黎明の軌跡 Break the Nightmare 作:テッチー
思念に渦巻かれた緋き都を駆け、
武と舞を連ねる双児の皇城を登り、
銀貨を統べる遊戯の楽園を抜け、
偽りに上書きした欺きの学び舎を越え
彼らは運命を司る工房へと足を踏み入れた。
もうまもなくだ。
黄金の歯車はすでに回り出している。
破鏡よ、映せ。霧を晴らす者たちの姿を。
● ● ●
《★エレボニアチームγ 新Ⅶ組★》
「それじゃあ、がんばって作りましょうか。わたくしが主導で進めるので、二人は指示に従ってちょうだい」
割り当てられた作業場で意気揚々とアルフィンが言い、エリゼとセドリックは『はい……』と元気のない返事で応じる。
オーバルギア・ギガントの作成にあたり、イニシアチブを取ったのはアルフィンである。在学中は技術部に所属し、かなり本格的な機械いじりをしていたのだから、当たり前の役割とは言える。
しかし彼女の突飛な思い付きの発明品で、散々な目に遭ったのも一度や二度ではないエリゼたちにしてみれば、不安しかないのが正直なところだった。
「ふんふふーん。それ、それ!」
意識を集中し、優雅に手をかざす。ゴトン、ゴトン、と何かしらの部品が立て続けに召喚され、あっという間に作業場は機材の山と化した。
「ねえ、お姫様。これ何に使うの?」
どんよりとした目でスカーレットが問う。
「それはオーバルコンデンサですよ。そっちは関節用のジョイントボールで、こっちのは骨格用合金フレーム。あ、その足元のはオーバルエンジンなので重要なパーツです。垂直多関節型でいくか水平多関節型でいくか悩ましいところですね。アームパーツは六軸構成にして、個人的にマニピュレータ構造は凝りたい部分ですけど、エントリー期日までに間に合うかどうか……いっそのことウェポン一体型の腕部にしてみるのもありですが、それだとデザインのスマートさに欠けますし……」
「な、なに言ってんの?」
「要するにアームの精細な動きが、そのまま操作性に直結してくるわけです。アクチュエータ、減速機、エンコーダ、伝導機構は可能な限り高性能にして、回転、前後、上下、旋回、曲げ、ひねりをいかにスムーズに行えるかが肝ということになります」
「早口で言わないでよ。意味わかんない……」
スカーレットとて機甲兵の基本的なメンテはしていたので、丸っきり素人というわけでもない。しかしアルフィンの説明は専門的過ぎて、誰もついていけなかった。
「もうお姫様に任せるから。そういえば導力学の試験はいつも学年首位だったわね。好きこそ物の上手なれとは良く言ったものだわ」
「スカーレットさんは今回はオペレーターをお願いします。オーバルギアには搭乗せず、機体状況を常に確認し、操縦者であるわたくし達にフィードバックするポジションです」
「了解よ。バックアップは任せなさい。……それにしても物凄い量ね」
これらの機材を固まりとして召喚できるのは、アルフィンが日常的に機械に触れ、仕組みを理解していたからだ。そうでなければ既に形になっているオーバルエンジンなど絶対に呼び出せない。
オーバルギア・ギガントは三名で乗る複座式だ。それゆえに通常のオーバルギアより一回りは大きく、その分だけ使用するパーツも多い。
「攻防に優れた性能にしたいわ。あとカラーリングは赤にしましょう」
「待ってよ、アルフィン。そんな派手な色じゃ狙われやすくなるって」
セドリックが言っても聞かず、
「武装はわたくし達の名前から取ったネーミングがいいわね。たとえばエリゼミサイルとかどうかしら」
「私が飛んでいくみたいじゃないですか」
エリゼが言っても聞かず、
「さあ、設計図を起こしましょうか。わくわくしちゃう。……あら、ペンがなかったわ。ちょっと借りてくるわね」
セリーヌ監督なら持っているだろうかと、アルフィンはその場を離れた。
ついでに他のチームの様子も眺めていると、工房チームの一組に目がとまった。
パトリックがいる。彼はトールズ士官学院の卒業生で、アルフィンにとっては技術部の先輩にあたる。
「こんにちは、パトリックさん?」
試しに声をかけてみる。
「これはアルフィン殿下。お久しぶりですね。もしかして殿下もオラクルトーナメントに出場されるので?」
「まあそんなところです。パトリックさんは何をなさっているのですか?」
「自分もエントリーしていますので、機体製作に取り掛かろうと思っています。……しかしチームメンバーがあれでして」
「あれ?」
作業場の床にピクニックシートが敷かれ、その上にアランとブリジットが寄り添って座っている。
「私のお弁当おいしい? どれが一番アランの好みかしら?」
「ブリジットの作った料理はどれもおいしいよ」
「もう。またそんなことばかり言って」
「正直な気持ちなんだから仕方ないだろ。これから毎日ブリジットの手料理が食べられると思うと幸せだな」
「アラン……」
「ブリジット……」
見つめ合う二人は完全に自分たちの世界に入っている。
平民と貴族の垣根を越えて、ついに二人が婚約したとはアルフィンも聞いていた。
アランがブリジットの両親に結婚の承諾を得るための挨拶に出向いた際、マキアスとラウラの扮するみっしぃが後方支援――というかフル装備で突撃したとも。
「ずっとあんな感じでしてね。もう僕が全部仕上げてやろうと思っているんですよ」
「ははあ、いい雰囲気ではありますけど。だからパトリックさんは苛立っているんですか?」
「そんなことで気分を害するほど狭量ではありませんよ。しかし視界の端でイチャコラと目障りな!」
「すごい苛立ってるじゃないですか……」
ぎりぎりと歯ぎしりするパトリック。
「ではわたくしはそろそろお暇しますわ。エリゼたちを待たせていますので」
「エリゼさんもここに来ているのですか!?」
「ええ、そうですけど」
「そうですか。そうでしたか。ふふふ、エリゼさんには僕の作った最高のオーバルギアをご覧いただきましょう。僕の作った、ね!」
「そのエリゼが対戦相手になるかもですから、どうかお手柔らかに?」
この語り口調。エリゼへの反応。
どう見ても本物にしか思えないけれど……。
●
《★エレボニアチームβ 分校Ⅶ組★》
「うーん……やっぱり〝囚われ”じゃなくて幻影よね」
《ノルンの工房》の作業スタッフとして働く同級生たちを見やり、ユウナはそう結論付けた。
トールズ分校である彼らも《ARCUS》持ちだが、クロスベル再事変の解決には大きく関わっていない。
そしてヴァンとの縁があったとも思えない。
現状、《ロア=ヘルヘイム》に呼び込まれる条件からは外れている。だから〝主格者が創造し、役割を与えられた幻影”という見解だ。
一組目はスターク、カイリ、ウェイン。スタークはオーバルギアのステアリング調整をしていて、カイリは応急手当グッズを機体に詰め込み、ウェインだけ横で筋トレに勤しんでいる。
二組目はマヤ、シドニー、フレディ。マヤは武装のロングバレルライフルの手入れをし、シドニーはさぼり、フレディは昆虫料理の差し入れを持って来て、二人に嫌がられている。
三組目はパブロ、ヴァレリー、グスタフ。休憩時間なのか、三人ともバンドを組んで歌っている。
四組目はゼシカ、レオノーラ、タチアナ。ここは真面目なチームのようで、それぞれが受け持つ部位のメンテナンスに余念がない。
確かに幻影ではあろうが、実在の本人との見分けはつかない。行動パターンもそのものだ。
主格者が生み出すというのであれば、同じ分校生徒のティータか? しかしティータが主格者だったとしても、トールズ本校の卒業生まで創造できるものなのだろうか?
「――そういうコンセプトで、みんなの《ARCUSⅡ》の機能を活かせるような設計にしたいと思います」
カトルの言葉で、ユウナは思考を中断した。
「ありがとうございます。カトル教官のおかげで、あたし達の機体も何とかなりそうです!」
「教官はやめて下さいよ。あと僕の方が年下ですし、敬語もいりませんから」
トールズ分校チームには専属の技術顧問がいない。困っていたところに名乗りを挙げてくれたのが、カルバードチームのカトルだった。
学校エリアでは“囚われ”だったユウナたちのクラス担任教官を務めていたので、その縁での助力だという。
つまりカトルはカルバードチームと掛け持ちしながら、オーバルギア・ギガントを二種類作ることになるのだ。
「《ARCUSⅡ》の機能ってことはブレイブオーダーか? できんのかよ、そんなことが」
「君は相変わらずの態度だな……」
アッシュの普段通りの口調に、クルトは呆れ顔を浮かべる。
共和国住まいでは馴染みのない《ARCUS》を適当にいじりながら、カトルはうなずいた。
「仕組みさえ理解できれば、多分ですけど。固有の効果を全体に伝搬させるブレイブオーダー……これもリンク機能の延長だとするなら、導力ルートを機体に組み込んで同一化させれば問題ないでしょうね」
「んー、それってリィン教官と旧Ⅶ組の方々が使っていた騎神リンクみたいなものですか?」
「騎神リンク……?」
ミュゼが質問するも、カトルにはわからなかったらしい。
アルティナが捕捉した。
「《ARCUS》にセットするマスタークオーツの特性を騎神――まあ、機甲兵みたいな巨大機にその力を反映させることです。戦術リンクの仕組みが転用されているというくらいしか知りませんが」
「なるほど……」
カトルの頭の中では設計図が組み上がっているようだった。必要な機材を次から次へと召喚し始める。
「かなり強力な機体ができそうです。まずは皆さんが持つ、それぞれのブレイブオーダーを教えてもらえますか?」
●
《★エレボニアチームα 旧Ⅶ組★》
「――わかりやすく言うと、要するに騎神リンクの再現だな。ただし今回は導力技術によるものだから、準契約者である必要がない。だがお手軽な分だけ効果は限定的だし、重奏リンクみたいなオーバースペックを引き出せるわけでもないってのは理解しといてくれよ」
マスタークオーツ・チェンジシステム。
トールズⅦ組チームの技術顧問であるトヴァルが考案した特殊機能だ。
三人乗りであるオーバルギア・ギガントの中央席にチューナー役としてリィンを固定し、左右のサブシートの
《ARCUS》を介して機体に能力を付加するという発想は、奇しくもカトルのブレイブオーダーのそれと同じだった。
トヴァルは自分の《ARCUS》を改造したりしているから、内部機構には詳しい。
とはいえ当然オーバルギアの作成は初めてなので、基本フレームの図面なんかはティオに仕上げてもらったそうだが。
「……スペックを任意で変えられるわけだから汎用性は高いな。ということは同乗してもらう副操縦者の選定が最重要か。みんなも設計コンセプトはこれで問題ないか?」
リィンが問うも、Ⅶ組勢は異議なしだ。
ただ何人かが浮かない顔をしているのは、トヴァルがこのチームの専属技術士だからだろう。
彼は技師が本職ではない。ゼロからの作成というよりはカスタムに秀でている。ついでに言えば違法改造の。
やらかしの代名詞が自分たちの機体を手掛けるという事もあり、安心感が著しく低いのだった。
リィンは周囲に視線を巡らせた。
ここの作業スタッフだというトールズ卒業生たちのチームが多くある。
「対戦相手のバリエーションも様々だろうしな。能力切り替えで色んな場面に対応できるなら、それに越したことはないが……」
しかし幻影の人間とはいえ、顔見知りの旧友や先輩たち、自分にしてみれば分校の教え子とも戦うのだ。
正直、気乗りする話ではなかった。これはユウナたちも感じていることだろう。
見える限りでは――
カスパル、コレット、ヴィヴィのチーム。ヴィヴィがセクシーなポーズを決め、何かやらかしたらしいカスパルがコレットのグーパンチを受けている。
ポーラ、モニカ、ケネスのチーム。モニカの制止も聞かず、高笑いを響かせるポーラが、ケネスの尻を黒革のムチで叩いている。
クレイン、ハイベル、ステファンのチーム。クレインとステファンは熱血の勢いで機体を作り上げており、ハイベルはこちらサイドにいるマキアスを殺意に満ちた目でにらんでいる。
ヴィンセント、フェリス、マルガリータのチーム。マルガリータがヴィンセントに抱き着き、背骨の折れる音が響き、フェリスが止めようとして早々に諦めている。
「なんというのか、変わらないな。いや、幻影の相手にその感想はおかしいか……」
リィンは自分たちの機体に向き直った。
かつての騎神リンクに似たシステムを搭載したⅦ組専用機。再び皆の重心となって戦う日が来るとは。
アリサ。君が主格者なのかどうなのかはわからない。いずれにしても霧に囚われているのなら、必ず夢から覚ましてみせる。
俺たちの機体、《セブンスハート》で。
●
《★クロスベルチーム★》
「三人が主格者の線も考えられなくはないな」
そうロイドはつぶやいた。
城エリアでは、アルフィン皇女とセドリック皇子が両立の主格者だったという。それは彼らの願いが同一のものだったからと推察されているが、であればこの工房エリアでそれが起こらないとも限らない。
アリサ、ティータ、ジョルジュは全員が優れた技術者だ。同系統の思考をしているなら、願いが重なる可能性はある。
オラクルトーナメントで優勝すれば、良い物をくれるとティータは言っていた。だが今までのエリアのことを考えると、本当の望みが存在するのはその先か?
消えたリーシャのことも気がかりだ。君は今、どこにいる。
「――というわけで、私たちはエイドロンギアをベースに改造を行い、オーバルギア・ギガントの形にしたいと思います。私ならエイドロンギアを丸々そのままの形で呼び出せますからね。武装は近接と遠距離を使い分けるマルチアタッカーがいいのではないかと」
ティオがクロスベルチームの面々に機体の特徴を説明している。ここの技術顧問は当然彼女である。
攻撃型の性能になりそうだ。積載量に余裕があるならトリッキーな武器も追加して、奇をてらった戦法を取れるようにしても面白いかもしれない。
「こんにちは。順調ですか?」
そこにてくてくとフェリがやってきた。
「全員整列! 傾聴姿勢!」
『
一秒以内にロイドが号令を発し、メンバーは即従う。
「ようこそ、フェリちゃん教官。いかがなさいましたか?」
「わたしも自チームのオーバルギア作りを手伝おうとしていたんですけど、ヴァンさんから『遊びに行ってこい、今すぐにな』って言われまして。それでなんとなくロイドさん達のところに来てみたんですが」
「光栄であります。ただ自分たちもこれから機体作成に着手するところでして、まだお見せできるようなものが……」
「これからですか。……そうです、ティオさんっ!」
「は、はい」
フェリはティオを名指しし、少し離れた場所に連れて行った。
屈託のない笑顔を浮かべ、フェリは何かを話している。
そして彼女はおもむろに何かを召喚した。パンパンに詰まった大きな布袋。それが八つ。
その袋の中をのぞいたティオの顔が、たちまちに青ざめた。
「う、
ひどく苦し気に応答したあと、ティオは足取り重く戻ってきた。フェリは満足したようで、他のチームの作業場に遊びに行った。
「ど、どうしたんだ、ティオ。フェリちゃん教官は何を?」
「アドバイスを頂いたといいますか。そう、ただのアドバイスです。えっと……機体コンセプトの路線変更をすることになりました」
「路線変更? 今からか?」
「……はい。設計図を作り直しますので、その間にロイドさんたちは、誰が乗るかと、操縦席の順番を決めておいて下さい。前か中か後ろで」
「前、中、後ろ……?」
確かにオーバルギア・ギガントは複座式だが、搭乗席が前後一列に並ぶなんてことはない。どんな形にするつもりなんだ。凄まじく嫌な予感がする。
ランディが元気よく挙手した。
「はいはーい、この機体に乗るのは、ロイド、お嬢、ノエルの三人が良いと思いまーす」
「え!? ちょっと待ちなさいよ、ランディ!」
「そうですよ! 話し合って決めるのが筋じゃないですか!?」
エリィとノエルが慌てるも、ランディは首を横に振った。深く深ーく嘆息して、大げさに肩をすくめてみせる。
「あーあ、学校エリア解放、大変だったぜえ。“囚われ”を三人も抱えての映画撮影に加えて、フェリ坊教官殿の鬼しごき。なあ、ワジ?」
「そうだね。本当に苦労したよ。こんなにがんばった僕らをまだ酷使するのかい? あ、いけない。涙がこぼれて……」
「ワジ! ワジィ! 見ろ、いつも飄々としたワジがこんなに憔悴しちまって……なんとも思わねえのか! そんなに人でなしだったのかよ、おめえら!」
「うぅ、悲しみの涙が止まらないよ……」
「ンワジィ!!」
両膝をつき、うなだれて肩を震わせる二人。
三文芝居も甚だしい。ロイドは顔をしかめた。
「いや、待ってくれ。フェリちゃん教官のしごきは俺たちも等しく受けていたじゃないか。その意味ではランディたちと俺たちはイーブンだと思うんだが」
「イーブンだと? ロイドたちは“囚われ”で認識が歪んでいただろうが。俺たちゃ正気だったんだぜ!? 正気のままあの責め苦を受け続けたんだ! それでもイーブンって言えるのかよ!?」
「そ、それはだな……けど」
「そうかい、そうかい。俺はロイドを誤解していたのかもしれねえな。もっと芯の通った男気のあるやつだと思ってたんだけどな。お前はただの見境なしタラシ野郎お手付き攻略王とんでも弟ブルジョワジーってことでいいんだな!」
「悪口が渋滞してるんだが! くっ……わかった。乗る、俺たちが乗るよ。エリィもノエルもそれでいいな?」
ランディの言い様はともかく、学校エリア解放のために奔走してくれたのは事実だ。しぶしぶ二人もうなずいた。
「はあ、じゃああとは席順だったか。これは公平にクジか何かで――」
振り返ったロイドを、エリィとノエルがじぃっと見つめていた。無言の圧が突き刺さる。
「うん、俺が一番前で……」
●
《★リベールチーム★》
クロスベルチームと違って、リベールチームはすんなりと決まっていた。
「あたし! あたしは絶対乗るからね! もちろんメインシートよ!」
エステルが食い気味に立候補する。その流れもお決まりのもので、反対するものはいなかった。
「エステルが行くってんならヨシュアも行っとけ。ブレーキ役もいるだろ」
「そうですよね。放っとくと突撃しかねないし……じゃあ二番手のサブシートは僕が」
ジンに言われて、ヨシュアのエントリーも決定する。あと一人だ。
クローゼが提案した。
「最後の席はアガットさんがいいんじゃありませんか? ティータさんが相手にいるなら、それがベストだと思います」
「どういう理屈だ、そりゃあ……」
しかしアガットはかぶりを振った。
「俺自身、ティータを助けてやりてえ気持ちはあるが、いかんせん機械の扱いがダメでな。操縦が絡むんなら、ここは適材適所でやってくれねえか」
「ふむ、そういうことなら仕方ないか。では三番手は僕が乗ろう。遠距離武器の照準は任せたまえ」
ジンも機械系は苦手。身重のシェラザードを乗せるわけにはいかない。消去法的にオリヴァルトが乗ることになった。
「搭乗メンバーは決まったようね? それなら次は機体スペックの話に移りましょうか」
リベールチームの技術担当はレンである。待機拠点はカルバードチームであるものの、やはりこういう時はリベール枠に入るのだった。
レンはエステル達からアレコレ出てくる要望を取りまとめる。
「そうねえ……一応全部の意見を統括すると、“早くてかっこよくてエレガントで大きくて強い機体”となったわけだけど。現役遊撃士が四人いるとは思えないくらいアバウトなイメージね。ここは日曜学校だったかしら?」
「適当に言うだけ言っても、レンなら何とかしてくれるかなって……」
「私は便利屋さんじゃないのよ、エステル」
「うぅ、大きくなったレンに会えたのは嬉しいけど、クール感が増してる気がする~! もっと甘えてきなさいよー!」
がばっとレンに抱き着くエステル。
「ちょ、ちょっと離れて」
「いやよ、うりうりうりー」
頬を赤らめつつも、レンは嫌がっているわけではないらしかった。
ヴァンとの縁で呼ばれたレンは1208年の姿、クロスベル再事変時の《ARCUS》の縁で呼ばれたエステルたちは1207年の姿である。
エステルを押し離して、乱れた服を整えたレンは、こほんと咳ばらいをした。
「姉にケガはして欲しくないし、防御力重視の機体にするわ。複合装甲を全面に張って、耐熱コーティングもしておかなきゃ。武装はバランスよく仕上げたいけど……ああ、そうだわ。アガットさん」
「おう、なんだ」
「重剣を貸してもらえる? 何気にオーバルギアのサイズにも合うのよ。そのまま近接用の武器にするから。機械が苦手だからって理由で搭乗しない及び腰チキンのアガットさんでも、それくらいの協力はしてくれるわよね」
「なんで俺に対する当たりだけ、そんなにキツいんだよ……」
「その心当たりに思い至らないからでしょ」
素っ気なくアガットから視線を外したレンは、自らで引いた作成図面に色々と追記事項を書き込んでいく。
「さて……あとはデザインも大事よね。カラーリングは鮮やかなホワイトにして、ワンポイントのマークは……レグナートにしようかしら」
「レグナートって古竜レグナートかい? リベールのマークならハヤブサかと思うんだけど」
ヨシュアは首をひねった。
かつて女神から人に与えられたとされる
「確かにリベールの象徴ならハヤブサよね。でもこの機体にはヨシュアやエステルを守って欲しいから。空中戦も想定されるし、二人の空の守り神といえば、やっぱりレグナートでしょう?」
「なんで?」
「あら、私に言わせるの?」
レンは声色を変えて、神妙に告げた。
「えっと、その……しつこいって思われたらちょっとイヤなんだけど……やっぱりその……悔いは残したくないっていうか……」
そのセリフにエステルの顔面中に汗が滲みだす。
「……ごめん、その先は僕に言わせて。エステル……キスしてもいいかな?」
そのセリフにヨシュアの指がカタカタと震えだす。
レンの一人芝居にざわつく一同。人知れずクローゼの瞳が曇る。
「それでヨシュアとエステルは抱き合いながら空を落ちていくわけだけど、そこにレグナートが現れて二人を助けてくれたのよ。まあ、ここは皆さんご存じの通り」
エステルが顔を真っ赤にしていた。
「な、ななな! なんでレンがそこのやり取りを知ってるのよ!? いなかったでしょ、レンは、その場に!」
「レグナートの背中にもう一人乗ってたわよね」
「はっ!」
「そ、パパが教えてくれたのよ」
パパとはカシウス・ブライトである。
「ま、待って。父さんだってその会話を聞いていたわけじゃ……父さんは一体どこから見てたの!?」
「うふふ、エステル……キスしてもいいかな?」
「ああああ! やめてええ!!」
その後、レグナートのマークはしっかりと入れられた。
●
《★お姉さんサポーター★》
「さて、わたくし達は何をしましょうか」
シャロンはそう言った。
作業場でもない微妙な位置に、シャロン、ヴィータ、クレア、デュバリィが集まっている。
人数配置上、彼女らはどこのチームにも属していない。一応は全チームのサポートという役回りだ。
「ドリンクでも配ったら? サポートなんて言われても技術職じゃないんだし、できることは限られているわ」
「あら、何か不服なご様子で?」
機嫌の悪そうなヴィータに、シャロンはいつも通りの調子で微笑みかけた。
「不満も不満よ。見なさい、このつなぎ服を」
「汚れ一つない綺麗なつなぎ服ですが」
「つなぎ服が問題なのよ。この私が作業用のつなぎ服よ? どう考えてもイメージじゃないでしょう」
「お似合いだと思いますわ」
「言うじゃない」
つなぎ服のカラーバリエーションは個人によって違う。ヴィータは深い藍色で、シャロンはスカイブルー、クレアはグレーで、デュバリィはホワイトだ。
クレアはうなずいた。
「つなぎ服が落ち着かないのは私も同じですね。やはり普段のメイド服でないと……」
「あなたの普段着はTMPの軍服じゃないの?」
「はっ」
語るに落ちたクレアだった。
とりあえずやはり冷たい飲み物でも運ぶかと話がまとまったところで、デュバリィだけが憮然とした態度のままだった。
「なんでわたくしが給仕のような真似を……各自水筒でも持参したらよろしいでしょうに」
ぶつぶつと不満を垂れるデュバリィに、ヴィータが酷薄な笑みを向けた。
「あらあら、私だってつなぎ服で我慢して、ドリンク配りに勤しもうとしているというのに。ずいぶんとまあ、ねえ?」
「な、なんですの?」
デュバリィはアリアンロード直属の鉄機隊所属であり、指揮系統も独立していた。アリアンロードがリアンヌとして《身喰らう蛇》を抜けた今、もはや彼女とて結社の一員ではない。
それでもアリアンロードと同格であった使徒のヴィータには、強く出られなかったりする。
狼に狙われた子羊のように、たじろぐばかりだ。
そこにシャロンも参戦した。
「ドリンク運びがお嫌であれば仕方ありません。でしたらデュバリィ様はあちらをお運び頂ければ」
あちら、と指示された資材置き場には、ゴツゴツと重そうな機器がこれでもかと積まれている。
「あれをわたくし一人で?」
「はい」
「あの、ちょっと無理……」
「しかしドリンク運びに抵抗があるようですし」
「や、やっぱりドリンクでもいいですけど」
ヴィータは扇でにやつく口元を隠しながら言った。
「えぇ? まさか名高き鉄機隊の筆頭が鉄骨一つ運べないと言うの? そんな不甲斐ない姿を見たら、あなたの主はどう思うでしょうね」
「う、うぐう……!」
機材の山を前に立ち尽くすデュバリィ。
ちなみにドリンクはヴィータの転移術で、一瞬で全員に行き渡っていた。
ぷるぷる肩を震わすデュバリィに、クレアがそっと歩み寄る。
「このメンバーの中で、デュバリィさんは比較的いじめられやすい方ですから」
「納得できませんわ、そんなの!」
「あのお二人にとっては、デュバリィさんが納得するかどうかさえ重要ではないのです」
「どういうことですの……」
★ ★ ★
――七枚目の破片に光が灯る――
★スペック紹介
攻撃:武装量や出力からなる機体のパワー。
装甲:攻撃を受けた際の耐久度。
速度:ブースター、スラスター、バーニアからなる機体の総合スピード。
操作:転回、旋回、上昇、下降に関わる機体のレスポンススピード。
臨機:状況に応じたパフォーマンスの柔軟性。
色彩:機体のカラーリング。
刻印:マーク、ステッカー、ペイントからなる機体の象徴印。
武装:積載しているウェポンリスト(特殊装甲、特殊システムも含む)
乗員:搭乗する資格を有するチームメンバー。
《★ゼムリア連合チーム★》
①リベールギア《ソルブライト》
攻撃:B
装甲:S
速度:B
操作:A
臨機:B
色彩:ホワイト
刻印:古竜レグナート
武装:大閃光弾/スモーク弾/拡散型エステルレーザー/耐熱コーティング複合装甲/アガットから押収した重剣
乗員:エステル、ヨシュア、アガット、ジン、オリビエ、クローゼ、シェラザード(オペレーター)
詳細:尖った特性を極力省き、扱いやすさに主眼を置いて設計された。
どのようなシチュエーションにおいても安定したパフォーマンスを発揮することができる。装甲は他の機体よりも堅く、攻撃よりも防御を主として立ち回る。
平均的な性能を有し目立つ弱点はないが、ネジ締めとボルト固定を受け持ったのがオリビエのために信頼性が低い。
★
②エレボニアギア
攻撃:A
装甲:B
速度:B
操作:A
臨機:S
色彩:レッド
刻印:赤き有角の獅子
武装:接近戦用スチールソード/高出力メガ(ネ)レーザー/散弾砲/マスタークオーツ・チェンジシステム
乗員:リィン(固定)、ラウラ、フィー、マキアス、エマ、ミリアム、ユーシス、エリオット(オペレーター)
詳細:リィンを中央の核座として、斜め下左右にサポーター席が配置されている。
最大の特徴はリィンとサポーターが戦術リンクを繋ぐことによって、サポーター側が装備しているマスタークオーツの特性を、オーバルギアの能力として発現できることにある。
これはかつての騎神リンクの再現をコンセプトとしたもので、汎用性の広さを活かした臨機応変な立ち回りが可能なハイスペック機だが、作成者がトヴァルのために無条件で信頼性が低い。
★
③エレボニアギア
攻撃:B
装甲:A
速度:B
操作:A
臨機:S
色彩:ネイビー
刻印:青き有角の獅子
武装:攻防兼用ガードトンファー/ブリューナク/ノワールシェイド/ブレイブオーダー・チェンジシステム
乗員:ユウナ、クルト、アルティナ、ミュゼ、アッシュ ※専属オペレーターは配置せず、待機メンバーが持ち回りで担当。
詳細:デザインから分校Ⅶ組の五人で作り上げた機体。《クラウ=ソラス》の一部を機体と融合させており、その武装を限定的だが使用できる。演算機能も《クラウ=ソラス》頼り。
操縦者が乗り換わることで能力切り替えをする点はリィンたちの《セブンスハート》と似通うが、こちらはマスタークオーツではなく、発現するのは《ARCUSⅡ》を介した固有のブレイブオーダーである。
カトルのアドバイスも取り入れているので設計上は問題ないが、ユウナが担当した部分の組み立てがアバウトなために信頼性が低い。
★
④エレボニアギア
攻撃:A
装甲:B
速度:A
操作:A
臨機:B
色彩:ヴァーミリオン
刻印:真紅のバラ
武装:熱粒子圧縮アルフィンビーム/セドリックフレア/エリゼサーキュラーソー/リアクティブアーマー
乗員:エリゼ、アルフィン、セドリック、スカーレット(オペレーター)
詳細:エリゼとセドリックが止めるのも聞かず、アルフィンがロマンを詰め込んで半ば強引に作成した機体。
武装重量とジェネレータ出力の均整がとれているため、何気に攻撃力と速力の両立に成功していたりする。
赤色でペイントされたボディは要所で流線形を取り入れており、実は流体力学的にも正しいデザインをしているが、アルフィンには過去のトラブル実績があるので信頼性が低い。
★
⑤クロスベルギア《フェリちゃん号》
攻撃:SS
装甲:D
速度:SS
操作:D
臨機:D
色彩:迷彩柄
刻印:クルガ戦士団
武装:八連装ミサイルポッド/大口径スナイパーライフル/フェリちゃん教官がくれた大量の黒い粉。
乗員:ロイド、エリィ、ランディ、ワジ、ノエル、ティオ(オペレーター)
詳細:ティオはマルチに活躍できる万能機を設計していたが、遊びに来たフェリちゃん教官から「もっと限界を超えて加速できて、敵陣に突撃できるような形がいいですよ」と言われて「
前、中、後と三つ並んだ操縦席を有しており、見た目はまんまミサイルである。誰も先頭に座りたがらなかったが、仲間内で圧をかけられてロイドの専用席となった。性能面においては信頼性が低いとかいう次元の問題ではない。
★
⑥カルバードギア《ナイトブレイカー堕天》
攻撃:B
装甲:A
速度:A
操作:A
臨機:B
色彩:ブルー
刻印:インゲルト社
武装:接近戦用ウイングブレイド/広範囲パルスレーザーガン/ターボチャージャー/シャードスキル発現システム
乗員:ヴァン(固定)アニエス、フェリ、アーロン、リゼット、ジュディス、エレイン、カトル(オペレーター)
紹介:XEROSとFIOを質に取られた腹いせに、カトルが容赦なく改造したヴァンのピックアップトラック。オーバルギアと化した後でも随所に名残はあり、操縦桿はハンドル型で、ウイングブレイドはドアを転用され、ターボチャージャー機能も残っている。
最大の特徴は、操縦席に《Xipha》をセットすることで多種のシャードスキルを発現できる点にある。運転は俺以外には絶対やらせねえというヴァンの強い主張があり、メインシートは彼のみが座ることになった。しかしアーロンとフェリは操縦したがっており、常にヴァンの隙を窺っている。機体はともかく仲間への信頼性が低い。
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《ピットインスタッフ》
トヴァル、シャロン、ヴィータ、クレア、デュバリィは応急補修や救護を担当。
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《幻影の敵チーム》
⑦ファントムギアⅠ《カスパルザカサギン》
攻撃:B
装甲:B
速度:B
操作:B
臨機:B
色彩:シルバー
刻印:カサギン
武装:近接戦用ゼムリアナックル/脱衣式四連カサギンミサイル/ヴィヴィ式個人情報暴露砲
乗員:カスパル、コレット、ヴィヴィ
紹介:全てにおいて平均値を誇るアベレージマシーン。放っておくと搭乗者たちがすぐケンカをし始めるので、機体制御に難が出やすい。近接は殴打、遠距離は射撃で間合いを図り、中距離はヴィヴィが恥ずかしい個人情報を拡声器でぶちまけるため、相手の操縦者に精神的ダメージも与えられる。
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ファントムギアⅡ《ポーラズスレイブ》
攻撃:S
装甲:D
速度:A
操作:S
臨機:A
色彩:ゴールド
刻印:蛇
武装:中距離戦用チェインウィップ/エールオブモニカ/アイアンメイデン/ケネスの叫び
乗員:ポーラ、ケネス、モニカ
紹介:不規則な軌道をとる音速のチェインウィップが相手の接近を阻む他、鎖にはギザギザの棘がついているため、触れた敵機体の装甲を削り散らす。
自機が攻撃を受けると、ケネスの座る副操縦席に電撃が流れる仕様。彼が悲鳴を上げると、《ポ-ラズスレイブ》のジェネレーター出力が上昇する。モニカはそんなケネスを応援する係。尚、武装であるアイアンメイデンはケネスの席と同一化しており、彼にしか発動しない。
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ファントムギアⅢ《ラブジェットA/B +P》
攻撃:C
装甲:SS
速度:C
操作:B
臨機:B
色彩:ピンク
刻印:ハート
武装:告白の記憶は二人だけの大切な思い出ソード/初デートで触れ合ったあなたの指先の温もりビーム/星空を眺めながら将来の夢を語った俺に「素敵ね。私もその夢についていきたいわ」と言ってくれた君の瞳の煌めきは一生忘れられない宝物キャノン/それらを夜通し聞かされたパトリックの喉まで込み上げる胸焼けファイヤー
乗員:アラン、ブリジット、パトリック
詳細:とにかく堅牢な装甲を誇り、搭乗者を守りに守り抜く設計。攻撃力はそこまで高くないが、広範囲に作用する武装が多いため、後方支援や中距離援護に適した機体である。
目を離すとすぐにアランとブリジットがいちゃいちゃするため、パトリックは常にフラストレーションに苛まれながら操縦を担当する。
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ファントムギアⅣ《ジャスティスオーバー》
攻撃:Aッ!
装甲:Bッ!
速度:Aッ!
操作:Bッ!
臨機:Aッ!
色彩:燃え盛るような炎ッ!
刻印:正義を体現するマスクッ!
武装:唸れ!ジャスティスナッコゥ!/砕けな!ジャスティスタックゥ!/灰と化せ!ジャスティスフレイムッ!/三人の正義の心がそろう時、今全てを滅する光とならん! 食らえい! ジャースティース……アルティメーットレーザアアーッ!!
乗員:クレイン、ハイベル、ステファン
詳細:七耀暦2000年、選ばれし三人の戦士たちが古代兵器を見つけたことから運命は回り出す。時を同じくして復活した邪悪な――中略――を滅するための正義の戦士なのだ! 行け、ジャスティスオーバー! 戦え、ジャスティスオーバー!
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ファントムギアⅤ《バーニングロード》
攻撃:A
装甲:B
速度:C
操作:SS
臨機:B
色彩:イエロー
刻印:交差するフライパンとラケット
武装:近接戦用テクニカルマニピュレーター/熱愛の火炎放射/鍋蓋シールド/鬼切包丁/180リジュ級おろし金/エミジアデストロイ
乗員:エミリー、テレジア、ニコラス
詳細:精細な動きを可能としたフィンガーパーツを兼ね備え、なんと卵を割るところから目玉焼きを作ることができる。
スピードはない代わりにパワーがあり、一度組み付いたが最後、無理やりに敵操縦者を機体から引きずり出す。さらにそこからおろし金や包丁で脅しをかけ、戦意を削いでギブアップさせるという荒業をやってのける。そんなニコラスをエミリーは男らしいと讃え、テレジアはドン引きする。
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ファントムギアⅥ《ローズオブローゼス》
攻撃:SS
装甲:S
速度:D
操作:C
臨機:D
色彩:レッド&ホワイト
刻印:肉厚の二枚貝
武装:マルガリータ/都市撃滅用ラブエタニティキャノン
乗員:マルガリータ、ヴィンセント、フェリス
詳細:目の前にいる敵をただ殲滅するための兵器。だいたいの敵は機体から降りたマルガリータが直々に殴りに行って破壊する。
ヴィンセントを想う彼女の愛が臨界を越えた時、その感情をエネルギーに転化して放つラブエタニティキャノンが唯一の遠距離攻撃手段。一つの都市を丸ごと焦土と化すほどの威力を誇る。同乗するヴィンセントとフェリスは基本的に何もしない。
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ファントムギアⅦ《マッスルパッケージ》
攻撃:B
装甲:SS
速度:B
操作:C
臨機:B
色彩:ブラウン
刻印:ダンベル
武装:近接戦用マッスルパンチ/マッスルガード/乳酸菌ボム/回復薬
乗員:ウェイン、スターク、カイリ
詳細:防御力重視の設計で、敵の重火器をことごとく防ぐ。汎用性は低いが耐久力があり、持久戦に向いている。いつでも筋トレをしたいウェインが操縦桿をやたらと重くしたり、フットペダルも押し返してくるくらい固くしたりしたので、操縦者たちの肉体疲労が半端ではない。そのためカイリによって回復薬が詰め込まれた。
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ファントムギアⅧ《煉獄ヘッドシューター》
攻撃:A
装甲:C
速度:D
操作:D
臨機:D
色彩:ブラック
刻印:◎照準
武装:超長距離スナイパーライフル/マヤ用スナイパーライフル/逆間接型フットパーツ/ステルスシステム
乗員:マヤ、シドニー、フレディ
詳細:狙撃特化型機。専用の逆間接機構の脚部は地形を選ばず機体の姿勢を安定させ、大口径のライフル弾発射時の衝撃も緩和させる。光学迷彩も使用し、敵に捕捉される前に仕留めていくというアサシンタイプの設計。
半面、機動性と防御力は低く、近接戦は一切できない。それでも相打ちには持っていけるよう、シドニーの席には自爆装置が取りつけられた(シドニーは知らない)。なお起爆スイッチはマヤが持つ。
さらにマヤは自分のスナイパーライフルで相手の操縦者のヘッドショットも狙っていく。
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ファントムギアⅨ《シンガーインザダーク》
攻撃:A
装甲:B
速度:B
操作:A
臨機:S
色彩:グリーン
刻印:ドラム&ギター
武装:サウンドウェイブ/火薬式徹甲弾/ヒートナイフ×2
乗員:パブロ、ヴァレリー、グスタフ
詳細:胸部の音響砲口から放たれる特殊音波によって、広範囲の敵機のシステムエラーを引き起こす。また効果範囲を絞ることで、物理的な衝撃として攻撃することも可能。
音ゆえに防御する手段はない。近接戦ではヒートナイフ二刀流で立ち回り、遠距離では貫通力の高いグスタフ特製の徹甲弾で一撃必殺を狙う。弱点らしい弱点のないオールラウンダー機として仕上がった。
ファントムギアⅩ《クロスブレイド》
攻撃:S
装甲:A
速度:C
操作:B
臨機:B
色彩:パープル
刻印:Ⅹ
武装:キャノン砲/マシンガン/ロケット弾/閃光弾/四連装ミサイルポッド/空中機雷/電磁ネット/パイルバンカー/ゼムリア合金製スピア/デコイ
乗員:ゼシカ、レオノーラ、タチアナ
詳細:多種の射撃武器を備えた攻撃専用機。電磁ネットを投射したり、浮遊型の機雷を仕掛けたり、近づくことさえ容易ではない。近接では主操縦がレオノーラからゼシカに自動で切り替わり、巨大な槍をもって敵を穿つ。さらに懐に入られてもパイルバンカーが敵の装甲を打ち砕く。
ネーミング、カラーリング、刻印に関してはタチアナが全て独断で決めた。