ハイスクールD×D  十二星座の使徒   作:ミニチュアコンセント

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3話 決闘!フェニックス眷属!前編

決戦当日。

現在の時刻は二十三時四十分だ。

 

もう少しでゲームが始まる時間だ。

 

俺達はオカ研の部室で待機している。

 

小猫は両手にグローブをはめ、今はお菓子を食べてる。

 

木場は壁にもたれかかって本を読んでいる。

そうすれば落ち着くそうだ。

 

リアス部長と朱乃さんは紅茶を飲んでいる。

 

アーシアに関しては、イッセーの腕にしがみついている。

 

これから戦いが始まるからな……。

緊張と不安でいっぱいいっぱいなんだろう。

 

イッセーのやつは……案外落ち着いてるな。

緊張でガチガチになると思ってたんだが。

 

皆それぞれの方法でリラックスしてると、部室の床に銀色の魔法陣が出現する。

 

出てきたのはグレモリー家の、メイドさんだった。

 

「皆様、準備はお済みになりましたか?」

 

「えぇ、いつでもいいわよ」

 

リアス部長が紅茶を置き、メイドさんに伝える。

 

「開始時間になりましたら、こちらの魔法陣から戦闘フィールドへ転送されます。戦闘フィールドは人間界と冥界の間に存在する次元の狭間に構成された使い捨ての空間ですからどんなに暴れても構いません」

 

へぇ~、ちゃんとバトル用のフィールドがあんのか。

 

メイドさんは話を続ける。

 

 

「ちなみにこの戦いは魔王ルシファー様もご覧になります」

 

「そう……。お兄様が……」

 

魔王も見んのか。

 

………ん?

今、お兄様ってきこえたような……。

 

イッセーも俺と同じ事を思ったのかリアス部長に聞く。

 

「えっ? お、俺の聞き間違いですか? 今お兄様って……」

 

「いや、部長のお兄様は魔王様だよ」

 

「「えぇっ!?」」

 

木場の発言にイッセーとアーシアが驚くが、俺も少し驚いている。

 

リアス部長の兄が魔王だとは。

 

「『紅髪の魔王(クリムゾン・サタン)』ことサーゼクス・ルシファー様。それが部長のお兄様だよ。サーゼクス様は大戦で亡くなられた前魔王ルシファー様の後を継いだのさ」

 

紅髪の魔王?

 

………ああ、あの悪魔か!

確かに数千年前に髪が紅色の悪魔がいたな!

 

すっかり忘れてた。

 

あいつがリアス部長の兄だったんか。

……言われてみればリアス部長との顔つきが少し似ている。

 

 

「星王龍様」

 

「ん?」

 

メイドさんに呼ばれ、俺はその方向へ向く。

 

「ルールの件ですがあなた様に一つ追加されました」

 

「結局追加されたか。で、俺だけのルールってのは?」

 

「はい、それは…『相手の(キング)に攻撃してはならない』です」

 

相手の王、つまり唐揚げ君のことか。

ま、ルールがあってもなくても端からあいつの相手はするつもりはない。

 

「攻撃さえしなければ何をしてもいいんだろ?」

 

「はい」

 

このゲーム、俺にとってはイッセー達の修業の成果を見るためだからな。

暴れたいってのもあるけど。

 

相手は……さほど強くないし十二使徒に変身するまでもない。

 

俺はポケットから一つのゾディアーツスイッチ(・・・・・・・・・・)を出す。

 

すると、イッセーが声をかけてくる。

 

「あれ? ハルト、赤いスイッチじゃないのか?」

 

「ああ、合宿の時言ったろ? 今回はお前らの修業の成果を見るためでもある。俺がはしゃぎすぎると俺のゲームになっちまう。それに、俺から言わせればあのライザーとかいうやつも弱いからな。十二使徒に変身するまでもない」

 

俺の言葉に小猫を除いた全員が苦笑する。

 

不死鳥だろうがなんだろうが弱いやつは弱い。

 

「そろそろお時間です」

 

メイドさんの一言で全員が立ち上がり、魔法陣の中に入ると魔法陣がより輝きを放ち、俺達は戦闘フィールドへと転送される。

 

 

 

 

 

 

戦闘フィールドへと転送された俺達だが、そこはオカ研の部室だった。

 

「何も変わってねぇな」

 

「ま、まさか転送失敗?」

 

それは無いだろとイッセーに言おうとしたら、どこからかアナウンスが流れた。

 

『皆様、この度グレモリー家、フェニックス家からゲームの審判役を仰せつかったグレモリー家の使用人グレイフィアでございます』

 

声の主はメイドさんだった。

 

『この度、レーティングゲームの会場としてリアス様達が通う人間界の学び舎、駒王学園のレプリカをご用意致しました』

 

「レプリカ?」

 

「外をご覧なさい」

 

リアス部長の言うとおり俺、イッセー、アーシアが窓を開け外を見ると見慣れた駒王学園と空一面が緑のオーロラのようになっていた!

 

「悪魔の技術ってすげー……」

 

イッセーの発言に頷く俺。

 

これ異空間に作ってる訳だろ?

悪魔の技術もすげーな。

そもそもどうやって作ったんだこんなの。

 

俺がそんなことを疑問に思ってる間にもメイドさんの説明は続く。

 

『両陣営、転移された場所が本陣となります。リアス様は旧校舎オカルト研究部部室、ライザー様は新校舎生徒会室となります。よって、『兵士(ポーン)』の昇格は互いの校舎に侵入したら可能となります』

 

俺達の本陣がここで、唐揚げ君達は生徒会室か。

 

う〜ん、ここから生徒会室まではそこそこ距離があるんだよな。となると、敵との接触は避けられないか。

 

まぁ、それでいいんだが。

 

『なお、今回のゲームはリアス様の眷属に助っ人が参加されています。助っ人の方は相手の『(キング)』を取る事はできませんのでご了承を』

 

攻撃してはならないだからな。

煽って意識を俺に向けさせるってのはありだろ。

その隙にリアス部長達が撃破するってのもありだ。

 

『開始時間となりました。ゲームの制限時間は人間界の夜明けまでです。それでは、ゲームスタートです』

 

メイドさんがそう告げた直後、ちょうどよく学園のチャイムが鳴り、リアス部長が俺達に告げる。

 

「さて、作戦を立てましょう」

 

 

 

 

 

 

作戦を立てて数分。

 

リアス部長の指示で木場と小猫は森にトラップを仕掛けに行った。

朱乃さんはその森と周辺に幻術と霧をかけにいった。

 

俺、イッセー、アーシア、リアス部長はトラップが仕掛け終わるまで本陣で待機している。

 

待機してる最中、少し暇があったから俺は軽いストレッチをしている。

 

そして、イッセーなんだが……リアス部長に膝枕されてる。

なぜ膝枕されてるかと言うと、イッセーの中にある悪魔の駒の力を少しだけ解放する為らしい。

 

転生時のイッセーは『兵士』の駒八個分に耐えられる器じゃなかった。

だから、リアス部長は力を数段階に分けて封印を施し、今その力を少し解放したみたいだ。

 

「いい、イッセー。相手が女の子でも手加減してはだめよ? あちらは手加減なんてしないのだから」

 

「わかりました! 俺、絶対に部長を勝たせてみせます!」

 

「ほんとにやれんのか?」

 

俺がからかい半分で聞くとイッセーが不敵な笑みを見せ、

 

「ああ! やってやるさ!」

 

「期待してるわね。私のかわいいイッセー」

 

顔つきがたくましくなったな。

……が、膝枕された状態で言われても反応に困るんだがな。

 

『部長、僕と小猫ちゃんの準備整いました』

 

『私もですわ』

 

あらかじめ耳につけておいた通信機器から、木場と朱乃さんの声が聞こえてくる。

 

準備が整ったようだな。

 

「朱乃は旧校舎の屋根で待機。祐斗は森で相手の『兵士(ポーン)』を警戒しながら待機しておいて。そして小猫はイッセーとハルトと合流。体育館に向かいなさい」

 

そう、俺はイッセーと小猫と共に体育館に来る敵を倒す任を受けている。

イッセーはまだ隙があるからサポートをするような感じだ。

 

「アーシアは私と今の所本陣で待機よ。回復要員を倒されたら元も子もないからね」

 

「は、はい!」

 

確かに回復要員はゲームにとっては重要だからな。

やられるわけにはいかない。

 

すると、リアス部長が気合いの入った声で言う。

 

「作戦開始! 私のかわいい下僕達。相手はフェニックス家の中で有望視されている才児、ライザー・フェニックスよ。さあ、消し飛ばしてあげましょう!」

 

「「「「はい!」」」」

 

「俺は下僕ではないがな。ま、了解」

 

俺とイッセーは本陣から出て体育館へと向かった。

 

 

 

 

 

 

俺とイッセーは小猫と合流し、体育館の裏口から侵入する。

 

俺達は舞台袖から窺う。

 

「そこにいるのはわかっているわよ」

 

バレるの早っ。

ま、始めから戦いに来てるからな。

 

イッセーが言う。

 

「こそこそしても無駄ってわけか」

 

「隠れても意味は無いしな」

 

俺達は姿を現し壇上の中央に立つ。

 

体育館の中央には、チャイナドレスを着た女と、体操着っぽいのを着てる双子の女の子と、イッセーを瞬殺した棍棒を持った女の子、ミラとかいうやつがいた。

 

「グレモリーの『戦車(ルーク)』さんとやたらと元気な『兵士(ポーン)』さんに、貴方が助っ人さんね」

 

「短い間だがよろしく」

 

俺は軽く挨拶する。

 

するとイッセーがミラの存在に気づいたのか少し嫌な顔をする。

 

「げっ! あの子は!」

 

「ミラよ。属性は『兵士(ポーン)』」

 

彼女に続いて他の奴らも自己紹介する。

 

「私は『戦車(ルーク)』の雪蘭(シュエラン)

 

「『兵士(ポーン)』のイルでーす」

 

「同じく『兵士(ポーン)』のネルでーす」

 

可愛らしく自己紹介するが、あのシュエランとかいうやつの服に目が行く。

 

胸の谷間もろに見えてるじゃん。

 

でも、レイナのあの姿よりはマシか……?

ま、それは置いといてだ。

 

「あの『戦車(ルーク)』、戦闘力はそれなりにあるな」

 

「はい、戦闘力だけなら『女王(クイーン)』レベルかもですね……」

 

「マジかよ……。でもやるしかねぇよな! ブーステッド・ギア!」

 

『Boost!』

 

イッセーは赤龍帝の籠手を出し、倍加する。

 

「私は『戦車(ルーク)』をやります。イッセー先輩とハルト先輩は『兵士(ポーン)』達をおねがいします」

 

「おう、修業の成果見させてもらう」

 

するとイッセーが、

 

「ハルト、悪いけど敵をひきつけてくれ。修業で編み出した新必殺技を準備するから」

 

新必殺技?

そんなの編み出してたのか?

 

「了解。ならその新必殺技とやらを見せてもらおうか」

 

そう言い俺と小猫は壇上から降りて敵と相対する。

 

小猫の相手はチャイナドレスで、俺の相手は棍棒を持った少女と双子の得物は………チェンソー!?

 

 

ドルルルルルン!

 

 

「解体しまーす♪」

 

「バーラバラ! バーラバラ!」

 

そう言いながら俺に突っ込んでくるが、俺は軽々と避け、正面からミラが棍で突きを放つが俺は左手で受け止める。

 

「なっ!?」

 

「鋭い一撃だな。だがわかりやすい」

 

俺は棍を引き寄せミラの腹に掌底を放つ。

ミラは衝撃に耐えきれず転んでしまった。

 

う〜ん、こりゃあ攻撃するまでもねぇな。

 

そして俺はしばらく回避に徹していると俺に攻撃し続けている双子がムキーッ!と叫ぶ。

 

「あーもう! ムカつくぅ!」

 

「どうして当たんないのよ!」

 

「……掠りもしないなんて」

 

お前らの攻撃が素直すぎるから余裕で避けられるんだ。

 

………ここでちょっと煽ってみようかなぁ♪

 

「ほらほら、俺に一撃入れるまで頑張れ頑張れ♪」

 

すると、案の定三人は怒り任せで攻撃する。

 

「言ったなー!」

 

「バカにして!」

 

「……絶対に倒す!」

 

攻撃がますます激しくなるが、全然当たらない。

三人とも感情が表に出過ぎてるせいで、余計に行動が読める。

 

怒りは徐々に焦りに変わり、三人の体力が限界に近づく。

 

……ほぼ詰んだな。

 

おまけに、そろそろイッセーの充分な倍加が完了する頃だな。

 

「イッセー! 準備OKか!?」

 

「ああ! バッチリだ!」

 

Explosion(エクスプロージョン)!』

 

その掛け声と共に駆け出し、双子に近づく。

 

「まずは君達!」

 

そう言うと拳で双子を吹っ飛ばし、ミラが棍でイッセーを吹き飛ばそうとするが、イッセーは左手で掴み右手で棍を破壊し拳でふっとばす。

 

「かーっ! 痛ってー! ……でもこれで条件は揃った!」

 

イッセーは悪魔の翼を出し左手を前に突き出し、

 

「くらえ! 俺の新必殺技、『洋服破壊(ドレス・ブレイク)』ッ!」

 

そう言い指を鳴らすと三人の服が弾け飛んだ!?

 

「「「イヤァァァァァァァァァァッ!」」」

 

三人はその場でうずくまり大事なところを隠す。

 

「ハッハッハッ! どうだ見たか! これが俺の新必殺技『洋服破壊(ドレス・ブレイク)』だ! 脳内で女の子の服を消し飛ばすイメージを延々と、延々と妄想し続けたんだよ! 俺の魔力の才能は全てそこに使っグフッ!?」

 

俺はイッセーの頭にチョップする。

 

イッセーはその場で頭を抱え悶絶し涙目で俺に言う。

 

「なにすんだよ! ハルト!」

 

「やかましい! なんでそんな使い方なんだよ!?」

 

「修業の時お前が言ってたろ!? 『才能は人それぞれだ』って! だから俺は自分の才能を生かしたまでだ!」

 

「そうだけどそうじゃねぇんだよぉぉぉぉぉ!」

 

確かにそう言ったけどよ!

でも、もう少し何かあったろ!?

 

俺がそう思っていると、三人はイッセーに罵詈雑言を浴びせる。

 

「最っ底!」

 

「ケダモノ!」

 

「女の敵!」

 

本っ当にそのとおりだ!

 

……でも、薄々感じてたんだよな……。

悔しいことに……。

 

「……見損ないました」

 

小猫もイッセーにそう言う……っていつの間にか相手の戦車が地面に倒れ伏している。

それに対して小猫は無傷。

 

俺は小猫の所に行き言う。

 

「修業の成果は出てるようだな」

 

「……イェイ」

 

真顔でピースサインをしてくるのは少し怖いんだが……。

 

すると、突然通信が入る。

 

『イッセー、小猫、ハルト、状況は?』

 

リアス部長からだった。

 

「部長、俺も小猫ちゃんもハルトも無事です。……つーかいい感じです」

 

そう言いながら嫌らしい目で三人をまじまじと見るイッセー。

 

マジのケダモノじゃん。

まぁ、前々から知ってたことだけどよ……。

 

『それは結構。それと朱乃の準備が整ったわ。三人とも作戦通りにお願い』

 

俺達は頷き合い体育館を後にする。

 

───次の瞬間体育館に巨大な落雷が落ちる。

 

体育館の上空にいたのは悪魔の翼を出した巫女服姿の朱乃さんだった。

 

「───撃破(テイク)

 

『ライザー様の『戦車(ルーク)』一名、『兵士(ポーン)』三名、リタイア』

 

朱乃さんの言葉と同時に体育館にいた四人が、リタイアしたことを知らせるアナウンスが入った。

 

「前に木場が言ってたっけ……。朱乃さんの通り名は『雷の巫女』だって……」

 

「あの雷を喰らえばお前のド変態の性格も治るんじゃね?」

 

「ハルト先輩、ナイス案です……」

 

俺の冗談の案に小猫が乗る。

 

すぐに乗ったな小猫……。

 

「今はそんなこと言ってる場合じゃないって! それに、俺の力の源を消されてたまるかぁぁぁぁぁ!」

 

「このバカは放っておいて、確か次は……」

 

「陸上競技のグラウンドで祐斗先輩と合流。その場の敵を殲滅です……」

 

グラウンドで木場と合流ね。

ならすぐに行った方がいいな。

 

「そんじゃグラウンドに向かうか」

 

「はい」

 

「おう!」

 

俺達はグラウンドに向かおうとした────その時だった。

 

俺達に爆撃が襲った。

 

 




戦闘を文字で表現するのって難しいですね……。
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