辺りはすっかり暗くなり、帰り道も分からなくなっていた。
それでも密林を進んで行くと、ぐんたいアリの巣穴を見つけた。
落ちればドラキーとリップスがいる。
「それじゃあ道なりなら…あれ?」
原作通りで行くと、いざないの扉がある。
しかしルーラがない時点でないことは確定…していたのだが…
「…扉…もしかして…」
いざないの扉は機能を停止してそこにあった。
原作通りひし形の物が浮いていて、触れたらそれが沈み光を放つ。
いざないの扉は機能を回復し、本来なら使えるはずだ。
いざないルーラがあればだが。
当然石碑はなく、特技も何も見つけていない。
ここまでルボローさんとホーガンさんは見ていないし、タイラントワームに挑む意味も…
「……」
既に手遅れなら?
二人が既に食べられていたら?
ゲームと違って二人が消化される可能性もある。
時間制限があるとして今向かわなければどうなる?
「…シャルロットちゃん。」
「キュー?」
「正直…タイラントワームに勝てますか?」
「キュ!?キュ~……キュ!」
言葉は分からない。
しかし考えた末頑張るという結論を出したのは分かる。
「頼りきりでごめんなさい…でも行かないと。」
「キュ!」
いざタイラントワームの寝床へ。
―――――
原作通り蔦から下に降りる。
正直こんな重労働何回もしたくない。
降りた先を見ると、夜だからかタイラントワームは眠っていた。
本来周りを周って行けば石碑があるが…やはりない。
やはり特技の習得方法はないようだ。
そのまま顔の方へ行く。
大口開けてぐっすりお休みなタイラントワームの正面顔だ。
原作通りなら…
(…入る?これに?)
体内に入る。
行き止まりにホーガンさんが倒れていて、パラサキスとのボス戦が始まる。
体内のビジュアルは中々にきついものがあるが…人の命には変えられない。
無駄足だったとしても…精神的に疲労するだけだ。
意を決して入る。
その瞬間足元はぶよっとする舌の感触。
目の前にはやたら多いモンスター。
壁を見れば不気味な目玉と視線がかち合う。
今すぐに出たい。
そんな願いを込めて急ぎ奥を目指す。
―――――
一本道の体内で迷うこともなく、最奥まですぐに着いた。
そこには原作通り倒れるホーガンさん…の姿はなく、ルボローさんがいるわけでもなかった。
プレートだけが放置されていた。
しかしボス戦は変わらず…パラサキスに背後を取られる。
「完全な無駄骨でしたね…シャルロットちゃんお願いします。」
「キュー!」
ボスといえど最初のボス。
ばくだんベビーがいれば余裕で勝てる相手。
サポーターとはいえ最強の一角…シャルロットちゃんが苦戦するはずもなく…
「キュ~♪」
体当たり一つで瞬殺。
経験値から考えて彼のレベルはまだ1だろうに…
これからレベルが上がるだろうから…バトルGPまでは一人で十分だろう。
しかしとんだブラックになってしまう。
バトルGPではもういなくなるし…
何とか仲間が欲しいところ。
しかし今は考えることじゃない。
何せ今は…
「あぁ…やっぱり…」
パラサキスを倒したことで、体内で暴れる異物の存在に気付いたタイラントワームに、勢いよく吐き出される。
「あう…」
「キュ…」
体を震わせて威嚇体制…ゲームなら何故かタイラントワームは逃げてくれるが…
「キュー…」
「正面から戦うしかないみたいですね…シャルロットちゃん。今日一番の強敵です!お願いします!」
「キューー!」
最強モーモンのレベル1ステータスって…確か最低でも魔王相当なんだよなぁ…ぶっ壊れなんだよなぁ…タイラントワームレベル10もあれば余裕なんだよなぁ…