ガンダムビルドブレイカーズforWAR   作:Wandarel

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皆さんお待ちかねぇ。
前回、ヴァルキリーゼロの強さを発揮したレイカ。
圧倒的な差を見せつけ、それぞれが成長を見られることになった。
ここから彼女達がどのようになるのかは、是非ともあなた達の目で見て欲しいものです。
それでは!
ガンプラファイト!レディーゴー!


第八話〜プラモトレースシステム〜

放課後、イチカ達ガンプラ部御一行は部室へと向かっていた。

「そういえばレイカ姉。」

「なあにイチカ?」

「日本大会どうだった?」

「んん?普通にみんな強かったわ。優勝した人は私が苦手な戦法も取ってきたから。」

これを聞いたイチカを除く三人が同時に聞いた。

「「レイカさんが負けたんですか?」」

「そうよぉ。名前はねナギツジ・タクマさんだったかしら。私が用いる格闘技を覚醒で全部避けられたのよ〜。」

「へぇ……レイカ姉が負けたんだ。」

「……あの人はとても強かった。はっきり言えば最後は運ゲーだったのよ。何せお互いの一手が一番自分のやりやすい型に誘導できるか否かがね。」

「レイカさん、もしよろしければ私を鍛えてくれませんか?」

「あら熱心ね。どうしたの?」

「……レイカさんに言われて気づいたんです。私もまだマリオンの事を理解出来てないことが敗因だったんです。ならば私もあなたのような強さを持つためにそれを間近でみたいんです」

「………ふふ、やっぱりそっくりねあなたは。」

「?」

ツルギはその言葉の意味がわからず首を傾げていたが、レイカは部室に着いたら教えてあげると言って足を進めた。

「しかし、レイカさんも来たら湯ノ森ガンプラ部もう無敵じゃないかな。」

「無敵ではないわ。どんな事柄にも相性や運が関わるもの。」

「よっしゃー!みんなでテンションぶちあげじゃーい!」

とイチカが勢いよく扉を開ける前にレイカは扉に蹴りを放って扉を吹き飛ばす勢いで蹴り壊した。

「「何やってんですかァァァ!!?」」

当然全員のツッコミはこれだ。

「…………。」

レイカの視線の先には壊れた扉が直撃したのか誰かが倒れていた。

「え?部室に入られてたのか!?」

「………。」

エタは無言で日本刀のレプリカを構えた。

「何者ですかあなたは!名を名乗りなさい!」

「……いたた、突然訪問したのが悪いとはいえ手加減をしてもらいたいものだね。」

起き上がった人物を見たツルギが驚いた。

「し、市長さん!?」

「「あ、アルマ市長だ。」」

「え?!知り合いなんですか!?」

ヒビキとエタのその距離感が感じられない反応に思わずツッコミを入れるツルギ。

「あらあら、アルマさんでしたか。」

「相変わらず激しいあいさつだね、レイカ。」

「あれだけのことしておいて悪びれてない!!?」

レイカの態度にもしっかりツッコミを入れる。

「あ、ソウちゃん!」

「ええぇ!?スキンシップ!!?」

最後はイチカの過剰(?)なスキンシップにツッコミを入れた。

「ははは、二週間ぶりだねイチカ。」

「どういう関係なのぉー!?」

「あ、ツルギちゃんざっくり説明するとね、私の父さんと母さんの親友でかつての日本チャンプだよ!」

「え?え?……次元がすごすぎでついていけない…。」

ツルギは頭を抱えた。

「そういえばソウちゃんどうして湯ノ森高校にいるの?」

イチカはアルマに抱きついたまま聞いた。

「あぁ、イチカに貰わないといけないものとプレゼントがあってね。レイカ、君が話そうとしてることにも少し関わりがあるものだ。」

「……お見通しということですか。やはりアルマさんには勝てませんねぇ〜…。」

「……そういえば部室に着いたら話すって言ってたのは?」

「……ツルギちゃん、そしてヒビキ君。君たち二人にとってはとても大切なことよ。」

そう言ってレイカは話し始めた。

「五年前、私は、当時湯ノ森高校にいた最強のモデラー。タカミヤ・ヒカルを湯ノ森ゲリラバトルで討ち果たしたのよ。激しい戦いだったわ。」

「!?……どうして兄さんの名前を。」

「まぁ、当時も今も本当にギリギリだったのよ?そして、彼はツルギちゃん。今あなたが使っているAGE2Breakerの使い手だったの。」


「マリオン、行くぞ!」

『ヒカル、あなたに勝利を……』

「アァァァセナル!フィンガァァァァァァッ!!」


「結果的にその後に、小中高の学生でチームを組むことになってヒカル君ともう一人で組んだのよ。その時に出会ったのが……。」

「僕の兄さん……アリネ・レイトだよね。」

「そう、これも運命なのかコアガンダムαの使い手だったのよ。」

「そして、私たち三人は四年前に大きな世界大会一歩手前の日本大会に出るつもりだったの。けど決勝戦の寸前に……。」

「兄さんが病死したんだよね……。」

「それで、試合は棄権したんだけどヒカル君も責任を感じてどこに行ったかわからなくなったのよ。」

(…兄さん。)

「でも、わたしは感じてる。あの二人の意志を貴方達がしっかり受け継いでる。そうでしょう?」

「……そりゃもちろん。」

「しっかりと受け継いでます……兄の事を。そしてマリオンも。」

「彼らと一緒に戦ったからこそ私は貴方達新生湯ノ森チームなら必ず掴めると思うの。私たちが届かなかったその先に。」

レイカは外を向いて話していたが、イチカには分かった。

だからこそイチカはこう言った。

「何言ってんのレイカ姉。レイカ姉もいっしょに行くんだよ?」

え?と言ってこちらに振り返ったレイカは一筋の涙を流していた。

「レイカ姉も合わせてこの湯ノ森ガンプラ部率いていくんだから!」

「……うん、エタちゃんもそうすると思う。きっとこれから仲間も増えていくかもしれないし!」

「僕も見てみたいです、レイカさんやヒカルさん、そして兄さんが見れなかった景色を。」

「私も、今は行方不明の兄に代わりタカミヤの人間として、タカミヤ・ヒカルの妹としてレイカさん、あなたを連れていきたいです!」

「…………ふふ、みんなガンプラファイトだいすきね。」

「もっちろん!じゃなきゃガンプラ部なんて作ってないもん!」

「……じゃあ、お姉さんも相乗りで連れて行ってもらおうかな。」

レイカがようやく笑った。

「……いい話だった。かつて行方が分からなくなっていたヒカル君と既に亡くなっていたレイト君。そしてかつて湯ノ森のチームだった君達三人。レイカ、君は今までかなり無理を重ねてきていたんだね。」

アルマは一通り聞いた後に相槌を打ち、レイカ達を見ていた。

「……はい。恥ずかしながら踏ん切りがついてなくてずっとやけくそになってた部分もありましたから。でももう大丈夫ですね。この子達は……いえ、私たちはきっと行きます。あの時見えなかった景色を見に。」

「うん!その意気だよレイカ姉!」

「さてと、そろそろ僕の話にも入っていいかい?」

「あ、ソウちゃんもしかしてこれのこと?」

イチカはデータデバイスからSDカードを取り出した。

「ん?イチカ、なんだそれ?」

「これはね、ソウちゃんの大切なものだよ。」

「あぁ、これはとても貴重なものだ。何せプラモトレースシステムの実戦データだからね。」

「…………ん?ちょっと待ってそれって新しくデータデバイスに入ってみんなも使ってるあのプラモトレースシステムの事だよね?確かにテストプレイヤーがいるって聞いてたけど。」

「あ、それ私!」

「「ええぇ!?」」

今度はアルマを除く全員がイチカに驚いた。

「…遡ること八年前さ。友人関係の都合であの時からレイカやイチカには光るものがあると思っていたのさ。」

 

八年前のあの日。

「さて、GBNに新たな試みを考えないとね。」

(そうとも、僕らよりもさらにより良いガンプラへの環境と意欲を市長たる僕自身が作らなければならない。)

プラモトレースシステムが完成寸前のそんな時だった。

GBNの接続ができる公園で一人で泣いてる女の子を見つけたんだ。

「どうしたんだい?」

「ぐすっ……うぅ……。」

最初は泣いてばかりいてどうしようもなかったから糖分補給の為に買っていたブラックサンダーをその子にあげたのさ。

そうして泣き止んだ時にぽつりぽつりと話してくれたんだ。

「みんな、ザクはかっこ悪いって言うんだ……。だから好きなガンダムと合体させたのに……カッコ悪いってバカにされたの……。」

僕は衝撃を受けた。

今まで全ての子供達にガンプラを手に取ってもらい、そして皆が喜んでいるだろうと思い上がっていたんだ。

「……そのプラモを見せてくれないかな?」

「……やだ。」

少女は頑なに見せるのを嫌がっていた。

だが僕はどうしても少女のガンプラを見たかった。

「……君のガンプラを見てみたいんだ。どうか信じて欲しい。僕は君のガンプラを絶対に否定しない。」

僕にそこまでの事を言わせるようなほど、少女の手にあるであろうガンプラの覇気を感じたのさ。

そして、少女は見せてくれた。

その時、僕には今までにない発想があった。

「これは一体……。」

「……ダブルオーガンダムの胴体とザクを組み合わせたの。か、カッコイイでしょ!カッコイイはずだもん!」

少女の純粋な目とそのガンプラに僕は魅せられた。

「あぁ、とても素晴らしいガンプラだ。一見アンバランスなように見えるが、上手く合わせられている。普通なら塗装をしているがこれは塗装をしない方がさらにいい味を出している……。これをバカにされていたのか………。」

その時、少女は目を丸くしたあと、嬉しそうに笑顔になった。

「おじさんが五人目だよ!私のザクを褒めてくれたの!」

そこで、僕は閃いた。

「ねぇ、君。名前は?」

「イチカ!デンノ・イチカ!」

(デンノ…そうか、ならば好都合だ。)

「ねぇイチカ。僕に少しだけ協力してくれないかい?」

そしてその時から僕とイチカでプラモトレースシステムの研究をしていたのさ。

実戦データをイチカに取ってもらい僕らでプラモトレースシステムをアップデートしていく。

そして僕の見込み通りイチカはとても素晴らしいポテンシャルでプラモトレースシステムをすぐに超えていった。

おかげでアップデートもかなり捗り実用可能なレベルになったんだ。

そして、その二週間後に公表することになった。

「……ねぇ、アルマさん。ほんとに私でよかったの?お姉ちゃんもレイトさんだっていたのに。」

「君のガンプラだからさ。僕は君のガンプラが気に入って君のおかげでプラモトレースシステムが完成したんだ。ありがとうイチカ。」

「………うん!」

そのプラモトレースシステムの公開テストではイチカが担当してくれた。

そして、彼女のZ-ark-IIが世界的に有名になったんだよ。

プラモトレースシステム最初の使い手だからね。

 

「そう、今でこそみんなが当然のように扱っているプラモトレースシステムはイチカのおかげで生まれたのさ。」

「すっご…」

「イチカのおかげで今の僕たちにプラモトレースシステムがたるわけか。すごいな。」

「イチカがそんな事を、私感動しました!」

「うんうん、さすがは私の自慢の妹ね♪」

「えへへへぇ〜そんなに言っても何も出ないぞ〜…。」

「まぁ、システムのアップデートの為に実戦データが必要だから取りに来たのさ。それとイチカ、これを。」

「ん?なにこれ?」

「新システムの為に必要なものさ。完成した時はガンプラ部相手には見せてもいいが普段はあまり使わないようにね?」

全員がなるほどと納得した。

「まぁ、私は分かってたのよね。イチカはだいたい一ヶ月の中間くらいになるとそわそわするものね。」

「う……バレてた……。」

「当たり前よ、シスコンを舐めないでちょうだい。可愛いイチカのことならなんでもお見通しよ!イチカのスリーサイズも寝言も性癖も実はアルマさんが好きなのも夜な夜な告白練習してるのも全部知ってるわ〜♪」

「おいやめろぉぉぉ!!それ以上言うな!」

((あ、やっぱりそうだったんだ。))

「な、なんですって!?風紀委員としてそのような不純異性交友など許しません!」

「違うってツルギちゃん!」

「当然スリーサイズなんて逐一把握してるもの〜♪」

「シスコンこじらせた重症じゃねぇか!」

「そんなことないわよイチカ!私は軽度のシスコンよ!ねえツルギちゃん?」

「いや、流石にそれは限度超えてる………。」

「ふふ、やはり君達こそ湯ノ森を導くガンプラマイスターなのかもね……期待してるよ、これからも。」

アルマはぎゃいぎゃいも騒ぎ始めたガンプラ部室から立ち去り、校門から出た時に車が止まった。

「おや、今回はずいぶんと早いね。」

「いつまでもアルマ様に振り回されるわけにはいかないので。」

「では、いつも通りに自宅まで送ってくれ。」

「かしこまりました。」

(さてと、イチカ。君の成長を楽しみにしてるよ。)

アルマは車に乗って湯ノ森高校を去っていった。




「なにこれ?」
「新しいシステムを作ってくれたんだー!」
「あ、可愛い。」
「お初にお目にかかります。」
次回、ガンダムビルドブレイカーズforWAR
第九話
「新しい下僕」
ガンプラファイト!レディーゴー!
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