……遊ぶ予定はあるけど積みゲーがああああ。
信長の野望はまだまだ時間かかりそうだし、8/25には地球防衛軍6。
他にも積みゲーが何個も重なっている。
そして今月は多分任天堂の9000円クッパ来るはずだから、それで2万円分買う予定……時間が足らん!
さあ今回の訪問最後の用事である撮影だ。
撮影する洋館に関しての選別はお任せしていたので、私とフェルは車で案内されて移動する。
「大使、こちらが今回撮影していただく予定の洋館です」
「でっか!」
フェルが建物を見て、最初に言う一言であった。
「ご家族だけでなく、使用人も住み込み。
そして大人数のお客様を迎えるには、こういった洋館になります。
また和館も撮影できますので、今後のゲームソフト選びの参考にもなるかと思います」
お、和の屋敷も撮影できるのはありがたい。
現時点での選択肢としては難しいが、名作でもあるホラーゲームがある。
日本家屋・美少女・カメラ・悪霊で売り出している作品。
でも、あくまでも今回の音切草が受け入れられるのが前提だけどね。
その為にも、マルデアの人に地球の文化を理解してもらわないといけない。
「ではでは、あちらと繋ぎますか~」
事前に計画していた通り、私はデバイスを立ち上げてマルデアに繋げる。
「こちらリナです。
サニアさん聞こえてますかー?」
「聞こえてるわよー。
洋館の案内は問題なさそう?」
そう、あのゲームイベントの時のように、マルデアと繋がるようにしていたのだ。
「はい、案内してくれる方もおりますし、質問もあるようでしたら答えるようにしています」
「了解。
こっちはコメント拾い上げて、そこからリナに伝えるからよろしくね」
そう、これも地球訪問前にサニアさんと、洋館紹介の為に事前に決めていたことだったのだ。
さてと、地球とマルデアの第二回生放送といきますか。
Side:ブラームス
「お、始まったぞ!」
毎度恒例となった店内でのガレリーナ社配信鑑賞会。
ゲーム好きのお客さん達が集まって楽しんでいることを、私は楽しんでいる。
「今回も新しい事紹介するって言ってたけど、なんだろうな?」
「アーケード来い。そろそろ新しいの欲しいんだ」
「オールスター5情報だろ?」
「待て、なんかいつもと違う背景だぞ」
そんなゲーム好き常連達の行動から、クレーンゲームなどで遊んでいたお客さん達も興味が湧いたようだ。
邪魔にならない場所で立ち見をしだす。
「皆さん、こんにちはリナ・マルデリタです。
今、私は地球の建物内部から配信しています」
相変わらず他のマルデア人では出来ない事を何でもない事の様に話すマルデリタさん。
「え!? 地球!?」
立ち見をしていたお客さんは、事前知識が無いから物凄く驚く。
「今回何故地球から配信しているかというと、実は今後のゲーム販売に関わってくるからなんです」
ガレリーナ社からの小売業者でもある私は、ある程度聞いている。
「これまでのゲームはマルデアの皆さんが楽しめるように、分かりやすく受け入れやすい世界観をお届けしてきました。
またサムシティだとマルデアを舞台にしたゲームを地球のメーカーさんが頑張って開発して下さっていました。
そして実際に遊んでくださった皆さんが、本当に楽しんでくれたことが嬉しくて、同時にもっともっと皆さんに新しい楽しいゲームをお届けしていきたいのがガレリーナ社の考えです」
「うんうん、マルオめっちゃ楽しかった!」
「スタ2の新作欲しいんだよー」
「ゼルドゼルド」
「グラディアス……」
常連たちが自分の好きなゲームを思い出していく。
「それでですね。
やはり地球で制作されたゲームなので、現代や過去の地球を舞台にしたゲームでも面白いゲームはいっぱいあるんです。
その場合遊ぶ人達は同じ地球の人達だから、ある意味遊び方とか常識とか説明不要となります。
でも、私達マルデア人だと地球を知らないから、もしかしたら遊び方が分からなくなるんじゃないかって考えました。
なので、時々ですが皆さんにゲームの予備知識みたいな感じで地球の事をお伝えします」
私はそんなマルデリタさんの配信に好奇心が芽生えてくる。
確かに今までのゲームは、そのゲームだけの世界観だが分かりやすかったり、そもそもふわっとした世界観なので、あまり気にしなくても良かったようなゲームも多い。
銃を使うゲームもあったが、あくまでもゲームの世界だから皆も非日常的感覚だから楽しめていただろう。
ただ、世界観がきちんと反映されるゲームで世界観が分からないと、困惑するのも理解できた。
「勿論新作情報もお教えいたします。
きちんとした詳細はマルデアに帰ってからお伝えしますが、オールスター5・アーケード新作は2月中に販売予定です」
その瞬間、
「おっしゃー!
第5弾きたーー!」
「格ゲー!? 格ゲーなのか!?」
「ぷやぷやよね!? 可愛いのあるよね?」
「サニックの新作アーケードきましたー」
興奮度合いが凄い事になってきた常連たち。
「あ~、皆嬉しいのは分かるけど他のお客さんが驚いてるよ」
気持ちは分かるので軽い注意でとどめておく。
「っと、すんません」
すぐに理解してくれて静かになる。ただ同じ常連同士に聞こえるくらいの声量で盛り上がっている。
その間にもマルデリタさんは語り続けていてくれる。
「あの店長。
少しいいですか?」
立ち見をしていたお客さんが私に話しかけてくる。
そうなるとお仕事なので、私は顧客対応しなければ。
「皆があんなに楽しんでる配信って何なんですか?」
「あれはこのお店で遊べるゲームや商品を扱ってる会社の配信なんですよ。
その新作の情報が出たんで興奮してるんです。
私も楽しみでして、勿論入荷予定です」
「へえ、私は縫いぐるみ目当てで来てたので」
「縫いぐるみの大元はゲームなんですよ。
良かったらお気に入りの縫いぐるみが登場するゲームご紹介いたしますが」
「気になるので教えてください」
お客さんはそうして先程手に入れた縫いぐるみを見せてくれる。
マルオの相棒であるヤッスィで、ポーズの違ったバージョンで揃えていた。
「少しお間抜けっぽく見える所が可愛く見えていいですよね」
「ゲームだと主人公の相棒ですよ。オールスター2に含まれているゲームで登場していて人気キャラクターです。
他にもマルオカーツに登場しています」
「そうなんですか?
ちなみに幾らですか?」
「スウィッツ本体は400ベル。
ソフトは一本80ベルです」
「結構するんですね。
あ、でも本体買ってしまえば他はお手頃価格な感じか」
「実際ソフト一本で最低でも数十時間・オールスターだと数百時間は遊べますから、コスパはいいですよ」
「そんなに!?
う、う~ん。
……分割払いできます? ここ」
「大丈夫です」
本体買う事考えたら、分割払いできるようにしておくのは大事である。
ゲームの魅力が分かれば安いと思ってもらえるだろうが、知らない人にとっては結構な金額だから、一括払いだけの対応はお客さんを逃す事にもなりえるのだ。
「じゃあ二回払いでお願いします。
本体とオールスター2で」
「ありがとうございます。
では本体とソフトご用意しますので少々お待ちください」
そうして私は配信のおかげで新規のお客さんに本体・ソフトが売れて嬉しい限りだ。
その間にもマルデリタさんの配信は流れていて、常連さん達もデバイスから質問していたりした。
『その建物だとどんなゲームになるんですか?』
「実を言うとですね、今回は新しいジャンルとしてホラーゲームというのを入れています」
コメントに対してマルデリタさんがちょっと怖いような顔をしながら答える。
「え? 怖いの苦手なんだけど」
「お化け屋敷みたいな感じか?」
「まあ新しいジャンルだから面白そうじゃね?」
常連さん達は各々で感想を言いながらも、配信に夢中だ。
「ただ、やはり普通のゲームと違って、怖い演出があるので苦手な方はお気を付けください。
買う前にはそういうゲームと分かりやすく表記させてもらいますので、買う時はご注意願います」
となると、購買層がまた変わってくるかな?
オールスターだから他のソフト次第ではあるが、配信する以上そのゲームへの注目度は上がるだろう。
「単純にこの配信で例えますと、この広い建物に幽霊・ゾンビ・化け物などが徘徊しているとします。
しかしプレイヤーであるあなたは様々な理由で、この建物を探索することになるのです。
同時に時間帯は夜で、建物の中に灯りは殆どありません。
どうでしょうか? この時点で想像すると結構怖くなりませんか?」
画面の中のマルデリタさんが、茶目っ気を見せながら伝えてくれる。
そして建物の中の照明も消されて、さっきまで見えていた景色が全て見えなくなる。
「つまり探索中、ずっといつ来るか分からない恐怖が付きまとうって事か」
「うわあ、面白そうだけど結構きつそう」
「そうか? こういう緊張感あるのいいじゃん」
ふむ、常連さん達はゲームに好意的だから、新しいジャンルでもこの調子なら買ってくれそうだ。
「とはいえ、オールスター5に入るホラーゲームは難しくありませんので、クリア出来ないと言う事は無いと思います。
ただ、怖い演出が本気で駄目という方は、無理に頑張らず他のゲームを楽しんでください。
ガレリーナ社はあくまでも皆さんが楽しんでもらうことが大事なので」
「この考え方好きだわあ」
「うんうん、お金出しても後悔しねえ」
「寧ろもっとゲーム持ってきて」
300本くらい発注しておこうかな。何だかんだでこの店でも累計だと50万ベル以上稼げている。
無論、人件費・諸経費・税金などで出費も大きいので大幅な黒字というわけではないが、安定して稼げている事は間違いない。
ただ、この調子なら二号店も考えてもいいかもしれない。
まあさすがに現時点では絵空事でしかないが。
「店長! 早いけどオールスター5予約させて!」
「あ、俺も俺も」
「まあオールスターだし外れは無いでしょ。ってわけで私もお願いします」
気の早い常連さんは、あっさりと購入を決めて私に予約を告げるのだった。
「あと、アーケード入荷する日決まったら教えてね!」
……レイアウト変更考えておこう。
配信により、私の今後の予定は色々変わるが商売繁盛の証明でもあるから頑張ろう。
その後、お店にはマルデリタさんの配信終了直後に予約の連絡が殺到するのであった。
最初は安定のニニアちゃん視点考えたけどブラームスさんの視点で書いてみました。