アサルトリリィ -RED THISTLE-   作:ブリガンディ

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今回からラスバレ編です

追記
章分け忘れていたので、やっておきました。


Last Bullet -終わらぬ戦い-
第1話 開戦


新佐瀬保港への遠征から早くも一週間が経った日──百合ヶ丘は動けるメンバーたちで大規模なヒュージの迎撃作戦を行っていた。

甲州方面から群れが南下して来たらしく、これらを迎撃するのが今回の作戦で、一柳隊は二人、ないし三人でチームを組み、それぞれの場所を分担して戦うことになっていた。担当としては東側の区域で、北側にいるリリィたちの迎撃を通り抜けて来たヒュージたちを倒す手はずになっている。

隼人は今回結梨とチームを組んでおり、北側を担当するリリィたちが強いのでこちらに来るヒュージの数も少なく、ブレードフォームを主軸に戦っていた。

 

「……?隼人、思ったんだけど……」

 

「何となく分かるよ。数でしょ?」

 

「うん。明らかに増えてる……」

 

ヒュージの進路が変わったのか、こちらに向かってくるヒュージが徐々に増え始めていた。

数が増えてくるといつまでもブレードフォームで戦い続けるわけにもいかないので、シューティングモードでの迎撃を増やしていくが、それでもヒュージの数が減っているようには感じられなかった。何なら、少しずつ囲まれ出しているようにも見える。

こうなれば間違い無い。本来ならば最前線は北側だったのだが、ヒュージの群れの進路転換もあり、この東側が最前線となってしまったのだ。

 

「こうなったらしょうがない……!結梨、お互いを助ける戦いをするぞ!」

 

「うんっ!」

 

囲まれるよりも前に背中合わせにして陣取り、二人ならではの迎撃戦を始めることになる。

そして、再び始まるヒュージとの本格的な戦闘の始まりを告げる鐘の音代わりと言わんばかりに、弾丸を放つ音が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

{ 第  話 }

 

開 戦

outbreak of war

 

 

新たな戦いの始まり

──×──

I won't back down, even if it's tough

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

そこからというものの、二人は背中合わせのまま右に回りながら、基本的にシューティングモードでヒュージを倒し、相方の迎撃が間に合わなかったヒュージはブレードフォームで倒してすぐにシューティングモードへ戻ると言う、守備重視の戦いに切り替えた。

本来は接近戦が得意かつ、CHARMのシューティングモードもバスターキャノンしか使えず、どうしても手数が劣りがちな隼人と、CHARMはともかく、本人の気質的にはやはり隼人同様接近戦をしたい結梨の二人としては少々苦しい展開ではあるが、やるしかない。

 

「結梨、まだ弾は大丈夫か?」

 

「まだ持つけど、このままだとなくなっちゃう……!」

 

「くっ……このままじゃジリ貧か……!」

 

そうやって迎撃していくのはいいが、弾丸は無限にあるわけじゃない。そろそろ残弾とスタミナの都合で限界が近づいて来ていた。

双方、相方の迎撃が間に合わなかったヒュージを見るや、ブレードフォームに切り替えると同時に縮地でそのヒュージに近づいて一撃で撃破。そこからすぐに縮地で戻り、シューティングモードに迎撃へ戻る。

長時間の迎撃を繰り返していると使いすぎたスタミナの影響で動きが鈍り出してしまう。そうなった時はいよいよ不味いだろう。中型のヒュージも紛れているのにこの数だ、袋叩きになることだけは避けたい。

命を賭すべき戦いは己で決める──。そんな言葉何ぞ、隼人は微塵も頷くつもりが無い。当然だ。こっちは助けてもらった命で生きているんだ。何故それを投げ捨てるような真似をしなきゃならない?

だが、百合ヶ丘のリリィとして戦う意思も強まっている今の隼人は、あっさりと逃げる選択肢を選ぶ気にもなれない。お互いに助け合うことを約束した相手は奮闘しているのだ。故に、この結論を下す。

 

「結梨、ここからは西側のヒュージに攻撃を集中させるぞ!倒すだけ倒しながら、退路を確保するんだ!」

 

「分かったっ!もう残弾気にしないからねっ!」

 

方針を決定するや否、結梨は西側の方へ惜しむことなく弾を放っていくように変える。これは隼人も同様だった。

東側であるこちらにヒュージが増えているなら、相対的に西側のヒュージは減っている。安直かも知れないが、可能性は最も高い見込みだった。

しかし、どうしても問題点は出てくる。先程から消耗が激しくなっていた弾数とスタミナだ。隼人は前者があっという間に空になってしまい、結梨は後者をだいぶ消耗してしまい、僅かとは言え、動きが鈍りだしていた。

 

「(結梨がもうヤバイ……!縮地も全力稼働するしかない……!)」

 

「(ま、まだ撃てる……せめて、サポートくらい……!)」

 

両者、互いにやると決めたことが嚙み合っており、即座に動いても問題にはならなかった。

こうなったら以上、旋回行動しながらの射撃は結梨のみが行い、隼人はブレードフォームに切り替えてから全力機動戦闘を開始。縦横無尽とも言える駆け回り方をして、結梨に近く、射線外にいるヒュージを最優先に、そして自らが囲まれないように気を付けてヒュージを薙ぎ倒していく。

しかし、数が少しだけ減っているのを感じるものの、突破口は開けずじまいだった。

 

「!弾が……!?隼人っ!」

 

「このまま撤退は無理か……なら、あとちょっとだ。こいつら倒して……」

 

──ここを守り切るぞ。と言う風には繋がらず、隼人にとっては右。結梨にとっては左から、CHARMで弾丸を放っただろう音が聞こえ、次にヒュージが連続で切り倒されていく音が聞こえてきた。方角としては北側か。

自分たちの音ではないので、ガーデンからリリィが救援に来てくれたのか?と隼人らは考えたが、半分正解で、半分不正解と言ったところだった。

確かに、リリィが救援に来たのは正しい。しかし、そのリリィは百合ヶ丘のリリィではない。

一人はセーラー服型の赤い制服を着た、銀色の髪を綺麗に伸ばした少女。もう一人は、エレンスゲ女学院の制服を着たリリィ──隼人の幼馴染みである一葉だった。

 

「……一葉?」

 

「今度こそ、間に合わせられたね……」

 

日の出町の惨劇の時とは違い、今度こそ危険な状態になっている知人を助けることができた。それだけでも一葉は安心できた。

この先ずっと起きることなど無いだろうと思った、ヒュージを相手に同じ戦場に立っている事態ではあるが、今は気にしない。ともかく、お互い生きて戻るだけである。

 

「あなたも、大丈夫ね?」

 

「うん。何とか、大丈夫……」

 

赤い制服の少女に対して、結梨はどうにか返事を返す。

少女から見ても、結梨はよく戦っていたと思う。アレだけ数を、かの蛇を追う者たる隼人と共に捌ききっていたのだから。

そして、ヒュージは残り僅かで、隼人と結梨は既に弾切れの満身創痍に近い状態だった。故に、これ以上時間をかけさせる訳にはいかない。

 

「即席だけれど、この四人で陣形を組みます。消耗の少ない私たちが前へ、残りのヒュージを薙ぎ倒します……いいわね?」

 

「「「はい(うん)っ!」」」

 

決まれば早く、赤い制服の少女と一葉が先陣を切ってヒュージを迅速に撃破していき、取りこぼしだけを隼人と結梨が縮地による一撃離脱戦法で仕留めていく。

そうしていけばあっという間にヒュージの数は減っていき、遂に最後の一体となる。

 

「これで……!」

 

「終わりよっ!」

 

そのヒュージを、一葉と赤い制服の少女は二人で左右から飛び込み、CHARMでそれぞれ横斜めに一閃し、X字を彷彿とさせるようにヒュージを切り裂く。

二人からの波状攻撃を受けたヒュージはあっけなく爆散し、この戦闘も終わりを告げた。

 

「戦闘終了……一先ずお疲れ様ね。そっちの二人は大丈夫かしら?」

 

「俺はまだ平気です。結梨は……って、おっと」

 

赤い制服の少女の問いに隼人が答えている最中、結梨はまるで力尽きたように前のめりに倒れていくのが見えたので、隼人は慌ててそれを支えてやる。

 

「隼人……わたしたち、出来たよね?お互い、助けるって……」

 

「ああ。よく出来たよ……一葉たちが間に合って、俺たちが怪我無く終われたのが何よりもの証拠だよ」

 

「えへへ……よかったぁ……」

 

その言葉に満足した結梨はそのまま睡眠に入るかのように意識を失った。

一先ず自分たちの担当の場所は全てどうにかできた。これ以上の戦闘はできない以上、残りは他に任せて撤退しかできない。

 

「一葉、それと……そっちのリリィの人も。まだ戦闘中のリリィがいるはずなんだ……俺たちはもう大丈夫だから、そっちに言ってもらえますか?」

 

「隼人は、大丈夫なの……?」

 

真っ先に質問したのは一葉で、万が一戦闘に陥ってしまったことを危惧している。確かに隼人の言う通り他の人たちの救援に行くべきなのだが、今度こそ彼を失おうものなら、精神ダメージは計り知れないものになるだろう。

だが、こう言える理由はしっかりと隼人にある。

 

「それなら大丈夫だよ。俺のレアスキルは縮地──そのまますぐに逃げるさ」

 

「隼人……」

 

隼人のレアスキルは機動力特化である為、逃げるだけならこの状態でもできる。故に、全く問題にならない。

 

「なら、大丈夫ね。気持ちは分かるけれど、私たちも行きましょう」

 

「……分かりました。隼人、気を付けてね」

 

「ああ。分かった」

 

二人が他の場所へ向かっていくのを見てから、隼人は結梨を負ぶって素早くガーデンへの撤退を始める。

幸いにもガーデンに行くまでの間にヒュージとの遭遇は無く、他のリリィたちも撤退を始めている辺り、救援が来てくれたおかげで終わりが見えていたのだろう。

そして、校門前までたどり着くと、誰かを探しているだろう。楓の姿が見え、素早くそちらに駆け寄っていく。

 

「楓、何かあったのか?」

 

「……!隼人さん、何ともありませんのね?」

 

「ああ。結梨も疲れて気を失っただけだよ」

 

どうも探しているのは自分だったらしく、見つけるや否、安心と喜びを表す笑みを見せてくれた。後は、梨璃も戻ってくれば完璧だろう。

とは言え、結梨をいつまでもこのままにするわけにはいかないので、そろそろ行くべきだろう。

 

「引き留めてしまってすみません。結梨さんのこと、お願いしますわ」

 

「ありがとう。じゃあまた後で」

 

楓に催促された隼人は、そのまま医務室の方へ足を運んでいく。

彼女を預けて校門前まで戻る頃には、夢結に負ぶってもらう状態で気を失った梨璃と、一葉と赤い制服の少女が戻って来るのが見えた。

これと同時に、今回の大規模な迎撃作戦も終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

「~♪」

 

「ふふっ。すっかり元気ですわね」

 

翌日の朝──体力もすっかり回復し、どこかで覚えた鼻歌混じりに上機嫌な結梨と、それを見て笑みをこぼす楓、その後ろをついていく一葉と赤い制服の少女の四人が歩いていた。

向かう場所は隼人の部屋であり、前を進む二人は、残り二人と偶然顔を合わせ、道案内を引き受けた形になる。

何故彼女らがここにいるかと言われれば、昨日の迎撃作戦によって起きた被害確認の影響でガーデンへすぐに戻れなかったこと、協力してくれた礼によるせめてものの恩返しによるものだった。

ちなみに、協力した人たちへの挨拶回りをしていたのが移動している理由だが、残りは梨璃と夢結、そして隼人の三人である。

 

「私の方から頼んだとは言え……朝から大丈夫でしょうか?」

 

「そこはご安心を。今頃着替えが完了してるか、遅くても寝癖を直すところまでは終わっているはずですから」

 

──待つとしても、ものの十分くらいですわ。男の着替えと言うものは早い。隼人が身だしなみを整える時間が短く済むのを男の楽な点として話していたのと、実際彼がその着替えに掛ける時間を教えて貰っているので、自信満々に答える。

本当に大丈夫なのかと思ったりもしたが、その辺に関する正確な情報を知るのは楓だけなので、信じるしかない。

そのまま進んでいくと、隼人の部屋の前までたどり着いたので、早速楓はドアノックをする。

 

「隼人さん。今、よろしくて?」

 

『大丈夫。すぐに行くよ』

 

その言葉を聞いて少しだけ後ろに下がってドアを開けるスペースを確保すれば、直後に着替えを終えた隼人が顔を出した。

腰より少し先まで届いてる白のジャケットと黒のインナーシャツ、同色のスラックスと言ういつものスタイルだが、きっとリリィとしての活動が終わるまでは外出等をしない限りこうなのだろう。

 

「ごきげんよう。結梨は……もう大丈夫そうだな?」

 

「うんっ!元気!」

 

笑顔でVサインを作る彼女を見て一安心する。昨日のこともあり、すごい満足気にしているのが伺える。

 

「一葉と、そっちの人も。昨日はありがとうございました」

 

「どういたしまして。間に合って良かったわ」

 

「そう言う律儀なところは変わらないね。でも、本当に無事でよかった……」

 

気に入らなければガッツリ首を突っ込んでしまうのもそうだが、礼を言うべき相手等には遅れようと素直に礼を告げるのは変わっていなかった。

この後、なぜこっちに来たかの理由を聞いた隼人もそれならと同行を決める。どうせ朝食もまだだから、付き添いした後で向かうことにしたのだ。

他の四人もまだであった為、それならば全員でそうすることにした。

ちなみに、残りの二人は部屋にいないと聞いていたので、それならば一柳隊に宛がわれている部屋だろうと予想を付けて移動する。

 

「あっ……梨璃と夢結がたまにやることをやってる……」

 

「あ、朝っぱらからイチャコラと……ですが、梨璃さんも落ち込んでましたし、アレが最善ですわね」

 

ノックしても反応がないからと音を鳴らさないようにドアを少しだけ開けて覗いてみれば、女子同士の領域に入ってしまっていたようであり、行きたいのに行けないモヤモヤを抱く結梨と、一瞬だけ羨ましそうにしてから冷静さを取り戻す楓に別れた。

 

「えっ、えっと……え?」

 

「ああいうのって、結構多いのかしら?」

 

百合ヶ丘(このガーデン)だと割かし見かけますよ。あの二人は結構深めな感じですね……」

 

完全に混乱している一葉と、純粋に気になる赤い制服の少女の反応を耳で聞いて察しながら、隼人は暫く無理そうだなと感じ、そっとドアを閉じた。長居しすぎても暫く何も起こらないだろうことを直感したのだ。

 

「「「「あっ……」」」」

 

「しょうがない。腹も減ってるし、飯食ったらまた来ましょう」

 

そうなれば切り替えが早い隼人はそれを後回しにする。五人一緒に座れる場所も限られているし、さっさと移動した方がいい。

手早く席を確保し、注文も済ませてそれぞれの食事を取り、休んだら行こうかと言う話しが出てきたので、暫しの休憩となる。

 

「そう言えば、あなたとの自己紹介がまだだったわね。私は(こん)叶星(かなほ)神庭女子藝術高校(かんばじょしげいじゅつこうこう)の二年で、レギオン『グラン・エプレ』のリーダーを勤めています。レギオン同盟でこれからあなたたち一柳隊と一緒に戦うことが増えるでしょうから、これからよろしくね」

 

「分かりました。神庭女子ってことは、都内だから知っているかもしれませんが……元・蛇を追う者の如月隼人です。今は一柳隊の一員やってます。こちらこそよろしくお願いします。叶星様」

 

「ええ。どうせなら、私も隼人君と呼ばせてもらうわね」

 

叶星の一言を、隼人はアイコンタクトで了承を返す。どうせこの場にいる全員が名前呼びなのだから、それでいいだろう。

隼人自身が結構角が取れているように見えたので、思いの外自然に提案できた。

 

ちなみに、神庭女子はリリィの自主性を重んじる異端のガーデンとして知られている。

出撃選択制と言うものを採用しており、これは自分たちが命を賭すべきと思ったら出撃すればいいし、そうじゃないならしなくていいことを暗に意味している。

こんなに自主的で大丈夫かと思うかもしれないが、所属リリィのスペックが高めで安定しているのが大きく、これが理由で校則は緩く、リリィとしても最低限の訓練を受ければ良いとすらされている。

ただし、トップレギオン以外のレギオン結成は認められていないらしく、他のリリィはそのサポートをしたり即席の臨時レギオンを作ったりして戦っているようだ。それでも隼人が特に心配しないのは、実際にそのリリィたちが強く、自主的に来たこともあって、大体のところで戦果を上げたり、人を助けたりしているのを知っているからだ。

 

また、叶星が出した『レギオン同盟』の話は一柳隊、ヘルヴォル、グラン・エプレの三レギオンで同盟を組んで、共闘することなのだそうだ。

基本的には同じ作戦に参加したり、ガーデンの間を超えて連携を組んだりすることも可能らしく、これからは違う戦いが求められるかもなと隼人は考えた。

 

「てことは……一葉もか。改めてよろしくな」

 

「うん、よろしく」

 

共闘することになったのは仕方ないが、一葉自身は隼人は出来れば安全な所にいてほしかったのは正直なところである。ただ、隼人がそれを受け入れないのは分かりきっていた。彼の律儀な性分が、ヴァイパーを討つのを手伝ってくれた恩を返すべく戦いに赴かせるのだから。

勿論、隼人も一葉が自分のことを心配しているのを分かっていないわけじゃない。ただ、ここではいそうですかと受け入れてしまえば、自分はこの先ずっと後悔しながら生きていくのが分かっているから、その要求を飲み込めない。

それをお互いに話し、少し沈黙が走ったところでそれを結梨の一言が突破に導く。

 

「ねぇ隼人。昨日のわたしたちみたいにやれば、大丈夫?」

 

「なるほど……そうだな。確かに、こうなったらそれが一番か」

 

「昨日の……?何をしましたの?」

 

この先共闘するなら、お互いがお互いを助けるように戦えばいいのだ。昨日の隼人と結梨のように。

気になった楓はその理由を聞いて納得した。今の隼人と一葉の妥協点はそれしかない。そして、それには一葉も納得した。

 

「そうでしたら、わたくしとも……改めてよろしくて?」

 

「ああ。それはもちろん」

 

「隼人、それわたしもっ!」

 

「ふふっ。どうせなら、ここにいる五人全員でそうしましょう?」

 

結局、その宣誓は五人ですることになった。予想外に相手が増えてしまったものの、まあいいかと隼人は思った。そうだとしてもやることは変わらない。

話している内に十分な休憩が取れたので、このまま一柳隊の部屋に移動する。そうすると、あれから落ち着いた梨璃と夢結がいたので、当初の目的である挨拶を済ませる。

 

「……幼馴染みだったの?」

 

「なるほど……どうりで、あなたたちの間に遠慮を感じられなかったのね」

 

「(この人が……でしたのね。納得できましたわ)」

 

その時に、隼人が一葉と幼馴染みであることもカミングアウトされる。まさかこう言う形で共闘することになるとは、夢にも思わなかっただろう。

 

「「「「……!?」」」」

 

「……?」

 

「……一葉?」

 

いきなり一葉が隼人の右手を取って来たので、隼人と結梨は少々の困惑、その他四人が驚きを示す。

 

「隼人、死なせないから……」

 

「それは俺もだよ。一葉……」

 

それに対し、隼人は空いた左手を一葉の右手の上に添えてやる。

 

「(ま、まさか……ここに来てライバル出現でして!?)」

 

──なんてことですの~っ!?この光景を見て、楓は内心で大慌てした。




とりあえずチュートリアル分の場所までです。

以下、解説入ります。


・如月隼人
原作では居ないはずの者その1。結梨と一緒に行動。
四人と互いを助ける約束をしたが、これがどう転ぶかは不明。
楓の気持ちには既に気付いているが、一葉の方はさっぱり分からない。
叶星は『しっかり者っぽい感じがある、至って普通の先輩』として見ている為、一番気楽に接していた。


・一柳結梨
原作では居ないはずの者その2。隼人と一緒に行動。
自分を助けてくれた人を助けられたので一満足。今度は違う誰かを怪我無く助けることが目標。
梨璃が好きなのは変わらないので、梨璃と夢結のイチャイチャを見て、自分も行きたくなっている気がある。その内自分から飛び込むかも。


・楓・J・ヌーベル
隼人と梨璃が無事で安心した。
気持ち自体隼人の方が強いものの、梨璃へも消えているわけでは無く、まだ残っている。
一葉の大胆な行動でビックリしたが、今のところその危惧通りなのかは不明。


・相澤一葉
隼人への情が少々湿ったものになっている。
その情が大胆な行動を呼び、楓に驚愕を与えるきっかけになった。
なお、梨璃と夢結のイチャイチャは混乱しながらももうちょっと見ていたかったりしている。


・今叶星
高嶺がまだ出ていないので、今回はマジで普通の先輩──改めて、可愛い普通の先輩。
高嶺とのその辺が知られない限り特に評価が変わる様子は無い。
都内のガーデン所属である為、隼人のことはそこそこ知っている。当時と比べて丸いので、結構気を楽にできた。



バイオのRE4をやるので、次回の投稿は再来週になります。

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  • ノーブルリリィレポート
  • アーセナルジェラシー
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