「待たせたな!こいつがリオレウスの大剣…『レッドウイング』だ!」
「おおー…」
「へぇ…」
「こいつは謂わば原点…もっと強いリオレウスを狩ってくれば、レアな素材も手に入る。それで更に強化出来る。」
「すげー!やっぱり格好いいよな~俺も欲しいな~」
「そのためにはもっと強くならねぇとな。」
「耳が痛い…」
まるであの飛竜の翼のような剣。
傘よりも重く振りが甲斐もある。
潰す感触がなくなるのは残念だが…細切れも悪くない。
「絶対録でもないこと考えてるぞあの笑みは…」
「何?」
「何でも。とりあえず次の狩り行く前に砥石でも買い行かないか?」
「そうね。」
傘と違い、磨いたり洗ったり以外にも、刃を手入れしなければ使い物にならなくなってしまう。
(……逆にそれも…)
「切れ味悪ければ潰すのも楽しめるとか思ってないだろうな?」
「…随分と生意気になったわね…?」
「ひっ!いやいや!俺は狩りの効率考えてな…?」
「まあいいわ…砥石はどこで買えるの?」
「(ほ…)買い物はあそこしかないよ。あの果物とか色々置いてる場所。」
「そう…」
そもそもこの村はかなり小さい。
この通りは鍛冶屋や雑貨屋、依頼の受付くらいしかない。
ギルドを除けば、建物は民家一つだけ。
少し離れた所が居住域だろうが、その数も十に満たない。
(ここに来たのは運が良かったのかしらね…)
増える程面倒なのが人間だ。
扱い易いのが数人いれば事足りる。
戦は好むが、つまらない諍いに興味はない。
拠点としては最高だ。
「……」
「?どした?」
カッチャが一番の成果なのだろう。
「…人間も悪くないわね。」
改めて今を見たからこそ、そんな言葉が出るのだ。
だからこそ…私は笑みを浮かべたのだ。
―――――
「ドドブランゴの討伐をお願いします!」
「……」
依頼を見ていた私達に、ギルドの長たる者が、突然深々と頭を下げながら頼んできた。
余りの突然さに声も出ない。
「失礼しました。風見さんの実力は十分承知です。なのでこのような依頼もこなして頂きたいのです。そうすれば、ギルド側としても優秀なハンターを腐らせずに済みますし、本部からの心証も良い。どうかこの『救助依頼』を受けて下さい!」
煩いからカッチャに詳しい話を聞かせた。
聞けばハンターが単独雪山での採集依頼の末、行方不明となったらしい。
連絡が付かず、捜索に人を送ったが、ドドブランゴの存在を確認して撤退したらしい。
この村に今いるハンターは、カッチャと私、そして同時期にハンターになったのが一人。
ドドブランゴは強大、場所も雪山と難あり。
必然的に私に白羽の矢が飛んだわけだ。
「……」
「まあどうせ幽香は救助なんて興味ないだろ?だから俺も同行する。幽香が狩って、俺が助ける。亡くなっていたら…遺品運びくらいはしてくれな…?」
「まあいいでしょう。」
「あ、俺が先にドドブランゴ見つけたら、ペイント当てて逃げるからすぐ来てくれよ?」
「ペイント?」
「『ペイントボール』。当てると独特な匂いがする玉だよ。どんなに離れても、薄れるまでは分かる程強い匂いだ。」
「へぇ…不思議な物があるわね。」
「まあな。とにかく作戦はこれだけ。でも頼むからさ…先に遭難者見つけたのに無視とかは勘弁してくれよぉ…?」
「保証はしない。」
「知ってる…」
―――――
雪の止まぬ場所にて…
『旦にゃ…さ…ま…』
伸ばした手は、求めた者に届くことはない。
か細い声は雪の中に消えて行った。
モンハンの村って居住スペース描かれませんよねー…ここでは採集のとこの反対は居住スペースにします。何回出るか知らんけど