アサルトリリィ -RED THISTLE-   作:ブリガンディ

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マスターデュエルのランクマでラーを使い、プラチナ5からゴールド5まで落ちた大馬鹿野郎は私です……w

こんな雑談はさておきとして、本編の方はアニメ5話分になります。


第9話 祝福

「(なんだかんだ言って、もう六月の中旬だ……)」

 

あれから更に訓練を積んだり、時々あるヒュージ迎撃に参加したり、レギオンメンバーを勧誘したり、ある時にはヴァイパーの撃退をやったり──。

と、そんな時間を過ごしていたらいつの間にか時は流れ、今は六月十七日の夜──。ここまで上手く行かないと、レギオン結成は失敗なんじゃないかと思うくらいに人が集まらない。

これがどれだけ酷いかと言われれば、神琳と雨嘉を勧誘して以来、一人も引っ掛からない。それくらいの酷さである。

 

「(上手いこと、こっちの様子見を終えた人とかいればいいんだけどなぁ……)」

 

探してもそんな都合のいい人はいるだろうか?いるかもしれないが、そんな都合よく見つかるとは思わない。

となると、これは非常に絶望的だと断言できる。

 

「(何とかしてやりたいが、人数揃わない限り俺が行ってもなぁ……)」

 

正式にメンバー扱いできない為、隼人が行ったところでややこしくなる。こうなるともう隼人にできるのは、梨璃たちと一緒にいる時に協力するか、祈るだけだった。

──しょうがない、他のことだ。ここで真っ先に思いついたのは、右腕の資料の管理である。

 

「一応、机の引き出しに入れてはいるけど、もう少しプロテクト強くしたいな……」

 

自分が見せると決めるまで、決して誰も見ることができないように封印するのがいい。そう決めた隼人は早速自室に戻る。

机の引き出しでも十分見づらいが、いざ捜索された際にバレる可能性はある。そうなるとやはり備えておきたい。

 

「何かいいのは……あっ、コイツだ」

 

偶然にも引き出しの中に、クリアファイルごと資料を隠せるサイズの木箱があり、それの中に入れることにした。

更には箱の上に張り紙をし、ペンで「真相を明かす時が来たら、鍵を使って開けよ」と書き記し、備え付けの簡易鍵で鍵かけし、鍵も同じ引き出しの中に入れておく。

 

「さて、寝るか……明日も早いんだ」

 

時間はもう日が回る時間に来ていた為、隼人は消灯し、ベッドに潜り込むのだった。

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

{ 第  話 }

 

祝 福

blessing

 

 

あなたへの贈り物

──×──

irreversible past and future

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

「俺、そう言えば一個だけ全然知らないまま過ごしてたのがあってさ……シュッツエンゲル制度って何だ?これに関してあまり知らないんだよな……」

 

「なるほど……興味があるんですね?」

 

翌日。隼人は自分が百合ヶ丘で採用されている制度の一つを全く知らないことに気づき、二水に教えを請うことにした。

頼んだ結果、二水は素直に「お任せ下さいっ!」と胸張って言ってきてくれたので、隼人は素直に感謝する。

 

「まず、シュッツエンゲルと言うのは、上級生が守護天使として下級生を導く制度で、疑似的な姉妹関係を結ぶ形で成立します。上級生が制度の名の通りシュッツエンゲル、下級生はシルトになって、上級生が下級生をリリィとしての成長を促すと同時に、人間的な指導も行うものなんです」

 

──ちなみに、基本的には上級生が下級生に契りを交わして欲しいと頼むんですが、梨璃さんと夢結様の場合はその逆で成立した珍しい例なんですっ!二水の説明を聞き、「なるほど……」と納得しながら、一つ凄いことを知った。

 

「俺が言うのもちょっと……ってとこあるけど、梨璃って結構型破りなとこあるんだな……」

 

「ふぇっ!?私がっ!?」

 

「まあ、それを受け入れた私も私だけれども……」

 

後々聞くと感情に正直なところが強いとなるが、現在はこんな感じの評価である。楓自身もそれは間違っていないと思った。

隼人が気になる箇所の解決が済んだところで、楓は二水が持っているものに触れることにする。

 

「ところで二水さん、それはタブレット端末ですわね?」

 

「そうですよ。これ、昔は誰でも持ってたみたいなんですけどね……。今じゃ中々見つけられませんので、借りられてよかったです」

 

どうやらとあるものを楓らに見せたいので借りて来たらしい。梨璃と隼人はタブレット端末に関してはあまり知識はないが、隼人は玲が時々使ってた電子機器と言う本当に最低限の認識はあった。

二水が「これを見てくださいっ!」とテンション高めに頼みながら、丁寧に端末をテーブルに置き、画面を起動させる。

するとただ鏡面代わりみたいになっていた画面に光が灯り、その直後いきなり梨璃の3Dモデルだろうものが立体的に出現し、パーソナルデータらしきものがその3Dモデルの隣に出現する。

3Dモデルの方だけなら良かったのだが、梨璃本人の真横にも出現したのはプログラムの影響なのだろうか。その辺り隼人は詳しく知らなかった。

 

「えぇっ!?何何っ!?」

 

「梨璃本人にも出てきた……ってかこれ、パーソナルデータか?」

 

「はい。楓さん、興味津々だったみたいなので」

 

「梨璃さんの極秘情報ですわ……♪」

 

慌てる梨璃、冷静に出てきたものに目を向ける隼人、それに肯定を返す二水、喜ぶ楓、特に気にせず紅茶を飲む夢結と反応が五人様々だ。

この直後嬉しさの余り変なスイッチの入る楓と、自分のデータ丸見えは流石に勘弁願いたいので止めようとする梨璃に分かれるが、隼人と夢結はパーソナルデータの方に目を向ける。スリーサイズとかその辺の見ちゃいけないものは無視する──と言うよりも、今の隼人が()()()()()()()()()

そして、パーソナルデータの内一つのことに気付く。

 

「「(梨璃の誕生日は六月十九日、今日は……六月十八日)」」

 

明日が梨璃の誕生日であり、二人はそこに気づいた。

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

「(一室借りたって話だし、誕生日用の料理でも作ったり、用意したりしてみよう)」

 

──クラッカーとかその辺があるといいよな?恐らくだが、祝いの品は用意する方が楽ではある。栄養バランスの為に野菜系を作る時くらいだろう。

自分が買い出しした時の食料には無かったので、ここは外出許可を申請して出向く形になる。

ちなみに、行先は当然都心近くであり、百合ヶ丘付近の売り場の場所等が分かっていない隼人はあれこれ聞いて時間がかかるよりも、道が遠かろうと分かる場所が早いと考えた。

 

「(まだチェックは大丈夫。デカい戦闘があったら、その時に頼もう)」

 

三年間とは言え、暫くずっと過ごしていた馴染み深い場所なので一瞬寄ろうと考えたが、今はやるべきことがあるし特に用もないのでそのまま通り過ぎていく。

都心近くに来たのでまずは慰霊碑に行き、墓参りを済ませに行く。都心近くに行くときはもうルーチンワークに近い状態になっているが、もしかしたらヴァイパーを討った後は終わるかも知れない。

 

「(そう言えば香織、前に医者になりたいって言ってたっけ?)」

 

──今後何かやりたいことを探す時に、参考にしよう。その夢を抱いたのは束の間、ヴァイパーに殺されてしまったのが彼女の悲しき道であった。

何故彼女が医者の夢を抱いたのかと言えば、リリィたちは自分たちを守ってくれるが、彼女らが来る前に怪我や病に陥った時、誰が助けられるのか?と言う疑問を抱き、辿り着いた答えが医者である。

そこからと言うもの、彼女の夢は自分たちを助けてくれる人らでは助けられない人を助ける為、医者になると言うもので固まり、これから勉強──と思った矢先、その夢を見ることすらできなくなってしまった。

 

「(ヴァイパー……夢を抱いたばかりの人を殺した事、報いを受けて貰うからな……!)」

 

自らが抱いた憎悪と怒りで顔が歪み、拳に力が入ったところで今日がどんな日かを思い出し、それを止めて首を横に振る。

 

「バカ野郎……今日は人を祝うんだろ?」

 

──だから、今日は明るく行こう、な?自分に言い聞かせ、食材の買い出しに出向く。

バイクで運搬できる量が非常に限られているので、種類を絞り多めの人数分の量を買い込んで戻ることにした。

 

「(後は俺の部屋にある在庫を確認しよう。小麦粉残ってるなら、小さいサイズのパンくらい焼けるぞ)」

 

──なら、善は急げだ。隼人は都心近くを抜けた瞬間、バイクの速度をコッソリと上げた。

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

「夢結様を?いや、俺は見かけてないけど……何かあったのか?」

 

「実は、今朝からずっといないみたいなんです」

 

「あなたも朝早くから外出すると言っていたので、もしやと思っていたのですが……行先は全く別のようですわね?」

 

そして午後──。戻ってきて早々二水に確認を取られたが、残念ながら隼人は回答を持たない。

そう言うもあり、夢結と一緒にいられないことで梨璃が少し落ち込んだが、彼女は必ず帰ってくる旨を告げ、一度安心させる。

なお、夢結に至ってはほぼ明け方から外出しているらしく、隼人が見かけるタイミングは無かったことを記しておく。

 

「さてと……ちょっと部屋の在庫見てくるよ。何か使えそうなものあるといいな」

 

クラッカーとチーズ等の組み合わせは切って載せるだけだから非常に簡単で、材料も買ってきたばかりだから問題ないが、パンはそもそも材料があるかどうか分からない。

その為、一度部屋へ確認に向かうことにした。

 

「残量は……おっ、割とある」

 

──これなら作れるな。ならば早速……と言いたいが、パンを焼くなら調理室のオーブンがないと厳しい。その為、隼人は申請を出して使わせて貰うことにした。

人いたらどうしようかと思ったが、幸いにも今は一人であり、そのまま作業を始めることにする。

 

「(ここからいったん小分けして焼く、と……)」

 

パンのサイズ自体は一、二口あれば食べきれるくらいに小さいものにしてあり、焼けるのも比較的早い。

焼き終わったら皿の上に乗せた後ラップでくるんでおき、そのまま運び出す。

強いて言えば焼きたてを渡せないのは難所だが、時間も既に夕方なので、固まって碌に食えないなんてことは避けられる。

 

「隼人、そのパンどうしたの?」

 

「今焼いてきた。何か挟めるものあったら出してくれていいよ。その時は軽く切り目入れるから」

 

持って来て早々雨嘉に問われて回答すれば、料理できるか問われ、それに肯定すると驚かれた。

やっぱり、俺はそう言う見た目じゃないらしい──。改めて分かった事実に少しショックを受けたが、いつまでも気にしていられないので、後は人が揃い次第菓子類の準備を済ませる。

余り早く準備してしけたりしてしまうのは頂けないので、今は我慢である。

 

「あら、随分と手慣れていますね……。普段からしている方ですか?」

 

「一応ね。こっち来てから晩は毎回作ってるくらいに」

 

とは言え、腕前は比較対象が一人しかいないから正確には分からない。が、別に比べようと思う気にはならない。

ただ、腕前があればあるほど人を幸せにできるのだから、鍛えて損はない。隼人の見解はこれだ。

大体自分たちにできる準備は終わったので、後は夢結が帰ってくるのを待つくらいである。

 

「(こうやって思い切った準備したのも、大体三年ぶりか?)」

 

アリスたちと過ごしていた時は場所が場所だし、普段隠れて過ごしていることもあってこんなに大それた準備は出来なかった。強いて言えば、その日の食事を少し豪華にしていたくらいである。

──あれはあれで楽しかったな。誰にも知られず密やかにやっている感じが隼人には好ましかった。今回のような形も嫌いではないが、あれはあれだけの良さがあった。

 

「今戻ったわ」

 

「お姉さまっ!」

 

「おおー。やっぱり心待ちにしてたみたいだな」

 

そして夜になり、夢結が戻ってきた。右手には何かラッピングをされた小さなものを持っている。

何かと思えばそれはプレゼントであるらしく、それを開けてみるとラムネのビンが一本入っていた。

また、彼女の両隣には緑髪のショートヘアーの少女と、金髪をポニーテールにした少女が立っている。

 

「ラムネだぁ!お姉さま、買ってきてくれたんですか?」

 

「ええ。あなたが好きだと言っていたから」

 

誕生日というのなら、当人の好きなものを──。と言う、無茶苦茶が付くほど不器用な夢結なりの祝いの品であり、正直これで大丈夫か夢結は不安だった。

ただ、そんな不安は完全に杞憂であり、梨璃からすれば『大切な人が自分の為にプレゼントを用意してくれた』と言う事実だけで充分であり、ものの質など、全く問題にならない。

 

「(そう言えば、この果実っぽい匂いは誰からだ……?)」

 

部屋に充満する女子特有の匂いの中から、一つ別のものを嗅ぎ分けた隼人が視線で辿ると、そこには夢結がいた。

──外出中に果樹園とかその辺に行ったのか?隼人の推測はこれである。正直この匂いを感知できた理由は、女子特有の匂いを少しでも意識から外したかったのがある。

なお、夢結はわざわざ梨璃の故郷に行ってまで、自分と梨璃の二人分を買いに行ってたのだが、帰り道で喉の渇いた子供二人にあげてしまったらしく、その後ガーデン付近に全く同じものを見つけると言う非常にショッキングな出来事があり、それで妙に落ち込んでしまっていたことを記しておく。

ちなみに、これが原因で夢結はそれらしいことが出来ていないと思っていたが、梨璃からすればそんなことはない。

ただ、自販機のラムネであることはバレバレだったらしく、誤魔化せていないことに緑髪の少女と金髪の少女は不安になった。そうだとしても梨璃には関係ないのだが、そこはそこである。

そして、夢結が納得できないのならばと、梨璃は一つお願いがあると伝えながら、自らの両腕を外に広げる。

 

「お姉さまを私に下さいっ!」

 

「……えっ?」

 

困惑した声が誰だったか、それは誰にも思い出せない程些細なことになるくらい、梨璃の発言に皆が一瞬固まった。

少しした後、楓がこの爆弾発言にショックを受けたのだが、それはそれである。

 

「(お、俺……一旦この部屋から出ようかな?)」

 

困惑しながらも夢結が梨璃を抱きしめ、少々特殊な空気が出来始めて来たので、隼人はそそくさと部屋を離れようかと考えた。

ちなみに、この時梨璃が夢結から自らの故郷にある果樹園の匂いがするとの旨の発言が聞こえ、匂いの正体が判明する。

このままいい雰囲気になる──と、思ったが途中で事態が急変する。

 

「あ、あの……っ……お姉さま……く、るしい……です……!」

 

「(は……?ちょっと待て?何で苦しい……?)」

 

隼人は即座に二人の状況を確認するが、もうこれしか理由がないことを確信する。

 

「ゆ、夢結様!腕!腕に入れてる力が……!」

 

「腕……?あっ……り、梨璃……その、ごめんなさい」

 

「はぁー……だ、大丈夫です」

 

やはりそれが原因らしく、そこで加減が聞いた為に梨璃は窮屈故のダウン等が起こらずに済んだ。

ちなみに、夢結は一緒に来た二人が何故ついて来たのかを聞いていなかったらしく、その理由を問う。

 

「そうだったな……(まい)たちをこのレギオンに入れてくれ」

 

緑髪の少女──吉村(よしむら)Thi(てぃ)・梅がそう告げる。金髪の少女──安藤(あんどう)鶴紗(たづさ)も一緒らしい。

一応、ヴァイパー絡みで少し面倒を掛けることを伝えたが、『ヴァイパーもヒュージで、結局討たなきゃならないのは一緒だから気にしない』の旨が鶴紗から帰ってきたので、何ら問題なく迎え入れる。

そして、これでレギオンメンバーが9人揃ったので、申請できることになった。こう言った意味でもささやかなプレゼントになった。

 

「(本当は失敗を経験して欲しかったのだけれど……まあ、いいわ)」

 

意図とは違う結果になったが、夢結は気にしないことにした。

目の前でシルトの梨璃(大切な義妹)が喜んでいるのだから、それでいいのだ。

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

「まさか、久しぶりに大人数で祝いができるとはな……」

 

その日の夜。隼人は今日の出来事を振り返っていた。

日の出町の惨劇が起きた後ではちょっと食事を豪華にする程度しかできなかったが、こうやって祝いの品を誰かが用意し、飾り付けを誰かが用意し、食事を誰かが用意し──と言った大掛かりなことを今回実に三年ぶりにできたのである。

ただ、これと同時に思い出してしまうことがある。

 

「(そう言えば、最後にああいうのやったのは香織の誕生日を祝った時だっけ?)」

 

それから一週間した後に惨劇が起きたのだから、些細な幸福から一気に理不尽が舞い込んできた──と、考えると中々に酷いことがあったものだ。

なお、隼人はその惨劇以来、両親とも顔を一度も合わせることが出来ておらず、真相を知る者とも会えていないので、早いところ知りたいと言う欲もある。

 

「(日の出町の惨劇……香織が死に、俺の右腕が斬られ、父さんと母さんと離れ離れになり、あいつが生きているか分からなくなったあの事件……その中にはヴァイパーもいた)」

 

当然、ヴァイパー一体でここまでの被害が出るわけじゃない。隼人は目の前でヴァイパーに被害を受けたから憎悪があり、下手人が他のヒュージならそいつを恨んだだろう。

だが、結果として隼人の知人はヴァイパーのせいで悲しみを被ることになり、それを黙って見てはいられなかった。故に隼人はCHARMを手に取り、戦いの地に立ったのである。

 

「(こんな想いをする人、一人でも多く減らせたらいいな……)」

 

──で、その過程として何もしてない人を平然と傷つけるヴァイパーは倒す。例え何があろうとも、ヴァイパーを討つことは決定事項であった。

 

 

 

 

 

 

 

*   *   *

 

 

 

 

 

 

 

「これ、本当にどうなってるのよ……」

 

「百由様、大分参っておるの」

 

翌日の早朝──。ラボにて百由とミリアムが二人して隼人のサンプルから取得できたデータを見ていた。

ちなみに、ミリアムは今しがた見たばかりであるが、それでも百由が参る理由は察しが付く。

本当ならこのデータはまだ見せたく無かったのだが、少しでも早く情報が欲しいので、今回は例外である。

 

「妙におかしいデータが見えるの」

 

「そうなのよ……これのせいで全く説明をつけられないの」

 

早いところガーデン等に報告をしたいのだが、訳の分からないデータがあるせいで報告ができないのだ。

特に、マギデータの詳細不明は致命的で、結果のでた翌日は使用した端末の不具合やバグを考えた程である。

だが、結局端末に異常は無く、隼人のマギデータが訳の分からない状態になっているのは確実になってしまった。

 

「百由様、わしが隼人に鎌をかけて見るかの?」

 

「それはお願いしたけど、隼人君が許容してくれるかどうかね……無理だったらそれは止めておきましょう」

 

以前も自分で結論を出したが、隼人がそれでここを抜けて単独行動に戻るなら台無しである。

それだけは避けたいので、最終手段とした。

 

「もしもの話よ?隼人君が話をしたいって持って来てくれるなら、その時は教えてくれるかしら?それを元に資料を纏めるわ」

 

「うむ。それは了解じゃ」

 

──とにかく、確証となるものが得たいわね……。原因不明のマギデータを知れることを祈りながら、百由はまた思考を始めた。




この話のメインを張る夢結と別行動で、その原作部分は完全にそのままと化す為、省略した結果、一話完結となりました。


以下、再び解説となります。


・如月隼人
ヴァイパー打倒に執着した余り、異性のスリーサイズやら何やらへの興味が薄れてしまっている復讐者。大人数で祝いをやるのは久しぶり。
やりたいことの候補に一個、医者が出てきた。夢を抱いた直後に眠ることになった少女の影響が将来にまで及びかけている。
両親とは一度も連絡が取れておらず、自分も消息不明者扱いである為、再会は絶望的。


・吉村・Thi・梅、安藤鶴紗
本話で初登場。部分を削りながら3、4話分をやったら出番がここになるまで遅れた。
鶴紗は明言しているが、梅もヴァイパーはどっちにしろ討つべきヒュージの一体だからと特に気にしていない。


・一柳梨璃
基本的な原作と同じ。
隼人の機転で夢結の力が入り過ぎてる抱擁を受けた際に、ダウンするのを避けれた。


・白井夢結
隼人が同行しなかった為、原作通り一人で梨璃の故郷へ。
力が入り過ぎている抱擁をした際に、隼人のお陰で梨璃のダウンは免れた。


・楓・J・ヌーベル、二川二水
基本的に原作と同じ。
公式ファンブックでは、部屋の飾り付けをやっていたことが語られており、本小説もこれに準拠。


・王雨嘉
隼人が料理をすることに驚いた。
これは隼人の無免許運転+接近戦が得意なことから、料理のような物事が苦手だと思っていたから。


・郭神琳
隼人慣れっぷりで普段から料理する人と見抜いた。
一柳隊だとラスバレ内で料理が出来ると明言されている。


・ミリアム・ヒルデガルド・v・グロピウス
基本的に原作と同じ。
他のメンバーに先駆けて百由から隼人の異常を伝えられる。


・真島百由
現在隼人のデータを解析中。
より精密に解析をするべく、解析装置のグレードアップを打診中。

今後アニメ版準拠の展開はどのようにしてほしい?

  • 今みたいな感じで大丈夫
  • もうちょい細かめが嬉しい
  • サクサク気味がいい
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