東方異世界生活記 弍   作:ジシェ

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もはや何も言いませんよ…


クラフト8

大妖精と仮拠点に戻り数時間…外が明るくなってきた。

朝が来たようだ。

もっともジャングル内はそこまで明るくはならないが。

幸い仮拠点付近には敵はいなかった。

代わりにおかしなものが飛んでいたが…

 

「あれは…」

「鳥…ですね…」

 

私達以外が角ついたこの世界にしては鳥だと分かるだけましだが、種類までは分かりそうにない。

まあ多少角ついていても、動物は癒されるものだ。

 

「………あ!ありました!」

「本にあったのか?」

「この世界だと鳥は鶏か、オウムしかいないらしいです。鶏の説明に少しありました。」

「オウムか…人の言葉を真似るらしいが…」

 

なつかせれば何かに役立つかもしれない。

そうでなくても子供は好きだろう。

この世界の動物の寿命や世話の仕方などは詳しく知らないが、牛や羊の世話が可能なら問題ないだろう。

 

「しかしどうなつかせるか…牛や羊は小麦だったな?」

「はい。この本だとオウムの詳しいことはないですね…鶏は種でなつくみたいですよ。」

「種か…試してみるか。」

 

草などそこら中にある。

いくらか壊し、種を入手した。

食べればそれが餌なのだろう。

 

「……!」

「食べましたね…!」

「このままあげたら……」

「先生?」

「…牛や羊と同じなら…こいつも餌に着いてくるはずだ…」

「……まさか…」

「この世界でのペットの基準は分からないが…もしかしたらなつかないのかもしれない。」

「着いてこないなら…オウムはここ限定の生き物にしか…役立ちそうだったけど…」

「飼えない以上は仕方ない。探索を続け…」

「待って下さい!」

 

珍しい大妖精の叫び。

それは危険を知らせる警笛のよう。

それが何か、分かるのに時間はいらなかった。

 

「!ゾンビの声か!」

「しかも近いです!」

 

もはや真下…あるいは真横に…

そこで私が声の方に顔を向けると、その声はゾンビのものであり、ゾンビのものではなかった。

オウムの声真似…ゾンビの声は、このオウムから出ていた。

 

「まさか…こいつが…?」

「声真似…もしかして私達の言葉じゃなくて、この世界固有の生物の、単調な声を真似るんじゃないですか?」

「ゾンビの真似をするとは…たとえそれだけでも恐ろしいな…飼わなくて正解だったか…」

「そうですね…本当の敵襲が分からなくなる所でした…」

「ん?」

 

そう結論付けて移動しようとした時、オウム以外のゾンビの声がした。

間違いなく地中から。

 

「これは…」

 

ニマスだけ掘ったら、すぐに小さい空洞が現れた。

しかもゾンビのおまけ付きだ。

奥には骨もいる。

そして後ろのオウムはと言うと…

 

「骨の歩く音…?」

「ふむ…もしや近くの敵の声を真似るのか?」

「!それなら連れて帰りましょう!」

「拠点の安全には役立つな…!問題はどうすれば連れて行けるか…」

「うーん…」

 

苦し紛れに本を捲る。

鶏のところ以外に何か情報がないか。

そういえば狼のページがあったはず…

 

「!大妖精、種を集めよう。」

「はい?もっと餌やりを…?」

「これを見ろ。狼は骨をやるとなついて付いてくるらしい。該当動物にオウムの名前もある。」

「猫もいるみたいですね…」

「オウムのように何か出来るかもしれないな…猫の餌といえば…魚か?」

「集めてみますか?」

「…いや…今日はオウムを仲間にして仮拠点に戻ろう。私達は蘇るが、オウムは分からない。危険を持ち歩く必要はないさ。」

「じゃあ種集めてきます。」

「ああ。私は木でも集めてよう。オウムは見ておく。」

 

その後大妖精の持ってきた種を十程やったら、餌を食べなくなった。

それからは私に付いてくるようになった。

可能なら全員分連れて帰りたいが、そう簡単に見つかるはずもなく、私達は仮拠点に帰宅した。

この程度の探索では、洋館を見つけることは出来なかった。

 

 




寒暖差アレルギーは脳を止めるよ…鼻水止まんねぇ…暑いの苦手…
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