ハイスクールD×D  十二星座の使徒   作:ミニチュアコンセント

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5話 エクスカリバー破壊団、結成!

教会二人組との戦い(というより手合わせ)が終わり、俺は部室でくつろぎミラナに肩をマッサージしてもらっている。

 

「……どうですか?」

 

「あー、気持ちいい〜〜〜」

 

うん、とても気持ちいい。

背中越しにミラナの胸の感触が伝わってくるから余計に気持ちよく感じる。

 

「待ちなさい、祐斗!」

 

突如聞こえる、リアス部長の激昂する声。

そこに顔を向けると、その場を立ち去ろうとしている木場の姿とそれを阻止しようとしているリアス部長。

 

「私のもとを去ろうなんて許さないわ! あなたはグレモリー眷属の『騎士』なのよ。はぐれになんて絶対させないわ!」

 

「……僕は同士達のおかげであそこから逃げ出せた。だからこそ、彼らの恨みを魔剣に込めないといけない……」

 

木場はそれだけ言うと、扉を開き部室から出ていった。

 

「祐斗……どうして………」

 

リアス部長は悲しげな表情でそう呟く。

それと同時に、イッセーのやつが何か決心したような表情を見せる。

 

にしても、教会からエクスカリバーを奪った主犯格がコカビエルか。

さらに、この町に潜伏していると。

 

でも、やつがエクスカリバーを奪った目的も分からないな。

 

………明日、あいつらの所へ行ってみるか。

裏方要員だから何かと聞いてる可能性がある。

久しぶりに顔でも見せてやるか。

 

 

 

 

 

 

次の休日、俺は駅前に来ていた。

 

なぜかというと、昨日の夜イッセーから『明日、駅前に来てくれ』とメールが届いた。

だが、俺の他にも来てるやつがいる。

 

「で? 俺達を呼んだ理由は?」

 

驚くことに、この場に匙がいた。

発言からして、こいつもイッセーに呼ばれたんだろう。

 

それともう一人。

 

「……そうです。三人で何をするつもりだったんですか?」

 

小猫もいた。

 

小猫もイッセーに呼ばれたのかと思っていたが、どうやら違うみたいだ。

イッセーのやつ、小猫の姿を見た瞬間逃げようとしたからな。

 

すぐ捕まったが。

 

イッセーが、咳払い一つして俺達に言う。

 

「エクスカリバー破壊のためにゼノヴィアとイリナの二人に協力関係を提案しようと思う」

 

その内容を聞いて、主に小猫と匙が驚いていた。

 

「ハルトは大して驚いてないんだな」

 

「まぁ、メールが来たときから予想はついていたさ」

 

「流石、ハルトだな」

 

苦笑するイッセー。

 

まぁ、お前らしいっちゃお前らしいな。

だが、それに反発するやつが一人。

 

「嫌だぁぁぁぁぁ! 俺は帰るんだぁぁぁぁぁ!」

 

匙が、悲鳴を上げながらこの場から逃げようとするが、小猫に捕まり逃げられずにいた。

小猫もしばし考え、「私も協力します。祐斗先輩のことですね?」と言った。

 

「なんで俺が協力しなくちゃならねぇんだよぉぉぉぉぉ! もし関わったら会長に殺されるぅぅぅぅぅ!」

 

「戦力は少しでも多いほうがいいんだよ。だから、頼むって」

 

「ふざけんなっ! お前の所のリアス先輩は、厳しいながらも優しいだろうが、俺の所の会長は厳しくて厳しいんだぞ!」

 

涙目でイッセーにそう訴える匙。

 

そんなに怖いのか……。

俺らは見てないからわからん。

 

俺はイッセーに言う。

 

「その協力関係なんだが、リアス部長はその事を知ってる………訳ねぇか」

 

「あぁ。部長やアーシア、朱乃さんにこんなこと言えるわけねぇよ。ハルトだってミラナちゃんに言えねぇだろ?」

 

「………まぁな」

 

つっても最近、ミラナに隠し事は通用しないと思ってる所です………。

 

「木場はエクスカリバーに打ち勝って復讐を果たしたい。あいつらはエクスカリバーを破壊してでも奪い返したい。目的は違えど結果は同じ。だから、こっちから願い出るんだ」

 

確かに、あいつら言ってたな。

『堕天使にいいように使われるくらいなら破壊したほうがマシ』って。

 

「なるほどな。木場はエクスカリバーを破壊して復讐を完遂し、二人組は破壊されたエクスカリバーを回収して、一石二鳥。それで万事解決ってか?」

 

「ああ、そのとおりだ」

 

「……素直に受け入れてくれるでしょうか?」

 

相手側には、コカビエルもいるんだろ?

聖剣使い二人だけじゃ無理だろ。

 

多少の話は聞いてくれると思うがな。

 

「当たって砕けろだ! 木場がまた俺達のところへ戻って来てくれるなら思いつくことはなんでもやってやる!」

 

「決まったな。なら、あの二人組を捜さないとな」

 

俺の言葉に、イッセーと小猫は力強く頷き紫藤イリナとゼノヴィアの捜索が始まった。

 

 

 

 

 

 

繁華街を捜索すること二十分。

 

まぁ、捜すことはいいんだが、こんな町中に白いローブを着た二人組なんているわけ─────、

 

 

 

「えー、迷える子羊にお恵みを〜」

 

「天の父に変わって哀れな私達にお慈悲をぉぉぉ!」

 

 

 

…………見つかった。

路頭で祈りを捧げている白いローブを着た二人組。

 

見つかったけど、

 

 

話しかけたくねぇぇぇぇぇっ!

 

 

ほら、周囲の人々も奇異な視線を向けてるし!

あいつらに話しかけると俺達まで向けられる!

 

「なんてことだ。これが経済大国日本の現実か………。これだから信仰の匂いもしない国は嫌なんだ」

 

「毒づかないでよゼノヴィア。路銀のついた私達はこうやるしかないの。このままでは、食事も満足に摂れないのよ?」

 

「ふん、元はと言えばお前がそんな詐欺まがいの絵を買うからだ」

 

ゼノヴィアが指差す方を見れば、聖人らしきおっさんが描かれた絵画があった。

 

何だありゃ?

下手くそな絵だな。

 

「何を言うの! この絵には聖なるお方が描かれているのよ! 展示会の関係者もそんなことを言ってたわ!」

 

思いっきり展示会って言っちゃってるじゃん。

その関係者に騙されたんだろうな………ご愁傷様。

 

「じゃあ誰かわかるか? 私には誰一人脳裏に浮かばない」

 

「………たぶん、ペトロ………様?」

 

「ふざけるな! 聖ペトロがこんなわけないだろう!」

 

「いいえ、こんなのよ! 私にはわかるもん!」

 

「ああ、どうしてこんなのが私のパートナーなんだ………。主よ、これも試練なのですか?」

 

「あなたって沈むときはとことん沈むわよね」

 

「うるさい! それより、今日の食事を何とかしないとエクスカリバー奪還どころではない。どうしたらいいんだ………」

 

 

ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……。

 

 

 

「「はぁ…………」」

 

腹の虫が鳴り、二人は力なくその場に崩れ落ちる。

 

昨日、やり合ったときのオーラはどうしたんだよ………。

 

俺はイッセーに聞く。

 

「どうすんだよ……」

 

「どうするも何も声かけるしかないって……」

 

マジで言ってんのかよ………。

 

イッセーは二人に近づき言った。

 

「え、え〜と。これから食事に行くんだけど君たちもどう?」

 

 

 

 

 

 

二人を食事に誘い、俺達が向かったのはファミレス。

 

ただ、イッセーが二人を誘ったことに少し後悔してる。

 

その理由は………、

 

 

 

「美味い! 日本の食事は美味いぞ!」

 

「これよこれ! ファミレスのセットメニューこそ私のソウルフード!」

 

ガツガツと注文したメニューを腹に収めていく二人。

軽く十皿以上は積まれている………。

 

「ものすごい食べっぷり………」

 

と、匙が言う。

 

相当腹減ってたんだろ。

食事に誘ったときなんかキラキラした目でイッセーを見てたんだからな。

 

「お前、懐事情大丈夫なんか?」

 

俺はイッセーに言う。

 

「……無理。こんなに食べるとは思わなかったからよ………」

 

「はぁ……。俺も出してやるよ………」

 

「………頼む」

 

ったく。

木場を助けるためとはいえ、教会の奴らに飯を奢る羽目になるとはな。

 

 

 

数分後。

 

 

 

「信仰のためとはいえ、君たち悪魔やドラゴンに救われるとは………世も末だな」

 

奢ってもらっといてそれかよ……。

 

「主よ、この心優しき方たちにご慈悲を」

 

そう言い、胸で十字を切る紫藤イリナ。

その瞬間、

 

『うっ!』

 

頭を押さえ、苦しみだすイッセー達。

 

悪魔だからろうな。

俺はドラゴンだからなんともないけど。

 

「あら、ゴメンなさい。つい癖で」

 

「で、私達に接触した理由は?」

 

水を飲み干し、改めて俺達に聞くゼノヴィアにイッセーが答える。

 

「エクスカリバーの破壊に協力したい」

 

そう言うと二人は、目を丸くし互いの顔を見合わせていた。

少ししたらゼノヴィアが向き直り俺達に言う。

 

「なるほど。一本ぐらいなら任せてもいい」

 

「いいのかっ!?」

 

イッセーがその場で叫ぶ。

 

すんなりいくとは思ってなかったんだろうな。

けど、叫ぶな。

他の客に迷惑だろうが。

 

「ちょっと、ゼノヴィア!」

 

紫藤イリナがゼノヴィアの言ったことに、反論するかのように言うがゼノヴィアは続ける。

 

「相手は堕天使の幹部、コカビエルがいるんだ。私達で聖剣三本回収するのは辛い」

 

「それは分かるわ。けど!」

 

「無事帰れる確率は三割程度だ」

 

まあ、そうだろうな。

聖剣使い程度では堕天使の幹部を相手にすることはほぼ無理だ。

 

ただ、教会には堕天使の幹部と同等かそれ以上に戦えるやつが二人いると聞いたことがある。

コイツラじゃないのは確実だろうけどな。

 

………どんなやつなんだろうな。

 

「それでも高い確率だと覚悟を決めて私達はやってきたはずよ」

 

「ああ、私達は端から自己犠牲覚悟で上から送られてきたのだからな」

 

「それこそ、信徒の本懐じゃないの」

 

自己犠牲覚悟が信徒の本懐ね………。

やっぱ教会の奴ら少し変だな。

 

まるで………都合のいい人形みたいだ。

 

「悪魔の力は借りないさ。悪魔以外の力─────ドラゴンの力を借りればいい。上もドラゴンの力を借りるなとは言ってない」

 

なるほど、ちったぁ頭を柔らかくしたってことか。

 

そして、視線が俺とイッセーに向く。

 

「伝説の赤龍帝と、人間の姿でありながら私とイリナを倒したドラゴン………。これだけ強いドラゴンが二匹もいるならエクスカリバー破壊も可能だと思うが?」

 

すんごい期待されてるな………。

俺は夜用事があるんだがな……。

 

「うぅ………わかったわよぅ………」

 

紫藤イリナも渋々了承してくれたようだ。

 

「なら、この商談は成立だな」

 

「だったら、この件に関しての主役を呼ぶか」

 

そう言いイッセーは、スマホで木場を呼んだ。

 

 

数分後。

 

 

「………なるほど。話はわかったよ」

 

コーヒーを口につけた後、そう呟く。

 

木場は素直に来てくれたのはいいが………、

 

「けど、エクスカリバー使いに破壊を承認されるのは遺憾だね」

 

「随分な物言いだな。そちらがはぐれだったら問答無用で斬り捨てているところだ」

 

ほら、両者思いっきり敵意を出してるし……。

共同作戦前にケンカはやめろよな……。

 

「……君が聖剣計画を憎む気持ちは理解できるつもりだ。あれは私達教会でも最大級に嫌悪されている。だから、計画の責任者は異端の烙印を押され、追放された」

 

「───バルパー・ガリレイ。『皆殺しの大司教』と呼ばれた男よ」

 

なーるほど。

そいつが木場の仇敵であり、ミラナが教会から追放される大元になった奴がそいつか。

 

「バルパー……。その男が僕の同志を……。情報提供に感謝する。そのお礼として僕も情報を提供しよう。先日、エクスカリバーを持った者に襲撃された。その者の名は────フリード・セルゼン」

 

あいつまだこの町に潜伏してたんか。

懲りないやつだな。

 

「なるほど、奴か」

 

「あいつのこと、知ってんのか?」

 

俺がゼノヴィアに尋ねると、ゼノヴィアの代わりに紫藤イリナが答える。

 

「ええ、フリード・セルゼンは十三歳でエクソシストになった天才よ。悪魔や魔物を次々と滅していく功績は大きかったわ」

 

「だが、奴はやり過ぎた。同胞すら手にかけたのだからね。結果、奴は異端として追放された。………教会から追放された者同士が結託することはそう珍しいことじゃない」

 

ゼノヴィアの言葉で俺の中に合点がいく。

 

「なるほどな、だったらこの件にそのバルパーってやつが関係してるかもしれないってことか」

 

俺の言葉にゼノヴィアが頷く。

 

「それを聞いて、僕が協力しないわけにはいかなくなったよ」

 

「じゃあ、話はついたわね」

 

紫藤イリナはメモ用紙とペンを取り出し、そこに連絡先を書いた。

 

「何かあったらここに連絡してね」

 

それをイッセーに渡す。

 

「じゃあ、俺のも─────」

 

「イッセー君の携帯番号はおばさまからいただいているわ」

 

「マジッ!?」

 

あー、この前家で会ったっていう時に教えたんかな?

「幼馴染みなんだから電話でもしてみれば?」的なノリで教えたんだろう。

 

おばさん、そういう変なノリがあるから。

 

「食事の礼はいつか返すぞ。赤龍帝の兵藤一誠、秋星晴人」

 

そう言うとゼノヴィアと紫藤イリナは席を立ち、ファミレスから出ていった。

 

「「「はぁ〜〜〜〜〜っ」」」

 

俺、イッセー、小猫は息を大きく吐いた。

 

何とか上手くいったな。

これ、下手すりゃ悪魔側と神側の戦争になりかねなかったぞ。

 

「……イッセーくん。どうしてこんなことを?」

 

木場がイッセーに話しかけてくる。

 

「俺の仲間で同じ眷属だし、何度も助けられてるからな」

 

「…………」

 

まだ納得してない表情の木場。

 

すると、小猫が木場の袖を掴み少し寂しげな表情をして言う。

 

「……私もお手伝いします」

 

「小猫ちゃん……?」

 

「……祐斗先輩がいなくなるのは寂しいです」

 

…………っ!

普段無表情の小猫が、こんな可愛らしい表情を見せるとは………っ!

 

見ると、イッセーも今ので心底衝撃を受けたようだ。

 

「………ははは、まいったね。小猫ちゃんにそんなこと言われたら、僕一人で無茶できないよ。本当の敵もわかったことだしみんなの好意に甘えさせてもらうよ」

 

木場も小猫の表情に困惑しながらも、苦笑していた。

 

「よしっ! 俺らでエクスカリバー破壊団結成だ!」

 

イッセーの言葉に木場も、小猫も気合が入った顔をする。

 

すると、匙が手をあげながら聞いてくる。

 

「あの〜、盛り上がってる最中で悪いんだけどさ……。結局、木場とエクスカリバーの関係がわからん……」

 

そういや、匙は木場とエクスカリバーの関係は知らないんだったな。

 

木場がコーヒーに口をつけ言う。

 

「……そうだね。少し話そうか」

 

 

 

 

 

 

カトリック教会が秘密裏に計画していた『聖剣計画』。

 

被験者は剣に関する才能を持った少年少女達。

 

来る日も来る日も非人道的な実験を繰り返す毎日。

 

自由を奪われ、人間としてさえ扱われなかった。

 

だが、彼らは耐えていた。

 

いつか特別な存在になれると信じて─────。

 

いつか聖剣を扱える者になれると信じて──────。

 

そう希望を持ち、過酷な日々に耐えていた。

 

だが、誰一人として聖剣に適合しなかった。

 

実験は失敗に終わる。

 

そして、計画の全てを隠匿するために行われたのが毒ガスによる処分だった。

 

木場は仲間のおかげでそこから逃げることはできたが、既に毒が体を蝕んでおり、最早手遅れな状態だった。

 

その時に、リアス部長が現れ木場は悪魔として生を受けることになる。

 

 

 

 

 

 

「眷属として迎え入れた部長には心から感謝しているよ。けど、僕は同志達のおかげであそこから逃げ出せた。………だからこそ、彼らの怨みを魔剣に込めてエクスカリバーを破壊しなくちゃならない。これは一人だけ生き延びた僕の唯一の贖罪であり、義務なんだ」

 

………改めて聞くと、忌々しい事件だ。

 

そのぐらいのことが起きれば、聖剣に恨みを抱いてもおかしくない。

それに復讐したいという気持ちはよくわかる。

 

贖罪であり義務か………。

 

俺は自分の左手を見て握りしめる。

 

 

………俺も彼女の願い(・・・・・)を叶えなければならないのは贖罪であり義務なんだろうな………。

 

 

「うぅぅぅぅ……」

 

沈痛な面持ちで木場の過去の話を聞いていた俺達だが、一人すすり泣いてる奴が。

 

────匙だ。

 

両目から大粒の涙を流している。

 

「木場! 辛かったろう! 苦しかったろう! 俺は今猛烈にお前に同情している! なんて酷い世の中だ! 神も仏もないもんだ! こうなったら会長のお仕置きがなんだ! 兵藤! 俺も全力で協力させてもらうぜ!」

 

涙を拭いながらイッセーの手を取り腕をブンブンさせている。

 

「お、おう……。サンキュー……」

 

イッセーは苦笑いしながらも応じる。

 

これで匙も本格的に協力か……。

なら、わざわざ俺がいなくてもいいだろう。

けど、少し心配な部分もある。

 

……よし、俺の代わりを用意するか。

 

「ちょっといいか?」

 

俺は全員に呼びかける。

 

「どうした? ハルト?」

 

「俺は違う形で協力する」

 

『?』

 

全員が頭に?マークを浮かべ首を傾げる。

 

「簡単に言えば、俺は行かないってことだ」

 

『!?』

 

俺の言葉に全員が驚き、絶句する。

すると、イッセーが急に立ち上がり俺の両肩を掴む。

 

「協力しないってどういうことだよハルト!」

 

「………ハルト先輩どういうことか聞かせてください」

 

「いくら悪魔じゃないからってそりゃねぇだろぉぉぉぉ!」

 

イッセー、小猫、匙が俺に詰め寄り話しかけてくる。

 

とりあえず小猫、指をポキポキ鳴らすのやめろ。

つーか、叫ぶな。

他の客に迷惑だろうが。

 

「待て待て。協力しないとは言ってない。俺は行かない(・・・・・・)って言ったんだ。俺の代わりが同行するってことだ」

 

「「「代わり?」」」

 

「ここだと人目につくから外に出てからだ。エクスカリバーの破壊はいいがお前ら、その背後に誰がいるか覚えてんのか?」

 

「「「あっ………」」」

 

………絶対忘れてたな。

 

コカビエルは教会からエクスカリバーを奪い、そして木場からの情報だとフリードがそのエクスカリバーを持っている。

さらに、異端者同士で組んでいるフリードとバルパー。

 

これらの情報をまとめるとコカビエルとフリード、バルパーは繋がっていると見える。

 

「俺はコカビエルのことを調べ上げるから、行かないってこと。だが、お前らだけじゃ不安だから俺の代わりがお前らに同行するってことだ」

 

「なんだよ……。そうなら早く言ってくれよ……」

 

イッセーが俺の両肩から手を離す。

 

お前らが人の話を最後まで聞かないからだろうが。

 

「とりあえず、ファミレスから出るぞ」

 

席から立ち上がり俺とイッセーはレジの方へと足を進める。

会計のとき、俺とイッセーは絶句する。

 

「「きゅ、9887円!?」」

 

まさか、ここまでとは思ってなかった!

まぁ、しゃーないか。

 

俺は半分以上払い、イッセーは残りの金額を支払った。

 

ただ、木場が少し出してくれたのが嬉しい誤算だった。

 

 

 

 

 

 

ファミレスから近くの公園に移動した俺達。

 

「それでハルトくん。その代わりというのは?」

 

木場が俺に尋ね、指を鳴らす。

 

すると、俺の後ろから外見が歌舞伎みたいな白い髪をしたダスタードが現れる。

 

「コイツが俺の代わりだ」

 

俺がそう言うと匙がぶるぶると肩を震わせ、叫ぶ。

 

「な、何だこいつはーーーっ!?」

 

あっ、そうだった。

匙はダスタードのことは知らないんだったな。

 

イッセーが匙に言う。

 

「こいつは、ハルトが造った兵士みたいなもんだよ。けど黒い奴らじゃないんだな」

 

「まぁな。コイツはダスタードの上位種、『レオ・ダスタード』だ」

 

「………何が違うんですか?」

 

小猫が俺に聞いてくる。

 

「単純に言えば戦闘力だな。仮にお前ら全員で挑んだとしてもコイツには勝てないな」

 

「「「「!?」」」」

 

俺の言葉に全員が驚く。

 

コイツの戦闘力は高いからな。

悪魔的に言えば並の最上級悪魔よりは強いだろう。

 

ま、ダスタードの中でもアリエスが出すダスタードだけは少し他のと比べて戦闘力が高いんだよな。

 

中級悪魔並だと思う。

 

「……いいのかい? それほど強い存在を代わりで」

 

木場の問いに答える。

 

「代わりでもあるし、保険でもある。万が一お前らがやられそうになったらコイツが戦ってくれる」

 

俺はレオ・ダスタードに言う。

 

「万が一、こいつらがやられそうになったら戦え」

 

レオ・ダスタードは一つ頷くとイッセーの影の中に入る。

 

「うおっ!? 俺の影の中に入った!?」

 

「そいつらは人の影の中に入ることもできるし、同時に情報も集めることができる」

 

「便利だなそいつ! けど、これで本当のエクスカリバー破壊団結成だな!」

 

イッセーが言うと、全員が頷き返す。

 

「おう!」

 

「うん!」

 

「……はい!」

 

イッセー、匙、木場、小猫、レオ・ダスタード(俺の代わり)の五人でエクスカリバー破壊団が結成された。

 

 

 

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