ハイスクールD×D 十二星座の使徒 作:ミニチュアコンセント
[転生者 side]
「んぁ? ここ何処だ? つーか前と同じ始まり方したような…」
今現在、俺が何処にいるのかというと……一言で言うなら『森』。
周囲を見ても木々しかないし、おまけに人の気配も感じない……。
「なんでだぁぁぁぁぁぁぁ!」
何で森なんだよ!?
他にもいろいろ合っただろう!?
既に用意しといた家の中とかよ!
……いや、それは無いか。
親は要らないと言ったのは俺だしな……。
あんなクソだった時よりも今の方が少しだけマシだな。
俺は昔に起こった事を思い出していた。
他の事は忘れそうになってもこれだけは鮮明に覚えている。
でもまぁ、もう関係ねぇことだ。
考えんのやめよ。
俺は、ふとホロスコープススイッチの事が気になり胸から十二個全て出す。
「マジで全部そろってる!」
俺は憧れていたものが眼前にある事に興奮していた。
……試しに一つ変身してみっか!
一つだけ選び後のものはしまう。
ホロスコープススイッチは、全体的に赤が基準になっており黒い線が入っている。
押す所には、♐こんなマークがあった。
「これがサジタリウス、射手座だな」
俺はスイッチを押す。
すると全身から赤黒い煙を吹き出し、金刺繍入りの黒いクロークを羽織り、背中には炎の意図が見られ、頭部には十二個の宝石が散りばめられた頭飾りのようなものがある、『サジタリウス・ゾディアーツ』に変身した!
左手にはちゃんと、折り畳み式の弓『ギルガメッシュ』を装備していた!
『おぉ、すげぇ……』
思わず驚嘆の声を漏らす。
しかも、ボイスチェンジャー機能もある!
さっきの声を聞く限り四十代くらいの男性に聞こえるから、設定を少し変える。
『あーあ、あ、あ、よしこんなもんか』
十代後半から二十代前半くらいの男性の声にしといた。
『さて、これからどうすっかな』
俺は顎に手を当てながら考えていると、
ズドォォォォォォォォン!
と爆発音が聞こえた!
『な、何だ!?』
爆発音がした方向を見てみると黒煙が上がっていた!
俺はそこに行き、誰もが驚愕する光景を目にする。
そこには白い翼、黒い翼、蝙蝠みたいな翼が生えている者達が大勢居て二匹の龍と戦闘している光景だった!
『あの神とんでもねぇ所に俺を送ったなぁぁぁぁぁぁ!』
俺は思わず叫ぶが、戦闘音が激しすぎてすぐに掻き消される。
「今の方が少しだけマシだな」って言ってた自分がバカに思えてくる!
俺がいろいろ思っていると、白い翼が複数枚生えている美女が赤色の龍が吐いた炎に殺されそうになっていた!
『ッ! まずい!』
俺はそう言うと、美女の所へワープした。
▽
[三人称 side]
千年以上前、神と天使・悪魔・堕天使の三種族は三つ巴の戦争をしていた。
長期に渡って争いが続いていた。
それ故に、皆戦っている理由など忘れていた。
理解していた事は、『戦わなければ生き残れない』という事だけ。
そんな戦いを続けているある日、神さえ屠ると言われる『二天龍』が三大勢力の戦場で盛大な喧嘩をし始めた。
二天龍にとっては三大勢力などはどうでもいいのだろう。
二天龍の戦いは三大勢力に甚大な被害を与えた。
三大勢力はすぐに停戦協定を結び二天龍に攻撃を仕掛けた。
しかし、二天龍の攻撃はあまりにも凄まじく反撃できずにいた。
赤い龍が一人の女性天使に強力な炎を吐く。
「ガブリエル! 避けなさい!」
顔が整っている美青年の天使、ミカエルが二天龍と戦いながら呼びかけるが当の女性天使ガブリエルは、既に満身創痍な状態であるから避ける体力が残っていなかった。
(私……ここで死ぬのですね……)
そう心の中で呟き目を閉じる。
しかし、いつまで経っても炎が来ない。
彼女は恐る恐る目を開けると目の前には赤いモヤがあり、モヤが晴れると金刺繍入りの黒いクロークを羽織った人物が居た。
『大丈夫か? いや、その姿は大丈夫じゃないか……』
ガブリエルの服は所々破れており、とても大きい胸の谷間が見える程だ。
彼の視線に気づき顔を赤くし慌てて隠す。
クロークを羽織った人物、サジタリウスは何も言わずクロークを脱ぎ、ガブリエルの肩にそっと掛ける。
「あ、ありがとうございます///」
『別にいい』
ガブリエルはお礼を言うと、サジタリウスは素っ気ない返事をして二天龍の方へと向く。
『な、何だ貴様!』
『貴様も我らの戦いの邪魔をするか!』
二天龍は突然現れた存在に困惑していながらも戦意を喪失する事はなかった。
強いて言うなら三大勢力も驚いている。
『面倒だから、さっさと終わらせる』
そう言うと、弓を開き右手を掛け『アポストロス』と呼ばれる矢を生成する。
『させん!』
それを黙って見てるわけでもなく、まずは赤い龍がサジタリウスに強力な炎を吐く。
………だが、
『なにぃ!?』
彼には対して効いていなかった。
それはそうだ。
サジタリウスのモチーフは射手座とギリシャ神話の太陽神『アポロン』。
並程度な炎ではサジタリウスには効かない。
『なら、これならどうだ!』
『DivideDivideDivideDivideDivide!!!』
白い龍が『半減』をして力を減らすが、先程赤い龍が放った炎をエネルギーとして利用、吸収して力を戻す。
『な、なんだと!?』
『貴様らが死ぬのは、星の
最後にそう言い、二天龍の上空に向けて矢を放つ。
放たれた矢は雨のように分裂し、二天龍に突き刺さる。
『『ぐ、ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』』
そして、そのまま二天龍は息絶えた。
[三人称 side out]
▽
[転生者 side]
『ふぅ』
俺は戦闘が終わって一息つく。
視線の先には既に息絶えた二匹の龍がいる。
中々に強かったなこいつら。
炎を吐かれたときなんて死ぬんじゃないかと思った。
それにしても、あんの駄神よくもやってくれたな!
次会ったらただじゃおかねぇぞ!
………まぁ、会えばだけど。
俺がそう思ってると、後ろから声が掛けられる。
「あ、あの! す、すいません!」
『ん?』
後ろへ振り向くと先程助けたウェーブのかかったブロンド髪の、胸のデカい女性と幹部らしき人(?)が四人くらいいた。
その女性は顔を赤くし、俺に言ってきた。
「先程は助けていただきありがとうございます///」
と一礼したが、胸がブルンッ!と揺れたので表情を保つのに苦労した。
胸のデカい女性に続き、四人もお礼を言った。
「感謝します」
「ま、サンキューな」
「ありがとう」
「ありがとうね☆」
二人目と四人目はふざけた感じがするが……まぁいい。
俺は五人に言う。
『別にいい。偶然見かけただけだ』
すると、突然黒い翼を複数枚生やした前髪が金で後ろの髪が黒の男性が質問してきた。
「いきなりで悪いんだがおまえさん……何者だ?」
『俺は、ドラゴンだ』
率直な質問に、率直に答える。
すると男性は、少し困った表情をし、周りの奴らは苦笑してる。
「いや……その姿は違うだろ……」
『ん? ああ』
そういや俺、今はサジタリウスの姿だったな。
『ならこれでいいだろ?』
そう言うと、俺の背後がすごい発光して幹部らしき奴らは顔を腕や手で覆った。
光が晴れるとそこには全身が白銀のような色をしており、長い尾と二枚の大きい翼がある。
幹部らしき奴らが驚いた表情で見ているが、胸が大きい白い翼の女性はさらに頬を赤くして俺を見ている。
……なぜ?
俺は、サジタリウスの姿に戻り別れの挨拶をする。
『じゃあな』
「ま、待ってください!」
呼び止められ、胸が大きい女性に聞く。
『なんだ?』
「これ、お返し出来てません……。それに貴方の名前をお聞きしたいです」
クロークのことだな。
そして名前……。
そういえば名前ない!
いや、前世の名前があるんだがせっかくなら新しい名前の方がいいな!
思いついたが、少し名乗る気はしないので今の姿の名前を言うことにした。
『クロークはまた会ったら返してくれればいい。そして俺の名は、サジタリウス・ゾディアーツだ』
せっかくだから胸が大きい女性の名前も聞いておくか。
『お前の名は?』
その女性は眩しいほどの笑顔で答えた。
「私は四大
『ガブリエルか……。覚えておこう』
俺は最後にガブリエルにこう言う。
『
それを言い残しワープする。
[転生者 side out]
▽
[三人称 side]
サジタリウス・ゾディアーツと呼ばれる存在のおかげで二天龍は
しかし、三大勢力は数を大幅に減らしてしまった。
なにより天使は天界の象徴である神を。
悪魔は四大魔王全員を。
それらを、失ったのは相当な痛手だった。
悪魔・天使は種の存続が危ぶまれていた。
それだけは避けねばならない、と思った悪魔達は新しい四大魔王と
それにより、少しずつだが絶滅する危険性は無くなった。
天使はどのような対策をするのか、それはまだ分からない。
二天龍の戦いを鎮めた存在は、三大勢力の英雄『
転生者の本当の物語は、数千年後から始まっていく。
[三人称 side out]
転生者のドラゴン姿は、遊戯王に出てくるスターダストドラゴンがモチーフです。