聖遺物の守護者っていうありふれない職業で無敵。   作:気まぐれな富士山

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第6話

「····················」

 

独り言も減ってきた。

もう喋る気力もない。

八つ当たりをするようなモンスターもいない。

 

「はぁ··········DT···············」

 

なんて虚しいことを呟いているんだ。

 

「あーあ。なんかボスとか出てこないかな··········っと。」

 

気づけばなんだか広いところ。

中心にはヤマタノオロチみたいな魔物が死んでいる。

 

「··········それっぽいボスが目の前で死んでやがる。虫が集らねぇとは、この迷宮にはハエもいないのか?」

 

歩いて横を抜けようとした、次の瞬間。

 

「っと!」

「キシャァァ!!」

「やっぱり生きてるか。クソっ、前に倒した奴、ちゃんと始末しとけよ··········!」

「キシャァァァ!」

「うるせぇ!俺は今、失恋でムシャクシャしてんだよ!」

 

アンデッドと化した迷宮ボスを相手に使える武器··········

こいつをあの世に送り返す、神聖···············

 

「神聖武器か!」

「グギシャァッ!!」

 

バックステップと軽ロリを使いこなし、

 

「こいつを前々から準備しといてよかったぜ!」

 

難易度は鬼!失敗すれば死ぬ!

しかし、入手すれば神の一撃を喰らわせられるとっておきの聖槍!

城で召喚スキルの練習をした際に手にした最強武器!

 

「聖槍、抜錨!!」

「キシャシャシャ!?」

 

一撃で何もかも一切合切切り捨てる!

 

「消し飛べ!最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)!!」

「キシャァァァァ!!??」

 

ドゴーン!

 

「出オチ乙···············っと。」

 

ツイッターのクソリプのような悪口を吐くが、俺は悪くない。

ちょっぴりスッキリしたから、それなりに元気が出た。

 

「この先だな。お宝、眠ってますよーに··········」

 

 

 

「あぁぁ··········染みるわァ···············」

 

約3ヶ月ぶりの風呂!

体に染み渡る!

 

「なんか知らんが整頓されてるし、掃除も行き届いてる!この迷宮最高かよ!」

 

食事は、古き良き日本食··········

 

「っくぅぅ!出汁が身に染みる!」

 

後は、お宝だけど··········

 

「なんも残ってねーじゃねーか!前に攻略したやつ許さん!」

 

アーティファクトどころか、金貨銀貨等の宝物まで消えている。

 

「クッソ··········外出たら無一文じゃねぇか··········」

 

もし、外に出た時に攻略者がいたら1発殴ってやる。

 

「··········ここで南雲が死んだなんて、信じられないなぁ···············」

 

というか勇者御一行は攻略済みの迷宮を探索してるのか?

 

「··········なんか変だな。」

 

可能性は2つ。

・元からこういう迷宮だった。

・俺達がこっちに飛ばされるまでに既に攻略されていた。

 

「··········3つ目·····?ハッ!」

 

・南雲ハジメが攻略した。

・または俺達が来てからそれ以外の誰かが攻略した。

 

「3つ目の確率が高くなったぞ··········」

 

アイツなら生きている··········とは言い切れない。

しかし、人間は飢餓状態になると、()()()食う。

たとえそれが、魔物だったとしても。

 

「ッ··········そういうことか··········!」

 

これで全ての辻褄が合う。

 

「南雲は何らかの現象によって落下から生還。そして奈落の魔物達を食し、レベルを大きく上げて、この迷宮を脱出した。理由は不明だが··········」

 

兎も角、これで南雲ハジメが生きている確率が格段に上がった訳だ。

 

「よし··········よし、よしッ!!」

 

生きる活力が見えてきた!

 

「さぁーて、頑張っちゃうぞぉ!!」

 

 

 

 

「よし、行くか!」

 

色々と顕現して、召喚して、準備はバッチリだ!

 

「待ってろよー!ハジメー!!」

 

転移の術式が発動すると同時に俺の体が外に出される。

 

 

 

 

「うっひょーっ!ひっさびさの太陽!気持ちィィ!!」

 

やはり日光は人間をハイにさせる。

太陽って素晴らしい。

 

「あ、ビー!出てきていいぞ!」

 

召喚式から出てきたのは、黄色くてカッケー俺のダチ。

 

「よぉバンブルビー!元気か?」

『!!!!』(声にならない声)

「そうかそうか!嬉しいか!ハッハーッ!」

 

トランスフォーマー、オートボットのバンブルビー。

正義の戦士で、どこか憎めないやつ。

武器として召喚したが、俺とこいつはダチだ。

感情も持ってるし。

 

「よし、ビー!ひとっ走り付き合えよ!」

『!!!』(早く行くぞ!)

 

 

 

荒野を走る、という訳でもなく、すぐ近くに里らしきものがあったので、立ち寄ることにした。

なんと快く受け入れてくれて、族長まで出てきてくれた。

 

「ようこそ··········ハウリア族の郷へ··········」

「お、おう··········ハウリア族ってこんなムキムキだったか?」

「で、ご要件は·····?」

 

強面のおっさん達が多いが、世界ってこんな感じなんだろうか。

 

「南雲ハジメって知ってるか?俺のダ」

知っていますとも!!!

 

うるっせ。

 

「ボスは我々に狩りを教え、この世で生きる術を教えてくださいました!今もこうして、ボスのお眼鏡にかなうよう、鍛錬を欠かさないのですよ!!フハハハハ!!」

 

ぼ、ボスゥ?

 

「なあ、それ本当に間違いないか?俺の知ってる南雲ハジメは髪が黒で、地味な感じで··········女になんて特にモテなかったヤツだぞ?」

「むぅ、それはボスとは違いますな··········ボスは白髪の鬼でして、ドンナーという武器を使いこなしておりました。」

 

ドンナーって、どんな〜?

なんて言ってる場合じゃない。

 

「··········ソイツが南雲ハジメだとして。なんか目的とか言ってたか?」

「ボスはただ、『故郷に帰る』とだけ··········」

「あー、そういう感じか··········」

 

人間は、危機的状態に陥ると帰省本能が働き、家に帰りたくなるものだ。

それが原動力になっているのだろう。

 

「どこに行ったんだ?そんな目的なんて··········」

「ボスは、4つの大迷宮を全て攻略すると言っておりました。今は、ライセン大迷宮に。」

「OK、もういいぞ。じゃあ、俺もう行くから。」

「お待ちください··········この里に来て、戦いたくない者がいるとでも··········?」

 

ザワ··········ザワ··········

 

「ボスはただ、強者たれと教えました··········手合わせ願いましょうか?」

「いいけどよ··········」

 

こういう輩は脅した方が楽だ。

 

「死ぬぜ?」

「ッ!!?」

 

バンブルビーをトランスフォームさせたのもあるが、直死の魔眼を発動させたのもある。

式さんの刀と同調しといてよかった。

 

「冗談抜きで、だ。俺はもう行く。南雲が戻ってきたなら、西田シンジがお前を探していると伝えてくれ。」

「は、はい··········」

 

しっかし、ライセン大迷宮か··········

 

「遠いな··········」

 

攻略するのも面倒だ。

近くの町にでも寄って、アイツを待つとしよう。

 

「どうなっちまったんだ?南雲ハジメ··········」

 

 




・バンブルビー「トランスフォーマー」
今回登場したのは映画版のバンブルビー。アマプラで全作見放題です。2022/1/26現在。

・直死の魔眼「空の境界」
FGOやってる人は大体わかる。空の境界の主人公、両儀式の持つ魔眼。月姫の主人公も持ってる。内容はググッてくれ。
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