アサルトリリィ -RED THISTLE-   作:ブリガンディ

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こちらで宣言した通り、新宿行った形で一旦話を進めていきます。

一通り走り終わった後、ぼちぼち残りのパターンを書いていきます。


第7話A 崩壊

特型ヒュージを討ってから数日後──いよいよ新宿にて会議の日がやって来た。

 

「結局、俺も来ることになったんだよな……」

 

「あなたの立ち位置も立ち位置だから、そこは仕方のないところね」

 

百由の回答は、「どちらでも構わないが、可能なら行って欲しい」だった。と言うのも、男性リリィの隼人の立ち振る舞い等を見て安心したかったり、都内出身と言う情報は届いているので、その身である彼の意見を聞きたいと言う面が大きい。

そう言われたこともあり、行くと言う選択肢を取った。隼人も随分と他者へ配慮するようになったなと感じている。

 

「(楓はエレンスゲなんだよな……)」

 

ちなみに、隼人は特に誰かに何か言われず、新宿にいく必要が無ければ彼女と共にエレンスゲへ赴いてもいいかと考えていた。当然、そこが新G.E.H.E.N.A.のガーデンなので、恋花たちが配慮してくれるところの上から更に対策は積んでいくが。

また、特殊義手を使っているだけで人である隼人はまだしも、結梨は立ち位置の関係上エレンスゲに行くのは非常に危険なので、神庭女子へ行くことを選んだ──というか、そこに行くしかなかった。これはもう仕方ないだろう。

楓と一緒に行きたかった──という思いは大いにあるが、こうなったものは仕方ない。真面目に会議をこなして、何事も無く帰りたいところだ。

 

「(どこに誘って伝えようかな?あの公園……は厳しいな。俺の部屋……味気ない。じゃあやっぱりあの噴水か……)」

 

「(……隼人が何か楽しそう?)」

 

また、隼人の柔らかい笑みを見て、一葉はそう感じた。

幼少の頃に見た、どこか楽しめる場所へ行く時の行き道途中などで見せることはあったが、新宿に来たことが理由だろうか。

ただし、隼人はこの辺りにはある程度来たことがあるし、今回は会議なので楽しめるかと言えばそうではない。何か別の理由だろうと考えられた。

 

「ここが新宿かぁ……広いなぁ~」

 

その一方で、始めて来る新宿に梨璃は感激していた。どうやら、梨璃は地元が田舎と呼べる風景だった故に、新鮮に映っているようだ。

始めて来た時、自分たちもこんな風にしていたっけ?と考えながら、四人はそんな梨璃を見て思わず笑みを浮かべる。

 

「何か、気になる場所はありますか?」

 

「良かったら、私たちが案内するわよ?」

 

「本当ですかっ!?ありがとうございますっ!」

 

幸い、時間はあるので一葉と叶星がサラッと案内役を買って出ると、梨璃はそれはもういい笑顔で礼を述べ、そのまま彼女ら三人が前に並んで新宿を回り始める。

 

「あっ……梨璃」

 

「あ、アレは二人が早かったですね……」

 

その結果、夢結がちょっとだけ寂しそうにしていたが、タイミングが悪かったとしか言いようがない。

仕方ないので、二人も二人で後ろをついていく形で回っていくことになる。

 

「ところで、隼人君。一つ聞いてもいいかしら?」

 

「……何をですか?」

 

「楓さんのことをどう思っているのか」

 

「あー……やっぱり気になります?」

 

彼女も年頃の少女であり、気にならない訳ではなかった。何せ、以前の遠征帰りの時にあの膝枕の光景は一柳隊全員が見ているのだから。

そして、隼人も隼人で隠す必要も特にないよな──と思いながら、その答えを口にする。

 

「俺は好きですよ。あいつのこと……一人の異性として」

 

「あら……」

 

やはりそうなんだろうなとは思っていたが、改めて聞くと間違っていなかったんだなと思える。

 

「やはり、あの時からかしら?」

 

「いや、実は……特型ヒュージを討つ前日の夜。そこで、自分の気持ちに気付きました」

 

そのカミングアウトに、夢結はウソだろと言いたげな目を向けた。想像より遅かった。

彼女の反応を見た隼人も、やっぱり皆あの時には既にって思ってたのか──と感じることになる。

 

「一応、今日帰ったらあいつには伝えるつもりですよ。というか、宣言してきました」

 

「なら、結果は楽しみにしているわ」

 

実際、昨日の夜に気持ちは決まったかどうかを聞かれており、隼人は堂々と「もう決まった。明日帰ったら伝える」と返していた。

ちなみにそれを言われた楓は暫くの間頬が朱になり続けていた。多分、自分の思う未来が来た時を想像していたのだろう。

実際、彼女の望み通りの答えを返す決心はついているし、その時が楽しみではある。

 

「ありがとうございます。色々案内してくれて……」

 

「どういたしまして。とは言え、三人そろって少し買いすぎちゃったわね」

 

「まだ時間もありますし、どこかロッカーを探して預けましょう」

 

「あ、あなたたち、結構買ったわね……」

 

「た、確かに俺たちリリィは色々と使えるけど……」

 

出撃報酬があるとはいえ、かなりの量を買い込んでいた。それはもう、両手に紙手提げを複数持つくらいには。

流石にそれを持ちっぱなしで行動するのは難しいので、一旦それを置きに行くことになった。

 

「……なるほど。これはそう言うことか」

 

その後、休憩がてら新宿の風景を堪能できる場所へ移動し、隼人はそこで先ほど買った買い食いできるものを買ってそれを完食していた。今日はあまり時間が無かったので、抜いていた朝食の補填である。

この時の所感は頭の中に叩き込み、自分の中にある夢に向けた参考資料とする。

 

「(ここはエリアディフェンスが充実してるから、ヒュージが来るとしたら新宿の外から、だね……)」

 

新宿はエリアディフェンスが充実している為、人々もヒュージにそれほど怯えている様子は無い。

外に出る際は何かあった時の為にCHARMを持って行動するのは基本である為、今回も例に漏れず持って来てはいるが、使わないに越したことはないだろう。

何か起こる確率は低いとは言え、身構えておくことが無駄にはならないが、何も起こらないで欲しいと一葉は願う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だがしかし、その願いはドオォンッ!と言う、何かが爆発した音によって無情にも踏みにじられた。

 

「何が起きたの!?」

 

「爆発です!原因は分かりませんが……何かの事故かもしれません」

 

こうなれば非常対応をすることになり、一葉の指さす場所を確認する。

そして、爆発した位置は結構不味い場所である。

 

「あの位置は東京都庁……」

 

意図的か、事故かは分からないが、何事も起こらないのが当たり前であって然るべき場所でいきなり爆発が起きている。明らかな異常事態であることが分かる。

更に、一葉がガーデンに連絡を取って状況の確認を取ると、最悪な事態が起こったことが知らされる。

 

「エリアディフェンスが、崩壊した……?」

 

実際、立て続けに爆発が起きて、更にはケイブが見えてしまった。何もない場所からいきなりコレなのだから、色々と仕組まれているように感じられる。

特に、事情が事情でその辺に若干過敏になっている傾向がある隼人は尚更だった。

 

「(何が目的だ……?俺?それとも梨璃?)」

 

男性リリィのデータを何らかの手段で取りたいか、梨璃がラプラスの疑惑がある為それを確かめたいか。真っ先に出てくる狙いはこれだった。

しかしながら、隼人は可能ならばと言う形である為、恐らくこちらはついでで、本命は梨璃の可能性が高い。

とは言え、それを考えるのは後だ。今はエリアディフェンスが崩壊してしまった以上ヒュージの反応に気を配る必要がある。

 

「あっ……!ケイブが……!」

 

そして、かなり早くにケイブの出現が確認でき、それを見た新宿にいる一般人が蜘蛛の子を散らすかの如く一斉に逃げ始める。

 

「都心だとこんなもんだよな……仕方ない!」

 

「下に移動を!ヒュージを撃破します!」

 

百合ヶ丘付近はエリアディフェンスが充実していない為、ヒュージに襲われる機会も度々あり、住んでいる人たちも避難はそれなりに慣れているのだが、新宿はそうもいかない。

考えるのは後にして全員でCHARMを準備、下に降りるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

{ 第  話 }

 

崩 壊

Collapse

 

 

防衛機構の瓦解

──×──

begin one's worst multi-tune performance

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

突如としてヒュージが現れ、大慌てで逃げる市民たちを搔き分けながら、または避難を誘導をしてから、五人は現れたヒュージの撃退を始める。

 

「早いところ避難が終わってくれればいいけど……!」

 

格好の関係と都心近くを離れていた都合上誘導に参加すると却って混乱を招くだろうことを予想した隼人と、こちらに普段来ないから正確な避難位置の把握が間に合っていない梨璃と夢結──すなわち、百合ヶ丘の三人は早々にヒュージ迎撃に移っていた。

都心にある数多いエリアディフェンスが崩壊してしまったせいか、ヒュージが次々と湧き出てくるので、速やかに倒していく必要が出てきていた。

 

「隼人君、縮地の全力機動をお願い!梨璃は私と動きを合わせて!」

 

「了解、俺は奥へ行きます!」

 

「お姉さま、いつでもどうぞっ!」

 

夢結の指示を聞くが早いか、隼人は奥にいるヒュージへ突撃、機動近接戦闘で一撃離脱を徹底しながら確実に一体ずつ素早く撃破していく。

梨璃と夢結は動きを合わせ、同時に斬撃、片方が斬撃してもう片方が射撃、同時に射撃のコンビネーションを目まぐるしく入れ替えながら同時に二体ずつ撃破を狙い、素早く処理を行っていく。

二人のコンビネーションですぐに市民へ攻撃をできそうなヒュージが倒された後、隼人も近距離射撃で二体ほどヒュージを撃破して高速離脱。自分たちのところへ戻る。

 

「まだ、こんなにいる……」

 

「もしかしてですけど、新宿のエリアディフェンスは完全に……」

 

「ええ。その可能性が高いわ」

 

まだヒュージがぞろぞろといるので、隼人の危惧は間違いないだろう。

もう新宿のエリアディフェンスは機能をしていない。今後いくらでもヒュージが出てくることになってしまうことが予想できる。

こうなればとにかく少しでもヒュージを撃破し、人々を守るしかない。そう考えた直後、複数の弾丸が飛んできて、ヒュージの何体かが撃破される。

 

「遅くなりました!これより戦列に加わります!」

 

「近くの避難は終わったわ。まずは、この近くのヒュージを殲滅しましょう!」

 

一葉と叶星が戻ってきたので、ここからは五人での迎撃行動に移る。

三人での行動と五人での行動では流石に手数が違い、先程より倍以上の速度でヒュージを撃破していけている。

 

「周囲にヒュージは……いないわね」

 

「この近くのガーデンのリリィたちは、別の場所にいるんでしょうか……?」

 

都心は広いので、複数のガーデンが存在するし、それが団結して対応できるはずだと予想していた──。

 

「そうは思いたいけど、確かこの近くのガーデンってエリアディフェンスの影響で守る必要性が薄かったから、殆ど外征してるんじゃなかったっけ?」

 

「残念ですが、隼人の言う通りです。外征に出てしまっているので、すぐには戻ってこれないでしょう」

 

「私たちと、現地に残っているリリィでやるしかないわね……」

 

──が、エリアディフェンスが充実していた区域であり、比較的外征に出れる環境だったのが裏目に出ていた。残りはレギオン同盟のメンバーの合流や、自分たちのガーデンのリリィの合流を祈るしかないだろう。

とは言え、確実に来てくれるかは分からないので、今は自分たちにできることをするしかない。

 

「どれだけいるか分からない以上、無駄弾は避けましょう。いざという時に対応が苦しくなるわ」

 

「隼人くん、残りの弾は大丈夫?」

 

「全然撃ってないから、まだ大丈夫。けど、俺は暫く撃たない方がいいな」

 

隼人のCAHRMは本人の戦闘スタイルに合わせて接近戦で強く戦える調整がされている分、弾数が少なくなっている。この為、特に射撃に関しては気軽に撃つことができないのが弱点となっている。

故に、弾に関して慎重な行動を取ることになった際隼人はどうしても攻撃の手数が大幅に減ってしまうことになる。

仕方ないと割り切りながら周辺を探すが、この近くにはヒュージが見当たらない。他の場所にいる可能性が高いと推測された。

 

「連絡が入りました。一柳隊、ヘルヴォル、グラン・エプレのメンバーはそれぞれ周囲の対応を行いながら新宿に合流を目指しているそうです」

 

「であれば、まずは合流を目指した方がいいかしら?」

 

即席の五人で動き続けるよりは各レギオンメンバーと合流して動いた方がいいのは事実で、余裕がある今のうちにそれを済ませてしまいたいところではある。

ただ、闇雲に動くのは危険なので、そこは彼女らが新宿に到着するまでお預けになりそうではあるが。

 

「……?あれは、ヒュージ?」

 

「見たことない個体だな……新種か?」

 

暫く周辺のヒュージに対応──と思った矢先、梨璃と隼人が見たことのない形状をしたヒュージの姿を捉え、そのヒュージがゆっくりとこちらにやって来たのだった。




このルートは百由の話を聞いて、なら行こうかと選んだパターンになります。

以下、解説です。


・如月隼人
楓にどこでお返事するかお悩み中。
避難場所等は把握しているが、格好や立ち位置の変化から即座に戦闘へ。


・白井夢結
現状梨璃が大切だが、やはりその手の話は気にならないわけじゃない。
避難場所を詳しく把握できていないので、先行して戦闘へ。


このまま新宿ルートは継続して書いて行きます

特型ヒュージを討った後、隼人の行き先は?(選ばれなかった行き先の場所は原作とほぼ変わらないので、スキップします)

  • 新宿
  • エレンスゲ
  • 神庭女子
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