【本編完結】星をなくした子   作:フクブチョー

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溺れた時の息苦しさや海の暗さは溺れた人しかわからない
遭難した時の寒さや飢えは遭難した人にしか答えられない
正しさから抜け出してみよう
夕暮れ時の暗い川で溺れる少女と話がしたいのなら


24th take 貴方は溺れない

 

 

 

 

 

 

 

「アっくーん、ご飯食べに行こうよ〜」

 

都内、とあるスタジオ。3人組ガールズバンド【カントル】はバンド練習をしていた。この後はライブハウスでライブがある。夜からだから、今のうちに何か食べておかなければ体力がもたない。

 

「ほら、ナナも待ってるって」

「ん……ハルさん達先行っててください。私この曲まだちょっと気になるから、練習しとく」

「ライブどうすんの?お腹減ったら力出ないでしょ?アっくんのドラムはパワフルがウリなんだから」

「本番前にコンビニでテキトーに済ませる。せかせかご飯食べるの嫌いですし……あと、スタジオでアっくん呼びやめてください。誰かに聞かれたらどうするんですか」

 

今のアクアはセミロングの金髪にユニセックスの服装を纏っている。カントルは女性のみという設定で活動しているスリーピースバンド。この辺りでは結構名前も売れてきている。スタジオ貸してくれるオーナーなんかはメンバーの名前も当然知っていた。練習とはいえ、アクアの姿でスタジオには入れない。バンド活動をする時、アクアは常にマリンになっている。

 

「大丈夫だって。ここあんまり人来ないし」

「万が一があるでしょう」

「優等生だなぁ、アっくんは」

「ハルさん」

「わかったよ、マリン。本番までにはちゃんと何か食べてね」

 

スタジオから出る。一人になって、ドラムを叩いていると、何故かハルさんに言われたことが頭に引っかかった。

 

───優等生、か

 

稀によく言われる星野アクアへの形容。基本的に無茶で無鉄砲で人の予想につかない行動をとることが多いアクアだが、彼のことを深く知る人間は一度はこの呼び方をする。

 

ルビーも、ミヤコも、ハルさんも、ナナさんも、誰もがアクアをリアリストと知っている。無茶なこともするが、本人からすれば勝算のあるギャンブルで、後から聞けば納得する形に収まることが殆どだった。

 

だから皆アクアのことを認めている。彼のやることならまず正しいだろうとわかっている。今までアクアがこうと決めた事を覆すことができた人間はいなかった。

それでも、本人だけは優等生と呼ばれることに少し不満があった。

 

───オレってつまらないかな

 

面白い人を、変わった人を求めてこの世界に来た。多様な在り方が許されるロックの世界に。そんな人と会いたくて、役者としてそんな人も演れるようになる為に、オレはドラムを叩いている。けど、日本語とは不思議なモノで、優等生とは優秀さを表すと同時に人としてのつまらなさも表している。やっぱりこの世界に来ても、人はオレを優等生と呼び、オレはオレの正しさを捨てられない。

 

───でも、理論武装を辞めたら、オレは多分ステージに立つなんて事、怖くてできないから…

 

今はまだ、もう少し、正しいままのオレで頑張ろう。そう思いつつ、女の格好をした奇天烈な美少年はドラムの練習に没頭する。

 

その後のライブは無事成功。メジャーからスカウトの話が来たのは翌日だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SNSのアカウントから音がする。今ガチが公式で作っているモノだ。新しい動画と写真がアップされていた。中に映っているのは怪我した部分をいじられて逃げるアクア。フリルさんとMEMちょが楽しそうにアクアに復讐してるシーン。

 

───私がいなくても、みんな楽しそうだな

 

今ガチは本放送の前にこういった映像や写真をアップする事がある。次回への期待感を高める演出。ようは宣伝だ。私の暴力行為もまずはこの形で世に出た。そして次回予告で決定的になる。その結果が今だ。

 

『今ガチにお前はいらない、消えろ』

『ゆきちゃん可哀想。アクア立派。おまえクズ』

『お前が消えたらみんな喜ぶよ』

 

脳裏に蘇る数多の批判の文章。目を瞑ると炎上のことしか考えられない。寝ても覚めても私を詰る無機質な文字の羅列が心を埋め尽くす。

 

───もうすぐ番組の更新日。本放送……

 

見る気力はなかった。今頃はみんな来週以降の撮影してるんだろうけど、私は出られなかった。事務所からストップがかかったから。

 

【今は何をいっても何をやっても燃料にされるから。少し様子を見よう。何か言う時は相談して】

 

正しい判断だと思う。あんな事をしでかした後に私が何食わぬ顔で出演していたらそれこそ収まるものも収まらない。番組には迷惑かけるけど、しばらくはあの6人に任せるしかない。

 

───迷惑をかける?

 

自分で言ってて笑ってしまう。アップされた映像を見ろ。みんな私なんか居なくても楽しそうにやっている。アクアさんはいつも通り円滑に回してるみたいだし、傷を面白おかしく扱うことで、番組が暗くならないようにしてくれている。

 

───凄いなぁ、アクアさんは

 

かつての彼と同じ状況になった今、改めてあの人を凄いと思う。不知火フリルに手を出しているかもしれない。そんな噂話すら出回ったら即死の爆弾が爆発した。

しかしアクアさんはまるで動揺を見せなかった。燃えたぎる炎で全身焼かれながら、実力と才能で少しずつ周囲を黙らせ、最終的には世間に認めさせてみせた。星野アクアなら不知火フリルとお似合いだと。

 

それに引き換え私はどうだ?MEMちょから中途半端に謝罪することは炎上対策としては下の下と聞かされておきながら、私の罪悪感を軽くしたいがために謝ってしまい、結果このザマ。番組に出るどころか、街を出歩くのも危ない状況に自分から転がり落ちてしまった。

 

───なんで私はこんなにダメなんだろう

 

私の軽率な行動が、アクアさんの忠告を聞かず、空回ってしまった結果が、私だけじゃなく事務所やマネージャー、果てはお母さんにまで迷惑をかけてしまった。

 

───もっと、早く……

 

アクアさんのことを研究していればよかった。彼の思考パターンをもっと深く取り入れておくべきだった。あの人ならきっと私と同じ状況になっても上手くやるのだろう。私なんかではできない方法で解決してしまうのだろう。あの人はいつだって正しく、賢く、強く、美しいから。

 

 

ヴー

 

 

電気のついていないカーテンを閉め切った暗い部屋でスマホが光る。着信時の表記には星野アクアと書かれていた。

 

「………………………」

 

出るかどうか迷った。今この人と話をしてしまったら言いたくもないことを言ってしまいそうで。

 

だって彼は正しいのに。

 

私がいないからって番組をうまく回さなかったら私以外の全員に迷惑が掛かってしまう。いつも通り、普段通りに番組をやるのは正しいことだ。この電話だって、きっと私を心配して掛けてきてくれたものだ。表では何もなかったように。裏では心配して直接電話をかけてくれる。全て正しい。心配の電話だって嬉しい。他のメンバーすらLINKで様子を聞いてくるだけで、直接電話してくれる人はいなかったのに。

 

「───もしもし」

 

迷った末にコールをタップする。安心したかのように息を吐いてくれたことがわかった。

 

「アクアさん?どうかしましたか?」

『いや、別にどうもしてねぇんだけど。ちょっと声が聞きたくなって』

 

探り探り言葉を紡ぐアクアの声。気を遣われてる。その事が嬉しいと同時に少し腹立たしい。

 

「それだけならもういいですね。切りますよ」

『あー、待って。悪い、まだ待って』

 

待って、と言いつつしばらく黙り込む。けれど待たされて不快な気にはならなかった。いっぱい考えて、言葉を選んでくれてるのがわかったから。

でも、今の私の心にはどんな言葉も響く気はしなかった。今私に届くのは文字の羅列だけだ。

 

『………あかね、今のお前に言葉で何言っても響かないだろうけど、一応言っとく』

 

今の言葉は少し響いた。まるで私の心を見透かしたようなセリフに驚かされた。

 

『───』

 

しばらくアクアさんは懸命に、そして真摯に語りかけてくれたけど、やっぱり私の心には響かなかった。

 

『ま、最初に言った通り、今は聞いてくれるだけでいい。頭の隅にでも入れておいてくれ』

 

何かをしなくていい。その言葉は少し私に安らぎをくれた。

 

『───なあ、あかね。オレに何かしてほしいこと、ある?』

 

一瞬呆気に取られる。は?と聞き返しそうになった。電話の向こう、少し不安そうな口調で紡がれた一言は、あまりに予想外すぎて、閉め切っていた心の隙間に入り込んできた。

 

「───あはははっ」

『………笑うなよ、恥ずかしいこと聞いた自覚はある』

 

電話口から照れたような声音が響く。顔は見えないけど、どんな表情をしているか見えるようだ。絶対あの整った眉間に皺を寄せて、軽く頬を掻いている。ありありと脳内再生されるその姿も可愛くてまた笑みが漏れる。少しして驚いた。こんなに心から笑ったのはあの事件から……いや、今ガチが始まってから今日まで、多分初めてだ。

 

───ホントに、貴方は魔法使いみたいだな

 

『今日あま』の時といい、今といい、貴方は人を変える何かを持っている。世界を変える何かができる人。

 

私は、アクアさんのようになりたかった。

 

「──してほしいこと、かぁ」

『………オレが出来る範囲でな』

 

私はこの人に何をしてほしいだろう?この魔法使いに。一つ願いを叶えてもらえるとしたら、何を望むだろう。

 

「じゃあ、会いに来て。今すぐ」

 

ほとんど脳を経由せず漏れた言葉は、魔法使いへの願い事にはあまりにささやかな。けれど収録中の芸能人に願うにはあまりに難しい願いだった。

 

 

 

 

 

 

───これでいいのか、オレ

 

電話しながら自問する。声が聞ければそれでいいと思っていた。そして、声は聞けた。思ったよりは元気そうだった。けれどそれは表面的なもので、声の端々に何かを感じた。オレの声も多分鼓膜を震わせてはいるが、心に響いていない。

 

───何の根拠もないけど……

 

『それだけならもういいですね。

切りますよ』

「あー、待って。悪い、まだ待って」

 

今電話を切ったら、アイツはその洞穴に落ちて、二度と戻ってこないかもしれない。そんな確信があった。

 

『………あかね、今のお前に言葉で何言っても響かないだろうけど、一応言っとく』

 

そしてオレは言えるだけのことを言う。心に届かなくていい。耳に聞こえているなら脳には嫌でも記憶されている。今は頭の隅にでも残していられれば、それでよかった。

 

「───なあ、あかね。オレに何かしてほしいこと、ある?」

 

少し恥ずかしかったが、思い切って切り込んだ。案の定笑われた。まあ笑ってくれたという事実は少しホッとした。まだ笑えるなら心は完璧には壊れていない。

 

『なら会いに来て、今すぐ』

「………………は?」

 

思わず絶句する。あのあかねが今ガチの公式アカウントを見ていないはずがない。オレ達が今撮影中で、合間の休憩に掛けてることくらい、知ってるはずだ。今すぐなんて不可能。女に同じことを頼まれたのは何度かあったが、間違いなく一番理不尽な願いだった。

 

「………………今すぐは、無理だが」

『ですよねー!』

 

食い気味に返事がくる。声音は異様に明るく、傷心中の役者とは思えない声だった。

 

『今収録中ですもんねー。アクアさんがいきなり抜けたら大変ですよ。ただでさえ私いなくていつもより人数少ないのに』

「わかってるなら……収録後でよければ──」

『でもな、アクア。そういうところだぜ?オレがスーパードライとか、人生二週目って言われんのは』

 

声色が変わる。一瞬ゾッとした。声色だけじゃない。まるで人格ごと変わってしまったかのような感覚。声音は変わっていない。あかねの声だとわかる。それなのにスピーカーの向こうで、黒川あかねが他の誰かに変身したかのような錯覚に陥った。

 

『オレは溺れてる人が目の前にいたら救命道具は持っていくけど、飛び込むことはしねぇ。山で遭難してる人がいたらレスキューは呼ぶけど、山に入って探すことは絶対にしねぇ。そうだよな。オレは常に最悪を想定する。ミイラ取りがミイラになるなんて、間抜けな真似をいつも正しいオレはしねぇ』

 

肌が粟立つ。

血が逆流しているかのような寒気が奔る。

うだるような夏の暑さによって張り付いていた汗が一気に冷たくなる。

この声がスピーカーから鼓膜を震わせているのか、あの『声』のように、血が、鼓動が、遺伝子が叫んでいるのか、判断がつかない。

オレの口調、オレの声色、そしてオレとは違う声音が脳内で木霊する。このスピーカーの先にいるのは誰なんだ。あかねか?オレか?それとも……星野アクアか。

 

『アクア、オレは優秀だよ。いつも視野が広くて、冷静で、最善を最速で選択し続ける。優秀で、有能で、正しい。そりゃ強いよな。オレは常に負けないところでゲームをしてるんだから。常に負けないから皆はオレのことを尊敬し、信頼し、認めてるんだ。常に正しく、賢く、強く、美しい星野アクアを……でもなっ』

 

語尾が震える。泣いていると気づいたのは電話が切られてからだった。

 

『正しく高い場所から見下ろしてしか話せないなら、私が貴方に話すことは何もないよ……っ!』

 

声色がいつものあかねに戻った。スピーカー越しからでも伝わる負の引力は感じなくなった。けど、何も言う事はできなかった。衝撃が冷めやらない。はやる鼓動を落ち着かせるので精一杯だった

 

『収録頑張ってね。それじゃ』

「……………はぁっ」

 

電話を切られる。止まっていた呼吸がようやく正しい動きを取り戻し、肺の中に溜まった空気が排出された。

 

───なんだったんだ、今のは…

 

PVや『今日あま』の時とは明らかに違った。あの『声』には悩まされることもあったが、今考えるとなんだかんだでオレの味方で、オレの外から発せられる『声』で、オレを正しい方向へと進歩させてくれた。

 

だが今のは違う。

 

───話していたのは間違いなくあかねだ。だが……

 

あかねの声が、オレを真似たエチュードが、明らかにオレの中の何かと共鳴した。

 

「────クソ」

 

しばらく無機質なスマホを眺めていたが、ディスプレイをオフにする。やっぱり電話なんてするべきじゃなかったか。でもあいつ、そっとしておいたら病むタイプだからな。てかもうだいぶ病んでたが。

 

───病んでるのはオレも同じか

 

自嘲する。ひょっとしたら、オレの仮面の下を誰よりも理解しているのは、オレでも、フリルでもなく、あかねなのかもしれない。

 

「アクア、電話終わった?誰にしてたの?」

「誰でもいいだろ」

「目を閉じて」

「あかねだあかね」

 

首に手を回し、背伸びして顔を近づけてくるフリルを引き剥がす。この女、キスを脅しの道具に使いやがるとは、なんで卑怯なやつなんだ。

 

自身の口づけに人を殺せる力があることを自覚する天使の容貌の悪女は少し不満そうに鼻を鳴らした。

 

「あかねには心配して電話とかするんだ……私には何もなかったのに」

「お前の時はほぼ四六時中一緒にいたろ。電話する意味がねぇ」

「でもアクアってそんな事するタイプだっけ?辞めたいなら辞めればってスタンスじゃなかったの?」

「………………」

 

言われてみれば確かにそうだ。辞めようが続けようが最終的に決めるのは本人。来る者拒まず、去る者追わず。これがオレのスタイルだったはず。それなのに、なんであかねに限ってこんなお節介…

 

「なんかやだな。私以外に貴方が変えられるのは」

「………別に変わってはいねーだろ。ちょっとらしくない行動してるな、くらいのもんさ……そもそも、オレはオレらしさってのがよくわかってない」

 

自分らしさなんてもの、自分が一番わかってない。そんなのはよくある事だろう。けれど、オレがオレらしさをわからないのはそんなよくある事柄とは違う気がする。

 

「ただ俺は、人が死ぬのが嫌ってだけだ」

 

言ってから驚く。ほとんど脳を経由せず出た言葉だった。場当たり的に動く事自体はオレにとって珍しくない。先に動いて、口に出してしまって、後から理屈をくっつける。そういったことはままあった。特にあのPV以降は。しかし今の一言はそんな今までの経験と違う気がした。オレ以外の誰かが勝手に口を動かしたかのような気分だった。

 

───あかねに充てられたか…

 

強い光を見た後は一時的に視力を失うように。突然真っ暗になったら目が慣れるまで何も見えなくなるように、唐突な変化は意識を隔離する。オレはまだトリップ状態から抜け出せていないのかも知れない。

 

「………貴方の仮面の下、少し見えてきたかも」

「まだ少しかよ。オレは多分もうフリルの仮面の下、50%以上は見えてる。ぼやぼやしてると追い越すぞ、カムパネルラ」

「………ホントは60%だった」

「残念だったな。実はオレは62%だ」

「私もホントは65%」

「オレは72%」

「80」

「90」

「100」

「それはウソだろ」

『………………』

 

しばらく沈黙したまま、2人は廊下を歩く。

 

親友(ジョバンニ)、決着をつけよう。表に出て」

「望むところだ、親友(カムパネルラ)

「えー、なに?ケンカ?」

「またアクアとフリルが対決するってー。今度は何で勝負すんの?」

「アクアが勝てる勝負でいいよ」

「この……じゃあどっちが早くMEMちょをメス顔にできるかゲームで」

「のった」

「やめてよぉ!?」

 

休憩時間が終わり、アクアとフリルが歩いているところからカメラが追っていたからか、当然2人のやり取りを他のメンバーも聴いている。詳しいルールを決めようとする星の瞳の少年と黒髪の美少女の間にツノ型のカチューシャを付けた淑女が割り込んだ。

 

「阿吽の呼吸すぎないか、あの2人」

「センス、というか、趣味嗜好が似てるんだろうね。どっちもドS」

 

その後、結局メンバー全員を巻き込んでNGワードゲームが開催される。ワードは折れない厚紙に書かれ、オデコに貼り付けられた。

 

「ヘイヘーイ、アクたんびびってるぅ」

「聞いたぞメム。こないだ奢り肉食いっぱぐれたオレのために今度回らない寿司奢ってくれるんだって?」

「言ってないよぉ!?」

「メっさんOUT〜」

「………このNGワード書いたの絶対アクたんでしょ」

「ちょろいね最年長」

「むかちーん!!フリたん!後でもうワンゲームね!このなんちゃって悪役(ヒール)ツンデレ王子絶対泣かす!」

「誰がなんちゃって悪役(ヒール)だ。このなんちゃって女子こ──」

「にゃあああああ!!!?」

 

何かを口走ろうとしたアクアの口をMEMちょが飛び掛かって塞ぐ。なんだかんだで盛り上がり、仲良くケンカしながらゲームを楽しむ様子は、SNSでちょっとバズった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───貴方は正しいですよ……正しいですけど」

 

生まれて初めてかもしれない。こんなに人を憎悪したのは。

 

───そんなに楽しそうにしなくてもいいじゃないですか…

 

割れんばかりの力で握りしめられたスマートフォンの中には笑顔でゲームを楽しむアクアの姿があった。

 

 

 

 

 




最後まで読んで頂き、ありがとうございます。今のアクアをトレースしたからこそ生まれたあかねの闇。いかがだったでしょうか。本当は前回でここまで書きたかったのですが、長くなったので分割で。次回からはまた週一更新目指して頑張ります。
それでは励みになりますので、感想、評価よろしくお願いします。時間がかかっても感想には必ず返信します。
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