そして新球場までの経緯を知ると、札幌が全部悪いとしか言いようが無い。
「いやあ、ついつい夢中になってしまって申し訳ない」
シマエナガの可愛さにKOされて、警察官の方々を寒空の中待機させてしまった私。
「お気になさらないでください。結構同じような方いらっしゃいますから」
ニコニコと対応してくれる警察官。
迷惑かけちゃったなあと思えども、撮影したことに後悔はない。
「あんなリナ初めて見た気がする」
フェルに突っ込まれてしまうが、生で見れると感動が違うのだ。
「私もあんなに惹かれるとは思わなかった。
でも本当に可愛かったなあ」
「野鳥愛好家どころか、一般の人々にも人気の野鳥ですからね。
個人的にはキタキツネもいいですよ。
さすがに野生なので触れ合うことは駄目ですが。
それに北海道を代表する動物園でレッサーパンダも大人気だからお勧めです。
あと宮城県ならキツネに触れ合うことも可能ですよ。
他にも兵庫県でミナミコアリクイやホワイトタイガーにコツメカワウソの赤ちゃんとかもいいです」
おおう、ここぞとばかりに日本の色んな場所教えてくれる。
だけど、ここからは交通機関に移動して東京行かないと。
そして、先程のシマエナガに関する写真・動画・グッズを輸出品目リストに急遽加えてもらう。
衝動的に送ったデータだったが、ガレナさん達の心を鷲掴みにしたようで、会社のサイトに投稿しようという流れになったらしい。
とりあえず東京行く為の交通機関を利用すべく、札幌市に移動するわけだが、
「そういえば新球場がもう少しで完成するんでしたっけ?」
「ええ、地元民として嬉しい限りです。
開幕チケットが是非とも欲しいですが……争奪戦でしょうね。もしくは警備に駆り出されるかもしれません」
警察官の人が答えるが、私としてはこう言うしかない。
「お疲れ様です」
日本プロ野球かあ。
即座に思いつくのは、伝説のバックスクリーン三連発ホームラン。
そして今は無き大阪の球団だ。
天井のドームカメラに当てた外国人選手。
90年代トルネード投法に80年代エース。またホームランを確信するとバットを放り投げる三塁手。
そしてあの常勝軍団相手にした10/12かなあ。
ただ、あの時代はもう一つの球団のしかテレビ放送されてなくて、ラジオでしか放送聞けなかったんだよね。
勿論私も当時はゲンや他の友達と野球で遊んだものだ。
今はサッカーの方が人気高いけど、あの頃はスポーツ漫画も野球漫画の方が圧倒的で、他のスポーツ漫画だとバスケットボールだったなあ。
あと、ドッジボール。
そんなことも思い出しながら、私とフェルは札幌市に到着する。
ここからは飛行機で東京まで移動だ。
個人的には情緒あふれる寝台列車もいいんだけど、さすがに時間がかかりすぎるからね。
ちなみに私とフェルが訪問したことが早速ニュースになったようで、シマエナガのことも報道されている。
『親善大使も夢中になったシマエナガ特集』
『今回輸出されるソフトは?』
『親善大使に見せたい可愛い動物は?』
『再びシマエナガフィーバーになる?』
などなど、平和だなあと思える話題になっている。
あと、シマエナガのグッズ関連の通販サイトがサーバー落ちそうになったとかなんとか。
私が来た時は世界中で放送されるから、海外からシマエナガ知った外国人さんもサイトを見に来てたらしい。
私としては偶然見れて可愛かった事象だったんだが、凄い勢いで拡散されていくのであった。
そんなこんなで私の知らない所でシマエナガブームが勃発し、グッズ制作と販売していた会社は儲け時とばかりに働き、当年度収益は数十倍の売り上げになったそうな。
ちなみにフェルは飛行機の中で、北海道名物のチーズケーキにご満悦だ。
この子私以上に地球の食べ物を気に入っています。
その姿を見て私が思うのは……札幌の味噌ラーメンとか博多の豚骨ラーメンに追加で餃子と焼きめしセットとか食べたいな。
毎回超高級料理でもてなしてくれるから有難いけど、一般庶民感覚としてはB級グルメというか肩ひじ張らずに食べれる定番料理もいいものである。
うどんとカツ丼もしくは親子丼の定食セット・天津飯・お好み焼き・たこ焼き・牛丼・ハンバーグ・すき焼き。
冬ならしゃぶしゃぶにチゲ鍋にカレーに麻婆豆腐に回鍋肉定食。
いかん、考え出すと涎出てくる。
取り敢えず用意されたマンゴーラッシーを飲みながら、私とフェルは東京に到着するのであった。
そして、空港に到着すると、
『歓迎マルデア大使』
『動物園もいいよ』
『水族館お勧め』
『今回持ってくゲームも楽しんでね』
『フェルも可愛いぞー』
そんなプラカードを掲げた人達が迎えてくれる。
「ははは、生き物が好きな人達も駆けつけましたね」
帯同してる警察官さんが笑っている。
「うむ、我は可愛いのだ」
プラカードの一部にフェルがご満悦。
確かにこの子も可愛いんだけど、傍にいるから見慣れてしまっている所もあるからねえ。
さてと、まずはスク・ウェニに行ってやり込み応募書類を渡しに行く。
そして同時に今回のお目当てのドラマCDデータ受け取りもある。
発売当時、ドラマCDというのはまだメジャーでなく正直私も知らなかったんだよね。
なので、改めて配役聞くと……当時の大人気声優集団で作られたやつでした。
当時に見ていたテレビアニメで主役やメインキャラに名を連ねる人達がいっぱいで、そのまま売れるならこれをマルデア最初のドラマCDとして相応しいであろう。
だけど、マルデア語にしないといけないから、現状こちらでそれだけの人員を用意出来る自信が無いのが心苦しいほどだ。
他にも候補として考えてるドラマCDもあるので、マルデアの状況次第ではそちらを選ぶ可能性もあったりする。
もしくは用意した声優に合わせた新規ドラマCDも考えないといけないかもしれないので、まずは選べる作品数が多くなければいけない。
そう考えると、最初の一作目が完成するまでに数か月はかかるだろうなあ。
でも、完成した時の事を想像すると楽しくもあり、嬉しくもある。
だって、皆が喜んで聞いてくれるであろう姿がありありと目に浮かぶから。
今でも偶にガレリーナ社への問い合わせで、声をマルデア語に出来ないか? という要望は来るのだ。
勿論、問い合わせする人達も地球という観念から、実現は中々難しいだろうと理解している人が大半だった。
今迄の自分達の概念から、地球の製品を受け入れるなんて考えられなかったのだから。
そして私は年末以来のスク・ウェニに到着し、応接室に案内される。
「大使。お久しぶりです」
スク・ウェニの営業担当さんと顔を合わせ、お互いに挨拶する。
「やっほ~」
「お久しぶりです。
輸入したタクティクスオウグは、お陰様でマルデアでも大人気になってます。
やり込み応募のほうも締め切り間近まで届くほどで、今も口コミで売れている最中ですよ」
そう言いながら私は営業担当さんに書類を手渡す。
「嬉しい限りです。
制作陣もその言葉で報われます。
フルリメイクしたタクティクスオウグも地球で販売開始したところ、売れ行きが好調でして実はFainal側も企画しているんですよ」
「おお、そうなったら是非ともマルデアでも販売したいところですね。
でも、そうなると7をどうするかなんですよね。
勿論売るだけならいけるんでしょうが、どうしても順序とか状況とか考えると販売計画が難しくて」
「ははははは。分かります。
新しい何かを作り上げようとしたら、制作期間や開発費もそうですが時期というのが難敵になりますから。
時流とか突然の出来事で、先行き不安になることも、この業界では日常茶飯事です」
「ですね。
販売計画考えるだけでも、色々思うのでそれに合わせてくれる地球の皆さんには、本当に頭が下がります」
「いえいえ、こちらも最近は嬉しい悲鳴ばかりです。
おかげで制作スタッフの大幅な人員拡張やリメイク作品の売上に、グッズ関連の売り上げも凄くて、社員のやる気もうなぎ登りなんですよ。
なので、我々社員一同大使には感謝しております」
そういう感じでお互いに会話を交わしていき、そして目当ての物を受け取る。
「では、大使。
こちらがドラクアシリーズ・Fainalや他ゲームソフトのドラマCD現物とデータとなります。
さすがに当時の現物のままでなく、今回改めて生産した商品となります。
なので、マルデア語の説明書にこちらで候補に挙げた販売ジャケットを幾つか掲載しています。
ただ、現時点ではマルデアでも企画段階とのことですので、状況次第ではデザイン・BGM・音響などを変更する予定です。
そして次回訪問時に、ボイス企画の進捗状況もお聞かせください。
その進捗次第で、こちらとしても対応予定内容が変わりますのでよろしくお願いいたします」
「ありがとうございます。
マルデアで頑張ってボイス企画進めていく予定です」
そうして商品を受け取った私は、スク・ウェニとの会談を終わらせるが、その頃には終業時間が近かったので、改めて明日nikkendoさんに伺う予定となるのだった。
https://www.youtube.com/watch?v=KtLAy2f5sTY
https://www.youtube.com/watch?v=JQ2-XmiJUjE
最近のお気に入りMAD。
とりあえず続きはまだ完成してないので、お待ちください。