拠点(子守)をミスティアとリグルに任せ、大妖精と私でジャングル探索へ出発した。
ジャングルに到達した私達は、まずちょっとした拠点を作ることにした。
と言っても土で壁作るだけ。
天井まで貼って壁を埋め立て、松明を挿したら完成。
外から見たらまるで豆腐だ。
茶色でとても不味そうな豆腐だな…
「この辺りも松明を広げるんですか?」
「いや…ジャングルには洋館を探しに来ているし、本拠点を移すつもりもない。この中さえ安全なら大丈夫だろう。」
「それじゃあ…」
大妖精は四隅と中央に一つずつ松明を設置した。
これで外敵が中に発生することはないだろう。
いつの間に製作方法を知ったのか木のドアも付けている。
ドアがあるだけで機能性は十分だろう。
ゾンビスケルトンに壊されなければいいが…
「ジャングルに何があるか詳しいことは書いてなかったな?」
「はい。何度読んでも何も変わってなかったです。」
「そうか…ありがとう。ならとりあえず拠点の場所を分かるようにするために…拠点の壁に松明を配置するか…」
「少しくらい木を採ってもいいと思います。」
「ああ。後は方向を見失わないよう、目印でも建てるか…」
「そうですね…同じ景色が続いてて危険ですし…夜は敵も出ますからね…」
「そう考えるとただ直線に移動するのも危険だな…何か良さそうなものは…」
何かないかと本を開く。
アイテムの中に何かないかと思ったが…
「……!コンパスがあるじゃないか!」
「でもレッドストーンっていうのがなくて唯一作れなかったものですよね?」
「ああ。洞窟の探索中に相当数確保出来た。以前は作れなかったが…」
「えっと…この世界に来た時、最初に入った場所に向かって赤い針が向かうみたいです。」
「……確かに拠点の方向に指しているな。これがあればどこまで行っても、時間さえかければ必ず帰れるわけだ。ほら大妖精の分だ。」
「これなら…別れて探索をしても平気そうですね。」
「そうだな…少し探索して、平気そうなら別れよう。くれぐれも無理はしないようにな。敵が来たら迷わず逃げろ。」
「はい!」
―――――
「………」
「どうした?」
「えっと…あれが気になって…」
「あれ?」
辺りを見ても怪しい所はない。
強いて言うなら…木が浮いていることか。
「確かに気になるな…」
「はい…」
「適当に積んで上がるにも…この木の上は流石に高いからな…気にしない方がいいだろう。」
「そうなんですけど…」
この世界は能力が使えない。
つまり空を飛ぶことも出来ない。
妖精の羽もただの飾りになってしまう。
積んで上に上がることは出来るが、落ちれば最悪落下死。
だから気にはなるが、ああいった高所の作業は諦めていたのだ。
「まあ目印にはなるだろう。自然にあの木が消えることはないし、存在もしないようだしな。」
「ですね…」
―――――
「そういえば敵どころか牛や羊も見当たらないな。」
「木が多くて見落としてるだけじゃないですか?」
「そうかもしれないが…聞き覚えのない鳴き声みたいなものをさっき聞いた気が…」
「近くに何かいるんでしょうか…」
「ふむ…そろそろ日が暮れるし…一先ず仮拠点に帰ろう。鳴き声は明日探索ついでに探してみるとしよう。」
「じゃあ…あっちですね。」
ジャングルは広大…探索にはじっくり時間をかける。
今は安全を優先し、ゆっくり探索するとしよう。