死んで死んで死んで~死にまくる~。剣と魔法で暴れまくるぞー。
は~や~くこ~い~こ~い。エルデンリング~。
会社に戻った私は早速皆に持ってきたソフトを見せる。
「おお、これがタクティクスオウグか。
今迄とはまた違った絵で、まるで絵画のようだな」
「ようやくっすねえ。どう育成するか迷いそうっす」
「ふふ、皆がどんな選択をするか楽しみだわ」
ガレナさん・メソラさん・サニアさんが思い思いの意見を言ってくれる。
そしてスク・ウェニからのプレゼント企画を伝えてみると、
「いいわね、気にせず普通に遊ぶ人のほうが大半だろうけど、入手した人を紹介する配信も有りかもしれないわね。
勿論本人の許可は必須だけど、ペンネームによる紹介ならいけるんじゃないかしら?」
サニアさんとしては、配信の事を考えて動いてくれそうだ。
「ええ、それも新作紹介で入れようかと」
「了解よ。まずはホームページで新作情報の一部を載せましょう。
企画自体は配信で流す方がインパクトを与えるでしょうし、ただ子供向けというより歯ごたえを求めるプレイヤーの方が気に入りそうね」
「他にも物語に比重を置く人にもいいと思います」
そういった点で私としてはドラクアで発注を決めてくれた営業先は特に気に入ってくれそうと考えている。
「そうね。ならキャッチコピーで行きましょう。
マルデア風に変える部分もあるけど、今迄より更にシリアスなゲーム内容だから、寧ろその方が受けると思うわ」
そうして軽く相談した内容を基に、サニアさんが新作情報の更新をする。
『この混沌の時代に無力であることが許されなかった』
少しだけ弄ったキャッチコピーと共に、物語の重厚さを感じられる。
『貴方はこの物語にどんな気持ちを抱くだろう?
だが後悔しないでほしい。貴方の行動で物語は決まるのだから。
新作情報は二日後、生放送にて配信させていただきます』
そうして更新された内容に、早速ゲーマー達がコメントを書き込んでくれる。
『新作情報来たー! これは大作か? 大作だよな』
『凄くシリアスそうだな』
『自分の行動で物語が決まる? どういうことだ』
『混沌の時代っていうならエンブラムみたいなやつかも』
『RPGかもしれないわよ』
『無力というのも気になるな』
『何にしても二日後が楽しみだ』
こうやって更新した情報をすぐに確認してくれて、コメントも書いてくれるファンに感謝する。
そんな皆の期待に応えるためにも、まずは営業だ。
そうしていつもお世話になってる玩具屋さんに売り込みをし、その後に物語を売る店の店長さんと約束していた時間に売り込みをしに行く。
店長さんは今回の新作が特に気になっていてくれていたようだ。
「待っていましたよ。今回は私も早くプレイしてみたいと思っておりましたので」
「ありがとうございます。こちらサンプルになります」
店長は早速プレイすると、主人公達が間違った相手を攻撃してしまった事による最初の選択肢で迷いだす。
「これはまた厳しい選択肢を突きつけられるのですね。
自分の間違いを素直に認める事が出来るのか。間違いだとしても刃を向けてしまえばもう後戻りは出来ないと見るか」
「ええ、どちらを選択するかはプレイヤーの自由ですが、その結果によって物語は変わっていきます。
ですが物語を体験している時、私達ももし違う行動をしていたらと考える事があります。
繰り返しプレイすることで、次回は自分が選ばなかった選択肢によっての物語を見る事も出来るのです」
「いいですね。確かにそういう事を考えることはありましたし、それが物語と理解はしていても異なる話であるほうが納得できることもありました。
物語自体も重めですが、だからこそ登場人物達が際立ってくることでしょう。
よし! 今回はいつもより多めの発注をします」
「ありがとうございます!」
物語としての完成度もあるおかげで、普段より多くの発注を取れたことが喜ばしい。
その後、これまでの営業先でも発注を貰うことが出来て、これなら地球から受け取ったソフトの大半が売れるという数字になった。
あとは私とサニアさんの配信と、発売後の口コミ次第だろう。
改めて私は今後発売を考えるソフト一覧を見直す。
来年にはスーファム時代の締め括りとも言えるオールスター5も考えていて、また新しいジャンルが加わっている。
そこからは私も体験していない時代の次世代機達のゲームソフトがマルデアに輸入されていく。
確かにゲーム自体は現代のソフトまで遊んだ。
だけどそれは遊んだというだけで、その時代を楽しんだと言えるのだろうか?
その時に皆で語り合い、皆で攻略の仕方を相談し合ったり、そして新しいソフトを待ち望んでいた時間を感じる事も必要だったと私は思う。
難しく考えすぎてるだけかもしれないけど、地球とはまた違った形で私はマルデアの皆と体験しているんだろう。
あ~でもfainalシリーズとかどんどん発売させたいな~と思ったりもするけど、やっぱり順序だてたほうが良いかとか、人気のやつを先に販売したほうが良いかなあとか。
だけど、まずは新しいソフトが受け入れて貰えるかもある。
他にもバンバン遊んでほしいのはあるけど、マルデアの気質とか常識とかで気に入ってくれるかなあと色々考えたりもしてる。
スポーツ系統なんてマルオシリーズのテニスやサッカーとかゴルフもあるけど、地球のスポーツが誤解されそうだし、実際の競技を説明しても理解するほうがめんどくさいだろう。
それなら、あくまでも架空のスポーツゲームとして販売しちゃえばいいかなあとか、私だけで考えてても悩むんだよね。
そういった意味でもオールスターは助かる。
様々なジャンルを入れる事で、まず受け入れやすい土台にもなるし、買う側も入っているソフトの内どれかは気に入ってくれる可能性が高いから、安心して買えるのだ。
だから売る側としても新しいジャンルのゲームを入れやすいと考えられるようになった。
まあ、面白いソフト入れる事が前提だけど。
「リナ。今日はもう仕事終了でいいでしょう?」
と、考えに没頭しすぎてた。
サニアさんのスウィッツからタクティクスオウグのBGMが流れている。
「そうですね。サニアさんはいつも通りで?」
「ええ、ようやくマルデア語で遊べるようになったんだから、やり込むわよ~。
……企画の記念品は欲しいけど会社に来れば見れるから、個人で抽選参加するのは断腸の想いでやめておくわ」
「参加したかったんですか……」
「そりゃあね。でも配信ではどうしようかしら?
記念品全部紹介するより、一部は手に入れてからの方が盛り上がりそうだと思うのよね」
「期限もありますからねえ。
発売2カ月以内に条件クリアした証明を会社に送ってもらうことが抽選参加要項にしようかと」
「そうね。やりこむプレイヤーなら一週間以内に送ってくるんじゃない?
のんびりやる人もいるだろうけど、それでも条件達成だけなら十分な時間あるだろうし」
「同感です。あくまでも遊ぶ人のペースですから、あんまり急かすような期限にはしたくないですね」
あれ? 仕事終わりのはずなのに、何だかんだで仕事してるような?
「とりあえずは条件考える前にゲーム楽しんでくれるでしょ。
プレイする人次第だと戦闘中のステージクリアより、部隊構築とかの下準備時間で考える方が長いかもね」
「確かに!」
私とサニアさんは発売後に起こりうる、プレイヤー達がゲーム中に必死に頭をこねくり回すことを想像し笑うのであった。
ソールハッカーズ2はどうなるやら?
……悠久幻想曲リメイクしてくれーーー!