「君達のデュエル見せてもらった。よくぞ、侵略者たちを退け生き残ってくれた。君達こそランサーズの名にふさわしい」
舞網チャンピオンシップジュニアユースクラス。
ニコスマイリーに貴方は是非ともプロを目指すべきだと背中を押された。
プロにさえなれば塾生は増えるし、塾の経営が圧迫されたりした時に大会に出て賞金を稼いだりすればいいと言われたのでプロ資格を得る為に舞網チャンピオンシップジュニアユースクラスの大会に出たが……
「おい、赤馬零児」
「なんだ?……いや、違うな。君は状況の説明を求めているのだな。いいだろう」
1回戦、2回戦は例年通りの1対1だったが急にバトルロイヤルにするとか運営は言い出した。
原作を知っているし、知らなくてもスレの皆が色々と教えてくれるので嫌でもこのバトルロイヤルの裏を理解する。
アカデミアの侵攻から防ぐ為とそれに加えてランサーズに相応しいデュエリストを絞る為であり、全ては目の前にいるクソマフラーの手のひらの上だった。特に聞いてもいないのに過去に融合次元に渡ったとか言ってきている。全然興味ねえよ。
「お前、自分がなにをしでかしたのか分かってるのか?既に被害者が出てしまってるんだぞ」
「致し方ない事だ。むしろ彼等だけで納まったと考えなければならない」
本当ならば転生者らしく原作ブレイクしてカードにされるデュエリスト達を助けたかった
だが、何処かで道を間違えてしまったのか本来なら十人ぐらいのオベリスク・フォースが40人ぐらい纏めてオレに襲いかかってきた。
幸いにもガガガガンマンループという満足民の必殺技があったお陰で負けることは無かったが、あの気の遠くなる無限ループを起こしたせいで、誰の助けにも入ることが出来ずに終わってしまった。
「おま、ふざけるなよ。ランサーズだか槍サーだかなんだか知らないがコッチはプロになる為に必死になってデュエルに挑んでんだ。それなのに余所者は現れるはペナルティなんてクソみたいなルール作るわ、1回戦で倒した筈の沢渡が復活してくるわ、何様のつもりだ」
ハッキリと言って今、オレは怒りでどうにかしそうだ。
それこそオレの中に眠るズァークの力を駆使してモンスターを暴れさせたい、それぐらいにムカついている。悪いのは大体はアカデミアかもしれない。だが、クソメガネに非が無かったと言えばそうではない。
「場合によってはアユやフトシ達を巻き込もうとしてただろう」
赤馬零児を強く睨む。
さも当たり前の如く出てきたが、コイツが原因でこんな事になったのは変わりはない。場合によっては純粋にデュエルを楽しんでいる奴等にまで槍となれと強要するつもりだ。
「彼等は巻き込むつもりはない……遊勝塾のタツヤは見どころがあるが」
「テメえ、死にたいのか?玉座に座っててオレ達が大変な事になってる中で審査してて楽しかったか?」
「落ち着け、落ち着け遊矢!!」
今にでもぶん殴りそうなオレを権現坂は抑える。
残念な事にデュエルマッスル満載な権現坂を振り解く筋力をオレは有していない。何時でもお前を殺すことは出来るぞと言った強い睨みをきかせる。
「赤馬零児、今でもこことは違う次元から侵略者がやって来たと言うのは信じがたい事だ。だが、先程の奴等を見る限りそれは事実だろう……だが、どうして誰にも話さずこんな事をしたのだ!これでは無関係なデュエリストを傷つけているアカデミアとやらとなにも変わらないのではないか!!」
権現坂も今回の一件について、問題視する。
権現坂は義理人情に溢れた
「だが、こうでもしなければより酷い結果になっていたかもしれない」
「テメエ、ああ言えばこう言いやがって……謝罪の一言すらねえのか」
遊勝塾に不法侵入してきた時からこの男は信用することが出来ない。
社長だからって偉そうにして舞網市を自分の好き勝手に操っている。ハッキリと嫌いだと言える人種だ。
「なにがランサーズだ……そんなくだらない物に参加するつもりはない」
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとズァークの力を使えば次元移動も容易い。
怒りはまだ続いているが少しだけ頭が冷静になってきたのでオレはランサーズに参加するつもりは無い意思を表明する。
「それはダメだ。君には我々の一番槍になってもらわなければ困る」
「ふざけんな。テメエになんざ従うか」
「赤馬零児、さっさとしろ。コイツが参加を拒むならばコイツ抜きで」
「テメエは黙ってろ……ふぅ……大体な、テメエはオレに前回先攻1キルされた癖にどの面下げてオレを従えようってんだ」
先攻ホルアクティとかいうどうやっても対処する事が出来ない先攻1キルで倒してやった。
オレを従える気満々な赤馬零児だが、なんでオレよりも弱いやつの言う事を聞かないといけない。いや、それ以前にホントに生理的に受け付けない。
「オレを従えたいならギャラを払うかそれ相応の力を見せてみろ。レオ・コーポレーションの株を2割ぐらい寄越しやがれ」
このままなぁなぁでランサーズになんて入らない。
人差し指と中指を伸ばして赤馬零児にギャラを要求すると今まで余裕を見せていた眼鏡が曇り、メガネをクイッとさせる。
「確かに君程のデュエリストをタダで動かそうというのはおこがましいことだ。だがしかし、レオ・コーポレーションの株は渡すことは出来ない」
「世界の命運が掛かってるだなんだ言っている癖に自分の会社の方が大事か……本性を現したか」
「っ、違う!!私は赤馬零王を倒す為に」
「やっていることはアカデミアの連中と変わらない、さっき権現坂がそういって否定しなかっただろうが」
我が身が可愛いとは言わないが、こいつは許すことが出来ない。
赤馬零児は自分は赤馬零王と大して変わらない事を指摘すると焦りを見せる。
「……いいだろう。君に力を見せてやる」
一周回って赤馬零児は開き直りに入りやがった。
マジで1回ぶん殴りたい気持ちはあるが、ぶん殴ったところで柚子は帰ってこない。ここは心を大人にして冷静に対処しなければならない。
オレは懐に手を入れて2つのデッキケースを取り出した。
「プロデュエリスト赤馬零児としてのデッキかそれともくだらない槍サーのリーダーであるデッキか、どっちか選べ」
1つはプロデュエリスト赤馬零児をブッ倒せるデッキ、もう1つはくだらないグループの大将を討つデッキだ。
どちらも鬼畜なデッキであり、どちらを選んでも赤馬零児をボコボコにする事が出来るデッキ……さぁ、どっちを選ぶ。
「私は君をなんとしてでもランサーズに迎え入れる。故にランサーズのリーダーとしてのデッキを使いたまえ」
「よりによってこちらを選ぶか……」
デュエルディスクを腕にセットし、ランサーズのリーダーとしての赤馬零児をぶっ倒す為のデッキをセットする。
「アクションフィールドは不要だ……アクションマジックのおかげで勝てましたじゃ最年少プロの名前が廃る。いや、腐るぞ」
「その余裕、何処まで続くか……あの時はなにも出来なかったが今度は違う。今の私にはペンデュラムとリンク召喚のその先を見据えている」
「くだらないな……」
「お、おい……はじまるって言うのか」
ゴクリと沢渡は息を飲み込む。
自分の知る限りでは最強のデュエリストであるオレと現最強とも謳われるプロデュエリストである赤馬零児との一戦が今ここではじめられる。
どちらが強いなんて言うまでもない……。
「オレが勝利したら舞網チャンピオンシップの続きをやってもらうぞ」
オレはプロデュエリストになる為にここまでやってきたんだ。
原作のあれこれあるかもしれないが、それでも真面目にプロになろうとしてる……勝ったら、月影と権現坂と黒咲とオレの合計4名での最後のトーナメントをやる。先攻後攻はデュエルディスクが決めて、LDSとの3本勝負の時と同じくオレの先攻で決まる……
「「デュエル!!」」
デッキからカードを5枚ドローし、作戦を組み立てる。
……なるほど……自分で作っておいてなんだが、このデッキ、ホントにクソみたいなデッキだな。
「オレはモンスターをセット、カードを3枚伏せて、魔法カード、太陽の書を発動!セットしているモンスターを表側表示に変更する」
「リバースデッキ、なに!?」
クソマフラーはオレの使っているデッキがリバースデッキだと考察をする。
しかし直ぐに表情は一変、オレのセットしていたモンスターを見て顔色が変わった。
「セットしていたモンスターは、サイバーポッドの効果を発動!」
オレのセットしていたモンスターはサイバーポッド……まごうことなき禁止カードだ。
「バカな、それは禁止カードの筈だ!公式のデュエルでは一切使えない」
「オレのデュエルディスクは特別製でな、遊勝塾で禁止カードがどうして禁止なのか教える為に禁止制限を全て取っ払っている……」
ありえないと言った顔をする赤馬零児にオレが禁止カードを使える訳を説明する
オレのデュエルディスクは特別なんだ……そしてこのデッキも特別なデッキ……文字通りの禁じ手満載のデッキだ。
「お前、そこまでして勝ちたいのか!?」
「オレはさっき確認した筈だ。くだらない槍サーのリーダーとして戦うかプロデュエリスト赤馬零児として戦うのかを……先に言っておくがランサーズになった場合は問答無用で禁止カードを使う!」
沢渡がツッコミを入れるので、ここで高らかに宣言をする。
命の保証が無いデュエルで呑気にルールを守るなんていい子ちゃんをするほどオレは人間が出来ていない。躊躇いなくチェーンバーンは使うし、躊躇いなく禁止カード満載のデッキを使う。
「貴様、それでもデュエリストか!!」
「デュエリストではない、リアリストだ!」
クロワッサンは案の定キレるが、お前等にとってのデュエリストにオレは該当しない。リアリストなんだ。
「サイバーポッドの効果を発動、このカードが表側表示になった時、お互いのフィールドのモンスターを全て破壊する!そして、お互いにデッキの上から5枚めくり、その中にあったレベル4以下のモンスターを全て裏側守備表示で特殊召喚する!残りのカードは全て手札に加える。オレはモンスターが居ないので召喚はしない」
「私はDDスワラル・スライムとDDケルベロスを特殊召喚する」
赤馬零児の手札は8枚、残りデッキ枚数は32枚。
ドローしたカードからイケるコンボからして……このデュエル、オレの勝ちだ。
「リバースカード、オープン!手札抹殺。互いは手札を全て墓地に送り、送った枚数分だけカードをドロー。オレは5枚捨てて5枚ドロー!」
「っく、私は8枚捨てて8枚ドロー」
赤馬零児のデッキは残り24枚。
まだ完全に息の根は止まっていない。トドメを刺すまで油断はならない。オレは公開情報になった墓地を確認するとDDナイト・ハウリングが墓地に送られていたのを確認する。
「手札から浅すぎた墓穴を発動。互いに墓地からモンスター1体を選択して、裏側守備表示でセットする。オレは当然、サイバーポッドをセットする」
「私はDDナイト・ハウリングを……まさか!」
「お前にはターンをやらない。オレは手札より太陽の書を発動!サイバーポッドを表側表示に切り替えて、もう一度サイバーポッドの効果を発動!デッキから5枚ドロー。オレの手札にモンスターはいない」
「……私はDD魔導賢者ケプラーとDDゴーストを特殊召喚……っく」
赤馬零児の手札はこれで11枚、残すデッキは19枚。
DD魔導賢者ケプラーの効果でデッキからカードをサーチするかと思ったが、それはしない。それどころかオレがなにをするのか全てを察した。
「オレは2枚目の手札抹殺を発動、更にチェーンして手札を全てコストに連続魔法を発動!このカードは発動した魔法カードにチェーンを組むことが出来、チェーンした魔法カードと同じ効果を発動する。つまり手札抹殺の効果は2度発動する!!」
「っ……11枚の手札を捨てて11枚ドロー」
まずは1回目。
元々薄くなっていたデッキは更に薄くなり、残りのデッキ枚数が数えるだけとなってしまう。
「さぁ、もう1度だ!!オレは連続魔法のコストに全部の手札を消費したからカードは一切ドロー出来ない。2度目のドローをしな!!」
「……っく……私の、負けだ」
2度目のドローをする赤馬零児だが、その手は途中で止まる。
デッキにはもうカードが1枚も残っておらずドローをする事が出来ずにデッキ切れを起こし、カードをドローする事が出来ずに敗北をした。
「つまらないな……」
大量にカードをドローさせた。
サイバーポッドの効果を無効化する事が出来る手札誘発系のカードを発動さえ出来ればこのデュエルはどうにかすることが出来た……分かっていた事だがOCG次元の住人でもなんでもないただの一介のデュエリストにはこの盤面を対処する事が出来ない事だ。
「……君はいったい、何者なんだ」
「オレはオレだ……約束は守ってもらう……コレがランサーズとして戦った場合、お前は既にカード化されて負け犬になってたな」
敗者に掛ける言葉は少ないものだ。オレが何者なのかを疑問に思う赤馬零児だがオレは嘲笑い、煽る。
それと同時に少しだけスッキリする。色々とムカついていたので赤馬零児に八つ当たりする事が出来たからだろう。頭の中がスッキリして気分は爽快だ。
「貴様……貴様はそれでもデュエリストか!!」
お通夜の如く静まり返った場で真っ先に叫んだのはセレナだった。
オレが躊躇いなく禁止カードを使ったことに対して当然のごとく怒っている。
「オレはデュエリストじゃねえよ」
オレにはデュエリストとして大事なものが色々と欠けている。
柚子と権現坂とは違う。OCG次元の住人のせいでコロコロとデッキを入れ替えて、1つのデッキに魂を注ぎ込むなんて事は出来ない。eスポーツの一種だと捉えている程度だ。
「デュエリストでないだと……その腐った性根を叩き直してやる!!私とデュエルをしろ!!」
「さっきのデュエルを見て、よくデュエルをしようと言えるな」
セレナはオレの言葉に対して激昂する。
デュエルディスクを構えてオレにデュエルを挑んでくる……めんどくせえ。
「だったらさっき使わなかったデッキで相手をしてやる……手札が悪かったとか後腐れなくデュエルを終わらせたいから、ライフは8000でやらないか?」
セレナはやる気満々だ。ここで断ると言っても嫌でもデュエルをしろと言ってくる。
ならばもう片方のデッキを……プロとしての赤馬零児をボコボコにする為の禁断のデッキをセットする……
「ふ、いいだろう。後で吠え面をかかせてやる。お前の様なデュエリストでもなんでもないカスには負けない!!」
「お前、見事にフラグを建てるな」
明らかに敗北してくっころな展開が待ち構えてるかの様なセリフを尽くポロッと零す。
「フラグ?なんの事だ?」
自分が見事なまでの負けに向かっている事をセレナは気付いていない。
スレにいる皆が見ればくっころだとテンションを爆上げする……
「負けたらお前、オレの手下な」
「いいだろう。逆にお前が負けたらお前の腐った性根を1から鍛え直し、私の忠実な下僕にしてやる」
「やめろ!!マジギレしている遊矢はなにをするか分からん!!」
安心しろ、権現坂。オレの頭は既にスッキリしている。
セレナはオレとの賭けに乗ってくれる様で負けた場合は勝った方の手下になる事で話は決まり、デュエルがはじまる。先攻はさっきと同じくオレの先攻で……
「ミーの勝ちじゃないか」
オレは思わず呟いてしまった。
このデッキは遊戯王史上最強最悪のコンボで、当時コレを作った人は天才かなにかじゃないと本気で感じてしまった。そんな最強の盤面が手札に揃っている……もし問題があるとするならば……いや、コレは……マジでオレの勝ちだ。
「オレはデビル・フランケンを攻撃表示で召喚!」
「デビル・フランケン……なるほど、ライフを8000にしたのはそのためか」
「いや、別にライフ8000にしたのは後腐れなくデュエルを終わらせたいからだ……ライフ4000でもどうにかなるデッキなんだよ。ということでカードを2枚セットして魔法カード、墓穴の道連れを発動。互いの手札を確認し、その中から1枚カードを破棄する」
オレの手元にあるカードはDーHEROディアボリックガイのみ。
対してセレナの手札は融合、月光融合、月光紫蝶、月光紅狐、月光白兎……決して悪い手札じゃない。だが、しかしオレには届かない。
セレナがどんなカードを握っているのかの確認は取れた。手札誘発系のカードは1枚も握っていない……完全勝利、完璧なるソリティアを見せれる。
「ディアボリックガイを捨てろ」
「ならば、そちらは融合を捨てろ」
互いに捨てるカードを選ぶ。とはいえ、オレはディアボリックガイしかないのでそれを捨てる。そして墓穴の道連れの効果でカードを1枚ドローする……さてと、終わらせるか。
「デビル・フランケンの効果を発動!ライフを5000支払い、EXデッキから融合モンスターを特殊召喚する。オレはEXモンスターゾーンにDーHEROデッドリーガイを特殊召喚」
DーHERO デッドリーガイ
闇属性 戦士族 レベル6 攻撃力2000
「墓地にあるディアボリックガイの効果を発動。自身を除外する事でデッキにあるディアボリックガイを特殊召喚する」
DーHERO ディアボリックガイ
闇属性 戦士族 レベル6 攻撃力800
「オレはディアボリックガイとデッドリーガイでリンク召喚!現われろ、リンク2、聖騎士の追想 イゾルデ!」
聖騎士の追想 イゾルデ
光属性 戦士族 リンク2(右斜下、左斜下) 攻撃力1600
「リンク召喚……コレがスタンダードの新たなる召喚法なのか……だが攻撃力はたかが1600、その程度では私は倒されん」
「デッキから装備魔法カードを、念動増幅装置を墓地に送り聖騎士の追想イゾルデの効果を発動、デッキより墓地に送った装備カードの数×レベルのモンスターを特殊召喚する。オレはジェット・シンクロンを特殊召喚して、聖騎士の追想イゾルデとジェット・シンクロンでリンク召喚、現われろ、リンク2、ハリファイバー」
水晶機巧-ハリファイバー
水属性 機械族 リンク2(右斜下、左斜下) 攻撃力1500
「水晶機巧-ハリファイバーの効果を発動、デッキからレベル3以下のチューナーを守備表示で特殊召喚する。オレはヴァイロン・スフィアを特殊召喚し、そのままヴァイロン・スフィアと水晶機巧-ハリファイバーでリンク召喚、リンク2、リプロドクス」
リプロドクス
地属性 恐竜族 リンク2(上、下) 攻撃力800
「リプロドクスの効果を発動、このカードのリンク先にあるモンスターを指定した種族または属性へと切り替える。オレはデビル・フランケンをサイキック族へと切り替える……お前には地獄を味合わせてやるよ」
セレナよ、恨むならば自分を恨むがいい。賭けをしたのはオレだが、乗ったのはお前達だ。
「墓地に送られたヴァイロン・スフィアの効果を発動、ライフを500支払いこのカードをモンスターに、デビル・フランケンに装備し、第二の効果を発動。ヴァイロン・スフィアをリリースし、ヴァイロン・スフィアを装備していたモンスターが装備可能な墓地の装備魔法カードを装備させる。念動増幅装置を装備させる」
「ふん、なにをしているかと思えばわざわざ1枚の装備カードを装備させる為だったのか」
「甘いな……念動増幅装置の効果を先に教えてやる、カード効果に必要なコストを一切支払わなくて済む」
「なに!?」
「お、おい、遊矢の野郎、とんでもないコンボをするつもりじゃねえのか!?」
デビル・フランケンというモンスターは強力な効果を有している、その分重いコストがある。
だが、このコンボならば……サイキックデビフラならばコストを踏み倒してキチガイな盤面を作り上げる事が出来る……卑劣様に教えてもらう前から知っていたが、なんと卑劣なデッキだ。
「更に墓地にある2枚目のディアボリックガイを除外しデッキより3枚目のディアボリックガイを特殊召喚、ディアボリックガイとリプロドクスを素材にデコード・トーカーをリンク召喚し、デビル・フランケンの効果を発動、コストを踏み倒して超魔導戦士-マスター・オブ・カオスを特殊召喚、更にルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを特殊攻撃して、オーバーレイ、エクシーズ召喚、宵星の機神ディンギルス」
宵星の機神ディンギルス
闇属性 機械族 ランク8 攻撃力2600
「更にもう一度、デビフラのコストを踏み倒して、サイバー・エタニティ・ドラゴンを特殊召喚してデコード・トーカーと共にリンク召喚。リンク4、召命の神弓-アポロウーサ」
風属性 天使族 リンク4(上、右斜下、下、左斜下) 攻撃力?
「召命の神弓-アポロウーサの攻撃力はリンク素材×800,よって攻撃力は1600」
召命の神弓-アポロウーサ
攻撃力 ?→1600
「更にデビフラでコスト踏み倒してDーHEROドミネイトガイを特殊召喚、効果を発動。セレナのデッキトップ5枚を確認してオレの好きな順番に変える……ふ、どう頑張っても勝ちだな」
念には念を入れてセレナのデッキトップを確認したが、恐れるカードは1枚も無い。
手札も既に確認をしているのでもう何もかもが丸裸だ……ヤベえ、卑劣様が勧めるだけあって超卑劣だけど超楽しい。
「更にデビフラでコストを踏み倒し、サイバー・エタニティ・ドラゴンを再び召喚し、サイバー・エタニティ・ドラゴンとドミネイトガイでオーバレイ、現われろNo.35 ラベノス・タランチュラ!」
No.35 ラベノス・タランチュラ
闇属性 昆虫族 ランク10 攻撃力?
「ラベノス・タランチュラがモンスターゾーンに存在する限りオレのフィールドのモンスターはオレとお前のライフポイントの差だけ攻撃力・守備力をアップする。オレの現在のライフポイントは2500,セレナのライフポイントは8000,よって5500、攻撃力と守備力をアップする!」
「い、一瞬にして本来のデュエルならライフを焼き切る攻撃力になったぞ!?」
「まだだぁ!まだオレは、盤面は、フィールドは満足していねえ!!」
一気にフィールドが強まったことに沢渡は驚くが、このデッキの恐ろしさはここじゃないんだ。
セレナは全てを赤裸々にされて殆ど詰んでいる状態なのをデュエリストとしての勘が告げているのか、手がワナワナと震えている。
「更にコスト踏み倒し、ナチュル・エクストリオを特殊召喚、トドメの異星の最終戦士だ!!」
ナチュル・エクストリオ
地属性 獣族 レベル10 攻撃力2800→8300
異星の最終戦士
地属性 戦士族 レベル7 攻撃力2350→7850
「ふっ、墓穴を掘ったな!!異星の最終戦士は召喚した時にフィールドのモンスターを全て破壊する効果を宿している」
「ヴァカめ、そんな事は百も承知だ!ディンギルスの効果を発動、X素材を1つ使うことで、自分のフィールドのカードの破壊を免れる」
「なぁっ!?」
異星の最終戦士を見て不敵に笑みを浮かべるが、そんな凡ミスをする三流デュエリストじゃない。
ディンギルスの効果を発揮し、異星の最終戦士の自分フィールド破壊効果を完璧に免れて、フィールドには最強の盤面が揃う。
デビル・フランケン
攻撃力 6200
ナチュル・エクストリオ
攻撃力 8300
異星の最終戦士
攻撃力 7850
No.35 ラベノス・タランチュラ
攻撃力 5500
宵星の機神ディンギルス
攻撃力 8100
召命の神弓-アポロウーサ
攻撃力 7100
「ふぅ……大満足!!」
完璧だ……ここまでソリティアしかやっていないが、ここまで完璧に決めることが出来るとは思いもしなかった。
「さて、一応は説明してやる。異星の最終戦士が居る限りは互いにモンスターを召喚、特殊召喚、反転召喚が出来ない。ナチュル・エクストリオは墓地のカードを除外し、デッキトップを墓地に送る事で魔法・罠カードを無効にし、更には召命の神弓-アポロウーサは攻撃力を800下げる事でモンスター効果を無効にする……アポロウーサの攻撃力は7100だから8回モンスター効果を無効にする事が出来る」
「あ……あぁ……」
「な、なんというフィールド……拙者、ロックデッキを数々見てきたがまさかこんなロックデッキがこの世に存在しているとは」
圧倒的なまでに理不尽な盤面を見た月影は固まっている。
恐らくこの盤面は遊戯王の中でも最もキチガイな盤面でどうする事も出来ない。むしろどうやって対処しろと言うんだ。
このデッキのデッキレシピを送ってきた卑劣様は流石の卑劣様としか言いようが無い
「ターンエンドだ」
「わ、私のターン、ドロー……」
「ドローしたカードは月光黄鼬……さぁ、どうする!!オレは逃げも隠れもしない!!アクションカードに頼るなんて無粋な真似もしない!掛かってきやがれ!!」
「タ、ターンエンド」
「なにをやってるんだ、セレナ!モンスターを召喚、特殊召喚、反転召喚は出来ないがセットする事は出来るんだ!諦めるな、ドロー、ターンエンド」
「殺ぜえ!!殺せえ!!赤馬零児の時の様に潔くわたじをころぜえ!!」
遂に我慢の限界が来たのかセレナは泣き出した。
OCG次元でも最悪な部類に入るサイキックデビフラを前にして、どうする事も出来ない、例えるならば四肢をもがれた達磨の様な状態だった。
「お前のデッキは素晴らしかった!カードパワーも戦略も!だが、しかし、まるで全然!このオレを倒すには程遠いんだよぉ!!」
大満足
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