転生TSサキュバスは独占欲が強い   作:葛城

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非常に下品な描写があります
いえ、行為そのものは糞遊びとかそういうわけではありませんが、明らかな変態が自由気ままにしているだけです

でも下品なので、嫌な方は覚悟してください


第八話: 思えば初めての事

 

 

 

 ──今世のわたくしに、名前はありません。忘れたのではなく、わたくしは知らないのです

 

 ──とりあえず、腕が四本なので『四腕(よつで)』とでも呼んでください。

 

 

 

 その場を出発する直前。

 

 

 そう、自己紹介をした彼女……四腕を自宅に招待することとなった私は、背後にて付かず離れずの一定の距離で追いかけて来る気配を感じながら……内心にて、思考を巡らせていた。

 

 

 その中身はずばり──四腕は私に害をもたらすか否か、である。

 

 

 何せ、出会ってから、まだ一刻も経っていない。私が私となってから始めて遭遇した、己と同じ『異物』。だが、己とは異なる、全く別の『異物』だ。

 

 

 少なくとも、人間の突然変異……というわけではなさそうだ。

 

 

 姿形が人間のそれではないし、そもそも気配が違う。

 

 私とは少しばかり系統が異なるようだが、『力』もある……悔しいが、単純に、私の数十倍近くはあると思っていいだろう。

 

 何故なら……現在、私は自宅へと向かっているのだが。

 

 今は疲れない程度に速度を抑えてはいるが、先ほどまでは違った。一心不乱の全速力で、四腕を振り切るつもりで、かつてない程に力を振り絞っていたのだ。

 

 

 なのに、全く振り払えなかった。

 

 

 最初の内は、自宅に連れて行くのはと思い直し、このまま置いて行こうと考えていた。

 

 だが、無理だった。

 

 

 明らかに速度を抑えてこちらに合わせているのが分かる……馬力が、根本的な出力に差が有り過ぎた。

 

 例えるなら、こちらが5歩進む間に、向こうは30歩程進んでいる感じだ。

 

 少しばかり息切れし始めた私を他所に、股間のブツをぶらぶらさせながら併走してくるのを見て……私は、もう色々と諦めた。

 

 

 ……他にも、『力』だけではない。おそらくは……精神の年齢も、私の数倍はあるだろう。

 

 

 正確な数値は分からないが、相当に長く生きているのではないかと、私は推測する。そのうえ、四腕は……私よりも多種多様な人生を送っていると思われる。

 

 

 ……先ほどの言動もそうだが、どうにも肝の据わり方というか、精神の強靭さが半端ではない。

 

 

 初見で私が『転生者』であることを見抜いたのもそうだが、私の探知をあっさり掻い潜って接近するだけでなく、あの状況で欲情を隠しもせず、朗らかな様子で振る舞う……あの仕草。

 

 

(四腕は、転生ではなく憑依と話していたが……私とは異なる形で転生に近い事を繰り返している……といったところか?)

 

 

 サキュバスになった今回を除いて、私の場合は転生を終えた後は他の者たちと同じく、必ず赤ん坊から始まった。

 

 そこから子供に成長し、大人になって、年老いて……死ぬ寸前になって思い出す。それを、ずっと繰り返してきた。

 

 なので、転生と呼べるのかどうかは、実際は微妙なところだ。

 

 だって、思い出すその時まで、私は何も覚えていないのだから。

 

 転生の有利な所なんて、将来的に役に立つ前世の記憶、あるいは能力、それともある程度は成熟した精神……それを誰よりも早く得ているからこそ、有利なのだ。

 

 なのに、転生したところで、何一つ記憶も能力も思い出せずに生きているのなら、前世の事なんぞ何の意味もない。

 

 

 欲を言えば三つとも。せめて、どれか一つでも。

 

 

 出来るのならば幼児期の内にでも目覚めるのであれば使い道もあるが……死ぬ間際に思い出したところで、糞の役にも立たない。

 

 此度は『サキュバスの魂』というイレギュラーがあったからこそ、早くに思い出せはした。

 

 だが、それでも思い出せたのは10歳前後の時ぐらいで……ならば、四腕の場合はどうなのだろうか。

 

 

(憑依……つまり、身体に乗り移るわけか。と、なると……人間以外にも憑依してきた……のか?)

 

 

 それならまあ、あそこまで複雑怪奇な気配を放つだけの説明は付く。

 

 私の場合、これまで人の男として生まれて来たし、そこまで大それた家系に生まれもしなかった。

 

 その人生だって、前世を思い出すまでは、その世界に生まれた者として生きてきている過去がある。

 

 

 だが、憑依ならば……おそらく、過去が無い。

 

 

 死者に乗り移るのか、それとも生者から奪い取るのかは不明。生きた年月ならば、私も四腕と同じくらいかもしれないが……密度を比べたら、四腕の方が万倍も濃い事になる。

 

 何故なら、仮に私の仮説が正しければ、彼女は彼女としての自我を有したまま、あらゆる生き物としての生涯を送ってきているからだ。

 

 

(あの姿は……おそらく、肉体が『力』に耐えきれず変形してしまったのだろう)

 

 

 伊達に、転生を重ねてきたわけではない。

 

 私の前世の中には、『魔法』という分野に挑戦した人生もあった。まあ、上を目指せるまでの才能は無かったが……で、だ。

 

 

 

 ──そうこうしているうちに、自宅へと到着していた。

 

 

 

 数日振りにみる我が家は、相も変わらず静まり返っている……私しか住んでいないのだから、変に物音がしていたら異変だけれども。

 

 

「中々豪奢な御屋敷ですなあ……お邪魔します!」

 

 

 そこに……勝手知ったると言わんばかりに、四腕が革靴を脱いで上が……今、気付いた。

 

 

(……あの作り、機械じゃなくて手作りかな?)

 

 

 こいつ、草鞋じゃなくて革靴を……知識の面も向こうが……いや、止めよう、考えるだけ──って。

 

 

「──おい! 股間で上下させている手を止めろ!」

「あ、すいません。こういう厳かな空気に触れますと、どうにも一発出しておかないと我慢ならん性質でして……」

「小便のように語るな、サキュバスの私よりも節操が無いな、お前は!?」

「いやあ、すみません。転生を繰り返していると、どうにもこう……ねえ?」

「そう言いつつ、手を上下させるな! きたねー汁が床に垂れているんだよ!」

 

 

 思わず、私は四腕を怒鳴りつけた。自然と、口調が前世の……愛しき彼らの前では絶対に出さぬと決めていたモノになっていた。

 

 抑えようとは思ったし、自分よりもはるかに強大な相手に対する口調としては、思うところはあったが……そんな事を気にしてる場合ではない。

 

 何故なら──今にも、四腕は発射しそうであったから。気づいた瞬間、反射的に、私は四腕を蹴り飛ばしていた。

 

 当然、彼女は余裕の顔でそれを足で受け止め──建物の中ではなく、外へと降り立ったのを見て、私は……ぱちん、と指を鳴らす。

 

 途端、屋敷の奥よりふわふわと空中を漂って現れたのは……一枚の手拭いであった。

 

 

 これも、魔法だ。

 

 

 まあ、枝葉などを動かしたのは、これの応用だが……とにかく、取り寄せた手拭いで床の穢れを噴き取った後、それを四腕のブツへと叩き付けるように投げた。

 

 

「おっ、そんないきな──ふぅ……」

 

 

 私としては、せめてもの仕返しでしかなかったのだが……まさか、そんな刺激で暴発するとは、さすがの私にも予想外であった。

 

 

 ……いや、まあ、私も前世では男だったから、分かるのだ。

 

 

 止めようと思ったところで止められないのが、男のアレだ。

 

 どんな状況であれ、今にも溢れそうなコップにコインを突っ込んだ以上は、溢れるのは必然。

 

 

「うわぁ……」

 

 

 しかし、必然であると同時に……こいつの頭はイカれているのかと思った私が、思わず身を引くのもまた……必然であった。

 

 

「…………」

「…………」

「……あの、洗って返しますんで」

「いらん、ここ以外の何処かで処分しろ──おいこら、わざわざ中身を見せるな!」

 

 

 何処となく照れ臭そうにしている四腕に、もはや怒りを通り越して呆れしか湧いてこなくなった私は……深々とため息を吐いた。

 

 

 ……股間の逸物だけを見れば、彼女もまた愛しい彼らの一員でもある。単純な大きさだけを見れば、御立派と誰もが太鼓判を押すだろう。

 

 

 しかし、どうにも私は、彼女の事を、愛しい彼らのように見る事が出来ない。

 

 何といえばいいのか……外側は彼らなのだが、どうにも中身が彼女でもあれば獣でもあって……反応しないからだろう。

 

 

「──とにかく、止めろ。出すなら外に出せ。だが、屋敷の中でだけは本当に止めてくれ、ここを汚していいのは私か、彼らだけだ……」

 

 

 まあ、それを抜きにしても彼女は私よりもはるかに強大で、その気になれば私は手も足も出すことなく滅されるぐらいの力の差があるのだが。

 

 

(……憑依のし過ぎで理性の一部でも壊れているのだろうか?)

 

 

 

 ──何であれ、サキュバス(変異体とはいえ)の私に言われるのは、もう色々とお終いではなかろうか。

 

 

 

 そう、思いつつも……何やら満足気な様子で股間を拭っている四腕を見やった私は……この出会いが吉と出るか凶と出るか、未だに結論が出せずにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──そうして、いちおうは『客間』として臨時的に用意した部屋にて。

 

 

 さすがに、お茶ぐらいは出してやらねば失礼に当たるだろう……という思いから茶を点てたのだが、それをニコニコと笑顔で受け取り、一口啜った四腕は。

 

 

「中身は男なのに、ずいぶんと上手に点てられるんですね。正直、感心しましたよ」

 

 

 前置きも、何もかも。

 

 こういう場では当たり前の社交辞令の全てを一気にすっ飛ばして、私の核心を抉るかのように話を切り出してきた。

 

 

 あまりに──出会った時もそうだったが、今回もそうだった。

 

 

 ぽかん、と呆気に取られる私を他所に、「それとも、夢魔はそういう作法も上手なんですかね?」四腕は気に留める様子もなく、茶請けの漬物をパリポリと齧っていた。

 

 

 ……。

 

 ……。

 

 …………は、え、あ……へ? 

 

 

「い、いきなり……何を……」

「あ、もしかして当たっちゃいました? 駄目ですよ、それじゃあ。図星を差されても平然とするぐらいにはなっておかないと」

「え……あっ」

「貴方、嘘をつけない性格してますね。家の作りから見ても、根が真面目なのが透けて見えますなあ」

「おまっ──!?」

 

 

 ここに来て、カマを掛けられた──そう、理解した、その瞬間にはもう遅かった。何故なら、もう相手は確信を得てしまったから。

 

 

 反射的に手で顔を隠そうと「──ほら、そこで隠そうとするから素直なんですよ」したが、無駄だった。

 

 直後に内心を読み取られてしまっていることを察した私は……せめてもの意地を以て、踏み止まった。

 

 

 すると、四腕は子供を相手にするかのように、えらいえらいと手を叩いて褒めて──ぶっちゃけ、イラッと来たけど我慢する。

 

 一つため息を吐きながらも……私は、そっと四腕を横目で見やった。

 

 

 ……出会ってからまだ半日も時は過ぎていないが、四腕の性格は何となく掴めてきた。

 

 

 コイツは、愉快犯というわけではないが、善意も悪意もなく他者の懐を抉ってくるタイプだ。それは、空気が読めないとか、そんな話ではない。

 

 むしろ、この場合は逆だ。4代ぐらい前の前世の時、似たようなやつと一時期、一緒に居た事があるからこそ私には分かる。

 

 こういうやつは、空気は読めるし、言わんとすることを察するし、むしろ他者からの信頼を勝ち取り易いタイプではある。

 

 

 だが……致命的に、善悪の価値観が他者と異なっている場合が多いのだ。

 

 

 つまり──こいつは世間一般的な価値観で動いているわけではないということだ。

 

 それを、単純にサイコパスの一言で片づけて良いのかなんて私には分からないが……とにかく、私が分かっているのは、この手のタイプは怒るだけこっちが疲れるだけだということ。

 

 

「……それで?」

「はい?」

「話をしようって言われても、私は貴方の事は何も知らない。とりあえずは、私自身の事を話しますので、その次に、貴方が何者なのかを教えてくれてもいいんじゃないの?」

「……あ、なるほど、そういえばお互いに何も話していませんでしたね」

 

 

 なので、私は諸々の疑問を一旦横に置くことにして……まず、私の素性(前世を含めてだが、さすがに全部は語らなかった)を語ることにした。

 

 幸いなことに、彼女は『転生』について疑問を挟むことなく、そういうもので、そういう事が起こっているのだと納得してくれた。

 

 

 ……初見で私が人外であることを見抜いただけでなく、転生者であることを見抜いただけあって、その辺りは特に驚かなかった。

 

 

 ただ、あまりに聞き分けが良すぎるというか、少しばかり違和感を覚えはしたが……まあいい。

 

 次に、四腕の素性について率直に尋ねる事にした。

 

 回りくどい言い方はせず、単刀直入に。この手のやつは、兎にも角にも、やる事成す事に深い意味はない。

 

 ただ、そうしたいから、そうするだけの場合が多く……前世でのやつも、そうだった。

 

 そして、案の定……四腕もまたそうだったようだ。

 

 念のため、四腕が自己紹介を始める前に、私に声を掛けてきた理由を尋ねてみたら、「何か、古臭い気配を感じたので、ついつい……」とのことだった。

 

 

 ……ついつい、で、あっさり私を見つけ出せた事に、軽く引く。

 

 

 100年以上、ずっと身を隠し続けて来られたのに……そんなふうに自身を失くす私を他所に、四腕は、警戒心の欠片もなく、ペラペラと己の素性(嘘をついている可能性は、薄いだろう)を語り始めた。

 

 

 ……。

 

 

 ……。

 

 

 …………そうして、分かったのは……四腕は、私が想定していた以上の、とんでもない怪物であるという事実であった。

 

 

 いったい、何が想定以上だったのか。それを語るとあまりに長ったらしく、それでいて複雑な話になるから詳細は省くが……端的に事実を述べるのであれば、だ。

 

 

 

 ──四腕は、幾度となく転生(当人曰く、憑依に近い)を繰り返しており、転生先は選べず、様々な姿かたちになった事がある。

 

 ──そして、その内の一つが、私の数ある前世の一つにて伝説的な存在になっていた、『偉大なる魔法使い』であった。

 

 

 

 ……。

 

 ……。

 

 …………そう、魔法使いだ。それも、色々な二つ名で呼ばれていた、最高峰の魔法使い。

 

 

 もう、何と言えばいいか分からないが……とにかく、四腕は想定以上の凄いやつだということで、私は己を納得させた。

 

 

「……あの、どうしました? 湯呑を持つ手が震えていますけど? びちゃびちゃと中身が零れちゃっていますけど?」

「お気になさらず。まさか、こんな場所で同郷の、それも伝説の御方に遭遇するとは夢にもおもっていなかっただけです、はい……」

 

 

 同郷──言葉や見方を変えれば、同輩。

 

 

 その言葉に一瞬ばかり四腕は驚きに目を見開いたが、その直後に、「はて、いきなり改まらなくとも、そんなお気になさらず」困ったように頭を掻いた。

 

 そう言われても……気付けば、私は居住まいを正して彼女に向き直っていた。

 

 

 何せ、『偉大なる魔法使い』といえば、アレだ。

 

 

 後世へと続く発展への、全ての土台であり礎を作り上げた、『始まりの魔法使い』とも呼ばれていた存在だ。

 

 その功績はあまりに大きく、それでいて多岐に渡る。

 

 基本的な魔法から発展形の魔法に至る全てが、その土台となる基礎理論を紐解けば……必ず、彼女の魔法に行きつくとまで言われているぐらいに。

 

 言うなれば……そう、魔法といえば、この人と言われるぐらいの有名人。

 

 歴史では、特別視されることを嫌って名乗るのを止めたから、名は語り継がれていない。

 

 しかし、最も偉大な魔法使いはと問われれば、ほぼ全員が彼女の存在を挙げるぐらいである。

 

 

 ──そんな、伝説上の御人を前に、平気でいられるか? 

 

 ……いられるわけがない。

 

 

 たとえ、それが初対面にて平然と自慰をする変態であっても。いや、むしろ、それぐらいぶっ飛んでいる方が、まだ人間味があるとすら私は思ってしまった。

 

 

「……いや、まあ、そこまで畏まられると正直困るのですが。もしかして、貴女の前世って魔法使いか何かですか?」

「そういう時もあった、とだけ」

「なるほど……でも、本当に御気になさらず。私は確かに色々な魔法を作り出しはしましたけど、純粋な『力』はそれほどじゃなかったんですよ」

 

 

 ──それは、伝説的なジョークでしょうか? 

 

 

 思わずそう言い掛けた私だが、どうやら言葉に出さなくても彼女は察したようだ。「世界は、色々な意味で広いってわけですよ」苦笑を零した彼女は、ふと……ここではない何処かを見ているかのように、遠い目をした。

 

 

「むかし……ずっと昔。今よりもずっと文明が発達している世界にて、私が何処にでもいる女の子として、調子に乗りまくりながら生きていた時が、ありましてね」

「何処にでもいる、女の子……?」

「そこで、私ではどう足掻いても勝てない、頑固で寂しがり屋な友人がおりましてね。結局、最後まで勝てはしませんでした」

「……それは、あの」

「純粋に、『力』で及ばなかったんですよ。心の強さとかじゃなくて、単純に私より強かったんですよ、彼女はね。特に、本気を出されたら手も足も出ませんでしたね」

 

 

 言葉を選ぼうとする私を、彼女はズバッと一刀両断してしまった。というか、『偉大なる魔法使い』よりも強いって……邪神か、近しいナニカ? 

 

 思わず、そう尋ねると……彼女はしばし目を瞬かせた後。

 

 

「邪神……なるほど、言い得て妙ですね」

 

 

 ふふっと笑みを零しながらも、「でも、そういう邪悪さはありませんでしたね」首を横に振った。

 

 

「あの人は……そう、本当に頑固な方でしたよ。融通は利かないし、すぐに手が出るし、何時まで経っても古臭い考え方しますし、兎にも角にも酒癖は悪いし、その場にいるだけで周囲に呪いを振りまいてしまうような御人でしたけど……」

「……けど?」

「私よりも性根はよほど善性でしたよ。放って置けばいいのに、『見捨てると夢見が悪いのじゃ』と言ってはお節介を働いて。プレステとWiiの区別が付かず、何故かノートパソコンを買ってくるような機械音痴でしたが……」

 

 

 そこまで口にした辺りで……フッと、彼女は再び笑みを零した。

 

 

「私の今際には駆け付けてくれて、泣いてくれました。そりゃあもう、ぼろぼろ涙を零すわ、鼻水垂らすわ、べそ掻いて何言っているかさっぱり分かりませんでしたけど……ふふふ、あそこまで惜しまれるのも、悪くはありませんでしたね」

 

 そう告げた彼女は……笑ってはいたが、どこか泣いているようにも……私には見えた。

 

 

 

 




サキュバスをもドン引きさせるただ一人の女(?)

ある意味、最強キャラ
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