リナの星間貿易異聞録   作:ayasaki

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私が選んだ最初の未登場ソフトです。
これ初めて遊んだ時、マジでシステム理解しきれてなくて失敗ばかりしてました。


大作

 スカールさんとの会談後、私はマリアさんとジャックさんに引き続き警護されて、日本へと移動する。

 そして日本に到着したらすぐにゲーム会社に移動だ。

 ようやくソフトを見ることが出来る。

 ワクワクしながら私は、遂に出来上がったソフトを受け取りにスク・ウェニに行く。

 そして会議室に通されて、私はようやく完成したソフトのパッケージに感動した。

「おお、これがマルデア版タクティクスオウグなんですね!」

「絵が凄く綺麗」

 横からフェルもパッケージ絵を見て、興奮している。

 だが、私はそれ以上にこのソフトに惹きつけられる。

 そう、これは1995年に発売されたシミュレーションRPGの最高傑作といえるのだ。

 当時の開発先は違うが、後に開発スタッフがスク・ウェニに移籍したことでメーカーはスク・ウェニとなっている。

 そして次世代ゲーム機にも移植され、また2011年にはサニーの携帯機にもリメイクされており、そして未だファンから根強く愛され続けているゲームソフト。

 当時を振り返れば、このソフトはまさしく画期的でもあり、その完成度は群を抜いていた。

 まず1つの肝は2D形式の闘いに、高さという概念を加えた3D方式のバトルシステム。

 これにより高所から攻撃できるユニットによる攻撃射程距離や攻撃力の変化。

 またターン制という概念でなく、各ユニットの素早さによって敵味方入り乱れた行動順によっての戦略パターンの構築。

 ユニットに接敵方向を付ける事で、敵を攻撃する時に如何に背中を取る事。

 また範囲攻撃をする場合でもフレンドリーファイアがあるので、味方を巻き込む可能性があることも考慮に加えなければならない。

 固有ユニットは勿論いるが、自分で自由な部隊を作り上げる事が可能。

 装備についても重さの概念が取り込まれており、装備次第で一撃の威力を重視するか? それとも行動回数を重視することで対応策を増やすなど。

 また敵ユニットを説得することで仲間にすることも可能と、その戦闘システムは多岐に渡る。

 属性という概念も見逃せない。

 こちらも考慮せずに敵と戦えば、想定上・想定以下のダメージを喰らうので、下手をすれば一瞬で部隊は壊滅することもあるのだ。

 他にもステージの間にキャラクター達を鍛えたり、装備購入・部隊構築・ユニット強化など様々なシステムがある。

 そして、その戦闘を更に彩らせるのが、物語と主人公に迫られる選択肢だ。

 この物語はある意味とても残酷だ。

 民族紛争というテーマが主体であり、様々な登場人物達に主義主張がある。

 己の為に戦うのか。愛する家族といたいから。ただ戦いたいからか。

 その中で、プレイヤーとなる主人公は秩序というものに従うのか?

 誰の為に戦うのか?

 その選択肢によって物語は変わっていくし、主義主張が異なるユニットは離脱していくこともあれば加入することもある。

 これによってユニット達はただの敵味方でなく、個性豊かなキャラクターとなり自らの意思によって戦っていると言う事が理解できるのだ。

 後の次世代機では声も当てていることで、更なる臨場感と感情移入ができていた。

 だからこそ、可能ならばこのソフトにもマルデア語によるフルボイス化を入れたかったが、さすがにいつまでも終わった事を引きずるのは良くないだろう。

「ドラクア・クロナ・fainalに続き、このソフトを輸出できることは本当に嬉しい限りです。

 昔携帯機でリメイクはしましたが、基本はスーファム版のフルリメイクになっています。

 ですが、携帯機で導入した追加の物語や新キャラもおりますし、他にも追加カットやOP・ED映像も新規追加しております。

 グラフィックについても現代の技術であるHD-2Dを使っておりますし、ユニットの画像にも更に特徴を付け加えておりますので、ステージ攻略中でも躍動感が段違いになっています」

「ありがとうございます。これ程の完成度ならマルデアのゲーマーも大満足でしょう」

「よろしくお願いいたします。それとなのですが昔企画実行していたことがあるのですが、マルデアでも同じようにお願いすることはできますでしょうか?」

「もしかして、あれですか?

 やりこみクリアによる特典という?」

「ええ、こういうのも盛り上がる内容になるかと思います」

 昔このゲームでは、最難関であるダンジョンをクリアすると手に入るアイテムがあったそうで、それを証明する内容をゲーム会社に送ることで、貰えたグッズがあったそうだ。

「いいですね。それもゲーマーの思い出になるでしょうから是非やってみたいと思います」

「ありがとうございます。それでは商品も輸送機に入れさせていただきます」

 そうして私はスク・ウェニでのお仕事を終わらして、今度はスウィッツを受け取るためにnikkendo東京支社へ向かう。

 そちらで本体・クレーンゲーム用縫いぐるみ・アーケード・増産ソフトを受け取れば、地球での仕事は完了だ。

 他にも受け取る商品はあるが、そちらは末の日イベント用だったりする。

 昨年同様に大会もする予定だが、今回は超スタ2のトーナメント、そしてポツモンによる対戦だ。

 ポツモンに関しては基本制限無しで、完全にプレイヤー達が今までにやりこんできた力を発揮してもらう予定だ。

 制限を付ける事も考えたが、イベントに来る上で大会に挑戦する人達なら相当やりこんでいるはずだろう。

 だからこそ制限は付けない。これが2回目・3回目なら考えるが、初回は思いっきり楽しんでもらいたいのだ。

 地球でなら人権キャラとかいうだろうが、マルデアでは自分のお気に入りで勝ちたいと考える人が多いからである。

 と、考えている間に到着したようだ。

 そうしてnikkendoの会議室に通されれば、いつもの七三分けの人がいた。

「リナさん、お久しぶりです」

「ええ、お久しぶりです。今回もよろしくお願いします」

 挨拶してお互い笑顔を向けながら握手をする。

 そして次なる商談だ。

「次回の輸出予定の大作ソフトに関してですが、マルデア用に調整をしている最中です。

 やはりオンラインがありませんからね。

 ダウンロードやアップデートが出来ない関係上、全てを盛り込む上だと楽しみ方が変わりますので、鋭意制作中というところです」

「オンラインに関してはフルボイス以上に難しいです。

 社内に担当できそうな人材もいませんから、すみませんがよろしくお願いいたします。」

「いえいえ、これはこれで楽しいんですよ。

 我々の昔と言えば、傍で一緒に遊ぶ友達と同じ画面を見ながら楽しむのが当たり前でしたし、出荷したらもう戻れない。

 ネットのおかげで修正が楽になってからというもの、昔のやり方なんてもう二度と戻りたくないと思っていたのに、実際に戻るとこれが懐かしく思えてしまって」

 確かに私もユウジ時代にゲンと遊んでる時はバグを使って、反則技みたいな攻略で楽しんでたりしたしなあ。

 でも中には本当に勘弁してと言いたくなるような難易度な上に、失敗したら数時間分のプレイがパーになるのもあったから、あれは心折られる。

「それと来年稼働予定になるアーケード用コントローラーの家庭用も大分完成が見えてきました。

 アーケードに組み込まれる内容については、関係メーカーと協議しながら進めておりますし、あちらも相当入れ込んでるようなので吉報をお届けできるでしょう。

 システムは出来上がってはいても、マルデア用ということで改めてプログラムの見直しと難易度調整に追加内容などを頑張ってくれていると聞いております」

「本当に皆さんの頑張りには感謝でいっぱいです。

 その頑張りに応えられるよう、マルデアの皆に届けられるようにします」

 これで今回の私とnikkendoの商談も終わりだ。

「なあなあリナ、アーケードでも新作出る予定なの?」

 フェルがnikkendoでの商談内容の中で気になった事を聞いてくる。

「そうだよ。プレイしてる人も見てる人も楽しめるアーケードになるはずだから」

「出たらわちしも絶対遊ぶぞ!」

「どうかなあ? あんただとすぐゲームオーバーになっちゃうかもね」

「わちしを甘く見るでないわー」

 そして全ての輸出品を輸送機に入れてしまい、私とフェルはマルデアに帰還する。

「それでは失礼します」

 次の瞬間にはマルデアのいつもの帰還場所。

 フェルは会社には行かずに、草むらの仲間たちの下へ。

 私は会社に向かって、これからタクティクスオウグの販売戦略会議だ。

 タクティクスオウグが受けそうなのは中高生以上の年齢層になるだろう。

 覚える事もたくさんあるし、物語も重厚だからゼルドにはまっている大人たちも気に入ってくれるはず。

 また、あのやり込みによるプレゼントも加われば、なお一層手に入れようと頑張るゲーマーもいることだろう。

「これは中々大変かも」

 そう言いながらも私の表情は自分でもわかるほどにやけている。

「リナさ~ん、おかえりなさい」

 会社が近づいたことで、私を発見した皆が窓から手を振ってくれている。

 恥ずかしいとは思えども、待っていてくれていたことがやっぱり嬉しい。

 さあ、次に向けて頑張るぞ。だって皆にこのゲームの楽しさを伝えたいんだから。




最初のヒントはシミュレーションとしての最高傑作。
次に作品としては一つで完結してるが、全体で見れば物語の一部ということ。あの星間戦争もそうですしね。
そして高さという概念を縮小ボックスに入れる事で分かりづらいヒントにしました。
最期にスク・ウェニのソフトというのがヒントでした。

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