東方異世界生活記 弍   作:ジシェ

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平和な話を一つ、物騒な話を一つ、出すのは確定でも書くのは難しかった…どっちもゲームだから実際やらんと…お待たせ!


幽香編
1狩り


「―それじゃ、頑張って―」

「待ちなさい。」

 

私は帰ろうとする紫の肩を力強く掴んだ。

当然だろう。

雪山に一人置いて帰ろうとしたのだから。

 

「痛い痛いってば幽香!」

「あんたがふざけたことするからでしょう?」

「だってこの前言ってたじゃない!」

「はぁ?」

 

―――――

 

「貴女はどんな世界に行きたい?」

「どうせ選択肢なんてないでしょう。」

「ふふ…でも以外ね?貴女も興味があるなんて…」

「……外の花はどんなものか…興味あるのはそれだけよ。」

「そうね。貴女はそうだものね…」

 

―――――

 

「雪山に放置しろなんて一言も言ってないけれど?」

「だから知らない花のある場所に連れて来たのでしょう?」

「……」

 

私は辺りを見渡した。

確かに周りに植物は生えていた。

植物は。

 

「確かに花以外も植物は好きだけれど…」

「あ、因みにそこにあるのは雪山草ね。」

「へぇ…普通の花はあるのかしら?」

「普通にあるわよ。それと…貴女の好きなのもたくさん♪」

「?」

 

直後辺りに響く轟音。

何か大きな者が走るような地響き。

その正体は―

 

『―――!』

 

手なのか翼なのか難しい前足。

鋭い牙からは涎を垂らし、今にも飛びかからんと身を屈める化け物。

 

「…あれは?」

「貴女の好きなものよ♪」

「そう…殺って(狩って)いいのね?」

「どうぞ。」

 

『――!』

 

紫が姿を消した瞬間、その化け物は私に飛びかかる。

獰猛な生物…しかも私を餌と認識しているようだ。

 

「なるほどね…私の好きなもの…ね…」

 

飛びかかる化け物を、私は傘の一振りの元叩き伏せた。

化け物は怯んで、頭を回している。

間髪入れずに翼のような手を傘で突き刺す。

追い討ちに傘から妖力を放―

 

「?」

 

妖力が使えない。

隙に気付いた化け物は、凄まじい跳躍を見せ、その場から立ち去った。

 

「あ…待ちなさ…?何で…」

 

空を飛ぶことすら出来ない。

素の腕力はそのままだし、紫が細工して人間にされたわけでもなさそうだ。

彼女ならそれぐらい可能だろう。

妖力だけが封じられている。

 

「能力なら使えないわよ~」

「紫…」

「他も大体使えないわ。どの世界も幻想郷程自由じゃないのよ。」

「……この傘も能力のものだけれど?」

「頑張れば多少は使えるし、そもそもそれは私が上げたのでしょう?」

「能力で覆って姿を変えているのよ。自分が渡した物の柄すら覚えてないの?」

「生憎とそんな昔のことなんて忘れたわ。」

「…違いない。」

 

笑みを溢しながら傘の柄を元に戻す。

 

「あら?解くの?」

「ええ…これで多少は使いやすくなるわ…」

 

傘の柄がピンクから、紫色に変わる。

いつ貰ったかも分からないけれど、私の記憶にずっと残る物。

 

「いつ見てもらしくない…」

「ふふ…そうね。」

 

―――――

 

「私は帰るわ。他にも行かないといけないし、中々忙しいのよ。」

「どうせ終われば寝るくせに…」

「それとこれとは話が別よ♪」

 

言い残して紫は姿を消した。

ある程度説明を受けて、まずは人の村を探すことにした。

 

「……」

 

まずは人の村へ?

いいえ違う。

まずは…逃げた獲物を狩る。

 

「どこへ行ったのかしら?」

 

―――――

 

雪山をしばらく散策していると、猿のような者が三匹現れた。

頭部を力強く叩くだけで、いとも容易く倒れる。

獲物とは程遠い弱さだ。

あの大物はこんなものではない。

 

『――!』

「邪魔よ。」

 

猿に興味はもうない。

猪が突進しようが、二本足の獣が飛びかかろうが、私が求めているのは化け物のみ。

小物は無視して獲物を探す。

 

―――――

 

どれ程歩いただろう。

気付けば雪山を下っており、既に緑地が広がっていた。

いるのは逃げる草食獣と、探し求めた獲物。

食事中のようだ。

 

「…見つけた。」

 

傘を構える。

今度こそ逃がさない。

その思いは、横合いからの砲撃によって邪魔された。

 

「今度は負けないぞー!」

 

同じ獲物を狙う狩人…邪魔者だ。

 

 




鳴き声は文字起こし諦めました。幽香の性格は…原作だと弱いものいじめ好きってあったのが二次創作合わさって好戦的に…つまりは…まあ…『好きなもの』=『獲物』です…
幽香の傘は設定ありませんでした。二次からの引用です。
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