ガンダムビルドブレイカーズforWAR   作:Wandarel

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皆さんお待ちかねぇ!
作者のワンダレルです。
さて前回、ルリネ・エタ、デンノ・イチカの双方がぶつかり合い互いの心中を吐露し未来へと歩み始めました。
そんな中、湯ノ森にとある男達が来訪してきました。
果たして彼らは味方なのでしょうか?
それでは!!ガンプラファイト!レディーゴー!


第四十九話「荒熊の来訪・前編」

エタとのデートを終え、イチカは電之商店に帰ってきた。

 

イチカ「たでぇーまー……ってうお、何だこの状況。」

 

眼前で見た光景は本当に奇妙だ。

あのレイカが正座してしょんぼりとしているのだから。

そして父親のヨシモリがそんなレイカの前に仁王立ちしている。

 

ヨシモリ「とりあえず、反省会はこれでおしまい。レイカ、自分だけで出来そうに無いことはパパでもママでも、イチカでもいいからちゃんと相談すること。わかった?」

 

レイカ「はーい……。」

 

激レア演出を見て驚いていたら、突然横から声をかけられた。

 

アマリ「おかえりー、イチカ。エタちゃんとのデートは楽しめたかしら?」

 

イチカ「もっちろん、バッチグよ!」

 

いつものように屈託のない笑みと共にブイサインをした。

 

レイカ「えー!お姉ちゃんを差し置いてエタちゃんとデートに行ったのー!?ぶー、お姉ちゃん悲しいなぁ。」

 

イチカ「まぁまぁブーたれないの。」

 

ムスッとしているレイカを宥めながらも一緒に食卓へと向かう。

 

イチカ「お母さん、今日のご飯はー?」

 

アマリ「みんな大好き、肉じゃがよ〜♪」

 

その言葉に電之家の声が大きくあがる。

 

イチカ「糸こんにゃくたくさん食べても?」

 

アマリ「OK!」

 

レイカ「お肉たくさん食べても?」

 

アマリ「OK!」

 

ヨシモリ「ママを食べても?」

 

アマリ「OK…いやちょっと待ってパパ、それはご飯の後にね?」

 

イチカ「もー!食事前だよ!」

 

アマリ「あ、あの子にもご飯そろそろ用意してあげなきゃ。」

 

いつも通りの電之家の食卓だ。

イチカが、レイカが、ヨシモリが、アマリが、みんなが揃っての食卓。

何気ない日常だ。

そんな時、電之商店のシャッターを叩く音が聞こえた。

 

アマリ「パパー、ちょっと出てもらえるー?」

 

ヨシモリ「OK、行ってくる!」

 

アマリの要望に二つ返事をし、横の勝手口の鍵を開ける。

次の瞬間だった。

 

ヨシモリ「すみませんお客さん、今日はもう閉店して……うおおおおおっ!!?

 

そのままヨシモリはこちら側に投げられ転がってきてきた。

 

イチカ「うえっ!?」

レイカ「なにっ!?」

 

流石のイチカ、レイカも困惑する。

 

???「久々に会うことになったが少し体がなまってるようだなヨシモリくん。」

 

アマリ「ちょ、どうしたのパパ……ってええっ!?」

 

その姿に電之家に戦慄が走り、緊張でその場が凍る……というわけでもなかった。

 

イチカ&レイカ

「「せ、セルゲイおじいちゃん!?」」

 

セルゲイ「久しぶりだな孫達よ!大きくなったなぁ、イチカにレイカ!マリーも元気そうでなによりだ!」

 

この豪快なおじさんこと、セルゲイ・スミルノフ。

和名に熊谷(くまがや) セルゲイ。

アマリの実父、ヨシモリの義父にして、イチカ、レイカの祖父に当たる人物だ。

ロシアでの大手連合ガンプラチームの有名なガンプラビルダーでもあり、使用ガンプラ「GNティエレン」によるバトルの戦績から彼は「ロシアの荒熊」の異名を持つ。

そんな彼がイチカとレイカの頭を撫でていると、その後ろから声がかかる。

 

???「父さん、そこまでだ。サプライズでいきなり来ておいてそんな事してるからイチカとレイカがびっくりしてるじゃないか。」

 

セルゲイ「ん?おぉ、すまんすまん。」

 

その人物にヨシモリが驚く。

 

ヨシモリ「あ、アンドレイ義兄さんまで!!?」

 

セルゲイの影から現れた人物はアンドレイ・スミルノフ。

和名は熊谷 アンドレイ。

セルゲイの実子であり、イチカ、レイカの伯父にあたる人だ。

セルゲイの息子という事もあり、戦闘力もかなり高い。

使用ガンプラは「アヘッドtypeIV(フォー)」であり、

その戦績はロシアでも指折りの強さである。

 

アンドレイ「大きくなったな、イチカ、レイカ。」

 

レイカ「伯父さんもお変わりないようで。」

 

イチカ「あー、アンちゃんおじいちゃんと同じこと言ってるー!」

 

アンドレイ「え?……ははっ、確かにそうだな!」

 

アマリ「昔の兄さんならとっても嫌がってたのにねぇー?」

 

アンドレイ「それは昔の話だマリー。」

 

ヨシモリ「ってそれはそうだけどなんで二人してここに!?」

 

突然の来訪と背負い投げで困惑していたヨシモリが起き上がり、当然の疑問を投げかけた。

 

???「二人だけだと思ってるの?」

 

ヨシモリ「!!?そ、その声は!!」

 

その声にヨシモリが後ろを振り返ると、まさしく大和撫子と言わんばかりの美しい女性がいた。

 

アマリ「あら、お母さんまで。」

 

ホリー・スミルノフ。

和名を熊谷 聖奈(せいな)。純粋な日本人であり、アマリの実母、ヨシモリの義母、そしてイチカ、レイカの祖母に当たる人物だ。

かつては夫のセルゲイと同じく大手のガンプラチームに所属していたが、結婚、出産を機に引退済。

しかし、マネジメント能力の高さを買われ、今でもチームのマネージャーを務めている。

愛機はティエレンチーツーであり、実力は戦線離脱を機に衰えているものの、全盛期はセルゲイと並ぶ強さをしている。

 

セイナ「こっちではセイナの名前の方が有名だしね。よしよし、大きくなったね二人とも。はい、おばあちゃんからのおこづかい。」

 

イチカ&レイカ「「(∩´∀`)∩ワーイ」」

 

アマリ「もーう、あんまりイチカとレイカを甘やかしたらダメよお母さん?」

 

ヨシモリ「し、しかしいきなりの来訪なんて……言ってくれたらもっと色々と歓迎の準備だってしたんですよ!?」

 

セルゲイ「まぁそう固くならんでいい!ちょっとしたプチ旅行で日本に来ただけだからな!」

 

豪快に笑うセルゲイにたじたじなヨシモリであった。

 

ヨシモリ「よーし、そうと決まれば追加でおかずを作るぞぉ!」

 

腕まくりをし、ヨシモリの料理の腕前が振るわれる。

 

アンドレイ「あぁ、それなら大丈夫だヨシモリ。もう俺達はご飯を済ませてきたからな。」

 

事はなくヨシモリがアンドレイのその言葉に盛大にずっこけた。

 

ヨシモリ「義兄さん、茶化すのはよしてくれ!」

 

アンドレイ「すまんな、やっぱり君の反応が面白くてついな。」

 

イチカ「そいえばみんな泊まる場所とか決めてるの?」

 

セイナ「えぇ、問題ないわよ。そこそこいい旅館が取れたからね。」

 

セルゲイ「それと明日は湯の森高校に行くぞ。」

 

イチカ「ほぇーそうなんだ。」

 

レイカ「湯の森高校ね……。」

 

イチカ&レイカ「「( 'ω')エッ…」」

 

アンドレイ「ん?聞いてないのか二人とも?アルマ市長の主催で湯の森ガンプラ部に来賓するって話だが?」

 

イチカ「ええええぇっ!!?聞いてないしまだソウちゃん入院してるはずだよ!?」

 

セイナ「あら?1週間前にロシアに来て是非とも来てくれって、案内されたわよ?」

 

レイカ「はい???」

 

ヨシモリ「ち、ちょっと待ってな。」

 

ヨシモリが慌てて電話を取り、コンタクトを図る。

 

アルマ『やぁヨシモリ、こんな夜分遅くにかけてくるなんてなかなか非常識だね。』

 

ヨシモリ「お、おいお前、刺されて入院してたって聞いたぞ!?大丈夫か!!?」

 

アルマ『はっはっはっ、心配してくれてありがとうヨシモリ。生憎刺されたのは僕の「影武者」の方さ。事情があって今は表に出られないがね。』

 

ヨシモリ「刺されて倒れてたの知ったのさっきイチカから聞いた後だからな!?」

 

アルマ『おや、イチカにも見抜けないほどの影武者ぶりか……今度彼は昇給だな。』

 

ヨシモリ「まぁ、それはそれでいいや……よかった……。じゃなくてだな!!!」

 

アルマ『おや?何か不満なことがあったみたいだね?聞いてあげよう。』

 

ヨシモリ「お義父さん達を湯の森ガンプラ部の交流として招待するなんて聞いてないぞ!!?」

 

アルマ『………あ、言い忘れてた。』

 

ヨシモリ「おい待て今小声でなんて言った!!?」

 

アルマ『はっはっはっ、どうやら伝達の行き違いがあったみたいだね。反省反省。』

 

ヨシモリ「待ちやがれ!さっき言った言葉教えろ!」

 

アルマ『感情が昂りすぎて超兵が出てるよヨシモリ。』

 

ヨシモリ「うるせぇ!!」

 

アルマ『どちらにせよ、ガンプラ部としてはいい機会だと思ってね、僕が申し込んだのさ。感謝して欲しいな、君の大切な娘二人がが強くなる機会を僕が与えたんだ。』

 

ヨシモリ「くっそ、どこぞの救世主気取りのワンマンイノベイドみたいなこと言いやがって!」

 

アルマ『よしたまえヨシモリ、さすがの僕も傷つくぞ。』

 

ヨシモリ「……ったく、まぁ大体事情はわかった。今度からはちゃんと言ってくれよ?」

 

アルマ『すまないね、約束するよ。あ、そうそう。』

 

ヨシモリ「ん?なんだ?」

 

アルマ『彼らと仲良くするようにね?』

 

ヨシモリ「……言われるまでもないよ。」

 

そして、電話が切れた。

 

セルゲイ「という訳だ、明日湯の森高校で会えるのを楽しみにしてるぞ。」

 

イチカ&レイカ「「イエッサー!!」」

 

アマリ「じゃあ、お弁当とかも気合い入れて作らないとね!」

 

こんな家族の団欒が続いていく。

突然の来訪には驚いたが、それでも嬉しいものだ。

 

イチカ「ふっふーん、私の実力にビビらないでよね!」

 

レイカ「私も負けてられないわ〜♪」

 

明日の未来に向けて、歩みは進み続ける。


夜、誰もが寝静まった深夜の湯の森。

 

アルマ「さてと……。」

 

一人、別荘に避難していたアルマはカタカタとパソコンを打ち続ける。

 

アルマ「この僕をコケにした罪は重いぞ、シノノメ・コウゾウ。ましてや僕の湯の森高校のガンプラ部をわざわざ廃部に追い込もうとする嫌がらせ、余程僕に消されたいらしい。」

 

既に彼の計画は進みつつあった。

 

アルマ「おおよそ君も、「ヴェーダ」のバックアップを元に動いているのだろう?安直でわかりやすい事だ。さすがはあの女の傀儡。」

 

アルマはパソコンを閉じ、欠伸をしながらも背伸びをした。

当のアルマの顔は不敵にも笑っていた。

今までの政治人生でここまで追い込まれたのは久しぶりだからだ。

 

アルマ「あの女の人形風情が僕に逆らえばどうなるのか、徹底的に教えこんであげよう。」

 

そして彼もまた、夜の静寂の中へと消えていった。




イチカ「というわけでみんなー!この人私とレイカ姉の伯父さんとおじいちゃんとおばあちゃんでーす!」

ツルギ「えええぇ!?」

エタ「あ、よろしくお願いします。義家族の皆様。」

次回、ガンダムビルドブレイカーズforWAR
第50話「荒熊の来訪・後編」
それでは次回も!
ガンプラファイト!レディー!ゴー!
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