リーリエロスでカントー行ったよ   作:バケットモンスター、縮めてバケモン

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リーリエに肩を並べる美少女なんて存在しない(過激派)

ロケット団と戦ってたらリーリエがバフアイテム死ぬほど持ってきてヒトカゲをドーピングしてくれたよ!

ひのこ一つにかえんほうしゃ並みの威力が込められてて正直引いたよ!

 

「……ということですので、クロウさんのお仕事について行こうと思います」

 

ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜??????

 

「まあ……気ぃつければええで」

「いやダメ! ダメダメ危険すぎる! 博士もなに許可出してるんですか!」

 

そんな、魑魅魍魎奇々怪界焼肉定食が蔓延るこんな世界を、リーリエが征くだと!?

そんなの危険すぎる! っていうか俺に同行!? 常にリーリエと共にいろと!? 無理無理そんなの体が持たない! 尊すぎてもたない!

 

「いやですか……?」

「うぐぅっ!? それはずるい……」

 

後ろ手上目遣いリーリエは俺に効く! きっと俺じゃ無くても顔の良さに全国の男が昏倒してしまう!

 

「あ、あぶなくなったらすぐに帰るんだよ」

「はい!」

 

ウワァー!!!!!!

ニッコニコですやん。俺キラーだよそれもう強力殺菌だよ。

 

「と言ってもやな。今日はとくに気になる話は無いんや。強いて言えば、その件のゲンガーについてしりたいくらいで……んま、お二人でデートでも行ってきい!」

「デッ!?」

「デデデデデデデ」

 

バキイ! 頬に鈍痛。

 

「クロウさん!?」

「ごめん邪な自分が許せなくて」

 

リーリエが俺の頬に触れ、赤くなっていないかまじまじと見つめる。

アッ自分殴るとリーリエが近づいてくるんですねこれは自分の身が持たないのでやめたほうがいいかもですねスミマセン二度としません。

 

「えっと……じゃあ……えっと……」

「……リーリエ?」

「せっかくなので……いきましょうか……」

「………………是非」

 

そこ、ニヤニヤすんなマサキ。

 

 

 

 

今日のリーリエは春らしいふんわりとした水色のワンピースとその上からエメラルド色の上着を羽織り、清楚さに磨きがかかる衣装をしている。

いつもの白いスラウチハットは封印し、小麦のような艶のある髪を一房だけ三つ編みにしている。

お嬢様から連想する清廉な清楚さというよりも、季節にあった爽やかな雰囲気を感じさせる清楚さだ。やはりリーリエには清楚がよく似合う。

 

…………対して俺はいつもの服。一生に一度あるかないかという推しとのデートだというのに俺は……俺はなんてことを……。

 

「それでは、参りましょうか」

「う、うん。どうする? ミュウ捕まえる?」

「み、ミュウですか!? そんな簡単に捕まえられるものなのでしょうか……」

「いや、ごめん」

「あ、あはは……」

 

───どうする!!!!!!!!

リーリエが好きなものってブティックだったよな!?

マラサダはハウの方が好きだからそこまでって感じだったし……寿司か!? 寿司なのか!? いや、朝ご飯食べたばかりだしそれまでなにするんだ!?

こういう時、女性経験のなさが露骨に表に出る! こわい!

 

「えっとじゃあ……タマムシシティとかどうかな」

「タマムシシティですか? 少し遠い気がしますが……」

「ケンタロスがいるからね。リーリエも、デパートとか見てみたくない?」

「行きたいです! すごく!」

「じゃあ決まり」

 

ケンタロスを出し、リーリエを先に座らせる。落ちたら危ないもんね。

ゆっくりと歩き出しケンタロスはやがてコツコツと蹄を鳴らし、道路を進んでいった。

 

「風が気持ちいいです」

「やっぱりカントーは過ごしやすいよね」

「はい!」

 

ぶっちゃけ、アローラの記憶はもうすでに薄い。

聞き込みして港に行ってそのままドボンとダイブしてきたから。

こうやってリーリエの存在を確かめたあとだと、アローラ地方のこともだんだん気になってきた。

 

「あの、クロウさんはアローラから泳いできたんですよね?」

「ん? うん。それが?」

「どうして泳ぐなんて発想に至ったんですか? ポケモンさんが沢山いる海を、それもアローラからカントーなんて長い距離を」

「それしかなかったというか……えっとまあ、うーん……船苦手なんだよね」

 

さすがにパスポートないとか言ったら不審度マックスアップ。船苦手ってことにしておこう。

 

「そうなのですか? ……では、エーテルパラダイスへは空路を使うしかありませんね」

「エーテルパラダイス?」

「エーテル財団の持つ島のことです。もともとは小さな浮島を集めて一つの島に開拓したそうです」

「ああいや、それは知ってるんだけど、なんでエーテルパラダイスなのかなって」

「お兄様やビッケにクロウさんの紹介を……。……あっ」

 

ぽん、と顔を赤くして急に真正面を向くリーリエ。冷や汗が垂れているし、耳も赤い。なになに、なんなの?

 

「どうかした?」

「いっ、いえ! それよりも、クロウさんは空路は大丈夫ですか? 空を飛ぶポケモンさんにライドすることは……?」

「あー……。どうだろ? やったことないからわかんないね。ヒトカゲが進化すれば、それもできるんだろうけど……」

 

でも正直怖いかな。だってあれ、専用の服アリとは言えど生身の体剥き出しで空飛ぶんでしょ? おっかないよ。俺ここの世界出身じゃねえもん。

あーでも、空飛ぶポケモンに憧れは少しある。まず、ポケモン自体が憧れだったもんな。

 

「では、空を飛べるポケモンさんをゲットできたら挑戦してみましょう!」

「え? 急に?」

「はい!」

「……いいけど、リーリエもその時は一緒にいてくれ」

「はい! 楽しみですね! クロウさんはどんな反応をするんでしょう!」

「リーリエ、若干腹黒くなってるよね???」

「さあ、さっぱり! うふふ!」

 

ち、ちくしょう超絶可愛いじゃねえか! そこまで言うならやってやるよ! 飛べばいいんだろ!?

 

「……っと? 見えてきた……のか?」

「いえ、まだヤマブキシティです。もう少し先ですね」

「そうなの? ……そういえば、タマムシは一度しか来たことがないな」

 

それもイーブイを手に入れるために素早く移動していたために場所の把握がなんとなく程度にしかできてない。

ほぼ初見と言っても間違いないだろう。カントー地方、侮りがたし。

 

「ヤマブキシティはシルフカンパニーという大きな会社があるんですよ。 それと、エスパータイプのジムがあります」

「シルフカンパニーは知ってる。俺もケンタロス便のバイトでそこに荷物運んだわ」

「シルフスコープというアイテムは幽霊の正体を見ることができるということなのですが……本当でしょうか……?」

「さぁ? でも、それが手に入ったらあのゲンガーについても調べられそうだね……っと……。なんか、騒がしくない?」

「そのようですね。クロウさん、少し寄り道をしてみませんか?」

「おっけ。ケンタロス、ちょっとここで止まるぞ」

「ぶもう」

 

ヤマブキシティは最初に見た時と変わらず、中心に大きなビルがある。

最初と変わった点といえば……入り口に人が集まっていて、なにやら揉めているところ。

喧騒の中心にいるのは、黒い服と黒い帽子を被った……。

 

「またロケット団か……」

 

どうやら、ロケット団複数人で人と揉めているようだ。

ロケット団四人ほどが、レスバしている相手は……黒髪の美少女? 目つきが鋭くてなんかピンクの服着てる。

まぁ美少女って言ってもリーリエほどではないけど。

リーリエほどではないけど!!!!

 

「だから、何度も言ってんでしょうが! ウチらはシルフカンパニーに用があるの! アンタには関係ないでしょ!?」

「私はここのジムリーダー。あなたたちが何を企んでいるかは知らないけれど……。ここの人に迷惑をかけるようなら、そう簡単に通すわけにはいかないわ」

「アンタもわかんねぇ人だな。だから、俺らはこの街ぶっ壊そうとか考えてるわけじゃなくて、シルフカンパニーを乗っ取ろうとだな」

「でも、それは街の人の迷惑になるわ」

「あぁもう!」

 

あ、ロケット団が黒髪美少女を突き飛ばした。これはいけませんね。

 

「リーリエ、ちょっと行ってくる」

「えっ? き、キケンですよ! クロウさん! えっ!? お、ぉーぃ!」

「すぐ戻るから!」

 

人混みをかき分け、四人と一人の間に立つ。

 

「あん? なんだお前」

「よってたかって女の子突き飛ばして勝ち誇るとか恥ずかしくないんか」

「あ゛あ゛?」

「怖ッ」

「あの。あなた、ここは危険よ。私がなんとかするから」

「まぁ、ちょっとロケット団には個人的な恨みがございまして、ここは一つ、ポケモン勝負と行きませんかね?」

「ちょっと? 大丈夫なの?」

 

まぁちょっとガン飛ばされて脚プルップルですけどここはまぁしょうがない! 俺も男だ!

リーリエに。カッコいいとこ。見せるんだ。 クロウ心の一句。みんなもポケモンゲットじゃぞ。

 

「ダブルバトルだ!」「おっけー!」「こっちは四人いるからな!」「この二人が負けてもウチらがいるからね!」

「っしゃあ! 行くぞ! お姉さん、立てる!?」

「え、えぇ。私はナツメ。このヤマブキシティのジムリーダーよ」

「俺はクロウ。それで、今から出すのが相棒のイーブイ」

 

 

 

 

 

───バトル開始!

 

 

 

 

「頼んだ、イーブイ!」

「バリヤード!」

「ゴルバット! 来い!」「ドガース! やっちまえ!」

 

こちら側はイーブイとバリヤード。

初手はゴルバットのエアカッターだった。

 

「よけろ、イーブイ!」

「その必要はないわ。『ひかりのかべ』!」

「バーバリー!」

 

直撃寸前のエアカッターが、シャボンを固めたような色の壁に弾かれる。

なるほど、これがひかりのかべ! 割と便利!!!!

 

「イーブイ、『シャドーボール』!」

「えぼぼえぼ!」

「『えんまく』で掻き乱せ!」

 

あぁちくしょう、シャドーボールが外れた。命中率を下げられるのって結構な痛手だ。どうにかして状況を打破しなければ。

一歩引き、ひかりのかべに身を隠すイーブイ。

ふと隣を見ると、ナツメは顎を摘みなにかを思案しているようだった。

あっちはあっちで考えがあるみたいだし、だったらそのサポートでもしますかね?

 

「ゴルバット、『どくどくのキバ』!」

「『でんこうせっか』でかわして攻撃だ!」

「シャー!」「えぼい!」

 

命中。ゴルバットの体勢が崩れた。

 

「バリヤード、追撃よ!」

 

お、ナツメが動いた。

バリヤードってエスパータイプだよな。エスパー技ってどんなだろう。みょんみょんする感じかな? それともムムって感じかな。

サイコキネシスとか実際どうなるのか見てみたい!

 

「『おうふくビンタ』!」

「いや物理技かいッ!!!!」

「? なにかしら」

「いや、いいんだけどさぁ……パフォーマンス的なものを、さぁ……!」

 

とはいえ、馬乗りになってバチボコに叩かれてゴルバットは戦闘不能。やることはやってるみたいじゃないか。

残りは三人。ドガースはまだ無傷。

 

「『じばく』!」

「「「「えっちょっ」」」」

 

どごおおおおおおん!!!!

 

「えぼぉー!!」

「イーブイぃぃぃ! あぁもうロケット団ってホントこういうのばっかり! 陰湿!」

 

イーブイ戦闘不能。バリヤードはとっさに張ったひかりのかべで耐えたみたいだ。

 

「お前後先考えろよ! 来い、ラッタ!」

「始末書もんだよこれ! ベトベター!」

「お前マジ一ヶ月ポケモンバトルすんな! ヒトカゲ、頼んだ!」

 

そんでナツメはさっきのじばくに無反応なのが怖いわ!

とりあえず、どく状態にしてくるであろうベトベターは先に潰す!

 

「ベトベターに『ひのこ』!」

「ラッタ、『でんこうせっか』でジャマをしろ!」

 

あっちょ、ヒトカゲの目の前うろちょろしてエイム乱すな!

まじムカつく!

 

「『ひのこ』『ひのこ』『ひのこ』『ひのこ』! あぁクソ、当たんねー!」

「戻りなさいバリヤード。モルフォン!」

「ぽわぁー」

 

モルフォン!? ここで虫タイプ!?

うわ、ちょっとグロいな! 目が飛び出てるところとか特に! 

うーん、ナツメって虫大丈夫系の女の子か! ちょっと感心! じゃなくて!

 

「ラッタに『しびれごな』!」

「ラッタ!」

「なるほど、そういう! 『ひのこ』!」

「べたぁ」

 

うーん、当たりはしたけどあんまり火力は出てなさそうだ。

なにか決定打があればいいんだが……。

 

「ラッタ! つるぎのまいを……あぁ、ダメか!」

「今よ。 ベトベターに『サイケこうせん』」

「べたぁー」

「あぁ! ベトベターが出番なくやられた!」

「今か、なるほど! 『ひっかく』!」

「ラッタぁぁぁ!!」

 

ヒトカゲの鋭い爪が炸裂。ラッタは戦闘不能となった。

 

 

 

 

 

───バトル終了!

 

 

 

 

 

「くっそぉ、覚えてろ!」

「ばーかばーか!」

「馬鹿はお前だじばくなんか打ちやがって!」

「戦犯戦犯!」

 

三者三様……ではなく、四者四様。

若干一名にヘイトが向かっている様な気もするが、ともあれどうにかこの場を凌ぐことができた。

 

「ふぅ。なんとかなったみたいね」

「ナツメさん、バトルうまいんすね」

「ジムリーダーになるとどうしても一筋縄ではいかない相手にも出会うの。エスパー少女でも、相手の考えは読めないのよ」

「参考になるなぁ」

 

割とマジで工夫がすごかった。初手で防御系を張って出方を伺ったあとで、モルフォンに変えて妨害と撃破。

一から十までが完成された動作だった。これがジムリーダー。

 

「あなたもいいバトルだったわ。まるでポケモンと一体化しているみたい」

「そっすか。 えへへ」

「そうだぞ坊主!」「カッコよかったわよー!」「ぶもう」

 

なんだろう、若干子供扱いされてる気がする! 素直に受け止められねぇ!

ナツメが差し出した手を、そっと握る。おや? ふにふにだ。リーリエのような少し硬めに成長したものではなく、こちらは力に頼ったことが無さそうな手。

んー、悪くはないけどやっぱりリーリエが一番かな。リーリエは芯のある女性だから。おてても柔らかくて少し冷たくて心地いいし、爪もぴかぴかでほんのりピンク色で美しい。完成された清楚と言うものがそこにあるんだ。

 

「なんだか失礼なことを思われている気がするわ」

「やっべ、さすがはエスパー少女か」

「はやくイーブイをポケモンセンターに連れて行ってあげなさい。あと、あなたのヒトカゲ……もうすぐでもっと強くなれそうよ。頑張りなさい」

「えっ、あっ……そうなの? あ、頑張ります」

「それと、ロケット団についてだけど。他の街にもいる様だから、どこかへ行くつもりなら気をつけたほうがいいわよ」

「了解です」

「……ところでクロウさん? いつまで手を握っているつもりでしょうか!」

 

わっ!? リーリエ!

急に近づかれると心の準備ができてなくて困る! 心拍数ぶち上がりになっちゃう!

 

「イーブイがかわいそうです! ポケモンセンターに急ぎましょう! ほら、早くケンタロスに乗ってください!」

「な、なんでちょっと怒ってるの!? また危険に首つっ込んだから!?」

 

俺リーリエに嫌われたら生きていけない! ちょっと!

おいやべえってリーリエが謎の原因でお怒りだ! ふくれっつらもめちゃくちゃ可愛いな! 可愛いけど今はちょっとそこに注目できないかも!

 

「リーリエ、なんでなの? ねぇなんでなの?」

「知りません! ほら、早く!」

「ちょっと待って。あなたリーリエって言うの?」

「……はい。そうですけど」

「……ふふ。長くなりそうね」

「……? どう言う意味ですか」

「わかってるはずよ」

「むむ」

 

えっなに。何この会話。

女同士の会話ってやつ? 通じ合う的な?

っていうか不機嫌リーリエマジでかわいいな。むむとか言ってるしいつもの笑顔から一転して少女らしいふくれっつらが拝めるのは最高だぞ。

ナツメも美少女だけどやっぱりリーリエには敵わないな! うん! オンリーワンのナンバーワンでしょう! ポケモン界の美少女グランプリ一位決定! ネットで言ったら叩かれそうだな!

 

「リーリエ?」

「なんですか」

「さっきの会話はいったい」

「しっ……。知りません! もう、クロウさんのばか!」

 

ばっ……。

マジ凹む……。

やばい……泣きそう……。

リーリエに嫌われてショック……。頑張ったのに……。

 

いや。

こんなところでへこたれてられない。

リーリエの好感度上げるために頑張るぞ!

 

がっ、頑張るぞ!

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