夜叉の慟哭   作:大川原

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ダンまちは全巻読んで、アニメも全話見ました、こんなストーリーもありゃあなぁと言う完全な妄想で書いており、時系列は特に考えていません、多分いろんないざこざが終わった後辺りと思っていただけたら。


1話 夜叉の慟哭

この島はいつも嵐に囲まれていた、稀に見せる晴れ間も数分程度で場所も思い出せない故郷を思い返していた。

 

思えばこの島で主人を護り続けて幾年の歳月が流れた、たまに漂流してきた難破船を見つけては、食糧を漁り、生存者がいれば侵入者として斬り捨てた、私は嵐の防人として不死の力を手に入れ、女王卑弥呼を護らねばならないのだ。

 

例えどこの世界であろうとも。

 

 

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「……っ」

 

空は突き抜ける様に青く一つの雲も見当たらない、ここはどこなのだろうか、頭痛の続く最中思い出してきた、我は侵入者を討伐している最中に海に落ちたのだ。

波の穏やかな砂浜、ここは間違いなくあの島ではない、幸い兜も甲冑も無事だ、早く刀の潮を落とさなくては。

 

「あそこに見えるのは稀に漂流する南蛮の船…ここは南蛮か…?」

 

この場所などどこでも良い、早く島に戻る方法を見つけなくてはならない。

 

幸いこちらに向かって歩いてきている青年がいる、しかし頭に付いているのは何なのだろうか…猫の耳か?

 

「そこの青年、猫の耳をつけた青年よ」

 

「なんだ死体でも流れてきたのかと思ったよ、あんた漂着してきたのか?いい甲冑だなぁ、どこのファミリアだ?見た感じだとタケミカヅチ様の…」

 

「タ、タケ?いや、主人と言うのならばただ一人のみ、某は女王卑弥呼に使えている者だ」

 

「ひ、ひみこ?聞いた事ねぇ神様だなあ…新しいファミリアか?」

 

それを言うなら自分とてタケミカヅチなどと言う神は会ったこともない。

それはそうだ、何故なら神様なのだから。

 

「うぅむ…そこな青年よ、この近くで栄えている街は有るだろうか?」

 

「アンタ大丈夫なのかよ…まぁヒミコファミリアってのは聞いたことねぇけど、平気そうだな、ここから近いとこだったらやっぱりオラリオだな、冒険者も沢山集まってるし、ダンジョンを探検するならそこに決まりだぜ?」

 

オラリオ…青年曰くこの世界の全てが集まったと言っても過言ではない程の大都市らしい、青年の言っていただんじょんとやらはよく知らぬが私には一つも関係の無いこと、そこへ行けば島への帰還方法が分かるはずだ。

 

「青年よ、恩に着る」

 

青年に御礼を告げ、オラリオの方向へと歩いて行く、ただ単に私の主人のいる場所に帰るために。

 

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ベル「神様!ただいま戻りました!」

 

ヘスティア・ファミリアの団長であるベル・クラネル が勢いよく帰ってきた、実に4日振りのホームである。

ヘスティア・ファミリアは短期の遠征を行っていた、ここ3日ほど18階層を拠点に中層辺りを潜り、団員のレベルアップや素材集めに勤しみ、着々と団員のスキルも上がっていっている。

 

ヴェルフ「あぁ?せっかく遠征から帰ったってのにヘスティア様は不在か?」

 

神の盛大な出迎えがあると期待していたが、肩透かしを喰らってしまった、ヴェルフは荷物を置きながらホームをキョロキョロと見回している。

 

命「そういえば、本日はヘファイストスファミリアのバイトがあると以前から…」

 

春姫「そう言えば遠征前に仰っていましたね」

 

春姫は度重なる術の使用でマインドゼロの一歩手前まで来てしまった、ここまで命に背負って貰い帰ってきた。

 

命「春姫殿、今回はよく頑張りました、夜の宴会まで休んでいましょう」

 

ヴェルフ「よっしゃ、じゃあ打ち治して欲しい武器や防具があればオレの鍛冶場のまえに置いといてくれ、ちょっと俺も休む」

 

遠征後は各々の行動で夜まで過ごす、長期遠征だとその限りでは無いが短期の遠征は大体夜に打ち上げを行う、これが最近のヘスティアファミリアのルーティーンとなってきた。

 

リリ「では、リリは魔石を交換しに行ってきます、ベル様も夜までお休みください」

 

最近はリリがファミリアの家計を管理しており、必然的に魔石の交換もリリがギルドまで行くこととなっている、他のファミリアからの危害が心配だが、シンダー・エラの魔法によりギルドまで安全に行けているようだ。

 

ベル「ありがとう、リリ、早く帰ってリリも休んでね」

 

リリ「はい、ベル様」

 

今回の遠征は少々手こずった、死に掛けとまでは行かなかったが、何度も神経を擦り減らす場面があった、おもに春姫に関することではあるが、皆は互いの弱点を補い合い成長している、春姫が足を引っ張っている事はないし、誰もそうは思わない。

 

ベル「みんな…お疲れ様…」

 

ベルは微睡の中遠征の反省を行っていた、そして夜の帳が下りた。

 

 

ヘスティア「みんっな〜!!おっかえり〜!!」

 

ベル「神様!みんな無事に帰りました!」

 

遠征の結果を報告し、ステイタス更新を行う、まだスキルアップとは実らないが、みな着実に成長している。

 

ヴェルフ「んじゃあ、さっさと宴会へと洒落込もうじゃないか!行くぞベル!豊穣の女主人まで競走だ!」

 

ベル「うん!」

 

こうしてテンションの上がった男衆はそそくさと宴会場まで駆け抜けて行った、これもまたヘスティア・ファミリアのルーティーンとなりつつある。

 

リリ「あ、ちょっと待って下さい!全くもう…男って」

 

命「まるで兄弟みたいですね、私たちも急ぎましょう」

 

ヘスティア「あれ!?ベル君また先に行ったのかい?!」

 

春姫「遠征後でも元気なのは良い事ですね♪」

 

リリ「全く、我々も行きましょう」

 

兎にも角にも、ヘスティアファミリアの宴会が始まる、その宴会中にあった人物はファミリアの歴史に間違いなく刻まれる出来事であろう。




登場人物

嶋義貞 ?『嵐の防人』 Lv ∞

嵐の防人で不死の戦士、二刀流の使い手で本差と脇差を使いこなす、
レベルは無限大、何百年も卑弥呼様を護り続けて来たのでハナっからレベルはカンストしている。

ベル・クラネル ヒューマン『憧憬一途  英雄願望 闘牛本能 』 Lv4

ヘスティア・ファミリアに所属する原作の主人公で団長、本作の準主人公である、非常に純粋で真っ直ぐな性格であるが、女性にはめっぽう弱い、しかしたらしの才能を持つ。

リリルカ・アーデ 小人族 『縁下力持 指揮想呼』 Lv2

以前はソーマ・ファミリアに所属していたが、紆余曲折あり現在はヘスティア・ファミリアに所属している、サポーターであるが洞察力に長けており的確な助言を与えるファミリアの参謀役である。

ヴェルフ・クロッゾ ヒューマン 『魔剣血統 炎化創火』 Lv2

以前はヘファイストス・ファミリアに所属していたが、紆余曲折あり現在はヘスティア・ファミリアに所属している、鍛治の腕は一流で、魔剣も打てる、ヘファイストス大好きマン。


ヤマト・命 ヒューマン 『八咫黒烏 八咫白烏』 Lv.2

以前はタケミカヅチ・ファミリアに所属していた、現在は紆余曲折ありベルへ義理を返すために一年間限定でヘスティア・ファミリアに所属する事になっている。

サンジョウノ・春姫 狐人 『妖想狐術』 Lv1

以前はイシュタル・ファミリアに所属していた娼婦で命の親友。
紆余曲折あり現在はベルに助けられ冒険者に転身している、しかし冒険者としての戦闘経験はほぼ皆無である。
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