ハイスクールD×D 十二星座の使徒 作:ミニチュアコンセント
「はっ!」
『フンッ!』
俺は今、カテレアと魔力弾の撃ち合いをやっている。
カテレアは自身の周囲に魔法陣を展開し、そこから魔力弾を複数放ってくる。
俺はロディアの杖から重力弾をカテレアの魔力弾に放つ。
魔力弾と重力弾がぶつかり空中で何度も爆発が起こる。
『なかなかやるな』
「あなたに評価される筋合いはない」
カテレアは不快そうな表情で言う。
せっかく人が褒めてるのに。
まあ……少し期待外れだがな。
レヴィアタンだから水を使った攻撃かと思っていたが……魔力弾とは。
しかもイングヴィルドより弱い。
よくそんな実力でイングヴィルドを殺そうと思ったもんだ。
まあ、実際そうは言ってないけど、殺気からそういうのがプンプン伝わってきたわ。
しっかし、やつの口からオーフィスの名が出るとはな。
久しぶりに聞くが……まだ俺を付け狙ってるのか?
しかも俺を連行しろだぁ?
この程度の力の持ち主に伝えたって意味ねぇのは
まあいい。
今はこの戦いを楽しむとするか。
『なら、次はこんなのでどうだ?』
俺はロディアの杖の周囲に小型のブラックホールを六つ生成し、カテレア目掛けて一気に放つ。
「そんな攻撃が私に─────ッ!!」
カテレアは防御魔法陣を展開して受け止めようとしたが、瞬時に解除し自身の体に当たるギリギリのところで避ける。
カテレアが避けたブラックホール弾は、地面や木に着弾するとその部分を抉っていった。
無論、魔法使いたちも。
ブラックホール弾が体に当たった魔法使いはその部分がポッカリと穴のように空き、ゴブッ!っと口から大量の血を吐き地面に落下していく。
いやー、このブラックホール弾は
「はぁ……はぁ……っ。あ……危ない所……でした。はぁ……当たればどうなっていたことか……」
……反射的に避けたのか?
まあ、わからなくもないが……カテレアの手小刻みに震えているな。
恐らく本能が警告を発しているんだろう。
だから体にあんな反応が出る。
……じゃあ、もう一ついいものを披露してやろうか。
『お前は乙女座の力は何だと思う?』
「……? 一体何を……」
『まぁ、分からんよな。……乙女座は重力と空間を司るんだよ。だから……こんなこともできる』
俺がそう言うとロディアの杖が輝きを放つ。
すると、カテレアだけが勢いよく地面に吸い込まれるように落下し、激突する。
「があ……あ……っ!」
俺はカテレアを見下ろしながら言う。
『立てないだろう? 苦しいだろう? 当然だ。お前の周囲の重力を倍にしてあるからな』
俺がそう言うとロディアの杖が再び輝き、今度はカテレアがふんわりと浮かび上がる。
「これは……無重力!?」
『その通り。言っただろう? 重力と空間を司ると。では、さっきの速度を速くするとどうなると思う?』
俺はニヤリと笑いながら言う。
「ま、まさか!」
カテレアが気づくが、ロディアの杖がまた輝きを放つ。
すると、高速で地面に叩きつけられ、浮かび上がり、また地面へと叩きつけられる。
それが何度も行われる。
イングヴィルドを殺そうとしたんだからな。
このくらいやんなきゃダメだろう?
カテレアが何度も地面に叩きつけられてる時、突如として時間停止が解除された。
新校舎の時計を見てみると針が動いているし、ミラナやレイナ達も無事に動けている。
どうやら無事にギャスパーを取り戻せたようだな。
それでこそイッセーだ。
時間停止が解除されたと同時に、上空にあったどでかい魔法陣も消失し、敵の魔法使いの侵入もこれでなくなったってわけだ。
「ハァッ!」
『っ!』
カテレアが俺に魔力弾を放ってくる。
俺はとっさに翼で体を包み込み、ガードする。
時間停止が解除されたことに気を取られちまったか。
おかげでカテレアの野郎動けちまってるな。
……ま、ボロボロだけどな。
「よくもやってくれましたね……! 真なるレヴィアタンの血を引くこの私を……!」
『あーらら、随分変わってしまったなぁ。一度帰って風呂でも浴びたらどうだ? ま、お前が風呂を浴びてるかどうかは知らんが』
「今すぐその減らず口を黙らせてあげますよ……!」
カテレアは突如懐から小瓶を取り出した。
何だあれ……?
中に何か入ってるが…………あれは……蛇?
するとカテレアは小瓶の蓋を開け、中に入っていた蛇らしき物を口元に運び呑み込む。
刹那─────
ドンッッ!!
空間が激しく振動する。
『なんだ……? 魔力が一気に高まった……?』
俺の言うことなど気にも止めずカテレアは、前方に魔法陣を展開する。
すると、その魔法陣から大質量の魔力が放たれた!
『ッッ!?』
俺は間一髪、瞬間移動で避ける。
危ねぇー。
カテレアのやつあんな凶悪なものを隠していたとは。
まあ、人の戦いのあり方は否定しないがな。
にしても………あいつが急激にパワーアップしたのはあの蛇みたいな物を呑んだ後だな。
蛇……か。
さしずめ、オーフィスの力でも分けてもらったってところか?
『フフフフッ。なるほど、お前も本気じゃなかったって事だな。面白い……!』
「ええ、本番はこれからです!」
『フフッ! いいねぇ!』
俺が再び小型のブラックホール弾を生成しようとしたその時だった──────
ドンッ!
『ぐおっ!?』
横合いから突如として魔力弾が俺に襲い、俺の横腹に命中し旧校舎までふっ飛ばされる!
ドガァァァァァン!
『痛っつ……。あんにゃろう……!』
俺は砂埃を払いながら立ち上がる。
「ハルト!?」
『あん?』
声がした方向を見てみると、そこにはイッセー、リアス部長、小猫、ギャスパーがいた。
『おー、イッセーか。無事ギャスパーは取り戻せたようだな』
「ああ、お陰さまでな。まあ、今は置いといて。お前急に俺たちの目の前に落っこちてどうしたんだよ!?」
「ハルトさん! 大丈夫ですか!?」
ガブリエル、ミラナ、レイナ達が駆け寄って来る。
『ああ、別に大きなダメージじゃない。ったく、どういうつもりだ、ヴァーリ? 反旗を翻そうってか?』
俺は上を見上げ、俺を落っことした張本人にそう訊く。
「そうだよ、晴人」
白い光を放ちながら、俺達の前にヴァーリとカテレアが降り立つ。
すると、カテレアがイッセーの方を見る。
「なんだか、いやらしい視線を感じるわ。────その子が赤龍帝なのですか、ヴァーリ?」
「ああ、残念ながらそうだよ。本当に残念な宿主なんだ」
ククッ、残念って(笑)。
ヴァーリの言葉に耐えられなかったのかイッセーが反論する。
「残念残念言うな! 俺だって懸命に日々を生きてんだ! ……って、何でお前がハルトと対峙してるんだよ? つーかその姉ちゃん誰だ?」
「なるほど。本当に残念な子みたいね」
今だちんぷんかんぷんであろうイッセーを、カテレアは哀れむような目で見る。
まあ、こいつ普段が残念すぎるからなぁ……。
こいつ顔はしゃんと整ってるのに性格が残念すぎるからなぁ。
エロいことしか取り柄がないし。
……でも、やるときはやる男なんだよな。
普段は本当に残念だが。
「いつからだ、ヴァーリ?」
アザゼルがヴァーリにそう問う。
「コカビエルを本部に連れ帰る途中で、彼女達にオファーを受けたのさ。『アースガルズと戦ってみないか?』────こんなことを言われたら自分の力を試してみたい俺では断れない」
「それで『
カオス・ブリゲード?
なんじゃそりゃ?
名前を聞く限りどっかの組織っぽい所ではありそうだが……。
疑問に思っていたのは俺だけじゃなく、ガブリエルやサーゼクス達までも知らないようだ。
俺達の表情を見て、アザゼルが言う。
「そういやお前達は知らないことだったな。実は最近、うちの副総督のシェムハザが三大勢力の危険分子を束ねている組織を察知してな。……そして、その組織こそがこいつの所属する『
危険分子を束ねている組織か……。
要はテロリストだな。
そんでもってヴァーリはテロリストの一員になったっていう訳か。
「そして、その組織のトップは『
「「「!!」」」
テロリスト組織の親玉がオーフィスだぁ!?
んなもん俺でもびっくりするわ!
オーフィスがテロリストの親玉だなんて普通に考えてもやばいだろ!
……あいつ、そこまでしてあの
……オーフィスがテロリストの親玉ならカテレアもテロリストの一員になるよな?
あいつ、オーフィスから俺を連れてこいって言ってたし……それにあの蛇貰ってたしな。
アザゼルが苦笑しながら言う。
「神と戦いたいねぇ。まあ、お前らしいっちゃお前らしいな」
カテレアが嘲笑しながらアザゼルに言う。
「今回の件は、我ら旧魔王派の一人、ヴァーリ・ルシファーが情報提供と下準備を行ってくださいました。彼の本質を理解しておきながら放置しておくなど、あなたらしくないですね、アザゼル。自分で自分の首を絞めたようなものです」
この会談にテロリスト共が襲撃してきたのは、全部ヴァーリが内通していたってことか。
「ハルト、あの姉ちゃんが言ってたけど……ヴァーリ・ルシファーって………」
あー………そこを聞いていたかー………。
まあ、その通りなんだけどな。
イッセーの言葉が聞こえていたのか、ヴァーリが自分の名を言う。
「俺の名はヴァーリ・ルシファー。死んだ先代魔王ルシファーの孫である父と人間の母の間に生まれた
ヴァーリの背中から光翼と共に悪魔の翼が八枚生えだした。
四対八枚……。
イングヴィルドの翼と同じ枚数だな。
「……は、白龍皇が……魔王の血縁者……っ?」
「……嘘よ……そんな………」
ミラナとリアス部長が驚愕の声を漏らす。
が、アザゼルは肯定した。
「事実だ。こいつは魔王の血を引きながら、人間の血も引いているが故に白龍皇を宿した冗談のような存在だ。こいつは過去現在未来永劫において、最強の白龍皇になるだろう」
まあ、ヴァーリが冗談のような存在だってことは分かるけどな。
白龍皇でありながら魔王ルシファーの血を引いているなんて聞くだけでもやべー奴だろ。
でも……それ以上にやばい存在がいるんですよ。
魔王レヴィアタンの血を引きながら、ドラゴンをほぼ無効化する神器所有者─────イングヴィルドがね。
イングヴィルドの
力を十二に分割されている状態じゃあ、手も足も出なかった。
あれは力を全部戻した状態じゃなきゃ無理だ。
……全部といかなくても、最低でも十は戻さないと打開できない。
それ程までにヤバい。
例えヴァーリが勝負を挑んだとしても……今の状態じゃ勝てないな。
「さて、覚悟を決めてもらいましょうか」
カテレアがオーラをたぎらせながら俺に言う。
『ああ、そういえばまだ私との戦いは続いてたな。フフフッ、いいだろう』
俺とカテレアは再び上空に上がり、一戦交えようとしたその時、アザゼルが俺とカテレアの間に入ってくる。
『おいおい、アザゼル。なんの真似だ?』
「悪いな、ハルト。こっからは俺にやらせてくれや」
『はぁ? バカ言ってんじゃねぇよ。あいつは私の獲物だ』
俺はロディアの杖をカテレアに向けながら言う。
「えぇ、そうです。私は今彼と戦っているのですから、忌々しい堕天使は黙っていなさい」
珍しく俺とカテレアの意見が一致したが、アザゼルはカテレアの意見を無視して俺に笑いながら言う。
「まあ、そう言うなって。とても良いもんをここで披露してやるからよ」
いいもん?
………うむ、少しだけ興味ある。
『………分かった。その代わりくだらない物だったらすぐ変わってもらうぞ』
俺は地面に降り立つ。
「逃げるつもりですか!」
カテレアが俺にそう叫ぶが、俺は適当にあしらう。
『誰が逃げるか。アザゼルに譲っただけだ。私よりそっちに集中したほうがいいんじゃないか?』
「くっ! まあ、いいでしょう。なら、アザゼルを滅ぼしてからあなたの相手をしましょう!」
カテレアはアザゼルの方へと向く。
すると、アザゼルは懐から何かを取り出した。
ありゃ……短剣か?
俺が訝しげに思っているとアザゼルは語りだす。
「俺は神器マニアすぎてな。自作神器を創ったりしちまう。だが、そのほとんどがガラクタ、機能しないようなゴミだ。神器を作った『聖書の神』はすごい。俺が唯一、奴を尊敬するところだ。まあ、禁手なんて神を滅ぼす力を残して死んでいったところに関しては詰めが甘いと思うが、それがあるから神器はおもしろい」
「安心なさい。新世界では神器は残さない。そんなものがなくても世界は動きます。いずれはオーディンにも動いてもらい、世界を変動させなくてはなりません」
「ハッ! 横合いから全部オーディンに持ってかれるつもりかよ。というよりもな、俺の楽しみを奪う奴は────消えてなくなれ」
アザゼルは短剣を逆手に構える。
「こいつは『
短剣が形を変え、そこから光が噴き出していく。
そして、アザゼルは力のある言葉を発した!
「
一瞬の閃光が辺りを包み込む。
光が止み、その場に居たのは黄金の全身鎧を身につけたアザゼルだった!
バサッ!
背中から十二枚の漆黒の翼を展開させ、手に巨大な光の槍を作り出す!
「『
……ハハハッ!
確かにこれは良いものだな!
まさか人工神器の禁手を見れるとは!
おまけにすんごいオーラだし、ドラゴンの波動も感じる!
ここまで来ると……オタクもバカにできないってやつだな。
「ハハハッ! 流石だな、アザゼル!」
ヴァーリも興奮してるし!
「さっ、来いよ」
アザゼルがカテレアに手招きする。
「なめるなッ!」
カテレアが特大のオーラを纏ってアザゼルに突っ込む。
しかし──────
ブシュ!!
カテレアの体から鮮血が噴出する。
今の一瞬の交錯の間にアザゼルが槍で斬った。
あれは傷深いぞ。
カテレアは傷口を押さえながら、地面へと降り立つ。
アザゼルも地面に降り立った。
カテレアは肩で息をしながら、俺を睨む。
「………まだ、やられるわけには……いきませんッ!」
そう言うと転移魔法陣を起動する!
あんにゃろ、逃げる気か!
『させねーよ! フンッ!』
俺はカテレアの上空にダークネビュラを展開する。
逃がしたら永遠とイングヴィルドを殺そうと付け狙うだろうからな。
ここで確実に始末しておく!
「なっ!? か、体が勝手に!!」
カテレアの体が浮かび上がる。
『カテレア、お前は度が過ぎた。大人しく冥界で過ごしていれば殺されずに済んだものを。お前は
「キ、キャァァァァァアアアアアアッッ!!」
カテレアはそのままダークネビュラへと吸い込まれていった。
遅くなって申し訳ありませんッ!
ちょっと個人的にバタバタしてたのですごく遅れました!
ただ、これから暫く投稿が遅くなると思います。
個人的に大事なことが起こるので。
そこはどうかご理解をご協力をお願いします!(_ _)
まあ、早く出せるなら早く出しますけど。