東方異世界生活記 弍   作:ジシェ

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digital7

相手は蝋燭型のデジモン…見た目通り炎で攻撃してくる。

アグモンと同じ炎の柱を出してきた辺り…同じ属性のデジモンは同じ技が使えるのだろう。

 

(プロットモンは声とひっかきだけだけど…)

 

戦ううちに習得したり出来るのだろうか?

同属性でも使い方など分かるまいに…

 

(とにかく今はそんな法則よりも…)

「プロットモン!まずは走り回って!」

「分かった!」

 

流石は犬型、素早い動きで草原を駆け回る。

蝋燭は翻弄されたようで、体ごと周囲を見回す。

それでも走り回るプロットモンに痺れを切らし、炎の柱を立てまくる。

残念ながらプロットモンにはかすりもしない。

どうやら他の攻撃はないようだ。

 

(それが分かれば…)

 

「止まれ!」

「うん!」

 

プロットモンは完全に足を止めた。

これ幸いと炎の柱を立てる。

だがプロットモンに当たる程の速度はやはりない。

ジジモンの話では、街の中や外の一部のデジモン以外は皆正気じゃないらしい。

つまり簡単な策でさえ、見破る頭もなければ、私達の言葉すら理解出来ない。

ならばこそこそ話す必要もない。

 

(柱を出す時に溜めがある…そこを狙う…!)

 

やはり炎の柱しか出さない蝋燭は、溜めの時に手を垂らす。

挙げる時に炎が出る。

その間は一秒程度。

 

「!接近!」

「!」

 

手を垂らす動き…次に挙げる時が完全な隙!

 

「今!」

『パピーハウリング!』

 

 

至近距離からの大音響。

耳があるか分からないが、あれば鼓膜は無事ではないだろう。

そうでなくとも衝撃は計りしれない。

同程度の相手なら…

 

「――!」

「…やった…やったよニトリ!」

「うん…」

 

喰らって耐えれる威力じゃない。

白目剥いて倒れる姿は少し申し訳ないが…とにかく初の勝利だ。

…今までと違い私にもダメージが入ったが。

 

「…うう…」

「大丈夫?やっぱり辛いよね…ニトリも近くにいるし…」

「あれ金縛り用じゃないんだ…普通の大声だったの?」「うん。逃げる時とかは動き止めるための声で…戦う時は大声。話せばよかったね…」

「いやぁ…次から使い分けて指示出すよ…とにかくおめでと。」

「うん!もっと戦って…どんどん強くなるよ!」

 

やる気は十分だが…実力が伴わない。

おかしくはないが、現状だと危険過ぎる。

 

「…しばらくは平原以外駄目だよ。」

「分かってる!さっきので実力不足は分かったからね…だから…」

 

プロットモンは街の方に走り出す。

 

「またトゲモンに鍛えてもらおー!」

「あ、プロットモン!」

 

―――――

 

「成る程…それで戻ったトゲ…」

「ごめんなさい…」

「ジジモンの家行くからまた来るよ。」

 

平原から直接ジムまで走るプロットモン…に追い付いたのはジム内だった。

すっかりジジモンの家に集合するのを忘れてたようだ。

 

「全く…そそっかしいのは変わらないトゲ…」

 

―――――

 

「…あ!おーい!」

「タイガ!」

「お疲れ様ニトリ。」

「ごめん凄く待たせて…」

「まあ…」

 

タイガはすぐに目を逸らした。

どうやら集合して話したはいいものの、待ってくれたのは一人だけらしい。

どうやら私達がいない間に新しく二人現れたらしいが…結局会えずじまい。

三人それぞれ別々の場所に向かったメッセージを受けて今に至る。

 

「引き留められなかった…」

「タイガもお疲れ様…でも一人は待ってくれたんだろ?」

「うん。中にいるよ。」

 

扉を開けてジジモンの部屋へ入る。

赤いツインテールの少女が椅子に座っていた。

 

「――あ、来た来た!初めまして!私はアキホだよ!」

 

 




先に言いますニトリ編はオリキャラは出ませんオリキャラは。
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