「…大妖精…もう…後は任せてもいいか?」
「はい…大丈夫です。」
教える教えない以前に、話自体聞いてくれない。
近くに砂漠もあったし、初めて見るものに心を奪われている。
説明を聞いてくれたのは大妖精とミスティアだけだ。
チルノとルーミアは砂漠で走り回っているし、リグルは虫がいないことにへこんでいる。
痛みはあるのに、何故か暑さは感じないために、チルノが溶けずに砂漠を歩けるのはいいことかもしれない。
そもそも説明も聞かずに扱い切っている。
子供の方が理解するのは早い…
「大妖精はチルノ達の監視と…出来れば説明も頼む。」
「はい。」
「ミスティアはリグルのことを励ましてやってくれ。」
「は、はい。」
子供達の監視を子供に任せるのもまずいとは思うが、夜は危険というのも本にある。
多少この穴を広げて、明かりを作る必要もあるだろう。
私はルールブックのクラフトのページを開いた。
蝋燭やランプなどがあるかもしれない。
―――――
「…まさか…松明をそのまま使うとは…」
明かりはこれしかなかった。
材料は石炭(または木炭)と棒。
木ならいくらでもあるし、幸いにも石炭も地表に点々と埋まっている。
回収までに驚くことも多かった。
クラフトの画面を開くと、四つのマスと右矢印、先にはマスが一つ。
そこに一つ木を置くと、木材が四つ、それをさらに四つのマスに一つずつ置くと、作業台が出来る。
こんな簡単に道具が出来るなど、現実ではあり得ない。
作業台を置くと、その上には九つのマス。
本にある通りに木材と棒(木材二つ)を置くと、なんとつるはしが出来る。
便利を通り越している。
物理法則無視だ。
石炭はこれで取れるようで、とりあえず壊れるまで石炭を掘った。
まさか壊れると思ってなくて驚いたが…まあ十分採れたのでよしとする。
それを棒と一つずつクラフトの画面で置くと松明になる。
その松明を置くと明かりになる。
当然暑さもなく、置く場所にも困らない。
とにもかくにも広さ、明かりは解決した。
夜が近いので、私は子供達を呼びに外へ向かった。
―――――
(そういえば…夜に何かあるのか?)
危険と本にあるが、妖精や妖怪に夜など危険なことなど欠片もない。
強いて言うなら…同じ妖怪に襲われたり…
「うわぁ!」
「痛っ!」
「リグル!?ミスティア!?」
「慧音先生!」
緑色の…人?に二人が襲われている。
やはり襲われるから危険なのか。
「二人共とにかく洞穴に…!」
少し離れた所から爆発音。
砂漠方向…チルノ達が向かった方向だ。
「チルノ!く…二人は洞穴で待て。そこまで走って土で埋めるんだ。」
「は、はい…」
「うう…皆がいたら…」
一体二体ならまだ倒せる。
だが、多い…多過ぎる。
十体はいる。
袋叩きにされたらひとたまりもない。
急いで連れ戻さなければ…
―――――
チルノ達は既に囲まれていた。
中には人以外にも骸骨や緑色の…何だあれは!?
「三人共!こっちに何とか来られるか!?」
「慧音先生ぃ…」
「うわぁぁ!緑の来んなぁ~!」
囲まれて逃げられない三人は、そのたま緑の何かに爆破された。
「な…!?さ、三人共!無事か!?」
「うぅ…」
「痛いのだー…」
「よか………チルノ!?チルノはどこに!?」
「え…?…チルノちゃん!?」
「いないのだー…」
爆発のおかげで空いた隙間から合流は出来た。
しかしチルノがどこにも見当たらない。
まさか衝撃で吹き飛ぶなどもないだろうし…
「…とにかく二人は洞穴まで行け。チルノは私が探す。」
「わ、分かりました…ルーミアちゃん。」
「行くのだー」
一体どこに行ったんだ、チルノは…
―――――
日が昇る。
どうやら朝のようだ。
チルノは見つからない。
何かあれば紫が回収してくれるだろうが…何もないということは…
探すのを諦めるわけにはいかない。
私はあの子達の保護者なのだから。
「チルノーー!」
朝になっても探し続ける。
一時間程、誰かに声をかけられた。
声をかけたのは…チルノだった。
原作…原作?…元?を知ってる人には分かるけど…皆のトラウマ兼マスコットの登場ですね~。チルノ?…モードによっては還らぬ人に…人じゃないか。