ペコリーヌに耳かきしてもらうだけ。

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ペコリーヌの耳かき

 ふぅ、お疲れ様でした! これにて討伐完了、ですね☆

 

 って、あらら。あなた、モンスターの体液でベトベトでやばいですよ?

 スライム型のモンスターだったから、そこら中に飛び散っちゃったんですね。

 

 ほらほら、こっち来てください。拭いてあげちゃいますから!

 

 ごしごし……ごし、ごし……ふふふ♪ いいこ、いいこ♪

 髪の毛に付いたのを拭いて、それからお顔も……っと。服にはあんまり着いてなかったのは、不幸中の幸いですかね?

 今は遠征中で街からも離れてますし、いくら魔物を討伐し終わったとはいえ、裸になる訳にもいきませんしね。

 

 はい、おしまいです。うんうん、すっかり元のかっこいいお顔に戻っちゃいました☆

 

 それじゃあ、魔物も討伐し終わったことですし、少し休憩したら街に……うん? どうしたんですか?

 

 お耳が痒い……? うーんと、ちょっと見せてくださいね?

 

 …………うーん? もしかしたら、さっきの体液が耳の奥まで入っちゃったのかもしれませんね?

 そのままにしとくのはちょっと怖いですから、今ここで取っちゃいましょうか。

 

 こういう時は……あ、ありました!

 この木の枝、一見普通の枝なんですけど、こうやって先端の方を解すように揉むと……はい、即席耳かき棒の完成です♪

 

 ほら、私世界を旅してきたじゃないですか?

 その旅程で耳が痒くなった時なんかは、この枝を使ってたんです。木にしては柔らかいですから、耳の中を傷つけることもありません♪

 

 それでは! レジャーシートを引いて、荷物もまとめて……はい、お膝にどうぞ☆

 

 おお、思ったより躊躇いなく来ましたね?

 あなたぐらいの年頃だと、膝枕は照れくさくて躊躇したりするものだと思ってたんですけど?

 

 ふんふん……なるほど、コッコロちゃんによくしてもらってるんですね?

 ちょっと羨ましいですね……あなたじゃなくて、コッコロちゃんが。

 

 あ、えっと、なんでもないですよ? はい、なんでも。

 

 ……そ、それじゃあ、まずは右のお耳、失礼しますね?

 

 カリ、カリ。カリ……カリ……ん、やっぱりありました♪ まずは耳の浅い所を一通りお掃除しちゃいますから、動かないでくださいね?

 カリ、カリ……コショ、コショ……カリカリ、と。

 

 んー、浅い所は一通り取れましたかね? どうですか? まだ右の方も痒いですか?

 まだ痒い……となると、奥の方にもあるのかもしれませんね。ゆっくりやっていきますから、動かないでくださいね?

 

 カリ、カリ……コショ、コショ……カリカリ〜……コショコショ〜……。

 ふふふっ☆ くすぐったいですか? がまんがまん、ですよ?

 カリカリカリ……コショコショ、コショコショ……。

 

 ……うん、全部取れましたかね? 右の痒みは治まりましたか? うん、それなら大丈夫そうですね。

 あ、まだ動かないでください。木の棒でやってるので、細かい木くずと一緒に残った耳垢も吹き飛ばしちゃうので。

 どうやって? んふふ〜。こうやって、ですよ☆

 

 ふ〜っ。ふっ、ふっ……ふぅ〜っ。

 

 あははっ、お耳が真っ赤です♪

 そんなにくすぐったかったですか? ……あれ、もしかしてお耳ふーはコッコロちゃんにもされたことがなかった、とか……?

 

 ……そ、そうなんですね。あなたの初めて、私が奪っちゃいましたねっ☆

 ……な、な〜んちゃってっ。

 

 も、もう、あなたまで照れないでくださいよう。

 つ、次は左の耳をお掃除しましょうっ。ほら、お膝の上でいいのでゴロンと反対を向いてくれますか?

 

 はい、ごろ〜ん。

 

 ……うん、ちょうどお耳が見えやすい位置に来ました。

 あなたは大丈夫ですか? 首が痛かったりしませんか? ……はい、大丈夫そうなら、このまま始めちゃいますね?

 

 それでは、失礼して……。

 

 コショ、コショ……カリカリっと……。

 さっき右耳をやったので、何となくコツが掴めちゃいました☆ 効率よくお掃除できそうです♪

 

 カリ、カリ……カリカリ、カリカリカリ〜……。

 コショ、コショ……コショコショコショ〜……。

 

 うん、いい感じですね。それじゃあ、奥の方もやっちゃいますね?

 

 う〜ん……こっちの方は右耳よりも奥にあるんですかね? あんまり見えないような……あっ、ありましたっ♪

 

 カリ、カリ……カリ、カリ……ん、もうちょっと強く、ですか?

 じゃあ、……ゴシ、ゴシ……ゴシ、ゴシ……このくらいですかね? はい、分かりました♪

 

 ゴシゴシ、ゴシ、ゴシ……コショ、コショ、ゴシ、ゴシ……。

 コショコショ〜……ゴシゴシ……コショコショコショ〜……ゴシ、ゴシッと……。

 

 よし、これで大丈夫そうですか? はい、それじゃあ起き上がっても大丈夫ですよ♪

 

 ……? どうしたんですか?

 

 えっ? お、お耳ふ〜はしないのかって…………さ、ささ、されたいんですか?

 

 ……しょ、しょうがないですね☆ あなたがそんなにオネダリするなら、やってあげちゃいます☆

 い、いきますよ?

 

 ……ふ〜……ふ〜……。

 ふっ、ふっ、ふ〜……ふぅ〜っ……。

 

 は、はい。終しまいですっ。

 

 

 

 お耳の痒みは治まりましたか?

 はい、それなら良かったですっ☆

 

 それじゃあランドソルに帰りましょうか! あっ、そうだ、今日の晩ご飯は何にしますか?

 今日はコッコロちゃんもキャルちゃんも居ないので、特別にあなたの好きな物を作ってあげちゃいますよ☆

 

 ……へ? み、耳かき?

 あの、今日の晩ご飯のお話なんですけど……?

 

 そ、そんなに気に入っちゃったんですか?

 ……う〜ん。まあ、ご飯を食べ終わった後になら、ちょっとだけやってあげますけど。

 あ、でも今日はもう耳かきしてますから、ホントにちょっとだけですよ?

 

 ……ふふっ。変な人ですね♪

 

 それはそうと、晩ご飯のリクエストはありますか?

 お肉? お魚? それとも魔物料理ですか? あなたのためなら、私、なんでも作ってあげちゃいますよ?

 

 

 




M・A・OさんとASMRの親和性はすごく高いと思います(小並感)


セイウンスカイ(ウマ娘)の耳かきも書いてるのでよろしくお願いします。
https://syosetu.org/novel/260655/1.html


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