新世紀エヴァンゲリオン 天才少年シンジ君(試作)   作:高橋ヒナタ

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中途半端で本編に入り切らなかった…

所謂深夜のテンションが入っているので
やや暴走気味かもしれませんがご了承を。


小話:レイ、陥落

 

──第4使徒戦後。

 

私は碇くんのことをずっと考えていた。

エヴァパイロットと交流がしたいという理由で

私の元を訪ねてきた碇くんは

なぜかやたらと私のことを気にかけてくれた。

 

今まで住んでいたところよりずっと快適な部屋を

ミサトさんへ掛け合って用意してくれたし

毎朝毎朝自分の分までお弁当を作ってくれて

シンクロテストがあればわざわざ送り迎えしてくれる。

お菓子片手にエヴァについて情報交換したりもした。

 

碇くんが作ってくれるお弁当はとても美味しくて

食べる度に暖かい気持ちになった。

碇くんと手を繋いでいると、繋いだ手から暖かさが

私の心にまで流れ込んでくるようだった。

碇くんと、そして碇司令とも話をしてみて分かったが

司令はどこか自分じゃないものを見ているようだったのに

碇くんは"私"を見て話をしてくれている。

 

「やっぱり…碇くんといる時は心がぽかぽかする」

 

第4使徒戦まではそれを気にはしつつも

特に何かをするほどでも無かったのだけれど…

 

「でも碇くんが傷つく姿を見ると…胸が苦しくなる」

 

碇くんが使徒に追い詰められていく様を見ていると

急に胸が締め付けられるような感じがしてきて

初号機が山腹へ叩き付けられた時は思わず彼の名前を

叫んでしまっていた。

碇くんが使徒を倒すと胸の苦しさは消え去り

こころには喜びが溢れてきていた。

 

私はこの心境の波の正体が知りたかった。

 

自分で答えを導き出せない以上は誰かに聞くしかない。

まずは自分の栄養面などを管理している

リツコさんのもとを訪ねてみることにした。

 

 

 

「リツコさん、心のこの感じは何ですか?」

 

碇くんに対して抱くあの心境を打ち明けると

リツコさんは驚いた表情のまま固まってしまった。

数秒ほどかけて再起動したリツコさんは

やけにニヤニヤしながら口を開いた。

 

「それはねレイ、たぶん『恋』よ。」

 

恋とはどういうものなのかも訊ねてみたが

恋っていうのは私にもよく分からないのよ、と

言われてしまった。

曰く、恋とはロジックで表せるものではないとのこと。

ただ、諦めて部屋を立ち去ろうとした時に

そういうのはミサトが得意だろうと教えてくれた。

私は足早にミサトさんのもとへ歩いていった。

 

 

 

「ミサトさん、恋って何ですか?」

 

質問されたミサトさんは一瞬驚いた顔をしたが

ひとつ答えを返してくれた。

 

「そうねェ…強いて言うなら、その人とずっと一緒に

居たいって思うこと…かしらね。あたしも正直言うと

恋やら愛やらって言葉にしにくいのよ。」

 

確かに碇くんとは一緒に居たいと思える。

一緒にいればぽかぽかした気持ちになるし私は嬉しい。

それを手放せと言われても出来る気はしなかった。

それはつまり私が碇くんに恋をしているということ。

 

ミサトさんは突然ニヤニヤ顔になった。

あの時のリツコさんよりもニヤニヤしている。

このニヤニヤした顔には何か意味があるんだろうか?

 

「多分シンジ君なら、好きです付き合ってくださいーって

言えばきっと分かってくれると思うわよ~」

 

あのぽかぽかをずっと味わっていられるなら

碇くんとずっと一緒にいられるのなら

「好きだ」と言わずには居られなかった。

 

 

 

┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄

 

 

 

「碇くん、私碇くんのことが好き…です。

付き合ってください。」

 

ミサトさんから教えられたセリフを碇くんに言ったら

碇くんは顔を赤くして困惑してしまった。

 

「碇くん…?」

 

何かおかしな事を言っていたのだろうか、と考えていたら

突然碇くんにギュッと抱きしめられる。

 

(碇くん!?あっ…心がぽかぽか、ドキドキする…!)

 

碇くんに抱きしめられた私の心はぽかぽかを通り越して

ものすごくドキドキしている。

心臓もドキドキ鳴っているのがよく分かるが

なによりも幸せな感情が頭の中で渦巻いていて

どうにかなってしまいそうだった。

 

「嬉しいよ。こんな僕を好きになってくれるなんて。

僕でよければ、喜んで。」

 

"付き合う"というのが何に付き合うことなのかは

まだハッキリとは分かっていなかったが

碇くんとずっと居られるということなのだろう。

 

「これが…"好き"、これが…"恋"

やっぱり私は碇くんのことが…好き、なのね。」

 

碇くんがしてくれたように私も碇くんを抱きしめると

もっと心がぽかぽかで満たされていくようで

私はしばらく碇くんに抱きしめられる心地良さを

堪能し続けていた。

 

 

 

ぽかぽかを堪能し終えたら夕食の時間が近かったので

碇くんから簡単な料理を教えて貰うことにした。

 

「夕食には合わないかもだけど、おにぎりから始めようか」

 

ラップを手に乗せ、その上へ炊いたご飯を乗せる。

そして碇くんに焼き鮭をほぐして乗せてもらい

鮭をご飯で包んでいく。

初めてやるだけあってご飯が上手くまとまらない。

 

「綾波、こうやって…握るといいよ」

 

(いっ碇くん!?)

 

後ろから突然抱きしめられたかと思っていたら

白米を握っていた私の手に碇くんの手が添えられている。

ゆっくりと綺麗な三角形になっていくおにぎり。

けれど私はまた心臓がドキドキしてしまって

おにぎりどころでは無かった。

思考がまるで纏まらずパニック気味になってしまうが

それがなぜかとても心地いいという不思議な気分だ。

碇くんの体温が私から離れていっても

しばらくはその不思議な気分が続いていた。

 

「綾波、固まってたけど大丈夫?」

 

「え、えぇ。」

 

私が正気に戻る頃にはテーブルの上に

綺麗な白いおにぎりがいくつか並べられていた。

 

「食べてみなよ、きっと美味しいから。」

 

私は碇くんに促されおにぎりをひとつ手に取って食べる。

 

「……!!美味しい!」

 

食べたのはさっきもにぎった鮭のおにぎり。

白米と鮭、少々の塩くらいしか使っていないはずなのに

このおにぎりはとても美味しく感じた。

その日から、私は碇くんと一緒にキッチンに立って

料理の練習をするのが毎日の日課のようになっていった。

 

 

 

                      つづく

 




早くもレイが陥落です。
ラミエル戦後?どうなるんですかね。

なおシンジ君は、レイとの交流の理由について
パイロット仲間として放っておけなかったから
庇護欲がそそられまくったから、と話している。

正直やり過ぎたかなとは思っている。
でもレイが可愛いからそれでいい。
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