黎明と米   作:皐月:satsuki

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遅くなってしまいごめんなさい。
それと多くのコメントとお気に入りをしてくださりありがとうございます。

これからも応援してくださると幸いです。

では本編へどうぞ。





1話

転生するにあたり閻魔様からいろいろな事を教えていただいた。

あちらの世界の言語、特徴、物価、常識、生活、生態系……さまざまな事を。

教えてもらった事の中に興味深いものが一つ。

 

それはウマ娘と言われる生物。

容姿は人とほぼ同じ、知力もほとんど同じなのだが、大きく違う点が2つある。

 

1つ、尻尾、耳を持っていること。

まるで動物の馬のような尻尾、耳に酷似した物を持っているそうだ。

2つ、身体の筋肉。

骨と筋肉の発達、特に足の筋肉が人間のそれを遥かに上回っていること。

 

私はその生物に関して興味を持った。

人間の力を遥かに越えた生物は山程見てきたが、人間と同じ骨格、器官を持ちながら、人間よりも遥かに優れている生物は見たことがなかったからだ。

是非とも見てみたい。

 

そして、ウマ娘の成長過程を一番近くで観察できる役職がトレーナーといわれる指導する役職ということも。

 

そんな事を考えているとあちらの世界の戸籍、経歴、などを作り終わったそうだ。

 

「これをやる」

 

そして閻魔様からあちらの世界の通貨をかなりの量渡される。

閻魔様には「絶対にこのくらいは必要になる」と言われた。

 

そして目の前に門が現れ、扉が開く。

真っ直ぐ歩いてはいる。

入ると白い光りに包まれ意識が飛んだ。

 

 

 

気がつくと道にいた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

気がつくと私は道に立っていた。

 

周りを見渡すと一枚の石でできた塔が並び、ガラスが太陽の光を反射している。

 

私の前を通る人々が私を見て距離をおく。

 

私の後ろには、四角い馬のいない馬車のようなものが行き来している。

 

 

「おぉ、ここが…」

 

言葉を溢す。

今まさに私が違う世界にきたことを認識した。

 

 

私は歩き始めた。

 

アビスに初めて入ったかのような感覚を感じる。

久しく味わう未知の世界に足を踏み入れるこの感覚。

記憶はなくとも体がこのような感覚を覚えているのだ。

私はこの感覚を楽しみながら何かに導かれるように歩く。

 

 

 

 

しばらく歩き、とある大きな門の前で止まる。

 

その門には中央トレセン学園と書かれていた。

 

「ここが…ウマ娘の、その中でもより成長が著しい娘の集まる所…」

 

そう言葉を溢し立ち止まっていると、おくから人が歩いてくる。

 

「あの~失礼します。 あなたが今日トレセン学園にきてくださるトレーナーさん…ですか?」

 

緑の帽子と服を着た女性から話しかけられる。

 

「はい、そうです」

 

私は穏やかに返事を返す。

 

「そ、そうでしたか!…失礼しました!…では自己紹介をさせていただきます。 私の名前は速川たずなです。 この学園の秘書務めています。 わからないことや困ったことがあったら何でも私に聞いてくださいね?」

 

自己紹介をしていただいたのですから、こちらも自己紹介をする。

 

「ありがとうございます。 私の名前はボンドルド、今日からここで勤めさせていただきます。 今日からどうぞ…よろしくお願いします。」

 

と深々と頭を下げて挨拶をする。

 

「はい!今日からよろしくお願いしますね?ボンドルドさん。」

 

そうして挨拶を済ますとたずなさんは私に校舎の案内をしながら理事長の所へ案内を始めた。

 

 

 

 

 

 

たずなさんに校内を案内されながら進む。

 

二人で廊下を歩いているとたずなさんが質問をしてくる。

 

「その被っているものって…何か理由があって被っているんですか?」と。

 

「これはですね、子供たちが私をどこからでも見つけてもらえるよう被っているんですよ」

 

と答える

 

「子供たち?」

 

たずなさんが聞き返してくる。

 

「私にはたくさんの子供たちがいたんですよ、どの子も大変かわいらしいですよ?」

 

たずなさんは『いたんですよ』と言葉を聞いた瞬間にやってしまったという顔をした。

 

「いやなこと聞いてしまって…ごめんなさい」

 

とたずなさんは謝罪する。

 

「いえいえ、たずなさんが謝る必要はありません。 それにあの子達とは心で通じあっていますから」

 

そう答えた。

そうこうしてるうちに理事長のいる部屋の前についた。

 

「あ、つきましたね」

 

たずなさんはそう言うと扉をノックして声を出す。

 

「理事長、今日学園に入るトレーナーをお連れしました」

 

するとドアの向こうから

 

「うむ、入っていいぞ」

 

と幼い声がした。

 

たずなさんがトアをあけ、私に向け声をかける。

 

「どうぞ、中へ」

 

そう呼ばれると私は中へと入って行った。

 

「失礼します」

 

ドアがそっと閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

中に入ると

 

「歓迎!!よくきてくれたなトレーナーくん!!」

 

歓迎!!と書かれた扇子を広げ満点の笑みを浮かべた少女に出迎えられた。

 

「ささ、ここに座ってゆっくり話そう!!」

 

と言い少女は椅子へ座る。

少女の向かいの椅子に座ると少女は喋り始めた。

 

「まずは…ようこそ中央トレセン学園へ!!」

 

と元気よく私に向かって言う。

 

「私の名前は秋川やよい、このトレセン学園の理事を努めている! では、君の名前を教えてもられるか?」

 

と言われる。

 

「はい、私の名前はボンドルド、今日からここで勤めさせていただきます。 今日からどうぞ…よろしくお願いします。」

 

と挨拶をした。

 

ここからは、この学園の設備、規則、契約を教えていただいた。

 

私のほうからは、この被り物の説明、生い立ち等を話した。

 

話は1時間程度で終わった。

 

 

 

「では君の指導で多くのウマ娘の夢を叶えてくれ!!期待してるぞ!!」

 

と期待と書かれた扇子を広げ話す。

 

「ご期待に添えるよう頑張らせていただきます」

 

「うむ、良い返事だ!」

 

理事長はそう言うとたずなさんに話しかける。

 

「たずな、ボンドルドくんの寮の鍵を渡してくれ」

 

「はい、こちらがボンドルドさんの部屋の鍵です」

 

と言われ寮の鍵を渡し。

 

「寮への道は、この校舎を出て右に曲がり真っ直ぐ進んでいただくと正面に見えてくるはずです」

 

とたずなさんが道のりを教えてくださった。

 

「ありがとうございます」

 

私がお礼を言うとたずなさんはニコッと笑う。

 

「ではトレーナーくん、改めてこれからよろしく頼むぞ!!」

 

「よろしくお願いしますね?トレーナーさん」

 

と理事長とたずなさんが言う。

 

「こちらこそ、これからよろしくお願いします」

 

頭を下げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理事長さんたちに挨拶を済ませた私は寮へ向かうべく校舎の外へ出る。

 

外は日が傾き始め、紺色の空に染まり始めている。

グラウンドを見るとウマ娘の娘達が汗を拭いながらコースを走っている。

 

あぁ、本当に別の世界に来てしまったのですね

 

と思いながらコースを走るウマ娘を見ながら歩く。

 

 

すると前から小走りで近付いてくるウマ娘さんが一人。

 

前が見えていなかったのか私にぶつかってしまい尻餅をついてしまう。

 

その時にウマ娘さんが持っていた水筒の中身が私に少しかかってしまった。

 

「おや、大丈夫ですか? お嬢さん?」

 

「ごごご、ごめんなさいッ」

 

尻餅をついたお嬢さんは体を縮め謝っている。

私はお嬢さんに手を差しのべる。

 

「そんなに謝らなくても大丈夫ですよ。 それよりもお嬢さんに怪我はありませんか?」

 

「ご、ごめんなさい。 また、またライスのせいでまた迷惑かけちゃった…ぅぅ」

 

と怪我はしていないようだが、さらに萎縮してしまった。

 

「怪我はないようですね…本当に良かった」

 

「ぅぅ…ごめんなさい」

 

と言いお嬢さんは俯いていた顔をあげる。

 

「ヒッ…」

 

と私の顔を見た瞬間声をあげる。

 

「おや? おやおや、怖がらせてしまいましたね。 安心してください。 私はお嬢さんに危害を加えるつもりはありませんよ?」

 

と言うが効果はない。

 

そこで本で読んだことを思い出す。

 

「そうですね…自己紹介をしましょう」

 

「…え?」

 

相手との関係を築く第一歩は自己紹介と書いてあったのをおもいだす。

 

「私の名前はボンドルド、今日からここでトレーナーをさせていただくものです」

 

と自己紹介をする。

するとお嬢さんが

 

「ト、トレーナーさん?」

 

と聞いてくる

 

「はい、トレーナーさんです」

 

私はそう答える。

心なしかお嬢さんもだんだんと慣れてきたように見える。

そして私はお嬢さんに聞く。

 

「よろしければ、あなたのお名前を聞かせてもらえないでしょうか?」

 

お嬢さんは少し戸惑いながらも立ち上がって。

 

「わ、わたしの名前はライスシャワーでひゅ…ぁ…噛んじゃったぁ…」

 

と落ち込みながらも答えてくれた。

 

「ライスシャワー…素敵な名前ですね」

 

と誉める。

 

「え?」

 

ライスシャワーは困惑したよう答える。

 

二人の間に沈黙が流れる。

 

 

「うん?…おやおや、もうこんな時間ですか。 ライスシャワーさん、ウマ娘寮の門限が迫って来ていますよ?」

 

と時計を確認しライスシャワーさんに言う。

 

「あ、本当だ、急いで帰らなくちゃ…でも…」

 

ライスシャワーさんは私の塗れた服を見て帰るのを躊躇っているようだ。

 

「ライスシャワーさん、服の事は大丈夫なのであなたは寮へ向かってください」

 

「でも…」

 

「服よりもあなたの方が大切です。 それに服は洗えばいいことですので」

 

と言うとライスシャワーさんはこちらに向きペコッと一礼してウマ娘寮の方へと走り出して行った。

 

私は艶にある黒髪をなびかせながら走り去って行く背中を見送るとトレーナー寮へと入って行った。

 

この出会いは後に始まる物語のまだ序盤に過ぎなかった。

 

1話完

 

 

 




読んでくださりありがとうございます。

ちなみにボ卿の服装はワイシャツ、スラックス。
頭に( l )これです。

コメントしていただくとモチベーションに繋がりますのでよろしければお願いします。
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