ということで、あとで変更しておきます。
「というわけで、今日のお昼予定の配信は問題なく出来そうよ」
「良かった。サーバーを強化した甲斐がありましたね」
末の日イベントで伝えたアニメ配信の確認による連絡である。
初回は皆が見やすい時間帯として、今日のお昼に設定したのだ。
ただ、今までと違って同時視聴者数が予測できなかったので、念の為今まで使っていたサーバーを強化したのだ。
これは去年の時点で業者にも依頼していたので、既に強化済みだがサニアさんが最終確認の連絡を業者にしてくれていた。
そして、業者が視聴者数拡大でも問題無く動く事に太鼓判を押してくれたことで、私達ガレリーナ社は安心して配信することが出来るようになった。
「休み中なのにありがとうございます。サニアさん」
「確認の連絡だけだから、大したことないわよ。両方ともお昼設定で予約投稿もしたから、時間になったらリナも確認しといてね」
「了解です。お知らせはもう?」
「しといたわよ。見る事自体はいつでも可能だからね。
初回だけはお昼だけど、二回目からは夕方配信にすればいいでしょ?」
「です。ガレナさんの方には?」
「お前に任せるって。
責任は持つから安心してやれとさ。偶に思うけどあの人男前な性格してるわよね」
「あはははは」
返答しづらい事を言わないでほしい。
「それじゃ、今度は休み明けね。
まだニュートラルルートクリアしてないから、頑張らないと」
タクティクスオウグ三周目なようであった。
そして連絡は切れる。
今の時間は9時半。
ご飯も食べ終わってるので、あとはのんびりしながら待てばいいだけだ。
と言う事で、お知らせしてあるのだから掲示板の反応を見てみようと思ったら、
「リナ姉ちゃん! 今日のお昼に配信って本当か!?」
家に突撃してきたトビー君であった。
「お知らせ見てから、うちに来るの速すぎない?」
とりあえず家の外に出て対応する。
「偶々外で遊んでたんだよ。そしたらサイトからお知らせ情報届いたから確認しただけだよ」
「あ~うちのサイトお気に入り登録してたのね」
「そりゃあしてるよ。だって今一番楽しみなやつなんだし」
有難い話である。
「うん、配信は間違いないよ」
「よっしゃ! なら皆でここで見ちゃ駄目か?」
「うちで? 家の大きい画面で見る方がいいんじゃないの?」
「皆も楽しみなんだよ。それに終わったらやっぱ語りたいんだよ」
納得である。
まあ店はいつも通り開店するから、母さんが良ければ問題無いだろう。
母さんが不許可にするとは思えないし。
「カレン達も来る予定だし、俺も家いたら宿題しろって言われてさー」
「……宿題はしなさい」
学生時代思い出すと強く言えないが、年上のお姉さんとしては言っておこう。
「なら配信される時間まで宿題すればいいじゃない。
宿題持ってきなさいよトビー」
「なんでそうなるんだよ!?」
カレンちゃん登場。
「あんた、夏休みの時も宿題やってなかったでしょ?
私は大体終わってるから、あんたの宿題見てあげられるわよ」
「うげ。お前がかよ」
「文句言うんじゃないわよ。宿題なんだからちゃんとやりなさいよ」
なんかもう私が口をはさむ必要なさそうだ。
もう子供達の好きにさせておけばいいだろう。母さんにも確認すると予想通り許可され、子供達もどんどん集まってくる。
そして時間まで宿題をすることになり、我が家のお店はいつも通り満員御礼になるのだった。
とりあえず改めて掲示板を確認すると、
『配信来たー!』
『二つとも同時配信? どっちから見よう』
『俺はドラクア』
『私はポツモン』
『嫁を大画面で見れる~』
『……もう嫁と聞いた時点でネズさんとしか思えん』
『早くお昼にならないかなあ』
『ゲームとはどんな風に違うかなあ』
『剣と魔法と冒険! ああ自分も体験してみたい』
『俺、フェルクル見るとポツモンに見えてしまう』
『大きさ的にもそれくらいだからなあ』
『二回目からは夕方か』
『仕事終わりの楽しみになる』
『僕は学校帰り』
『皆楽しもうぜ』
『見終わったら書き込もう』
『視聴中は集中したいので書き込まん』
『録画録画』
これなら大丈夫そうかな。
録画されても別に気にしないし、それだけ楽しみにしてくれてるという証明でもある。
これなら口コミで広がっていくのも期待できそうだ。
とりあえず私は時間までごろごろしよう。
一応配信時間になったら、きちんと視聴して問題無く配信されているか確認も必要だ。
ということで私は部屋でfainalタクティクスを遊ぶ。
タクティクスオウグもいいが、こっちも楽しい。
7の隠れキャラ使って遊ぶ私であった。
そしてお昼が近づいてきたので、お店に顔を出してみる。
「宿題終わりー!
これで文句ねえだろ? カレン」
「私達が手伝ってあげたからでしょうが!
感謝しなさい」
どうやら無事切りの良い所まで宿題を終わらせたようだ。
そうして、配信時間になると皆一斉にデバイスを立ち上げて動画視聴だ。
皆で決めていたようで、最初はポツモンの方を選んで視聴しだす。
私は内容知ってるので書き込み見てみると、
『スカートの中……どきどき』
『実際にやるなよ』
『笑ったけど、中々楽しい歌詞だね』
『おお、ミウだ!』
『ルザードンー!』
早速OP映像を楽しんでくれている。
子供達も夢中になってみてくれていて、皆静かになってる。
でも時々くすくす笑ったり、最初の三体選ぶシーンで自分が選んだポツモンの時の事を思い出して一喜一憂していた。
そしてアニメにおけるサプライズである、次作で登場するポツモンの登場。
地球でなら理解できただろうが、マルデアでは次作の事なんて誰も知らないポツモン。
その登場で子供達が騒ぎ出す。
「あの最後に出てきたポツモンなんだ!?」
「今図鑑確認したけど、似たようなやつもいないよ」
「どういうこと!? 新しいポツモンなの?」
視聴し終わった子供達が一斉に騒ぎ出す。
それを見ながら私は嬉しくなる。
皆が一緒になって楽しんでくれて、その内容に一喜一憂して、そして次回が待ちきれない。
そんな風景の中に、ユウジだった時の私はいたんだろう。
だから私は自然と微笑んだのだが、それを子供達の中の一人が見ていた。
完全に油断していた結果なのだが、
「リナお姉ちゃん」
「ん? 何?」
女子のリーダーとも言えるカレンちゃんが私の服を掴んでニッコリ笑う。
「私ね、いつも優しいし遊んでくれるし、私達に色んな遊び道具持ってきてくれるお姉ちゃん大好きだよ」
その言葉は嬉しいので、少し照れるが何か雰囲気が違う。
「う、うん、ありがとう」
とりあえず返答するのだが、
「でもね、さっきの微笑みはちょ~っと気になるの」
カレンちゃんは笑顔のまま、私に問いかけるが私の勘は危険を告げている。
「よ~く考えたらね、このアニメもリナお姉ちゃんが持ってきてくれてるんだから、あのポツモンの事も知ってるってことだよね?」
……やばい。
同時にカレンちゃんの言葉で、他の子供達も気付いて逃がさないように私を囲んでいく。
「さ、さあ? 私は持ってきてるだけだしなあ」
さっきの微笑みが、完全に勘違いされている。つまりネタを知ってるからこそ自分達の反応で楽しまれていると。
「そりゃあね? ネタばらししちゃったら面白くなくなるから言えないのも分かるよ?
で・も・ね? 私達で楽しむってのは駄目だよねえ」
幾人かの女子が私の体を掴んでいく。
「言えーー! あのポツモンは何なのよ~!」
「ちょ!? 擽らないで!? 皆?」
カレンちゃんだけでなく、他の女の子も参戦してくる。
さすがに男の子達はやらないが、私に吐かせるために応援しだす。
「やれやれー! リナ姉ちゃんに口をわらせろー」
まずい! このままだと吐くまで擽られる。
であるならば!
「あ! リナお姉ちゃん魔法は卑怯よ!」
魔法を使って脱出。少し服が乱れているが気にしてたらまた捕まってしまう。
「さすがにネタばらしは出来ません! 戦略的撤退!」
そのまま店の外に逃亡だ。
「逃げたぞ! 追え追え~!」
「あーばよ、とっつあん」
「誰がとっつあんなんだよ!?」
その後、結果として、私が泥棒役で子供たち全員が刑事役の、どろけいで遊ぶことになったのであった。
最終的には最早ネタばらしなんか関係なく、子供達と遊んでいたことをここに記す。
やはりポツモンアニメの時なら、子供達に出てきてもらおうと思ったお話。
ドラクアアニメでも、盛り上がらせようとしたが話のリズム的にこうなりましたw