タイガがジムに来て、ジジモンの家で集合する旨を伝えてくれた後…
「ねえねえニトリ~♪僕強くなれたかな?」
「うーん…正直見た目じゃ分からないかな。」
「むう…」
「プロットモンはちゃんと成長してるトゲ。むしろ出来てなかったらうちのジムの沽券に関わるトゲ。自分を信じるトゲ。」
「んー…ニトリ!平原で実戦しよ!戦えばもっと強くなれる気がする!」
「え!?ちょっと待っ…」
そう言ってプロットモンは走り去ってしまった。
これからジジモンの家で集合と伝えたのに。
トゲモンの反応を見るに、あまり心配はいらない程度の実力は手に入れたみたいだが…早く連れ戻さなければ…
「トゲモン…少し頼まれてくれない?」
「構わないトゲ。」
察しが良くて助かるよ…
―――――
「プロットモンどこ行った…?」
あの子は仮にも犬型…足の速さは人より速い。
妖怪とはいえ私はそこまで走りは速くない。
飛ぶことも出来ないし、追い付けるかどうか怪しいものだ。
「おや?何か困り事ですか?」
「へ?」
周りをキョロキョロしていたせいか、困ってるように見えたのだろう。
目の前にはずんぐりむっくりの人型ロボットがいた。
「人間とは珍しい。それで…何かお探しで?ワタシはガードロモン。街の案内役をしています。」
「あ…プロットモンを探してて…」
「プロットモン?それなら肉畑の方向…東へ向かいましたよ。」
「本当かい!?いやー助かったよ!ありがと!」
「いえいえ。お気をつけて。」
……やっぱり機械のが正確なのかな?
―――――
「……いない…まあ平原に行ったのが妥当か…」
見る限り畑しかない。
というか何故肉が畑に…今更の疑問だが。
まあ絆創膏の件もあるし、不思議ではない。
番をしているのがプロットモンより幼いことの方が不思議だろう。
「……どうしたの?」
「あ…ごめんごめん。ついまじまじ見ちゃって…」
「ふーん…人間は皆、肉が畑で採れてるのに驚くね。」
「まあね…そうだ。プロットモン見なかった?」
「プロットモン?見たよ。真っ直ぐ平原の方行っちゃった。また遊び呆けてるんじゃないか?」
「あはは…ありがと!えっと…」
「タネモンだよ!これからよろしく!この街の食料は基本的にここのお肉なんだ!今度は買いに来てね!」
なんだか宣伝までされて送り出された。
あの幼さで商魂逞しい。
まあやはりプロットモンは既に街を出たらしい。
どこまで行ったのだろうか。
―――――
「プロットモーン!…プロットモーン!」
平原に視界を遮る物はほとんどない。
あるのはよく分からない鉄塊だらけ。
(なんだろこれ…赤と青に点滅してる…?こっちは…多分レール。守谷ロープウェイのと似てる。となるとこれは…乗り物?下の車輪が嵌まりそうだし…)
「…てこんなことしてる場合じゃなかった!」
幻想郷にないものについ目を奪われてしまった。
危ない…特に一人の時はデジモンに襲われるかもしれないのに…
プロットモンを見つけてから調べよう。
―――――
それから鉄塊が多い場所を歩いていると、やっとプロットモンを発見出来た。
蝋燭のようなデジモンと一緒に。
「襲われてる!?」
しかも余裕で負けてる。
アグモンが使った炎の柱。
どうやらそれのせいで近づけないでいるようだ。
確かにプロットモンは突進や声くらいでしか戦えない。
戦い方を知らない子供だ。
なんとか攻略しようにも難しそうだ。
(こんな時のための私か…)
「プロットモン!こっち!」
「!ニトリ!」
プロットモンは一目散に私の下へ。
蝋燭も止めようとするものの、炎の柱は出が遅い。
足の速いプロットモンと合流するのは簡単だった。
「よかったよ…まだ無事で。」
「むー…あいつにくらい勝てるよ!」
「負けてたよね?」
「ぐう…」
そんなやり取りを見逃す程、甘い敵もいないだろう。
私達の間から炎の柱が立ち上る。
逃がすつもりはないらしい。
「あいつ…!」
「プロットモン。指示するから戦ってくれる?」
デジモンははっきり言って強い。
生物としての性能が、人間より遥かに高い。
今の能力を封じられた私では対処が出来ない。
プロットモンにさえ勝てないだろう。
だがプロットモンは視野が狭い。
周りが見えてないから、真っ直ぐ過ぎるから弱い。
「上手く指示出すから…信じて。」
「……うん!行くよ!ニトリ!」
「頑張れプロットモン!」
本家では指示系統決まってるし言うこと聞かないけど…まあこっちはゲームじゃないので!技もアニメと同じく普通に使えるということで。