカが一週間も目が覚めないでほんとにもうダメかって………。」

「うおおお我が娘イチカよぉぉ!ごめんなぁ!パパが不甲斐ないせいでぇぇぇ!!」

「イチカ、目を覚ましてくれてありがとう………ありがとう……。」

あのレイカが泣いていた。よほど心配してたんだろう。

程なくしてアルマが入ってくるなり、ヨシモリ、アマリ、レイカに土下座をした。

「すまない、僕としたことがイチカを守ることが出来なかった。」

「頭を上げてアルマ、イチカはこうして生きているんだし……。」

「死力は尽くすつもりだが、彼女のガンプラマイスターとしての生命である腕を守れなかった。はっきり言えば万死に値すると思っている。」

「アルマ……お前……。」

「重ねて詫びさせて欲しい、本当にすまなかった。あの時僕が気づいてさえいればこんなことには……。」

アルマがそこまで言った時、レイカがアルマの両脇を掴み立たせた。

「何を……。」

バシンッ!!

レイカはすぐかま平手打ちをした。

「アルマさん……過ぎたことに……そこまで執着してはいけません……。アルマさんも出来ることはやったはずです!それを卑下することはイチカが許しても私が許しません!!」

「……優しいね、君たちは。あの時と全く変わらない……。」

「アルマ、もし俺やママに出来ることがあれば言ってくれ!なんでもするさ!」

「……いや、君たちはいつも通りの日常に専念してくれ。イチカが戻ってこれるように。僕は………。」

瞬間、アルマの目に殺意が宿った。

「僕なりにやれることをやるよ。市民を傷つけるだけでは飽き足らず、ガンプラマイスターの生命である腕を壊した。それだけが分かればいい。」

そして、イチカの手を握った。

「イチカ、君は必ず僕がなんとかしてみせる。」

アルマは笑顔でそれだけ言うと失礼したと言って出ていった。

「イチカ、お母さん達はお店とかに行くけど何か必要なものはある?」

「………私の部屋にあるフラウロスとブルーディスティニー3号機、それとタクティカルアームズⅠ。あとデバイスとダイバーギア。」

「分かったわ、パパ!すぐに持ってきましょ!」

「イチカ、左腕だけで大丈夫?お姉ちゃんも手伝おうか?」

「大丈夫だよレイカ姉、作ってみせる。」


その頃、湯ノ森ガンプラ部室にて。

放課後で部活もないから誰もいない。

AI達を除いては。

『……ゼル?』

マリオンは偶然ながらゼルがひとりでに動いていたのを見ていた。

『………聞こえてないのかしら?』

マリオンはついて行った。

その姿はガンプラがガンプラを追いかけているようだ。

だがその姿はこの湯ノ森では希少ではあるが珍しくもない。

「マリオン、どうしたの?」

ゼルを追おうとした時、ツルギに声をかけられた。

『ツルギ、ゼルを追いかけて。』

「え?なんで?」

『何か、胸騒ぎがするの。』

「う、うん。」

ツルギは疑問に思いながらもゼルについて行った。


その頃、病院では利き腕でないにも関わらず、イチカは

「出来た……。」

たった数時間ですミキシングガンプラを作り上げた。

「私の相棒……。ガンダムロストディスティニー。」

そこにゼルが現れた。だが、いつものゼルとは違う。

『完成したんだね、ワンちゃん。』

「……シグちゃん?」

『そう、ワンちゃんと一緒に作ったゼルの中に私はいるよ。』

「………。違う、シグちゃんはもう……。」

『大丈夫、その新しいガンプラのシステムにゼルを組み込めば、ずっと一緒だよ?』

「シグちゃんと…………。」

『さぁ、ダイバーギアをつけてGBNに行こう。私達がどれだけのものか皆に見せつけようよ。』

「………うん、シグちゃん。」

イチカは、GBNへと入っていった。


「……総合病院?」

『……ツルギ、ダイバーギアは持っているかしら?』

「一応ありますよ。」

『今すぐGBNに行きましょう。』

「ええ?さっきからどうしたのマリオン?」

『あの子が……いえ、ゼルは危険よ。』

「え?」


~GBN内~

高らかな下卑た笑い声が聞こえる。

彼はいわゆるマスダイバーであった。

元はデュエルガンダムを元にしたガンプラ使いが非公式プログラムのブレイクデカールを用いて、中級者フォース狩りをしていた最中だったのだ。

だが、最後のリーダーのSDCSシスクードを潰す一歩手前の勝利の余韻に浸っていた時だ。

「くくく、これだからマスダイバーはやめらんねぇなぁ!」

そこまで言った時、腕を撃ち抜かれた。

「な!?」

だが、ブレイクデカールの効果ですぐに再生はした。

しかし、姿は見当たらない。

「……………行くよ、シグちゃん。」

『EXAM-System-Final-Phase-Express』

「『We're always together(私達はずっと一緒だよ)……。」』

赤い双眸が光る。

完全なる同調。

動きが読めず、一方的になる。

近づけば握っていないマシンガンが火を吹き、中距離に行けば持っているバスターライフルで撃ち抜かれそうになる。

「クソっ!クソっ!!どうなってんだ!こっちはブレイクデカール使ってるってのに!」

かと言って距離を取れば、遠距離からレールガンを撃たれる。

「ふざけんじゃねぇ!!」

そう言って目くらましをした後に加速し逃げた。

「なんなんだ、なんなんだあの、赤いのは!」

男は『赤い死神』から逃げていた。

ぽっと出の中級者だろう。

だが、しかし。

「あんなやつ聞いたこ…………。」

直後、ダインスレイヴで機体はバラバラにされた。

バトル終了の音声とともに男は放り出される。

「くっ……チートじゃねぇか!なんなんだ………!」

だが、その言葉は詰まることとなった。

イチカがガンプラに乗ったまま男にバスターライフルを構えていた。

「な……なんで、降り………。」

男は光に包まれた。

『私とシグちゃんに不可能はないんだよ?』

「システムをある程度掌握出来たね。」

そして、先程のフォースのリーダーが声をかけてくれた。

「あの、すみません!あなたの名前は?」

「………ロスト。シスターロストって呼んでよ。」

『こいつはどうするワンちゃん?』

「生かしておこう、この人には生き証人になってもらう。」

なにやら話し込んでいる。

「あの、俺はライバー。フォースリフレインのリーダーだ。よろしくな!」

「ごめん。私行かないと。」

「え?ま、待って!俺たちと来ないか?きっとアンタの腕なら……」

『私とワンちゃんの邪魔するなら消すぞ……失せろ。』

ライバーはそのドスの効いた声に怯んだ。

それを見たイチカがガンダムロストディスティニーに乗り駆け巡る。

そして、ツルギ達がGBNに入る頃には、シスターロストはマスダイバー、ダイバー関係なく全てを撃ち抜く

Bloody Sister(血まみれのシスター)と呼ばれ始めていた。

「誰にも私たちを」

『止められない止めさせやしない』

「私たちが先に進む道を」

『邪魔する奴らに鉄槌を』

「運命を失った修道女の」

『凱旋をここに。』

「永遠の友と過ごすために」

『永遠の時を得るために』

「『私達が全てを破壊し、貫く。』」

無差別なガンプラブレイカーによる暴力が始まる。




「さて、君に頼み事をするのは懐かしいな。」
「俺にやれることはやりますよ。」
「ふ、なら話は早い。この男を捕らえてきてくれ。僕も手を貸そう。」
「オーライ、任せてくれ。」
次回
ガンダムビルドブレイカーズforWAR
「市長の代理戦争」
それでは次回も!
ガンプラファイト!レディーゴー!
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