黎明の軌跡 Break the Nightmare 作:テッチー
各地でいくつかの施設が不可解に消失していたのは、《パンタグリュエル》が上空から接収していたからだった。
カトルが言うに、ルーファスはそのシステムを《オーディンの左目》と呼んでいたそうだ。
それ自体が第七エリアを象徴する主格者のアイテムなのかは不明だが――その仕組みを利用して、リィンたち地上組を艦内に引き上げるというヴァンの目論見は見事に成功した。
「そういうわけだ。状況は把握したか?」
「主格者候補はルーファス、スウィン、ナーディア、ラピスの四人。今回は主格者の特定を第一目標にするんじゃなくて、てっとり早く全員の願いを叶えようという方針……でいいんだな」
「上々」
ヴァンの説明を、リィンはすぐに理解した。
与えられた役割をこなすのに人手が足りないと嘆いていたところで、ルーファス曰くの“労働力”が舞い込んできたのは確かに幸いだった。
現在は合流した全メンバーも各フロアに分かれ、先行していたカルバードチームの指揮の下、それぞれの配置についてもらっている。
尚、《パンタグリュエル》に入った段階で、彼らの衣服もコスチュームチェンジしていた。
「ところでヴァン。俺たちの役目は清掃だと思うんだが、こんな形で抜け出しても大丈夫なのか?」
「役割の解釈に幅があるのは、これまでのエリアでも判明してる。艦内で行動する限り、ある程度は大丈夫だろ」
二人はジャージみたいな清掃員服だ。その証であるらしい作業キャップには【クリーン】と刺繍されている。
まっとうな清掃業務はエレインたちに任せて、ヴァンとリィンだけはこちらに来ていた。
彼らの立つ石畳のフィールドを、有刺鉄線のフェンスが囲んでいる。さらにそれを囲むように観客席が敷き詰められていた。
ここは第三層に位置する闘技場だった。
そしてリングの向こう側には、スウィン・アーベルがいた。選手の控えスペースでウォーミングアップをしている。
「アーロンたちのチームが苦戦していてな。ナーディアの望みを叶えるにはスウィンがいないとダメらしい」
「そのスウィンは闘技場に入り浸りか。彼をナーディアのところに引っ張っていくには、闘技場の対戦相手がゼロにならなければいけない、だな」
「まあ相手がいなけりゃ、ここに留まる理由もねえだろうからな。あいつ自身の望みもあるかもしれんが、まずは『すーちゃん、すーちゃん』とわかりやすいナーディアの攻略を優先する」
方法はシンプルだ。
湧いてくる敵を片っ端から倒す。出て来なくなるまで倒す。さすがに無尽蔵のストックがあるわけもない。
ラストがスウィン一人になった時点でミッションはクリア。
そこから彼を連れ出せればよし。戦いを挑んできても、倒して連れて行けばそれでよし。
一戦目の敵がリングに登場した。狼型の魔獣が五体だ。
観覧席に幻影のギャラリーも現れた。歓声と熱気がフロアを震わせる。
「さて、準備はいいか?」
「問題ない。武器は少々心許ないが」
「意外と似合ってるぜ」
「褒め言葉として受け取っておく」
二人同時にキャップのつばを後ろに回し、モップを剣のごとく構える。
あくまで清掃員という枠内での参加だ。
ブザーが鳴り響き、開戦の合図を告げる。一斉に襲い掛かってくる狼魔獣の群れ。
リィンが前に出る。
「――四の型、紅葉切り。いや、紅葉打ちと言った方がいいのか」
モップが閃き、狼たちがまとめてリングの外に吹き飛んだ。八葉の技は得物を選ばない。
続けざまに二戦目の魔獣が現れる。今度は大きなトカゲ型が三体だ。
「この戦闘を延々繰り返すわけか。頼りにしてるぜ、剣聖殿」
「任せてくれ。これも清掃員としての掃除の一環だろう」
その先にいるスウィンを見据え、最強の清掃員はモップを携えた。
《――★第38話 エインヘリヤルの霊珠★――》
ヴァンは大丈夫だろうか。
リィンがついているから十分だと思うが、闘技場なら私も同行したほうが良かったかもしれない。
「……いえ、それはやっぱりダメね」
一人首を横に振り、エレインは小さく嘆息した。
四層の連絡通路。清掃の真っ最中。清掃班は人数が多いので二チームに分かれており、自分はそのA班の班長だ。
「なぜ私が清掃班なのだ……任された以上はやり切るが……」
ラウラは壁の拭き掃除をしてくれている。珍しく不満をこぼしているのは、レストランの配置にして欲しかったかららしい。
班分けの段階でラウラは調理役に立候補したが、なぜかⅦ組男子勢が必死に清掃班に推薦したのだ。
事情はわからないが、彼らが主張するには『ラウラの料理はおいし過ぎてラピスが死んじゃうから』とのことだった。
うん、やはりよくわからない。
「ちょっとアッシュ君。手が止まってるわよ」
「少し休憩しただけじゃねえか。見た目通りのお堅い委員長タイプだな、乙女パイセンは」
エレインが注意するも、アッシュはふてぶてしい態度だった。アーロンと馬が合うのも納得だ。
「乙女パイセンはやめてちょうだい。あと委員長というか、学生時代は生徒会副会長よ。私の指揮下の配属に不満でもあるかしら?」
「へえ、俺はトールズ分校の生徒会長だぜ。役職なら俺の方が上じゃねえか」
「またそんな冗談ばかり。真面目にやりなさい」
「くそっ、一発で信じねえやつリスト更新か……」
「ほら、彼を見て」
「あん?」
エレインが視線を向けた先には、一心不乱に通路の溝を磨くガイウスの姿があった。床に膝をついて、わずかな汚れも見逃さないように目を光らせている。
「あの勤勉な働きぶり。指示に対する素直な返事。遊撃士にスカウトしたいくらいだわ」
「風のパイセンは聖杯騎士サマだろ。遊撃士に転向できるわけねえよ」
「兼務すればいいじゃない」
「遊撃士協会の労働環境ってそこそこブラックだよな……」
「興味あるならキャリアアップ制度から説明するわよ。卒業後の進路決まってるの?」
「余計な世話焼くんじゃねえ。うちの教官か」
渋々とアッシュは掃除に戻っていった。
アッシュへの勧誘は半分は本気だったのだが。あれは跳ね返りだが、物をよく観察している。即時の状況把握と一歩下がって冷静な判断ができるのは、遊撃士向きの資質だ。
もっとも仮に彼がそうなった場合でも、カルバードではなくエレボニア側の支部に引き抜かれるのだろうが。
「こちらは終わりましたよ。次はどこをやりましょうか」
雑巾を絞り終えたセドリックが、エレインに訊ねてきた。清掃A班はこの五人だ。
皇族という立場にも関わらず、雑務を抵抗なく受けてくれるのは彼の人柄なのだろう。
「ありがとうございます。では殿下は次の区画を――いえ」
「エレインさん?」
「その後のエリゼさんとのことを詳しく」
「今!?」
あの場にリィンが乱入したせいで状況は滅茶苦茶になり、最後にどうなったかの情報が錯綜してしまっている。
アニエスはエリゼ経由で知っているようだが、自分はまだ知らない。
アニエスから聞くわけにもいかず、セドリック本人と色々話したかったのだが、彼と二人になる状況も作り出せず、あれよあれよの間に第七エリアの攻略に入ることになり――正直、気になって仕方がない。
「えっと…‥まあ、改めて気持ちは伝えまして――」
その顛末を教えてもらう。なるほど、ずいぶんとがんばったようだ。
「――よくわかりました。では次のステップに移りましょう」
「ま、まだ続くんですか!?」
「もちろんです。作戦は第5フェイズまであるんですから」
「先が長い……」
「意識をしてもらって終わりではありません。むしろ肝心なのはここからです」
「それは……そうなんでしょうけど」
人の色恋のサポートに入るとか、私自身はどうなのよ。なんて自問自答をしないでもないけれど、かつての自分を投影でもしているのか、どうにも面倒を見たくなってしまうのだ。
あれこれとセドリックから根掘り葉掘り聞き出していると、
「手ぇ止まってんぞ、副会長乙女パイセン」
アッシュが通り過ぎながら鼻を鳴らした。
「まったく、本当に生意気な子ね」
「今のはアッシュさんが正しいような」
「なにか」
「何でもありません」
エレイン教官には頭の上がらないセドリックだった。
●
最後にルーファスと会ったのは、クロスベル再事変のあとになる。
《逆しまのバベル》で火傷を負った彼を、治療のために受け入れてくれた病院で、その見舞いに訪れた時だ。
病室で少しだけ話をした。
体の具合と、これからどうするつもりなのかを聞いた。
快復に向かっていることは教えてくれたが、この先の身の振り方については何も言わなかった。自分の中に答えがなかったのかもしれない。
逆に訊かれたのはクロスベルの現状と、領主の仕事は順調かという二つ。
交わした会話はそのくらいだった。
ある日、ルーファスは病院から姿を消した。多めの治療費と、医師と看護師への感謝の一筆を残して。
脱け出しの手引きをしたのがスウィンたちであることはわかっていた。
大手を振って往来を歩ける立場ではないし、そもそも世間的にルーファス・アルバレアは死亡したことになっているから、まっとうな退院にはならないだろうと察してはいたが……
「こんな場所で兄上と再会することになるとはな……」
独りごちたユーシスは、ため息をついた。
まだ特定できない状況ではあるが、主格者候補には違いない。
地上から《パンタグリュエル》の船倉に引き上げられた時、兄上は俺たちが何者なのかわかっていなかった。
それはいい。興味のあるもの以外は、個別認識していないのだろう。けれどスウィンたちのことは個人として見ているようだった。
だったら、だったら俺のことも認識してくれたって――
「どうした、ユーシス! しっかり働かないか!」
甲板の床をデッキブラシでこすりながら、マキアスが駆け抜けていく。
ああ、うるさいヤツが来た。
清掃Bチームの担当区域は五層の甲板だ。範囲が広いので、班員は多く振り分けている。
エリゼ、クレア、シャロンは甲板後方。アンゼリカ、アガット、エステルは甲板前方。
そして甲板中腹がユーシスとマキアスだった。
250アージュ級戦艦の掃除だ。これだけのメンバーを動員しても、まったく手は足りない。しかしカジノや大浴場から人を借りるわけにもいかず、特に劇場は人手がいるらしい。
増員が見込めないなら、あとはマンパワーで乗り切るしかなかった。
「まったくサボりは困るぞ。君が手を抜く分だけ、僕がやらないといけなくなるんだからな」
過ぎ去ったと思ったマキアスが戻ってきた。
「ふう、お前は悩みがなさそうでいいな。心底うらやましい。だからと言ってお前になりたいかと問われれば、そんなことは断じてないが」
「い、いきなり腹の立つことを!」
その張り切りもクレア少佐へのアピールのつもりなのだろう。そんな短絡な思考で監察官が務まるのか。
「そんな短絡な思考で監察官が務まるのか」
「なっ!?」
「む、すまない。頭で考えたことをそのまま口に出してしまった」
「相変わらずの失礼な男め……。ケンカでも売っているのか?」
「お前程度の財力で買えるとは思わん」
「この微妙に噛み合わない会話が、なんともユーシスらしいな……」
「ふん」
卒業してからはⅦ組同士でも会う機会が限られている。やり取りに小さな懐かしさは確かに感じるところだった。
「……悩みがあるなら聞くが」
「大したことではない。聞いて欲しい時は言う」
「そうか。ならいい」
それ以上はマキアスも追及してこなかった。
互いの性格を熟知しているからこその距離感だ。
本当に入って欲しくないと思う線は越えないし、それでも必要だと判断した時は線に踏み入りもする。
この関係性はⅦ組というより、ユーシスとマキアスの間で暗黙に成立しているようなものだった。要するに親友としての勘の働きに近い。
線という一語が頭によぎったせいか、ふとそこに意識が向く。
「おい、パンタグリュエルにこんな線などあったか?」
「線?」
足元を見るマキアス。
甲板に黒いラインが引かれていた。しかも格子状に交錯するように、甲板の中腹部いっぱいにである。
「これはなんだ?」
●
「メイン料理の追加いけますか!?」
「空になった皿を下げて来たよ。デザートもこの辺りで挟んでいきたいけど……」
ウェイター役のクルトとヨシュアが厨房に駆け込んできて、ラピスに提供するおかわりを催促する。
「急ぎます!」
と答えつつも、アニエスの手はいっぱいだった。
キッチンはアニエス、レン、ユウナ、トヴァル、ミュゼの五人で回している。にも関わらず、厨房内は昼のピークの東方料理屋くらいの忙しさだった。
皿を平らげるラピスのピッチが早いのだ。レストランの長テーブルに座するラピスは、すさまじい勢いで次から次へと完食している。
健啖家とはレンから聞いていたが、摂取した食事を直接エネルギーに変換するらしいので、そもそも限界という概念がないのかもしれない。
「おそらくゴールは満腹感じゃなくて満足感よ。100点を目指すしかないようね」
レンが果物を切り分けながら言った。
ラピスは食べた料理一つ一つに点数をつけている。見栄え、味、ボリューム、それらを総合してつけられるポイントのようだったが、ここまでフルスコアは一度も出ていない。
私のオムレツが67点だったことには地味に傷ついた。
「っしゃ! トヴァル特製ジューシーハンバーグ、上がったぜ!」
「こちらもどうぞ。レン特製ゴージャスフルーツパフェよ」
「お待たせしました! ユウナ特製盛り盛りパンケーキです!」
「私も完成です。ミュゼ特製12の野菜を煮込んだ愛★ポトフ」
「え、えっと、クローゼ特製お子様ランチセット、グランセル国旗付きになります」
皆さんの“特製”へのこだわりはなんなのでしょうか。
ヨシュアさんとクルトさんが両手にそれぞれ皿を持ってサーブしにいく。さすがは双剣使いですね――なんてジョークを言ったら、なぜかクローゼさんの表情が曇った。
次は何を作るべきか。アニエスは考えつつラピスの様子を一瞥する。
おいしそうに食べている。食べてはいるが――どこか満足していなさそうだった。
「やっぱりラウラさんにもこちらの班に入って頂くべきだったかもしれません。今からでも応援を要請すれば――」
「それはダメだ!」
すごい勢いでクルトが戻ってきた。目が血走っている。
「ク、クルトさん? でもこの前の立食パーティの料理も手掛けて下さいましたし、適材適所というならレストラン区画の担当になってもらった方が良いかと……どうしてダメなんですか?」
「ラピスが壊れてしまうかもしれないからだ。もちろんおいし過ぎてな」
「その理屈がよくわからないんですけど……」
「それにラウラ先輩は清掃班を強く希望しておられた。周囲の整理整頓、美観保持は武道の修練にも通じる基本の心構えだ。初心を忘れないその姿勢には感服する他ない」
「私の目には無理やり清掃班に入れられていたように映りましたが……」
クルトはラウラ召喚の提案を頑として受け入れなかった。自分たちだけで何とかすると譲らない。
ミュゼが大きな皿を引っ張り出してきた。ブルマリーナ一匹丸々乗るほどの、サーフボードみたいな巨大な皿だ。
「こうなったら起死回生の大皿料理を作りましょう。私とユウナさんのコラボ作品なら、必ずラピスさんを満足させられるはずです」
「え、あたしと? 協力するけど、どんな料理なの?」
「伝家の宝刀、“女体盛り”です」
「宝刀にした覚えは欠片もないわ。ちなみに盛られるのは誰よ」
「ユウナさん」
「当たり前のように言ってんじゃないわよ! 絶対イヤだからね!」
「最後のエリア攻略なんですよ! 皆さんの力になりたいと思わないんですか! 昔はそんな人じゃなかったはずです!」
「なんであたしが責められるわけ!? というか昔はやってたみたいに言うな!」
「もしかして“言うな”と“ユウナ”をかけました?」
「かけてない! ちょっとツッコミが追いつかないわ!」
ユウナとミュゼが揉めている。
「はぁ、クルトさんとヨシュアさんが意味わかってないみたいで良かった……」
「あら、じゃあアニエスはわかっているのね。いやらしい子」
アニエスのつぶやきを聞き逃さず、レンが顔をのぞき込んできた。
「あっ、ち、違います」
「違わないわ。ヴァンさんに提供するときは私が綺麗に盛り付けてあげるから。サモーナのお刺身は……うん、そこしかないわ。あとは海藻の扱いに高次元のセンスが求められそうね」
「イメージしないで下さいっ」
「それにしてもアニエスも耳年増よねえ。興味津々なお年頃なんでしょうけど」
「誰が耳年増ですか。そんなんじゃないですから」
「み、耳……ミミドシエスとかどうかしら」
「過去一番で語呂が悪い……」
その時、クローゼがミュゼの前に進み出た。
「ミュゼさん。今仰っていたコラボ料理“ニョタイモリ”なら、満点を取れるんですか?」
「クローディア殿下……はい、必ずや。東方料理にルーツを持ち、海鮮の真髄を凝縮させた神秘のレシピです」
「なるほど……どういうものかわかりませんが、私にお手伝いできることはありませんか?」
まさかの成り行きに、あわあわとユウナが震えている。
ミュゼは落ち着き払っていた。
「ご協力頂けると?」
「もちろん一肌脱がせて頂きます」
「じゃあ話が早いです。せめてもの配慮として、完成した料理のサーブはヨシュアさんにお願いしますから」
「? ありがとうございます」
「とりあえずこちらの大皿に乗って、仰向けに横になって下さい」
「こうですか?」
配慮どころか鬼畜の所業だ。焦りに焦るアニエスは調理台から身を乗り出した。
「思いとどまって下さい、クローゼさん! 一肌脱ぐの意味、絶対間違って伝わってますよ!」
「アニエスさん? 大丈夫、私がんばりますので!」
「がんばっちゃダメーっ!」
●
「立ち位置が違うわ。ここよ、ここ」
舞台の上で、ジュディスが演技指導をしている。怒られたクロウは不服そうに、
「数リジュずれただけだろ。誤差の範疇じゃねえのか」
「その数リジュで照明の当たり方も変わってくるし、この後に出てくる登場人物の動線にも影響してくるのよ」
「はぁー、細かいったらねえな。もう少し適当にやる方が性にあってんだが」
「ちょっとリーシャもなんとか言ってよ!」
話を振られたリーシャは困り顔を浮かべた。
「そうですね、床に目印もつけていますので、それを起点に立ち位置を計るとやりやすいと思います。私もサポートしますから、がんばりましょう」
「難しい世界だな、舞台ってのは。この辺りでいいのか?」
「なんでリーシャの言うことは素直に聞くのよ……」
ジュディスは納得いかないようだ。
ナーディアを満足させる劇を作るのに必要な団員数は確保することができた。
メンバーはエリオット、シェラザード、クロウ、エマ、スカーレット、オリヴァルト、フィー、トワ。
演技指導役として、ジュディス、リーシャ、ヴィータ。
素人であるメンバーは、劇の基本を指導役から叩き込まれているところだった。
その様子を耳に入れながらも、アーロンはペンを動かす手を止めず、視線でさえ一度もぶらさなかった。
「くそっ、ストーリーラインが上手く繋がらねえ……!」
台本の案を書き連ねたメモ帳は、修正に修正を重ねたせいで真っ黒だった。
脚本作りはアーロンが担当することになっている。絶対俺がやると立候補したのだ。
「こんなもんじゃねえよ、猛将は! オレには描けねえっていうのか、猛将の生き様が!」
アーロンは頭を抱えた。かなり煮詰まっている。目指すは《猛将列伝》の演劇化だ。
せっかくクレイジー卿も劇場メンバーに入ってもらったのに、物語の構成が思うように行かないのだ。
あの猛々しい漢の世界を、舞台の上でどう表現したらいい……!?
「難航してるみたいじゃない。ストーリーテラーは門外漢なわけ?」
休憩に入ったらしいジュディスが、アーロンの進捗を確認しにきた。
「ぬかせ。脚本から演出まで何でもござれのアーロン様だぜ。だが今回は扱うテーマがでけえんだ。命を削る覚悟で書き上げねえと」
「決意重っ、どんだけよ」
ナーディア攻略のポイントは二つ。
一つ目は彼女が満足する出来の劇にすること。
二つ目はスウィンがとなりにいること。
スウィンの同行はヴァンとリィンが担う。闘技場に出向いて、彼を説得している頃だろう。
問題は劇。手は絶対に抜かない。妥協もない。今ある資材と人手だけで最高のクオリティに仕上げてみせる。
「もうちょっとなんだけどな……導入部で爆炎の中を歩くクレイジー卿の絵がうまく定まらねえ」
「え、いきなりエリオット君を焼き殺すの? というかあたし、良いこと思いついたわ!」
「あん?」
ジュディスは自信満々に提案してきた。
「合作よ、合作! あたしとアーロンでストーリーを考えんのよ。あんたにない感性をあたしが足してあげるってわけ。どう? 名案でしょ」
「駄作になる未来しか見えねえな。古今東西、安易なコラボは炎上の一歩目だっつーの」
「それは見せ方次第でしょ」
「いーや、たとえばゴッチ監督とラム監督が共同で映画作りができると思うか? 要するに《ゴールデンブラッド》と《狼たちの鎮魂歌》がコラボできるかって話だ。無理だろ?」
「やってみなきゃわかんないじゃない! いつかコラボするかもしれないじゃない!」
「はっ、いいぜ。なら一年以内にコラボしなかったら、素っ裸でイーディス中を走り回れや。もちろんニナ・フェンリィと一緒にな!」
「やってやるわよ。じゃあもしもコラボすることがあったら、アンタはトリオンタワーから紐なしバンジーしなさいよ!」
「上等だ! この痴女キャットが!」
「言ったわね! この赤毛チンピラ!」
二人の口論を眺めていたエリオットが言った。
「え、待って。僕が主役で話進んでるの」
●
「ふぁあああぁ……いい感じだよ~」
アガートラムがトランスした高性能マッサージチェアを堪能するナーディアは、ぶるぶると語尾を震わせていた。
さらにクラウ=ソラスは温熱機にトランスし、彼女の全身をぽかぽかと温める。
ミリアムとアルティナのコンビネーションに、ナーディアはご満悦の様子だった。
「うーん、最高。冷えた飲み物持って来て。三秒以内に」
「さんっ!?」
ぱんぱんと手を打ち鳴らされ、デュバリィが神速でグラスに注がれたフルーツオレを運んできた。
「おっそいなー、七秒もかかっちゃってるよ? なーちゃんを待たせてはいけないのです」
「こぉのわがまま小娘~! わたくしを小間使いのように扱ってからに!」
「文句あるのかな~、怖い顔はなーちゃんイヤだな~、地上にポイしてもいいんだけどな~」
「う……申し訳ありませんわ。わ、わたくしがノロッ……ノロマなばかりに……!」
「わかればいいんだよ。素直がいちばーん、イェーイ。はい、リピートアフターなーちゃん?」
「す、素直がいちばーん!」
ひきつった笑顔で「イェーイ」と続けたデュバリィは、ストレスで胃痛になりそうなくらいに憔悴している。
自分の主人以外に頭を垂れることを良しとしない性格なのだろう。ナーディアに聞こえない小声で「夢から覚めたら覚えていやがれですわ……」と呪いの言葉を吐いている。
「責任者さーん」
「いかがなさいましたか、ナーディア様」
自分が責任者として見なされているらしい。“囚われ”の認識に合わせて、リゼットはそのように振舞った。
「わたくしどもの旅館に不備がございましたか?」
「温泉は気持ちいいよ。でもすーちゃんがいないとやっぱり物足りないかなー。ラーちゃんはレストランだろうし」
「すーちゃん様はわたくしどもの別班がお連れしようとしている最中でございます。それまで何か別のものでご納得頂ければ良いのですが……」
「せめてクマさんのぬいぐるみが欲しいな。クマ男爵をどこかに落としちゃったみたいなんだよね……」
ナーディアが持っていたぬいぐるみの名前だ。暗器なんかを仕込んでいたりするらしい。
「かしこまりました。同一の形はないかもしれませんが、比較的近い物を用意いたします」
「おー、有能だねえ」
リゼットはすぐに浴場に向かい、そこで清掃中だった彼らを連れて来た。
「お待たせしました。可愛いクマさんズです。どうぞ、お二方から自己紹介を」
「右のクマさんことジン・ヴァセックだ。気やすく呼んでくれて構わんぜ」
「左のクマさんことベルガルド・ゼーマンだ。見知り置き願おう」
きらりと白い歯を光らせ、クマさんズは『ぬぅんっ!』と力強いポーズを決めた。
「いかがでしょうか、二匹のクマさんは?」
「二匹のクマさんっていうか、二頭の熊そのものなんだけど」
「ご納得頂けない?」
「大陸全土のクマさん愛好家への挑戦状でしかないよ」
「ではこちらを。クマさんではありませんが、ネコさんです」
猫形態のセリーヌが、嫌々ながらナーディアの太ももに飛び乗った。
「……にゃあ」
「ネコちゃんだ! 膝に黒猫を乗せて高笑いなんて、お金持ちのやることだよ~!」
第四層、鳳翼館及びリラクゼーションフロアの担当は以上、リゼット、ミリアム、アルティナ、デュバリィ、ベルガルド、ジン、セリーヌの七名だ。
ナーディアはセリーヌを気に入ったようで、彼女の腹やらあごやらをわしゃわしゃと撫で上げている。
「ネコちゃん、にゃーごろごろごろ~」
「アタシを猫扱いするんじゃないわよっ、て……はわああ……何この子、テ、テクニシャンじゃない……まさかミュゼに匹敵するほどの――にゃはあああん!」
びっくんびっくん身悶えるセリーヌを抱えながら、ナーディアは満足そうに言った。
「うんうん、やっぱり責任者さんは有能だよ。このままがんばってくれるならバッジあげちゃおうかなー」
「バッジ……?」
●
「フェリちゃん教官、つかまってますか? 出発しますよー!」
「わあっ!」
フェリはノエルに遊んでもらっていた。バイクの後部座席に乗せられ、彼女の運転で船倉を巡っている。
《パンタグリュエル》の船倉ドックは広い上に、今は重機の類もはけられ、作業員は自分たちくらいだ。バイクが走り回ってもまったく影響はない。
「うーん、異常はなし……なのかな。一応」
無邪気にはしゃぐフェリを視界に入れながら、カトルは工具箱をしまった。
機器の点検に必要かと思って呼び出したものの、点検する機器自体がそこまで多くないのだ。
つまるところ船倉チームはヒマだった。
「後部の機関室はやっぱり入れなかったわ。でも稼働音を聞くに正常に作動してるみたいね」
アリサが報告に来てくれた。音だけで状態を判断するのはさすがとしか言いようがない。
続いてティータもやってくる。
「前部は機材を固めてあるみたいですが、やっぱり使われてないみたいですね。念のため細かく調べましたけど、特に変なところはなかったです」
船倉チームはカトル、フェリ、ノエル、アリサ、ティータの五人だ。フェリはともかく、機械系に強い人が多くて助かる。
「となると、やっぱりあれを調べたいな……《オーディンの左目》だっけ」
船倉中央部に開いた、地上のあらゆる場所を見通せるレンズだ。
さらには物質を分解しながら回収し、艦内で元通りに再構成する機能もあるらしい。
ルーファスたちはその《オーディンの左目》を使って、必要な物を際限なく《パンタグリュエル》に引き上げていたのだ。
そっちも調査してみたいが、今現在ルーファスが使用しているから、下手に近づくことはできなかった。
それにしても高見の見物が似合う人だ。
レンズ際に設置された椅子に足を組んで座り、支配者のごとく地上を睥睨する様が堂に入り過ぎている。
アリサが肩をすくめた。
「あとはあの銀色の扉くらいかしら。パスコード式みたいだけど、導力源が落ちていて反応しないのよね」
「ああ、あの扉――え?」
あれはジョルジュが示唆した扉の可能性がある。
クロウなら開錠のヒントを知っているかもしれないのだが、肝心の彼は劇場チームなのでここにはまだ来ていない。
しかしそれよりも。カトルは違和感に首をかしげた。
「どうしたの?」
「……銀の扉、アリサさんたちが来る前はもう少し船尾側にあったような……」
「気のせいじゃなくて?」
「フェリちゃんとも一緒に見ましたし……」
扉が移動した? まさか、そんなことあるわけが――
「なら聞きに行きましょう。何か会話の糸口も欲しいと思っていたから、ちょうどいいわ。カトル君もついてきてちょうだい」
「聞きに行くってもしかして……!?」
アリサはカトルを連れて、ルーファスの元に向かった。
「失礼します。ルーファスさん、ルーファス卿、ルーファス艦長?」
「呼称は何でも結構。どうかしたのかね?」
「お聞きしたいことがありまして。カトル君、どうぞ」
「え゛」
ここでバトンタッチとかしんどいんですけど。僕は基本的に人見知りなのに。
カトルは遠慮がちにルーファスに言った。
「あのう……あの銀色の扉のことなんですけど」
「銀色の扉?」
「はい、あそこの」
カトルはその方向を指し示すが、ルーファスは訝しげに眉根を寄せた。
「扉など見当たらないが」
「え、だって……」
アリサと目配せする。ルーファスが演技をしているようには思えない。本当に見えていないようだ。
位置が変わる上に、“囚われ”には認識できない銀の扉。
あの扉の向こうには一体何があるんだ。
●
「オノレェ……貴様ノ存在ヲォ喰ラウゥ……リィン・シュバルツァー!」
ヴァンのスタンキャリバーの一撃を受け、その武者型の人形兵器は爆発した。闘技場のリングの上に、甲冑の残骸が散らばっていく。
最初は清掃員らしくモップで戦っていたが、中盤からはもはやそんなハンデは背負っていられなくなった。二人ともしれっと自分の武器に持ち替えている。
「とどめ刺したの俺なんだが、なんでかシュバルツァーに悪態ついてたな。どういうこった。因縁でもあんのか?」
「《レジェネンコフ
「帝国のお姫様はやりたい放題かよ。それでシュバルツァーが疎まれる理由は? 狙いもそっちにばかり集中してただろ」
「俺と成り代わるのが目的らしい。よく『真のリィンは俺ダ』とか言って、日中夜問わず襲撃を受けたよ。はは、今となっては少し懐かしいかな」
笑って済ませられる案件じゃないと思うんだが。常在戦場の心意気の域を超えている気がする。敵意への感知が鋭くなるのも納得だ。
とはいえレジェネンコフに対しては思うところもあったようで、リィンはそいつに積極的な攻撃を仕掛けていなかった。
「……お? 敵が湧いてこねえな。もう打ち止めか」
「強いな、あんたたち」
リングの外。出場者控えのベンチから、スウィン・アーベルが立ち上がっていた。
「対戦相手は品切れってことでいいか。ナーディアんとこに戻るから同行してくれ。すーちゃん連れてこいってうるさくてな」
「ナーディアが……。いや、まだ俺はここにいるつもりだ」
「相棒が呼んでんだぜ」
「やることがある」
その“やること”ってのがナーディアよりも優先するスウィンの望みか。こいつの性格上、なんとなく察しはつく。
彼を動かすためには、もう一押しが必要だ。
「体も温まってきた頃合いだ。ここまでの敵をシュバルツァーが倒しまくるもんだから、俺も多少は消化不良でな。やる気があるなら付き合ってやる」
「……! 願ってもないな」
スウィンは双剣を携え、リングに登ってきた。
わずかに空気が尖った気がした。これはスウィンから発された闘気――ではない。
「消化不良なんだ? だったら先に私と戦ってよ」
「ヴァンっ!」
刹那に走る剣閃。ヴァンが反応するより早く飛び込んできたリィンが、何者かの斬撃を弾いた。
「まだ敵がいたのかよ! ……い、いや、今の声……?」
「……この太刀筋、覚えがある」
ヴァンは遅れてスタンキャリバーを構え、リィンは居合の姿勢で全方位を警戒する。いるのは肌でわかるが、気配が霞のようにつかめない。
「久しいね、弟弟子」
姿の見えない襲撃者は、二人の背後に降り立った。
知っている。慰安旅行に出向いた
「シュバルツァー」
「同時に動く」
背後に感じる威圧が増した。悠長に会話を交わす余裕はない。
弾かれたように二手に分かれ、ヴァンは素早く視線を振り向けた。すでに腹はくくっている。
問題はこのタイミングで現れた
「てめえは……!」
――つづく――
――another scene――
「うし、ハーネスの固定確認と。エステルはこのロープをそっちの金属の輪っかに括りつけてくれ」
「うん、わかった」
アガットから渡されたロープを、エステルは言われるまま輪っかに通した。そのロープはアガットの腰のハーネスに直結している命綱だった。
「じゃあ行ってくるぜ。安全確認は常時頼む」
「うん、わかった」
第五層、甲板。アガットはモップを背に《パンタグリュエル》の船首から降下を始めた。
清掃チームの一人である彼は、外装の掃除をすることになっていた。
船倉ドックからの帰りらしいルーファスが通りがかり、「君、艦の側面に汚れがあるようだから、清掃しておいてくれたまえ」と、たまたま近くにいたアガットにゴミ拾いでも頼むかのような軽い感じでオーダーしたのだ。
“囚われ”の望みは叶えなくてはならない。今回のように主格者の特定ができていないならなおさらだ。
シュルシュルとロープが伸びていく。エステルはそれは漫然と眺めていた。
「はぁ……ヨシュアが変な本に興味を持っちゃったわ……」
エリオットが主人公の《猛将列伝》。その中身はとても乙女の口から発せられる代物ではなかった。
どうしよう。読むのを止めるように言うのも違うだろうし。最近はそのことを考えて上の空になることが度々ある。
シュルシュルとロープが伸びていく。
「こんなことじゃいけないわよね! 集中しないと!」
そうだ。まずはエリオットと話す方が先ではないだろうか。あの本の真意を確かめるのだ。
ロープは依然として伸びていく。シュルシュルシュルー! と加速しながら。
「へ? ああ!?」
金属の輪に通しただけで、ロープをくくるのを忘れていた。
アガットは今、普通に落下している。このままだと地上にドラゴンダイブ不可避。なんか下のほうで叫んでいる。
エステルは慌ててロープを結ぶ。
ギリギリで固定が間に合い、その直後にロープはビンッと伸びきった。「うむぐぅっ!?」と絞り出したようなアガットの嗚咽が甲板にまで届く。
続けてバンッと衝撃音。おそらく振り子の要領で、アガットが外壁に叩きつけられたのだろう。
おそるおそる甲板の端から下をのぞいてみると、案の定、壁に張り付いたカエルみたいになった赤毛が見えた。
「うーわ……ごめーん、アガット」
「清掃は順調かね?」
後ろからルーファスが声をかけてきた。まだ甲板に残っていたらしい。
「まあ、そこそこ?」
「それは重畳。ふむ……君はがんばってくれているようなので、これを贈っておこうか」
「がんばっているのはアガットで――って、これは?」
「なに、ちょっとした褒美さ」
ルーファスはエステルに、クリスタルで作られたバッジを手渡した。
「《エインヘリヤルの霊珠》だよ。取っておきたまえ」
★ ★ ★
《話末コラム①》【《パンタグリュエル》に囚われている者たちの認識】
ナーディアたちはヴァンたちを“従業員〇号”というような形で認識しているが、知己の間柄であるという個別認識まではできていない。
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《話末コラム②》【《アンドヴァリの指輪》の能力低下】
ガイウスがそうであったように、《アンドヴァリの指輪》は魔力が高まる右中指につけるものである。
しかしアニエスはヴァンから預かったそれを、情愛を象徴する左薬指にはめていた。これにより今現在、指輪の効力は落ちている状態にある。
本来なら《
尚、このことはアニエスを含め、誰も気づいていない。
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《話末コラム③》【《パンタグリュエル》の構造、及び現在判明している設備】
7層:操舵ブリッジ
6層:レストラン(ローゼンベルク大食堂)/厨房/パントリー
5層:飛行甲板
4層:鳳翼館/劇場(シアターDEレイン)
3層:大闘技場/カジノ(Casino=Orlando)
2層:従業員生活区/ランドリー/雑品保管庫
1層:船倉ドック/機関部/資材保管スペース/《オーディンの左目》/謎の扉
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《話末コラム④》【メンバー振り分け、現状】
★清掃チームⅠ(艦内美観保持:艦内の専有部、共有部担当)
メンバー:エレイン(班長。最強の統率)、ガイウス(真面目)、セドリック(真面目)、ラウラ(真面目にやるが、厨房チームに入りたい)、アッシュ(生意気)
★清掃チームⅡ(艦内美観保持:艦外の共有部(甲板、外装)担当)
メンバー:クレア(班長。全員の担当区域とスケジュールを分刻みで管理)、ユーシス(掃除は不慣れ)、マキアス(クレアにアピールしたい)、エリゼ(掃除は得意)、シャロン(掃除は一流)、アガット(地味に細かい)、エステル(勢いで乗り切る)、アンゼリカ(トワを隅々まで掃除したい)、サラ(逆に汚す)
★清掃チームEX(闘技場担当:害敵のお掃除と称したスウィン確保任務遂行)
メンバー:ヴァン(ヤバいのが出てきた)、リィン(……)
★レストランチーム(ラピスを満足させるため、料理で100点を目指す)
コック:アニエス(単品料理)、レン(デザート全般)、ユウナ(家庭料理全般)、トヴァル(頼れるお兄さんの創作料理)、ミュゼ(海鮮料理、大皿料理)、クローゼ(リベール郷土料理)
ウェイター:ヨシュア(双剣)、クルト(双剣)
★劇場チーム(ナーディアを満足させるための劇を考案)
メンバー:アーロン(総支配人)、ジュディス(副支配人)、リーシャ(アクション演技指導)、オリヴァルト(感情演技指導)、クロウ(仲間を欺く演技指導)、シェラザード(ダンス指導)、ヴィータ(歌唱指導)、エマ(セクシー担当)、スカーレット(新人教育、メンタルケア)、フィー(ケータリング調達)、トワ(主務全般、資材管理)、エリオット(猛将)
★カジノチーム(とりあえず配置されたが、客がいないのでヒマ)
メンバー:ランディ(オーナー)、ロイド(フロアマネージャー)、ワジ(ディーラー)、エリィ(ディーラー)、ティオ(隙あらばカジノの破壊を目論む)、アルフィン(隙あらばスロットに興じる)
★船倉チーム(船倉の調査、及び設備不具合の修繕)
メンバー:カトル(班長)、フェリ(遊撃隊長)、ティータ(艦内ラウンド)、アリサ(カトルの相談役)、ノエル(フェリの面倒見役)
★リフレッシュチーム(鳳翼館運営、リラクゼーションルーム対応)
メンバー:リゼット(サービス提供責任者)、デュバリィ(お客様相談窓口)、セリーヌ(猫カフェ担当)、ミリアム(トランス担当)、アルティナ(トランス担当)、ベルガルド(整体担当)、ジン(整体担当)
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《話末コラム⑤》【メンバー振り分け、事情】
増員後のチーム分けはヴァンがルーファスから一任され、リィン、ロイド、エステル達と相談して決定した。以降の変更も自由にできる。ちなみに何人かは“このチームに入りたい!”という希望もあり、その点も考慮した班員編成となっている。
・アルフィンはカジノチームを熱望。
・ラウラはレストランを熱望(リィンが却下)
・フェリはノエルとセット(お目付け役として、ヴァンが指示)
・特務支援課メンバーはカジノに集合(ひとまとめにした方が面倒が見やすいと、ロイドの希望)
・セドリックとエリゼは同じ清掃班(別チームになってしまったが、少しでも距離が近くなるようにと、こっそりエステルが手を回していた)