ガンダムビルドブレイカーズforWAR 作:Wandarel
作者のワンダレルです。
さて前回、長きに渡る「ガンダム無双」を終結させた湯の森ガンプラ部。
彼等の活躍により事変は終了したかのように見えましたが、まだ戦いは終わってないのです。
そして、その中にはあの伝説の存在もいます!
今、最後の戦いが始まります!
それでは!
ガンプラファイト!レディーゴー!
ルヤ「………急に動かなくなったな。」
コマ「お前が壊したんじゃないのかルヤ?」
ルヤ「いや、お前だろコマ。」
ミタマ「……終わった……のかな?」
ヴァルトラウテが大破したロストデスティニーを見ながら安堵する。
そして、東から0クアンタに背負われたAGE-2Breakerが。
西からザクタンクJのアームに座る形でヴァルキュリアガンダムが。
最後に真ん中から右腕は欠損し、一人ではあるが、しっかりとした足取りで皆の元に歩いてくるプラネッツナイトガンダム。
三人の無双の英傑が帰還した。
セイラ「ただいま。」
コマ「おかえり。元気そうだな。」
ツルギ「タカミヤツルギ!ただいま戻りました!」
レイカ「ふふ、おかえりなさい。」
アキト「ただいま、みんな!」
ルヤ「おう、おかえり。」
エタ「ただいまぁー。」
ミタマ「おかえりなさい!」
ヒビキ「ただいま、イチカ。」
イチカ「おかえり、ヒビキ。」
ヒビキ(……兄さん、ただいま。そして、ありがとう。)
ヒビキは心の中でそう思った。
ふと、おかえりと言われ、背中を叩かれたような気がしたのは言うまでもない。
イチカ「みんな……ありがとう、それとごめんね。私、皆に迷惑掛けちゃったからさ。」
セイラ「……まぁそれはおいおい償ってもらえばいいと思う。手始めに湯の森のスイーツ巡り。」
イチカ「財布無くなっちゃうよ。」
コマ「んで、ガンプラ探し。イチカの奢りで。」
イチカ「だから財布無くなるって。」
レイカ「じゃあ久しぶりにスキンシップとして私と組手しましょ〜♪」
イチカ「死ぬから却下で。」
キレッキレのツッコミを見てエタが笑い出す。
エタ「……ようやくイッちゃんらしくなりましたね。」
イチカ「もっちろん!ドカドカーンV!」
イチカは明るすぎる笑顔でVサインをした。
ミタマ「そう言えばみんな、KOカウントはどれくらい行ったの?私は2072だけど。」
コマ「俺は3265。」
ルヤ「同じく。」
セイラ「3271。」
ツルギ「うひゃあ……私なんて武者ガンダムMk-2と戦ってたから1111しか倒せてないです…。」
イチカ「私もあんま倒せなかったなぁ、1804。」
エタ「うぐ……1601……。」
ヒビキ「………真面目にやって3500ちょうど。」
イチカ「すご……。」
アキト「僕は2824かな。」
レイカ「16724よ〜♪」
湯の森ガンプラ部一同「ここに化け物がいたわ。」
ようやくいつも通りの日常が戻りかけた時だった。
エタ「……シグナル確認、有志連合。」
イチカ「……覚悟を決めなきゃ……。」
現れたのは、サージェントヴェルデバスター、オードブルデュエル、パーフェクトストライクノワール、サイコザクMk-IIIを率いる部隊だった。
リーダー格らしき四機から通信が入る。
ブレイヴ「……君達、そこのロストシスターを引き渡してくれ。」
イチカ「………出来ません。」
その返事にオードブルデュエルのパイロット、アマキから激怒した。
アマキ「そいつのせいでどれだけの人が被害を食らったのかわかってる?!そいつだけは破壊しないと……。」
それに呼応するかのように、パーフェクトストライクノワールのパイロット、ラグナもまた発言する。
ラグナ「……状況が掴めないな。どうしてそこまでロストシスターを守ろうとするのかがわからない。」
イチカ「………この子は、知らなかったの。人の愛を。」
レヴェア「……厳しいことを言うが、AIが本当に人と分かり合える事はあの時のような奇跡でもないと有り得ることでは無いと思う。その辺は…分かっているのか?」
イチカ「もちろんです。だからこそ私達は戦います!」
サイコザクMk-IIIのパイロットのレヴェアが突然笑いだした。
レヴェア「ふふ……本当に面白いね君たちは。あの子達がどうして真実を暴こうとしてたのか。そして、どうして私に真実を教えてくれたのかがようやく理解できた。我ながら情けないよ。」
湯の森ガンプラ部は不審に思ったが、すぐに行動に出た。
サイコザクMk-IIIが突然有志連合側のガンプラに攻撃を仕掛けたからだ。
レヴェア「事情は地獄姉妹を名乗る三人組とゲッターチームから聞いている!少なくとも私は……君達に着くことにするよ!」
ブレイヴ「く……!レヴェア!どうしてだ!!」
レヴェア「ブレイヴ、我々はヘイルに騙されていたんだよ。」
ブレイヴ「そ、そんなことは無い!ヘイルはGBNの為に動いていたんだ!!」
レヴェア「……私は地獄姉妹とゲッターチームの六人から全てを聞いた。だから私はこれ以上有志連合の味方にはなれん!!」
ヒビキ「じ、事情はよく分かんないけど味方をしてくれるのか。」
エタ「好都合です、負傷してるガンプラが多いですから。」
ツルギ「これならロストシスターも守りながら戦えそうです!」
全軍が構え、戦いの火蓋が切り落とされた。
各々が全力を引き出し、すぐさま弾幕が飛び交う。
全員が全武装を持って応酬する。
その火力はとんでもなく、負傷してるガンプラがいるとは思えないほど、義勇軍である湯の森ガンプラ部はとても強かった。
ヒビキ「僕は必ず、兄さんとの約束を守り抜く!!」
ミタマ「希望は今度こそ守る!」
コマ「ルヤぁ!!手を抜くなよ!」
ルヤ「お前こそなコマ!!」
ツルギ「今度こそ、話し合ってロストシスターも救います!!」
セイラ「敵の排除を開始する。」
アキト「僕らに出来る最大限のことをやり遂げるんだ!!」
エタ「めんどくさいですけど、やってやりましょうか!」
レヴェア「付いてきてくれたレヴェア隊の諸君!防衛は我々のお手の物だ!フォーメーションを組め!」
レイカ「手加減なしで全力で倒すわ〜。目標は4万よぉ〜♪」
その中でもイチカが一番に輝いていた。
シグレが遺したザンライザーユニットによって大暴れしていた。
だが、それでも数が多く、そこを狙われた。
アマキ「もらったぁ!!」
オードブルデュエルが動けなくなっていたロストデスティニーに向かってレールガンを撃とうとした。
が、それは一筋のビームで止められた。
アマキ「な……誰よ!!」
???「ほーっほっほっほっ、お呼びとあらば名乗るのが当然!」
それは、魔改造されたアッシマーからの攻撃。
メテオ・アッシマーだった。
ノリコ「私の名前は
アマキ「クソ!せっかくのチャンスが!」
イチカ「え!?何者!?」
ノリコ「見知らぬ人の人助けもまた、柳派の一族の義務ですわ!さ、遠慮なさらずに参りましょう!」
ヒビキ「変な人って強いっていうイメージあるけどそのまんまだ……。」
オードブルデュエルとメテオアッシマーがぶつかり合う。
アマキ「キノコ風情が私の邪魔をして!!」
ノリコ「カッチーン!私のメテオアッシマーをキノコ呼ばわりしていいのは地獄姉妹のみ!あなた方にキノコ呼ばわりされる道理はありませんわ!!」
それに気を取られいたイチカが、パーフェクトストライクノワールの射程に入っていた。
ラグナ「捉えた……。」
ツルギ「イチカ!!」
ツルギが叫ぶがもう遅い。パーフェクトストライクノワールのビームライフルショーティーがダブルオーザクIIIを襲った。
レイカ「イチカ!?」
ヒビキ「イチカ!」
エタ「イッちゃん!?」
セイラ「イチカ!!」
アキト「イチカさん!」
ルヤ「イチカ!」
コマ「イチカァッ!!」
ミタマ「イチカさん!!」
全員がその様子を見ていた。
だが、煙が晴れるとそこにはロストデスティニーがいた。
それは既に立っているのが不思議な程にボロボロだった。
イチカ「シグちゃん!」
ロストシスター『……ワンちゃん。』
崩れ落ちたロストデスティニーをダブルオーザクIIIが抱える。
イチカ「どうして……シャットダウンしたはずなのに!?」
ロストシスター『私……今なら……わかる。』
イチカ「……どうして動いたの……!」
ロストシスター『ワンちゃん……その力は……きっと……ふふ、待ってるよ………その中でずっと……一緒に……だから、最後はしっかりキメてね。』
ロストデスティニーは完全に沈黙した。
レヴェア「しまった!!」
ロストデスティニーが、討たれた。
イチカ「…………こんな力の振るい方は最初で最後にするよ、シグちゃん。」
その目はかつての復讐の目では無い。
イチカ「みんな、下がって!」
その声に義勇軍が下がり、ダブルオーザクIIIが赤く染まる。そして、
イチカ「TRAN-ZAKU-RAIZAR!!!」
ザンライザーユニットによって安定した「ライザーアックス」が一気に放たれた。
それは、ロストデスティニーに向けて放たれた。
もちろん、その射線上に偶然居たオードブルデュエル含めた数千機が巻き込まれた。
イチカ「………これで、本当に終わりだよ。」
イチカは寂しげだがどこか前を向いているように呟いた。
だが、有志連合の攻撃は止まらない。
ブレイヴ「君達!?もういいんだ、ロストシスターは撃破したんだぞ!」
レヴェア「……わからなかったか、ブレイヴ。君がヘイルから託された直属の部隊は、この騒動の混乱をもたらす為のマスダイバー達なんだ。」
ブレイヴ「そんな……!」
戦況が大きく歪んだ。
ヒビキ「有志連合にマスダイバーがいたって言うのか!?」
エタ「……これ、普通に許せないですね。」
セイラ「………まずい。このままでは争いが終わらない。」
ミタマ「何か……なにか打開策があれば……!!」
その時だった。
数多の閃光が降り注ぎ、マスダイバーの機体の群れの一部が一掃された。
アキト「新手か!?」
だが、全員がその姿を見た時衝撃が走った。
胸部にはガンダムAGEシリーズの特徴があり、藍色がメインとなっている。
ガンダムAGE-2マグナム。
知る人ぞ知る伝説の機体。それを駆るのは……。
キョウヤ「……ここは私が引き受ける。」
伝説のGBNチャンプ、クジョウ・キョウヤだ。
レイカ「あら、クジョウさん久しぶり〜。」
イチカ「ふぁ!?レイカ姉知り合いなの!?」
レイカ「うん、GBNで「当時プラモトレースシステムがえなかった」という言い訳をするけど、私が負けた相手よ〜♪」
ヒビキ「た、戦ったことあるんだ……。」
ツルギ「ふぁぁ、く、クジョウさん……本物だぁ!」
ミタマ「すっごい現実を見てる気がする……もしかして夢?」
キョウヤ「夢じゃない。私はこの戦いを終わらせに来た。」
AGE-2マグナムがサージェントヴェルデバスターを含め有志連合の方に向く。
キョウヤ「これ以上、力づくだけの戦いは無意味だ。今、GBNのGMとリボンズ・アルマークがこの戦いを強制終了へと向かっている。」
「そんな軽い脅しが通じるわけが無いだろぉがチャンプ様よ!!」
キョウヤ「……それはどうかな。」
その言葉と共にマスダイバーの群れが全員消えた。
ルヤ「……マスダイバーが……。」
レヴェア「……消えた。」
キョウヤ「……リボンズ・アルマークっていうプレイヤーの友人がエンジニアらしくてね。その人に手伝ってもらったそうだ。」
コマ「……ま、それはいいけど、なんでチャンプであるアンタがここに?」
キョウヤ「……最初はGBNの為にロストシスター討伐軍につこうとしたんだが………。」
-数日前-
キョウヤ「ダイレクトメッセージ……?」
そして、私はソウゲツ・アルマに会っていた。
アルマ「君が反応をし、この湯の森に足を運んでくれたことに感謝しよう。」
キョウヤ「何が言いたいんです?」
アルマ「単刀直入に言おう。君の腕を買い、嘘で構成された有志連合の軸を最後にへし折ってもらいたい。」
キョウヤ「そういう経緯で今に至る。」
イチカ「す、すっごい……。」
アルマはその全てを見すえていた。だからこそ出来た芸当である。
キョウヤ「君がデンノイチカ……またの名をロストシスターだね。」
イチカ「………はい。」
ちょっと悲しげにイチカは言う。
イチカ「ごめんなさい、荒らしみたいな事をして……。私、腕の怪我でもうここしかガンプラに触れられる場所がなくて……。」
キョウヤ「……ならいつか君がここを豊かにしてくれ。今もなお、マスダイバーの脅威は去ってない。だからこそその力、是非とも貸してほしい。」
イチカ「キョウヤさん……。」
その名はイチカ。伝説となった破壊者ロストデスティニーを駆る化け物を扱っていた。だが、それは既に過去の話だ。
今、イチカはそれを込めて再び名乗りを上げる。
イチカ「私、頑張るよ!湯の森ガンプラ部!レディー!!」
湯の森ガンプラ部一同「ゴーっ!!」
……意外な展開だったが、こうしてガンダム無双は本当に終結した。
その頃、現実でも凄まじいことが起きていた。
ジョウジ「く……なんとしても逃げ切らねば……。」
アキヤマ・ジョウジは逃げていた。今回の戦いでGBNの権限も失い、Hi-νEXガンダムもダメになった。
だからこそ逃げている……だがその先にいたのは……。
アルマ「どこに行こうと言うのかな、アキヤマ・ジョウジ。」
ソウゲツ・アルマだった。
ジョウジ「くっ…そうまでして何が目的だアルマ!」
アルマ「………君を取り戻しに来た……とでも言おうかな。」
ジョウジ「今更何を!?」
アルマ「……君は母に騙されているんだ。」
ジョウジ「そんなはずは無い!私はトモコさんに騙されてるはずが……!」
アルマ「……ジョウジ、どうして蒼月の人間が湯の森にいるか分かるかね?」
ジョウジ「そんなことを聞いてどうする?」
アルマ「……蒼月家はいわば湯の森の守護者。それ故に蒼月は呪術、陰陽術、魔術、催眠術、化学、心理学、人の殺し方すらも叩き込まれ、この湯の森という一つの目には見えない結界を使い守る神域のようなものがあるのだよ。まぁ、それは隣町の天ノ玉原も同じ事だがね。」
ジョウジ「……それになんの意味がある!!」
ジョウジは躊躇無く銃を撃つが、アルマにかすりもしなかった。
アルマ「……君は幼少期、僕の身代わりとして産まれた妹を男ではないという理由で捨てた上で、母が君を僕の身代わりになるように洗脳し続けていたのさ。」
ジョウジ「黙れ!」
アルマ「………だが、そこまでならもう僕にはどうしようも無いだろうね。」
ジョウジ「クソ!どうして当たらないんだ!!」
アルマ「君の理性が残ってるからさ。」
アルマはジョウジのその問いに凶悪な蹴りを入れて答えた。
その一撃で肋骨が数本折れるレベルで。
ジョウジ「ごふっ……。」
アルマは瀕死になっているジョウジに銃を構えた。
アルマ「………君は誇り高き空の戦士だった。さらばだ、アキヤマ・ジョウジ。僕の……親友。」
ジョウジ「……アル……マ……。」
そして、六発の銃声が悲しき夜に響いた。
イチカは腕の怪我が治るまで、GBNでガンプラを動かしつつ、プラモトレースシステムの被検体を続けることになった。
イチカ「よーし!これからもガンプラファイト行っくぞー!!」
イチカはアバターの持つダブルオーザクIIIを見ていた。
『頑張ろうね、ワンちゃん。』
その青空の先で小さな声が聞こえた。
レイカ「……うそ………。」
イチカ「私、見てみたい!」
ヒビキ「……兄さん。」
次回、
ガンダムビルドブレイカーズforWAR
第二十八話「果てしなき最後の戦い」
レイカ「………ありがとう……。レイト………。」