マリオブラザーズの末っ子と兄貴達が大冒険する物語 作:クラウディ
皆さんの期待している作品にはなれないかもしれませんが、ほぼ自己満小説なので、ご了承ください……
何故、唐突に空間の穴に吸い込まれそうになっているのか。
それは少し前に遡る。
いつものように散歩に行って、いつもと同じように絵を描いて、いつもと同じように昼食を食べようとした時に事件は起こった。
「ノア、今日の弁当はどうする?」
「あー……今日はサンドイッチがいいかな?」
「わかった。それじゃ作ってくるぜ!」
「ありがとう兄さん」
昼食は毎日交代で作ることになっている。
今朝はルイージ兄さんが作ったので、昼はマリオ兄さんが作る番なのだ。
そしてその日作ったのが、サンドイッチ。
ハム、レタス、チーズ、トマトなどを挟んだシンプルなものだ。
僕はそれを兄さん達と美味しくいただいていたのだが……
「へ?」
「ふぁ!?」
「えぇっ!?」
唐突にできた穴によって、抵抗むなしく3人で仲良く吸い込まれたのだ。
「いてて……」
「ここは……どこだ?」
「……森みたいだね」
「ここがどこか分かるか? ノア」
「いや……分からないなぁ」
「……とりあえず、ここから出るか」
「そうだね」
「ああ」
僕達は立ち上がり、周りを見渡す。
そこは鬱蒼とした森の中。
植物が生い茂っており、百六十センチメートル以上ある雑草が僕たちの姿を隠してしまっている。
かろうじて、身長の高いルイージ兄さんなら見つけることができるのだが、マリオ兄さんは完全に隠れてしまっていた。
「とりあえず、何かあったときのために戦闘態勢は整えておけよ」
「うん」
「分かったよ、兄さん」
そうして、僕達はそれぞれ武器を構える。
とある国で知り合った双子の兄弟に拵えてもらった強靭なハンマー。
昔はこれを利用していろんな仕掛けを解いたんだよなぁ……。
と、そんなことを考えてる場合じゃなかったね。
すると……
ガサガサ!
ドパンッ!
ボォッ!
ギシャァアッ!?
「ん?なんだこの音?」
「何かが破裂するような音……かな?」
「誰かがいる……?」
音がした方を見ると、そこには……
ヨッシー達に似たような怪物……というか、恐竜みたいなのがこちらへ向かって全速力で駆けてきているようだった。
「あれって……もしかして『恐竜』……なのか?」
「多分、そうだと思うよ」
「嘘でしょぉおお!?」
ルイージ兄さんがいつものように絶叫するが、そんなことを気にしてる場合じゃなかった。
ってか、恐竜!?
もしかして僕達、タイムスリップしちゃったの!?
……ん?
それにしては破裂音が鳴るのはなんでだろう?
もしかして、衝撃を加えると破裂する木の実でもあるのかな?
そんなことを考えていると、雑草を突き破って、誰かが飛び出してきた。
「だぁー、ちくしょぉおおー!」
「……ハジメ、ファイト……」
「お前は気楽だな!」
片腕がなく、ぼろぼろの服を纏っている白髪の少年と、そんな彼に背負われている金髪の美少女。
二人は地面に着地すると、すぐさまこちらに向かって走ってきた。
「あ、あの二人ってまさか……!」
僕は思わず声を上げる。
彼らを追いかける恐竜がいる時代にしては、人間がいるのはおかしく、もしいたとしてもそれは原始人だろうと思っていた。
だが、原始人というには、大きく見た目が違っており、何より…… 彼らは明らかに普通の服装ではない。
ぼろぼろとはいえ、その服にはどこか装飾の跡があり、女の子の方はぼろ布を羽織っているだけとはいえ、それでも毛皮というには少し違った。
明らかに文明を持った人達、それが一目で分かる姿だった。
……いや、待てよ。
彼らの後ろから追いかけてくる恐竜を見てみる。
その姿は……どう見てもティラノサウルスじゃないか!?
その大きさは明らかに一メートルを越えており、鋭い牙に巨大な顎。
間違いない、こいつはティラノザウルスだ!!
こんなことって……あり得るのか!?
と、とにかく今は逃げないと! 僕達はハンマーを構えながら後方に向かって走り出す。
「間違いない……人間だよね!」
「おい、大丈夫か!?」
逃げてきたであろう彼らと並走する形になりながら、兄さん達が彼らに声をかける。
すると、彼らはこちらの声にこたえてくれたのか、顔をこちらに向けた。
だが、女の子の方は不審者を見るような目でこちらを見てきて、少年の方は兄さん達を見るなり、目を見開いて凝視し始める。
「!? マリ……!? チッ!」
少年が口を開こうとしたのだが、恐竜の一匹――ラプトルがとびかかってきたため、中断されてしまう。
うん、明らかに恐竜とは無関係そうだね。
なら……
「それより、あいつを倒すぞ! このままじゃめんどいことになりそうだ!」
「わ、わかったよ!」
「うん!」
兄さんの言葉に僕とルイージ兄さんがうなずき、恐竜……いや、ティラノザウルスに立ち向かっていく。
また面倒ごとだなぁ……
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<レッツェゴー!
<ヒアウィーゴー!
<ホーキドーキ……
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「ふぅ……あらかた片付いたか?」
「うぅ……久しぶりにクッパも問題を起こさなかったし、休みだったのになぁ……」
「仕方がないさ。僕らだって休んでたんだから。たまにあるトラブルだと思えばいいよ」
そう言いながらも俺達は疲れ切ったように息を吐く。
俺の名前はマリオ。
キノコ王国を救った英雄であり、今現在はとある片田舎で配管工をしている。
そして、俺の隣にいるのは弟のルイージ。
臆病だけど、やるときはやる自慢の弟だ。
んで、その反対側にいるのは、俺達「マリオブラザーズ」の末っ子であるノア。
ルイージとは違って、臆病じゃないがちょっと無鉄砲なところがある。
けど、それも誰かのために立ち上がれるこれまた自慢の弟だ。
そんな三人で昼食を食っていたと思ったら、ノアの後ろに突然現れた空間の穴に、兄弟仲良く吸い込まれてしまったんだよ。
そして、気が付いたらこんなうっそうと生い茂った森林のど真ん中にいたってわけだ。
いきなりのことに困惑してると、今度はヨッシーとはまた違う恐竜が現れて、先に追いかけられていた二人を守るために戦った、ってわけだ。
なんとか全部倒したんだが、もうヘトヘトだぁ……。
でもまぁ……
「これで一安心だぁ……」
「まったくだよ。あんな恐竜が出てくるなんて聞いてないって……」
「お化けじゃないだけよかったんだけど……」
そう言って三人とも地面に腰を落とす。
本当に今日は災難続きだぜ……
「あぁ~あ……せっかくの休日が台無しだ……」
「ほんとにそれだね……」
はぁ……これからどうするかねぇ……
そう思っていると、草をかき分けて、さっきの二人が近づいてきた。
「……なぁ、アンタ達は何者だ?」
「……ヒゲオヤジ」
「……俺はマリオだ。君達は?」
出会い頭にヒゲオヤジ呼ばわりされたが、俺はまだピチピチの二十代だぞ!
それを表情に出さず、とりあえず彼らの名前を聞いてみる。
「俺はハジメだ」
「……ハジメ、言っても大丈夫なの?」
「あぁ。俺の推測が当たってるなら、この人たちは敵じゃねぇ」
「……そうなの? ……私はユエ」
彼らの名前はハジメとユエ。
やはり異世界の人間か。
「まず最初に聞きたいことがある。ここ……どこだ?」
「ここは『トータス』っていう世界だ。少なくとも、アンタ達の知ってる世界とは違うはずだろう」
「……やっぱりか。俺の予想通りなら、あの穴は異世界と繋がっていたってことだな」
「……なんかごめん」
俺の言葉にノアが頭を下げている。
……あー、そういえばノアの後ろにできた空間の穴に吸い込まれたから、巻き込んでしまったと思ってるのか。
別にお前が悪いんじゃないんだから気にするなって。
「……それで、俺らは帰れるか?」
「それはわからない。俺だって地球っていう世界からこの世界に召喚されたんだ。帰れるならもっと早くに帰ってるよ」
「……そうだよな。悪い、変なこと聞いた」
「いや、いいよ。お互い様だしな。それに俺達の目的は、元の世界に戻れる方法を探すことなんだ。だから一緒に行動しないか?」
「……なんでだ?」
「こっちにも事情があってな。仲間を探してるんだ。もちろん無理強いするつもりはない。断ったからと言って、攻撃するとかもないから安心してくれ」
ハジメの言葉に俺は少し考えた後、こう答えた。
「わかった。俺も元の世界に戻るために手伝わせてもらう」
「ありがとう。助かる」
こうして、俺達はハジメ達と共に行動することを決めたのだった。
クロスオーバー一発目は「ありふれた職業で世界最強」です。
選んだ理由
・家にあるラノベが「ありふれ」しかないから。