相手は蝋燭型のデジモン…見た目通り炎で攻撃してくる。
アグモンと同じ炎の柱を出してきた辺り…同じ属性のデジモンは同じ技が使えるのだろう。
(プロットモンは声とひっかきだけだけど…)
戦ううちに習得したり出来るのだろうか?
同属性でも使い方など分かるまいに…
(とにかく今はそんな法則よりも…)
「プロットモン!まずは走り回って!」
「分かった!」
流石は犬型、素早い動きで草原を駆け回る。
蝋燭は翻弄されたようで、体ごと周囲を見回す。
それでも走り回るプロットモンに痺れを切らし、炎の柱を立てまくる。
残念ながらプロットモンにはかすりもしない。
どうやら他の攻撃はないようだ。
(それが分かれば…)
「止まれ!」
「うん!」
プロットモンは完全に足を止めた。
これ幸いと炎の柱を立てる。
だがプロットモンに当たる程の速度はやはりない。
ジジモンの話では、街の中や外の一部のデジモン以外は皆正気じゃないらしい。
つまり簡単な策でさえ、見破る頭もなければ、私達の言葉すら理解出来ない。
ならばこそこそ話す必要もない。
(柱を出す時に溜めがある…そこを狙う…!)
やはり炎の柱しか出さない蝋燭は、溜めの時に手を垂らす。
挙げる時に炎が出る。
その間は一秒程度。
「!接近!」
「!」
手を垂らす動き…次に挙げる時が完全な隙!
「今!」
『パピーハウリング!』
至近距離からの大音響。
耳があるか分からないが、あれば鼓膜は無事ではないだろう。
そうでなくとも衝撃は計りしれない。
同程度の相手なら…
「――!」
「…やった…やったよニトリ!」
「うん…」
喰らって耐えれる威力じゃない。
白目剥いて倒れる姿は少し申し訳ないが…とにかく初の勝利だ。
…今までと違い私にもダメージが入ったが。
「…うう…」
「大丈夫?やっぱり辛いよね…ニトリも近くにいるし…」
「あれ金縛り用じゃないんだ…普通の大声だったの?」「うん。逃げる時とかは動き止めるための声で…戦う時は大声。話せばよかったね…」
「いやぁ…次から使い分けて指示出すよ…とにかくおめでと。」
「うん!もっと戦って…どんどん強くなるよ!」
やる気は十分だが…実力が伴わない。
おかしくはないが、現状だと危険過ぎる。
「…しばらくは平原以外駄目だよ。」
「分かってる!さっきので実力不足は分かったからね…だから…」
プロットモンは街の方に走り出す。
「またトゲモンに鍛えてもらおー!」
「あ、プロットモン!」
―――――
「成る程…それで戻ったトゲ…」
「ごめんなさい…」
「ジジモンの家行くからまた来るよ。」
平原から直接ジムまで走るプロットモン…に追い付いたのはジム内だった。
すっかりジジモンの家に集合するのを忘れてたようだ。
「全く…そそっかしいのは変わらないトゲ…」
―――――
「…あ!おーい!」
「タイガ!」
「お疲れ様ニトリ。」
「ごめん凄く待たせて…」
「まあ…」
タイガはすぐに目を逸らした。
どうやら集合して話したはいいものの、待ってくれたのは一人だけらしい。
どうやら私達がいない間に新しく二人現れたらしいが…結局会えずじまい。
三人それぞれ別々の場所に向かったメッセージを受けて今に至る。
「引き留められなかった…」
「タイガもお疲れ様…でも一人は待ってくれたんだろ?」
「うん。中にいるよ。」
扉を開けてジジモンの部屋へ入る。
赤いツインテールの少女が椅子に座っていた。
「――あ、来た来た!初めまして!私はアキホだよ!」
先に言いますニトリ編はオリキャラは出ませんオリキャラは。