リナの星間貿易異聞録   作:ayasaki

29 / 83
お待たせしました。
末の日イベント書き溜め出来ましたので投稿させてもらいます。
結局ウィザードリィ五つの試練買っちゃったw


末の日イベント開幕

 末の日である。

 私達は開場時間から2時間前に現地入りし、各自で準備した場所の最終確認を行う。

「アーケードは無事に全部稼働確認できたわ」

「飲食兼休憩場所も問題無しっす」

「商品も綺麗に並べ終わってますので、後はお客さんへの受け渡しですね」

「もしドワフ人が来て魔石で支払おうとしたら教えてくれ。

 その場合は私が対応する」

 サニアさん・メソラさん・フィオさん・ガレナさんが順に答えてくれる。

「よし、これで後は開催を待つのみです」

 これなら問題無くイベントを開幕することができる。

「しっかしまあ今年の参加者数次第では、来年はもっと大きな施設で考えないといけないわね」

「そうだな。だがそうなると人員も考えないといかん。

 メソラ、来場者人数も大体で構わんから記憶しといてくれ」

 ガレナさんも危惧していたようで、出迎え役でもあるメソラさんに指示する。

「ういっす。それとポツモン参加者さんには使用ポツモン6体書いてもらいますね。

 んで参加者にバッジも渡しますし」

「ええ、6体登録して対戦に使うのはあくまでも3体選んでのシングルバトルですし。

 まずは予選ですから」

 そうやって最終確認していき、末の日イベントの開場時間を迎える。

「今年も来たぞー!」

「限定販売場所は何処だー!? この日の為にボーナス使わなかったんだ」

「お母さんマルオー」

「ほら、まずは先に参加ポツモンを表に書いておきなさい」

「ああ、あのアーケードずらりと並んでいるの見るだけで楽しくなってきたな」

 入場してきたお客さん達が、私達が用意した会場を見ながら楽しそうにしてくれている。

 これだけでも嬉しい。

 メソラさんも早速お客さんを迎えるパフォーマンスとばかりに、ジャンプして右手を高く上げる。

 そうすると子供のお客さんも同じようにジャンプしてから、メソラさんマルオに抱き着いていく。

 でもメソラさんは慌てることなく、子供の頭を撫でてから、まだ書かれていないポツモン表に書き込むようなジェスチャーをする。

「ほら、マルオも書いてって」

「は~い、またねー」

 そうして書き込みする場所を指差しながら手を振って、次のお客さんを相手するのだった。

 去年もそうだったが、二回目のおかげか更にお客さんへの対応が上手くなっているメソラさん。

 これなら安心して任せられると思い、私は販売品コーナーを見る。

「こ、このカービア可愛すぎるーーーーー!」

 そこには和菓子風にアレンジした小さな縫いぐるみになったカービアに一目惚れしている女性。

 最中・桜餅・金平糖をテーマにした表情豊かなカービア。

 何でも地球の最新カービアグッズだそうで、マルデアで末の日イベント用に用意してくれたのだ。

 他にもカービアクッションもあるので、あれなら衝動買いも期待できそう。

「おお、タクティクスオウグのイラスト集!? これは買いだ」

「ロッツマンのメンコか……新作来ないかなあ」

「超スタ2のTシャツ。背中にはマルデア語で俺より強いやつに会いに行く……か」

「ゲームのメモ帳とかシールって、どこに使えばいいの?」

「ポツモンキーホルダー勢ぞろいしてるじゃないか! 全部買っていいよな?」

「テイルスのヒロインフィギュアあったー! そうそうこれが欲しかったんだよ!」

「え? 今までのゲームの設定資料集? 見たい」

 早速お客さん達が食いついてくれている。

 直に購入してくれているようで、ローカライズメンバーも対応に大忙しだ。

 販売品はタクティクスオウグの時に受け取っていたし、ファングッズでも人気の商品を持ってきていたのだ。

 手軽な物・自宅用・服・装飾用。

 そしてゲームキャラ達の設定資料集。

 現代だとネットが確立してしまってるから、攻略本というのは販売が難しい。

 数えきれないほどの人達がプレイすると言う事は、ちょっとした隠し要素が発見されれば、あっという間に情報は拡散されていく。

 するとゲームの内容はすぐにデータ化されてしまい、結果として攻略本が出る前にゲーマーの人達が既に知っているので売れないということになってしまったのだ。

 なので、シリアルコード添付とか攻略本限定データとかを入れたりするが、やはり評判は良くない。

 寧ろ開発秘話とか各キャラクターの新規イラストなどを入れた方が目を引くということだ。

 ただマルデアの場合、サニアさんが定期的に攻略情報・お勧め装備や操作方法を配信もしてくれるので、結構そっちが情報の中心にされる。

 お客さんがゲーム中に迷った内容次第で、それを基に配信し、そこからコメントを拾っていったりなど。

 マルデアではそういった対応をすることで、これまでは攻略本という発売はしていなかったのだ。

 もう一つの問題は、単純にマルデアでは電子書籍にできないのだ。

 地球のスマホ同様マルデアでもデバイスがあれば、大概の作業が出来るのだが、地球から持ってくる以上、マルデアのデバイスに登録する作業が難しい。

 実際、ファンサイトで攻略情報をまとめているゲーマーもいるので、扱いをどうするかである。

 それと単純な話。マルデア語にしたら攻略本のデザイン等を最初から作り直しなので、マルデアの人達が受け入れやすい攻略本とは?

 という議題で、ゲーム会社と出版会社で試行錯誤しているそうだ。

 他の場所を見渡せば、アーケード場所で大会参加者が今日の調子を確認している。

「ふふん、今年も優勝はいただきニャ」

 お、ニャムル人さんが今年も来てくれている。

 相変わらずダルサム使いのようだが、ボタンを押す手さばきは最早何してるかわからないほどだ。

 ニニアちゃんもリウを操作して、最終確認している。

 あ、他の参加者が早速Tシャツ買って着替えてくれてる。

 ネタTシャツって、こういう同志が多い場所だと皆笑ってくれるからなあ。

 ネズム王国の人もいるようで、あちらはポツモン参加しているようだ。

 さて、そろそろ開幕の時間だ。

 サニアさんと一緒に舞台袖まで行き、開幕準備をする。

 今回の開幕は地球側にもご協力お願いしていて、その映像と共に開幕宣言をする。

 それじゃあ始めよう。

 来場者も開幕時間間近になってきたので、舞台に注目が集まりだす。

 それに合わせて私とサニアさんは舞台に登場し挨拶を始める。

「皆様、本日はお忙しい中ようこそおいで下さいました。

 ガレリーナ社副社長リナ・マルデリタです」

「お馴染み配信担当で司会のサニア・ベーカリーよ。

 皆、末の日にもかかわらず、これほど沢山の方が来場してくれて本当に嬉しいわ」

「ガレリーナ社一同、皆様に感謝させていただきます。

 ですが感謝をするのは私達だけではありません」

「昨年来てくれていた人は知ってるだろうけど、地球からも映像を貰っているの。

 きっと楽しんでくれるでしょうから、少しの間画面に注目よ!」

 私とサニアさんは舞台袖に引き上げ、会場を少し暗くしてから映像を映し出す。

 そして映像が始まりBGMと映像が流れだす。

「お? これドラクアのOP音楽じゃん」

 イベント開幕らしく、マルデアゲーマーにも認知度が高いOP。

 そこに、ある映像が末の日用に組み込まれている。

「あれ? ゲームのとは微妙に違うなって!? え? あの集団で演奏してるの?」

 そう、その映像には日本を代表する楽団がドラクアのOPを演奏する姿。

 また今まで発売した11・5・3の新規映像と組み合わせたOP映像なのだ。

 実はこれについてだが、ある問い合わせが切っ掛けだった。

『マルデアでは聞いたことない楽器の音色だね』

 文化も文明も違えば、音楽も様々な楽器があるのだ。

 同時に地球の楽器にも興味を持ってもらえそうな問い合わせである。

 つまり音楽そのものも気に入ってくれたということで、これはチャンスと私は考えた。

 音楽という文化は世界中の様々な場所で多種多様な進化を遂げていく。

 ならば、マルデアの人達にはゲーム音楽から入ってもらって、地球では実はこのような楽器で演奏していると言う事を知ってもらおうと言う事だ。

 その為、この映像ではドラクア映像と実際に演奏している人達も見れるので、どちらを見ても楽しめるようにしてある。

 まあ地球でもドラクアは実際に楽団コンサートもしているから、このOPもその延長線上のようなものだ。

 そうして短いながらも音楽は終わりを迎える。

 そうすると楽団の人達は一糸乱れぬ形で立ち上がり、カメラに向かって礼をする。

 マルデアの人達もそれに対して、拍手をして喜んでいた。

 少し時間が経過してから指揮者がゆっくりと語りだす。

「マルデアの皆様お聞き下さりありがとうございます。

 今年はマルデアへ地球のゲームをお届けして2年目となり、皆様がゲームを楽しんでくださることを嬉しく思います。

 そして、その中で何気なく聞いているゲーム音楽が、実際にはこんな感じで制作しているというのをお見せすることが出来ました。

 他にも様々な楽器で演奏しておりますが、今回はドラクアのOPテーマで飾らせていただきました。

 今後も皆様がゲームを買われた際には、BGMも楽しんでいただければ幸いです」

 楽団を指揮していた人が、長々と語るが会場の皆には字幕でしか伝えられない。

 でも見る限り肯定的な表情をしてくれていて、もう一度拍手をしてくれる。

「もっと聴きたいー」

「これ絶対配信してね。また見たいよ」

「そっかあ、こんな風に作ってるんだ。面白かった」

 楽しそうな言葉が幾つも聞こえてくる。

 さあ、今年の掴みも上々だ。

「それではこれより、第二回末の日イベント開幕です!」

 そうして、私は開幕を宣言するのだった。




現在エルデンリング70時間突破。
大ルーン4個入手だけど、世界が広すぎるわボスは大量だわ、戦技やアイテムにNPCイベントだわでやることだらけです。
個人的にラダーン戦のお祭り気分は凄く良かった。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。