リナの星間貿易異聞録   作:ayasaki

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今回で大作編の区切りとなります。
次回からは末の日開催ですが、これまでは書き溜め分を放出だったので、こんなペースで投稿できておりました。

また書き溜めてから投稿する予定なので、すいませんがまた暫くお待ちください。


発売と末の日

「お疲れ様でした!」

 配信が終了し、メソラさんが終わりを告げる言葉で私とサニアさんの緊張が解けていく。

「ふうう、やっぱり回数重ねても生配信は疲れるわね」

「ですねえ。でもこういう地道な努力が大事ですし、私は本当にサニアさんがいてくれて助かってます」

 本心である。

 確かに地球とかでは私一人で交渉していたりするが、それだって色んな人が助けてくれている。

 もし私がとちったり、一瞬でも頭がパニックになったりしても、誰かが助け舟を出してくれると信じてるからこそ、配信もスピーチも出来ているのだ。

「一部営業先から発注追加する連絡が来てます。

 それと視聴者からは、システムをもう少し教えてほしいというのがありました。

 サイト更新する時に、システムの詳細を記載したほうがいいかもしれません」

 早速来た問い合わせなどに対応してくれるフィオさん。

 同時に提案もしてくれるので、少しずつ色んなところで頼れるようになってきたなあと思う。

 私も早速書き込まれたコメントを覗いてみる。

 

『これは歯ごたえがありそう! そうそうこういうのが欲しかったんだよ』

『物語が凄い気になる。自分で決めた選択肢による結末っていうのが特にいい』

『自分で考えて決めた選択肢だからこそ後悔しないでほしいか。確かにそうだよな』

『戦闘だと少々弱くても、やっぱ因縁あるやつで戦わせたいしなあ』

『絶対にやりこんで条件達成するぜ』

『自分の好きな部隊作れるっていうのがいいよね。エンブラムだと微妙に使うユニット固定されてたし』

『まさしく指揮官だな』

『高台からの弓による一斉射撃したいな』

『クラスチェンジはどうなるんだろ?』

『全部のアイテム集めれるかなあ?』

『ドラクアみたいにモンスターを仲間に出来るのが凄い楽しみ』

 

 コメント内容を見て私は少しほっとした。

 難しいゲームというのは少し敬遠される可能性もあると思えたが、寧ろ楽しそうに思ってくれるゲーマーの肯定意見が多いからだ。

 そして物語についても用意された選択肢と言えども、これなら納得してもらえそうだ。

「よし、これで後は発売日までに営業先への送付をすればいいだろう。

 発売日はいつも通り問い合わせ対応だが、それが終われば末の日イベントの準備だ」

「ですね。メソラさん今回もマルオの着ぐるみよろしくお願いします」

「ういっす。今回も頑張ります」

「あとは売り子だな。

 こちらはローカライズメンバーに担当してもらう予定だ。

 私も基本こちらで商品の対応をするが、状況次第では呼んでくれ。

 去年より確実に参加人数は増えるから、対応人数を増やさないとな」

「私も昨年同様に裏方で頑張ります。

 参加者さん達が滞りなく対戦できるようにしますね」

 メソラさん・ガレナさん・フィオさんが順々に答えてくれる。

「そしてリナと私は司会っと。

 進行スケジュールは何度も確認したけど、やっぱり本番が近づくとまた確認したくなるわね」

「同感です。

 お互いフォローし合っていきましょう」

 こうやって私達は着々と末の日イベントの為の準備を進めていく。

 そして遂に12月下旬、タクティクスオウグの発売日を迎える。

 問い合わせ対応する為にも、皆もある程度やりこんでいるので、初日時点のプレイヤーなら問題無く答えられるだろう。

 すると早速プレイヤー達からの問いあわせが来た。

「ユニットの属性ってどれがいいの?」

「まずはお好きな形で選んでみてください」

「敵に全然ダメージ与えれないのに、こっちは直に死ぬんだけど!?」

「レベル上げしましょう。それと敵のステータスや装備も確認してみましょう」

「どっちの選択肢も厳しすぎるよ!」

「そうしないといけないほど追い詰められている状況でもあります」

「味方が勝手に離脱した。主力だったのに」

「ユニットにも意思がありますから、大事にしないと出て行きますよ」

「……モンスター達を売らないと、ステータスアイテム手に入らないの?」

「……それも選択肢なのです」

「的確な部隊編成が難しいです」

「ユニット枠は充分ありますので、様々なユニットを部隊編成できるようにしましょう」

「知恵熱出て来た」

「とりあえず氷で冷やしましょう」

 等々、様々な問い合わせ対応する私達ガレリーナ社であった。

 ちなみに一週間もしないうちに、プレゼント企画の応募が何通も来た。

「……見事に予想通りな結果だけど、他にすること無かったのかしら?」

「顔写真入りで送ってくれてますね」

「しかも部隊の詳細まで入ってます」

「封筒パンパンになるほど感想も入れてくれてますけど、要約したら今までで一番面白かったそうです」

「何でしょう。ここまで入れ込んでくれると抽選ではありますけど、優先的に当選者にしたいと思えてきます」

 やはりゲーマーは時にとんでもない行動力を発揮するのである。

「ですがこれで対応は落ち着けるようになりました」

「そうだな。後は末の日を迎えるだけだ。

 前日準備は出来るようになっているから、皆遅れないように」

『はい!』

 こうやって皆を引き締めてくれるガレナさんを見ていると、本当に最初にこの人が協力者になってくれたことに感謝しかない。

 もし、ガレナさんがいなかったら会社どころか、起業する事も出来たかどうか怪しかったかもしれないのだから。

 いつかちゃんとガレナさんに御礼をしようと思う私だった。

 そうして、私達は末の日前日に、会場入りをして準備に取り掛かる。

「アーケードのケーブルが絡まらないようにと、各自足を引っかけないように注意してくれ」

 大量のアーケードのケーブルを邪魔にならないよう、見栄えが悪くならないようにするガレナさん。

「スクリーンの位置が微妙にずれてるわよ。映写機の位置を右に少し動かして」

 壇上目線と客目線から見えるスクリーンの位置を確認するサニアさん。

「展示品と販売品は別々っす。お客さんが見やすいように分かりやすいように商品には値札忘れないように。

 商品の在庫は別々の縮小ボックスに入れてますから、間違えないようにお願いします」

 売り子係になる人達に指示と説明をするメソラさん。

「大体用意出来たらリハーサルしますが、その前に休憩しましょうねー」

 私は私で全体的に手伝いながら、皆を応援する。

「腹減った~」

「参加者多いから、対戦ではきびきび動いてもらえるようにしないと、終了予定時刻超えるから注意だなあ」

「昼食も去年同様にモント食堂さん来ますから、そこのスペースは余分に空けておいてください」

「地球産メープルシロップ使ったお菓子も配る予定だから、ごった返さないように分けといて」

 ローカライズメンバーも頑張ってくれている。

「えっとフィギュアと縫いぐるみの合計数に、メンコにキーホルダー。あとあと、うああメソラさ~ん」

「……とりあえず一旦深呼吸してくださいっす」

 皆目まぐるしく動いてくれるが、数が多くなってきて訳が分かんなくなってきたフィオさんであった。

 でも皆、自分なりのやる気を出して作業してくれているので、仕事の手は止まることなく、どこか楽しそうにしている。

 昨年のイベントを思い出せば、私は嬉しくてしょうがなかった。

 皆が地球産の娯楽を馬鹿にすることなく、ただ純粋に面白いと思ってくれて末の日という忙しい日にもかかわらず、会場に訪れてくれた。

 そして同じようにゲームを楽しむ仲間と笑い合い、商品を買ってくれて、地球の人達からの感謝を素直に受け止めてくれた。

 それは本当にほんの少しの集まりかもしれない。

 全員とは言えないが、誰か1人だけかもしれないがマルデアと地球の垣根が取り払われただろう。

 だから今回も私は来てくれた人達に感謝を伝えたい。

 皆が喜んでくれるおかげで、地球もいい方向に進んでいるから。

「来てくれる人達が笑顔で、今年最後の楽しかった思い出にしてみせましょう」

「あったりまえよ。来年も再来年も来てもらうんだからね!」

 私の言葉にサニアさんが元気よく答えてくれる。

 それが嬉しくて私はサニアさんとハイタッチして、末の日を迎えるのだった。




今回も予約投稿の為、後程返信させていただきます。

さてとエルデンリング遊ぶぞー!
トライアングルストラテジーも気になってるけど、タイミングがー!
18日にホライゾン・25日エルデンリング・4日トライアングルストラテジー。なにこの骨太ゲームの狙い撃ち発売。
……学生時代の夏休みに戻りたい。
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