冬の空   作:Cucu

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2℃

 

身震いするような冬の朝。

 

 

いつもより早くアラームをかけ、電源の切れた電気毛布を付け直して、澄んだ冬の空気を感じながらもう一度夢の中へ溶ける...

 

 

冬の朝の二度寝は最高だとまどろみながら思う。

 

 

ふわふわと見た幸せな夢も解けた頃、鳥の声のアラームで目を覚ます。

 

 

顔に冷水をかけて眠気を覚ます午前5時。

 

 

髪の毛を邪魔にならないようにひとつに結って、薄くスライスされたパンにバターを塗りトースターに入れる。

 

 

トースターから香ばしいに香りが漂ってきた。そろそろお湯を沸かす。

 

 

しばらく待つとトースターが音を立て、それを取りだしお皿へ載せる。

 

そして、沸かしたお湯をコーンスープの粉の入ったマグカップにいれる。

 

交互に食べるととても美味かった。

 

 

髪を結いなおして服をいつもの服に着替えて、いつも家を出る時間より少し早く家を出る。

 

 

 

ゆっくり歩きながら鼻にツンとくる空気を吸う。

 

 

 

それだけでギリギリでバスに間に合った昨日より、

ほんの少しだけ幸せで。

 

 

空が淡く白んでいる。

 

 

マフラーに顔を埋め、手を擦る。

 

 

自分の息は白く、まるで自分までもこの空に染って染まっていくような気がした...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は冬の空気が嫌いだ。

 

というか、夏が好きすぎるのかもしれない。と、バスを降り寒さを感じながらそんなことを考える。

 

 

いつものバスでいつもの時間に帰る。太陽が沈み、辺りは淡く夕焼けに染った後の暗闇だ。

 

 

家に帰ると、晩御飯を食べ、課題をやり、風呂に入る。

それで僕の一日は大抵終わっていく。

 

 

だが、今日は少し早めに寝た。明日何かがある訳では無いが、そういう気分だった。早寝はいいことだしな。そう思いながら、 夢の中へ溶けていった...

 

 

 

ふと目が覚めた。まだ、僕は暗闇の中だ。まどろみの中近くに置いてあったスマホの時計を見る。午前2時23分。

 

あ〜...。ぼ〜っとしながら。だるいと思った。気付かぬ間に夢に落ちてしまおう。また、目をつぶった。

 

 

 

アラームの音が聞こえる。

そんな気がしたので体を起こす。午前5時。夜に起きたせいか、寝不足気味だった。

 

冷たい水で頭を起こす。

 

朝ごはんはいつも食べない。食べる気になれないのだ。

制服に着替え、また学校へ行く。

 

 

今朝は少し曇っていた。

 

 

まだ眠気が覚めない。

 

バス停まで行く途中にある自販機でコーヒーを買い、バス停の所で飲もうと思った。

 

いつもはバス停には誰もいない。

 

 

だけど今朝は人がいる。

 

 

いつもギリギリで駆け込んでくる、同じ学校の女子だった。でも、話したこともないし、クラスも知らない。

 

 

そんな人と2人きりだ。

 

 

少し離れたところに立った。少しだけ顔を見る。少女は曇り空を覗いていた。

 

僕は買ったコーヒーを飲む。

 

 

「あったかい...」

 

 

と呟き、白い息を吐く。

 

 

冬はこういう良さはある、と思った。

 

 

この淡く白い空はなにか現実と突き放してくれている気がした...

 

 

 

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