(………ここ…は…?僕…生きてる…?)
確かに僕は襲われた。
だんにゃ様に着いて狩りに来て、予想外の敵に襲われた。
でもどうして…
ここは間違いなく誰かのマイルーム。
全く知らない誰かの…
襲われて、しかも覚えてる限り雪山で倒れて…意識は朦朧としていたけど、崖から落ちたはず。
これで生きられるなんて…奇跡にも程がある。
(…誰か話してる…?)
僕はその声に耳を澄ました。
―――――
「それで…ドドブランゴの体の断面から腕が転がり落ちたと?」
「ええ。」
「お前は…どうやってあの大猿を真っ二つに…いや、幽香に出来ないわけないか…」
「そうね。でもいくら私でも、上から猫が降ってくるのは想像してなかったわ。」
「そりゃそうか…まあギルドには報告したし、どうなるかすぐ決まるだろ。それまで寝かしといてくれよ?」
「私は逆鱗に触れない者には比較的優しいわよ?」
「………おう。」
「早く行ってきなさい。私はしばらくここにいるわ。」
「…全然優しくない…」
「早く行け。」
「…はい。」
カッチャはすぐに部屋を出ていき、辺りは静寂に包まれた。
まあそれもすぐに終わった。
「…ぅぅ…」
どうやら少し前から目が覚めていたようだ。
寝息の音程が変わっていたから気付いていたが、声すら出せない疲弊具合のようだ。
「気付いたようね。私はここの住人。話せるとは思えないけれど聞きなさい。貴方は遭難者を探して雪山にいた私達が、偶然見つけたのよ。」
聞いているのは間違いないが、目は虚ろで声も出ない。
これでよく生きているものだ。
幻想郷の猫でもこんな生命力はないだろう。
ハンターと共に行動する以上、適した進化をしたのだろう。
「まあ貴方のことはギルドに任せる。けれど…」
こんな便利なペットはそういなかろう。
「貴方が望むなら、貴方の主人を殺したモンスター。私が狩ってあげるわ。」
懐柔して従える。
アイルーの便利さは確認済み。
こいつの生命力、そして忠誠心は今…確認出来る。
虚ろな目で、出もしない声で、ただその猫は頷いた。
これで契約は成立した。
「なら早く話すことね。体を治すも生き残るも、意思が弱ければそれで終わり。精々死なないよう気合いでも入れてなさい。」
―――――
「おーい幽香ー」
「……」
「医者連れて来たぞー」
「ご苦労様。」
「え…労った…?」
「そんなに死にたい?」
「ごめんなさい。とりあえず猫の治療で許して下さい。」
そう言ったカッチャの後ろから、大きい鞄を背負う老婆が現れた。
見覚えはあった。
村の入り口によく見る老婆だ。
猫が集まっているとは思ったが、まさか医者とは思ってなかった。
老婆は猫の傷口を探し、その傷口に軟膏のようなものを塗ったり、回復薬とよく似た薬をゆっくり飲ませたり、他にも色々と施していた。
正確に何をしたのかは分からないが、半月も安静にしていれば治るようだ。
狩りにでるには一月はかかるようだが。
その老婆…猫婆はアイルーの治療だけして帰って行った。
「薬だらけね…」
「そんなヤバイ状態だったのか…助かってよかった。」
包帯でもはや顔も見辛い程覆われている。
カッチャの言い方からして、やはりアイルーの中でもしぶといようだ。
「しばらくはここで寝かしといてやれよ?」
「さっきも言ったでしょう?」
「……はい…」
ここの猫婆は猫の専門家としてアイルーのことだけは誰よりも知ってるということにしました。モンハン世界…医者ってRIZEにしかいないし…
猫紹介:名前:アミコ
意味は友
白黒半々四足茶色の三毛猫
これ以外は作中出します。これだけ忘れないようにです自分が。ちなみに雌ですよ?僕っ子です。